蒲団・一兵卒 (岩波文庫)

蒲団・一兵卒の感想・レビュー(620)

主人公の内面をひたすら描いていく作品。発表当時は革新的だということで自然主義の代表的作品として数えられているが、今読んでみると特に革新的だとは思わない。(それがこの作品が後の作品に影響を与えた証拠なのかもしれないが)
★2 - コメント(0) - 3月9日

とにかく切ない話だった。ラストシーンがフィーチャーされ過ぎて変態小説だという先入観が大多数の人達に植え付けられていると思うが、主人公は割と普通の人だと思う。実際、ヒロインに対しては純愛を貫いているし、むしろ結構真人間なのではないかな?(昨今、蒲団の匂い嗅いで興奮する以上にヤバい性癖の輩は沢山いる気がする(笑))田山花袋氏の作品はいくつか読んできたが、この時代の純文学には珍しくきっちりオチがあるので話が頭に残りやすく読後感も良い。近代純文学をこれから読みたいという方に是非ともお勧めしたい作家である。
★2 - コメント(0) - 2月23日

[蒲団]年齢とか、社会的地位とか、そういうものはあまり関係ないんだな、と思った。恋は楽しいけど、苦しい。この先生は少しやり過ぎな気がする。恋の醍醐味を存分に味わっているらとも言えるのかもしれないけれど。また機会があれば、同じ事を繰り返しそうな気もする。[一兵卒]こうやって死んでいった人々が何人いるんだろう、と思うと、つくづく戦争は辛い。
★8 - コメント(0) - 2月11日

「蒲団」は,精力の無い時雄が自慰の道具を手に入れる話である.息切れする文章がリアリティをかきたてる.
★21 - コメント(0) - 2月3日

「一兵卒」を読んだ(30ページ弱)。表紙に「日露戦争の最中にひっそりとしんでゆく哀れな一兵卒を描いて読む者の胸をうつ小品」とあるけど、そのままだった。病気が治っていないのに病院を出て、所属する連隊に追い付こうと歩いている「渠(かれ)」/「かれ」。場所は荒漠としている満州で、慣れている道とは違うし、畑には高粱が...。悪い人は出てこなかったかな。でも、最初のほうの汽車(支那クリーたちが手押し)に乗せてくれない下士に主人公は怒っている。脚気を患っているのに歩兵だから歩け、的なことを言われて。
★6 - コメント(2) - 2月1日

読んでないと思って何も考えずに読んでしまった。
★3 - コメント(0) - 1月15日

芳子、田中の恋に歳の離れた中年の小説家の師、時雄のプラトニックな愛。ストーリー展開はシンプルだが、主人公の時雄の心境は、現代にも十分通じるような叶わぬ儚い夢、、、 一方、言文一致体、自然主義の田山花袋は、ある意味大変重要な役割を果たした重要人物の中の一人のようだ。文明開化の時の海外文学の翻訳が、近代日本文学の文体に変化をもたらしたのだろう。
★45 - コメント(0) - 1月5日

体調悪い時に何でこんなん読んでしまったんだろう…。
★13 - コメント(0) - 2016年12月27日

umi
恋してはいけない人に恋してしまった主人公の焦りが現代にも通じる程リアル。時代が変わって、男女の在り方とか考え方とかいろんなことは変化したかもしれないけれど、人が人に恋して思うことは変わらないのだと思う。
★5 - コメント(0) - 2016年12月16日

期待したほどエロさはなかった。谷崎潤一郎が芳子を描いたら・・・などと思う。むしろ、「一兵卒」が好み。戦争のむごさが生々しい。
★8 - コメント(0) - 2016年11月19日

自然主義文学の代表作とされる田山花袋の蒲団。解説にもあるように現代の小説からするとどうということのない現実を描いた作品である。とはいえ、物語自体面白く、主人公の自己弁護しながら浮気しようとする屑加減がありありとユーモアに描かれているのが良い。確かに主人公のような傍目から見ると幸福な家族の男はその日常の退屈さから浮気を始めてしまうのかもしれない。そして主人公のような知的な人間は現実に反した言い訳を並び立てるのかもしれない。 一兵卒は、日露戦争で死ぬゆく男のもの悲しい心情が描かれていて、これもいい。
★4 - コメント(0) - 2016年11月17日

自然主義文学として名高い「蒲団」と、一兵士の死を淡々と描く「一兵卒」を収録。「蒲団」は作家である主人公の悶々とした内面を描いている。彼は池波正太郎風に言えば、弟子の女性にけしからぬ思いを抱くのだ。そんなに悩むのだったら、女弟子のことはきっぱりとあきらめて、創作に打ち込めば良いのにと思ってしまうが、そんな風にうまくいかないところが世の習いなのだろう。駄作ではなく、人間臭さの漂う優れた一篇。「一兵卒」の方が好みだった。私の祖父も多分こんな風にして戦場で死んだのだと思う。無数の無名の死者の悲しみが伝わってきた。
★117 - コメント(0) - 2016年10月28日

M.
想像したほど変態的ではなく、それどころか心情描写がいやにリアル。もっとロマンチックなものかと思ったら、いえいえ、とっても現実主義的。あとでやっと自然主義文学であることに気づいた。内容は単純だけど、描写次第でこんなにも身に染みるものになるのねん、と思った。
★4 - コメント(0) - 2016年10月11日

明治40年発表。田山花袋の代表作で、自然主義小説の金字塔と呼ばれる。既婚で子どもが3人もいる35,6の中年作家が、19歳の美しい女の弟子に密かな恋をする。しかし彼女には21になるヒョロヒョロな彼氏がいて、主人公は外面上はその恋の「良き理解者」、「良き師匠」としてふるまう。最後は女の弟子は故郷に強制的に帰されるのだが、中年作家は彼女のことを思って、彼女が寝ていた蒲団に顔を埋めて泣く……という内容。まぁ女性には受け入れられない内容だろう。しかし一気に読ませる花袋の筆力と、意外と濃い内容に引き込まれた。
★11 - コメント(0) - 2016年9月27日

中年男の悲哀。
★20 - コメント(0) - 2016年9月19日

再読しました。恥ずかしい懊悩を赤裸々に。
★6 - コメント(0) - 2016年8月23日

こんなに面白い作品とは知らなかった。主人公の思い込みの激しさが滑稽。このように自己を包み隠さず描くことは今では割と当たり前だが、当時は新しい手法であったことを知り、作者の偉大さを感じた。
★2 - コメント(0) - 2016年8月20日

現代に即してみると、例えば「寝取り」のようなジャンルが一定の支持を得ている状況において、芳子が田舎に帰される(田中との恋愛は実らない)という展開は弱いとみなされるかもしれないと思った。実際時雄は田中に対して「愉快」さを感じてさえいる。無論明治時代にこれが衝撃的だったというのはわかるけれど(やっぱりラストの匂いを嗅ぐという展開はすごい)。また「一兵卒」からは自然主義の代表的作家と言われる田山花袋も、別に文学史で印象付けられているように自己暴露ばかりをやっていたわけではないということが分かり、幅広さを感じた。
★3 - コメント(0) - 2016年8月16日

蒲団は新潮版も読みましたが、ダメな人の苦悩と悲哀と変態性でなんとも言えない読後感です。が、人間なんでみんなこんなもんじゃないでしょうか?一兵卒はこれといって何も起こらず終わっていく人生の最期を描いていますが、やっぱりみんなこんなもんで大きな出来事なんてそうそう起こらないもんですよね。
★8 - コメント(0) - 2016年8月6日

『一兵卒』は日露戦争に従軍しながらも脚気に罹り、戦線後方で無為に死亡していく兵士を描いた実に興味深い作品。一方『蒲団』は何十年ぶりかに再読しても、午後4時に楽な仕事が終わり!趣味の文学に浸ることのできる幸せ者が、自宅に住まわせた若い文学志望の女性をあわよくばモノにしようと悶々とする、当時のリア充者の自己陶酔官能作品という印象は変わらず。 
★3 - コメント(0) - 2016年7月27日

意外に読みやすかった。深く読み解けば深い話なのかもしれないが、さらっと読むと、単なる女々しい中年男がいじいじしている話にしか見えない。
★44 - コメント(0) - 2016年7月10日

匂いにはうとい人でも、好きな人の匂いなら少しはわかるんじゃないかと。いいえ、一般論です。
★3 - コメント(0) - 2016年7月7日

田山花袋『蒲団・一兵卒』(改版),岩波書店(岩波文庫),2002,156p[913.6]
★3 - コメント(0) - 2016年5月10日

151
蒲団は最後の芳子が使用していた蒲団を嗅ぎ、涙を流すシーンには魅力を感じずにはいられなかった。芳子の匂いだけが残ってもう何も戻ってこないのだとでも言うような部屋の空虚感の描写は結構好きです。現代の日本だと、こういう男性は不快な目でしか見られないんだなあとも思ったりで。 一兵卒は死を直前にして恐れを抱きながら病死していく主人公の姿が痛切で、自分の身を捧げてでも国に尽くす心意気であったのに、こんな悲惨な最後を迎えてしまう世の残酷さを見たというか。
★5 - コメント(0) - 2016年4月28日

s
俗だねえ、いいねえ
★1 - コメント(0) - 2016年4月26日

島崎藤村の『破戒』とともに、言文一致体の完成とされる『蒲団』。現代の視点で読んで見るに、まず物語が短い、文章が平易である、筋が単純であることを挙げることができる。言文一致体というものが誰にでも読めるものをという意図を持っているのならばそれなりに評価されるべきであろうが、僕としてはそれほど面白くもなかった。弟子に手を出そうとする心情に感情移入できないということは瑣末なこととしても、とにかく読後に俗なものを読んでしまったという感触が残る。これが実際にあったことなのだというのならば別の評価ができると思う。
★12 - コメント(3) - 2016年4月10日

『蒲団』を実写化するなら芳子役は二階堂ふみしかいないでしょ!
★1 - コメント(0) - 2016年2月18日

Me
殿方は矢張り『先生』と呼ばれるのがお好きでして、若くて美しいハイカラな女学生に呼ばれた日にゃあ、仕方がないです。一悶着後に女学生は国に返され、残された蒲団や夜着のにおいを……仕方がないです。妻も子も立場もある中年男の、こうもまあ必死な恋物語。師弟関係、妻の手前と世間での立場、でもでもでも頭髪を掻き毟っちゃう位君が好きだった!かなり一方通行気味な所も含めて、作者曰く「懺悔でも何でもない」醜悪汚穢の行為をも見逃さず描き新たな芸術とした、田山花袋、カッコイイ。
★27 - コメント(0) - 2016年1月24日

【蒲団】日本史の授業であらすじは聞いていましたが読むのは初めてでした。日本の自然主義の性格を決定づけた作品らしいです。明治時代に書かれた小説は難しい言葉が使われていて読むのが苦手でしたがこれは大丈夫でした。作者の実体験を基にした話でこの話を世間に広めようとしたことに驚きました。切なさが伝わってきて面白かったです。
★16 - コメント(0) - 2016年1月23日

要再読。本作品の文学の中での位置付け、当時としては何が新しかったのか。あとがき読む
★1 - コメント(0) - 2016年1月16日

なんとも切ない物語。教養と常識ある大人としての外面とは裏腹な内面を見て、その醜さを嘲る人もいるだろうけど、おそらく話がどう転ぼうとも主人公は欲望のままに行動することはなかったと思う。彼は悲しいまでに常識人であり、古風な時代の影響を受けているから。 それにしても「布団」なんてタイトルなのでもっと牧歌的な内容を想像してたのに、なんとも哀れで切ない話でした。布団の使われ方がまた、ねえ。
★3 - コメント(0) - 2016年1月14日

通俗的との評価もあるけど、思った以上に読み応えあったナ
★2 - コメント(0) - 2015年12月3日

前回読んだのは中学生の頃だったか。相変わらずの俗物っぷりに嫌悪感を覚えるんだけれども、それこそがこの作品の凄味だったんだなとも思う。そして、今や自分の年齢が先生とそれほど違わないことに愕然。
★3 - コメント(0) - 2015年9月14日

田山花袋氏の著は名前だけ存じていたが、自分には遠いところにある高尚な旧文学のように感じていた。が、先日読んだ橋本紡氏の「ナイン・ストーリーズ」に『蒲団』が登場していて「これは…」と思い、読むきっかけとなった。妻子ある中年男が、女学生に憧れられるところから始まるが、逆に男の方が嫉妬し、絶望していく苦悩がリアル。芳子のとった行動は最もだと思われるが、無邪気すぎたのか。社会的地位のある男の内側にある情けなさの描写が絶妙。これが作者が自分を投げ打って描かれた私小説というのだから、批判覚悟の挑戦という凄みを感じた。
★56 - コメント(13) - 2015年9月14日

激しい内面の描写は、この時代にどのように受け止められたのだろうか。最後の場面がよいと噂に聞いていたが、これはある意味での人間らしさであり、時雄の内面の発露と受け止められる。「胸をときめかした」「心ゆくばかり」といった正直さを示す描写が絶望をいっそう印象付けている。
★4 - コメント(0) - 2015年8月5日

一兵卒なんかほとんど反戦文学 この時代は日露戦争の勝利で沸き立っていたから思想的な幅が許されたのだろう
★3 - コメント(0) - 2015年8月1日

日本文学史で必ず名前が挙がる超有名作ということで,読みました。本音と建て前を対比させて,本音のエゴイスティックなところをより際立たせてあり,最後に本音が行動に噴出して終わるという,劇的なエンディングはインパクトありました。現代小説に慣れている身には,この世界が自然主義の幕開けと言われてもなかなか実感が湧いてきませんが,当時は大変な衝撃があったのでしょうね。
★4 - コメント(0) - 2015年7月15日

確か読んでなかったはず、と着手。素晴らしいですねぇ。
★4 - コメント(0) - 2015年6月28日

花袋作品で読んだのは『一兵卒』に次いでこれが2つ目。高校の日本史で明治の文学史を習った際に、自然主義というワードが頻繁に出てきたが、それがどういった作品なのかは分からずに居た。それがこれを読んで、また解説を読んで納得できた。これは著者自ら恥ずかしい体験(一回り近くも歳の離れた女性に恋をし、恋人が出来たことに激しく嫉妬する)を赤裸々に綴った作品である。100p程の短い文章なので1日で読める手軽さも良かった。
★3 - コメント(0) - 2015年6月19日

蒲団・一兵卒の 評価:86 感想・レビュー:197
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