春昼(しゅんちゅう);春昼後刻(しゅんちゅうごこく) (岩波文庫)

春昼(しゅんちゅう);春昼後刻(しゅんちゅうごこく) (岩波文庫)
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春昼(しゅんちゅう);春昼後刻(しゅんちゅうごこく)はこんな本です

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春昼(しゅんちゅう);春昼後刻(しゅんちゅうごこく)の感想・レビュー(362)

書評家の豊崎由美さんのおすすめで読んでみた一作。 妖しく、美しい、幽玄の世界。 人の情念が軸になっている話のつくりで、耽美であり、妖艶である。 文章の美しさは一級品です。
★18 - コメント(0) - 3月26日

✴3 再読、1回目は学生の頃で映画の陽炎座などが話題になっていた頃だ、当時文庫化されていたものをあまり理解できなかったのだが読み散らかしていた、筑摩文庫14巻をその後購入したのだが今も積読中、岩波全集は総ルビなのにこちらは一部ルビでちょっと後悔した、そろそろ読み始めないと全部読み通せないかもしれない
★4 - コメント(1) - 3月26日

春になったら読もうと思ってた作品。菜の花が咲く、春うららかな陽気のなか、夢なのか現実なのかうつらうつらと漂う感覚が心地よい。妖しく美しい世界にうっとり。
★13 - コメント(0) - 3月23日

散策中の散策子が寺の住職から仮庵室を貸していた男が資産家の美貌の妻に恋い焦がれて亡くなった話を聞く。すれ違っただけの女。男はある日、寺の裏山に現れた舞台に一緒に立った夢を見た。翌日、女も同じ夢を見て参拝後に歌を寺の柱に貼る。同じ夢を見たく谷に向かった男は谷底に沈み亡くなる。女と話をする機会を得た散策子。女から好きな人に似ていると言われる。女からのことづけを持っていた角兵衛獅子の弟が海で溺れ、女の死骸と一緒に見つかる。現実と夢の中で恋に彷徨う男女。男が死に、女がそれを追って決着をした話であった。  
★64 - コメント(2) - 3月18日

最初は読みづらいが、だんだんと独特なリズムの文章に引き込まれて、慣れるとするする読めてしまう。春の昼間、うららかな陽気にぼんやりとしながら、頭のどこかは妙に冴えているような感覚が読んでいるこちらも味わえる。
★11 - コメント(0) - 3月17日

「春昼」寂れた山寺にて、散策子が出家から恋に死んだ客人のことを語られる。いかにも鏡花らしい出家の語りで長々と紡がれる過去の幻想。「春昼後刻」山寺から下りた散策子がもう一方の恋の相手みを子から直接語られる物語。後刻においてはリアルな語りなのに、その実体は記号の絵のように掴めず。前編の鏡花らしい観念的な異界のもののような女が逆にリアルなのに比して、後刻のまさにそこにいる女の観念的な浮遊感の二面性。停車場近くの祭り、夜の山奥の幻想。鏡花の近代趣味(鉄道)と古いものの憧憬の対比も美しい。橋の上で女に惚れちゃいかん
★21 - コメント(1) - 3月7日

三月になると心が浮き立ち、ほかほかとした春の日差しが待ち遠しくて、手にとってみた。桃の花、囀ずる鳥、ゆっくり流れる時、のどかな春の昼下がりを散策する風景から、うとうとと夢の中に、うつうつと朧気な妖しい世界のなかに、意識が埋もれていく感覚が心地よい。もう少し暖かくなったら、またこの世界に浸りたい。
★57 - コメント(0) - 3月6日

美文の本懐
★3 - コメント(0) - 2月22日

[再読]独特の読みにくさがある泉鏡花。美人の描写が艶かしいこと!この話では、幽霊や妖怪は登場せず、現実と幻想が入り乱れた構成になっている。内容というより、描写があっぱれ。
★21 - コメント(0) - 2月21日

なんとも独特の間合い。小説の中を流れる時間もきわめてゆっくりだ。というよりも、もはや時間そのものが停止してしまったかのような。春の午後の空気は茫洋として暖かく、「胡蝶の夢」を誘うかのようだ。あるいは夢の中で夢を見ていると言えばいいのか。解説の川村次郎は「鏡花随一の傑作」と評するが、私はやはり幻妖が立ち現れる方を好む。その意味では「春昼後刻」の方が、結像は明確だろう。この掴みどころのない時間感覚の継承者がいるとすれば、永井荷風あるのみか。
★310 - コメント(0) - 2月18日

鏡花作品を読み終えた直後はいつも「心持が悪い」。何かに取り憑かれたかの様になるが、今回はもちろん、玉脇の妻の霊魂にだろうな。春になったらまた読もう。ぽかぽか晴れた日曜の午後に。
★6 - コメント(0) - 2月8日

某大ヒット映画を感じさせるあらすじに惹かれて、本棚で埃を被っているところを救出。一文一文の流れに任せて読むと、するすると今までの出来事が抜け落ちてしまいました。……夜叉ヶ池みたいな台本形式で読み慣れてからリベンジかなぁ。
★4 - コメント(0) - 1月1日

夢のようにうららかな日に山寺の僧から聞かされる夢幻のような物語。物語は次第に不穏さを増していき、急転直下の宿命を描いて幕が下ろされる。……あくまで春のうららかな日に。明るい描写とほの暗い描写が織物のように掛け合わされ、鏡花独特の夢と現実の淡いの不気味さが現出する。蛇や文字の呪力などの鏡花おなじみの小道具も要所要所に配されている。
★9 - コメント(0) - 2016年11月23日

春の日の微睡み。生と死のあわいが交錯する。そこに幻の如く浮かび上がる至高の愛。もはや陶酔どころじゃない、恐怖の域だ。下手すりゃ囚われたまま戻ってこれない。たとえ戻れてもまたきっと惹きつけられる。鏡花を読むと毒にあたったような朦朧とした心持ちになる。なのにまた必ず手を出してしまう。いつか戻れなくなるぞと、ああこわい。
★8 - コメント(0) - 2016年10月26日

今日は、秋なのに、ぽかぽか気味なんで、これを読んでみた。 やっぱり酔う~~ 泉鏡花を読むと船酔いみたいになる~~ とくに、これは、酔う~ 〇□△  
★5 - コメント(0) - 2016年10月19日

泉鏡花による怖くて美しい愛の小説。幻想的な内容と文体が一体となって世界を作っており、中毒性がある。作中で描かれる恋のありかた、行方には一種壮絶な美しさがあるのだが、一方で、しみじみ思われるのは、怪異を呼び込むほどの強い恋をしている人間には近づかないほうが身のためということである。はじめは物語の聴き手として小説に現れる旅人が、いつのまにか巻き込まれて、聴かされていた物語の続きの中で目撃者の地位を占める、という構造は、先に読んだ『草迷宮』と同じで、あるいは著者の好きなスタイルなのかもしれない。
★17 - コメント(0) - 2016年10月7日

泉鏡花の作品はどれも独特で合間時間に読むと頭に入ってこない。いつも「よし、読むぞ!」と気合を入れて読む。どの作品も文章の流れが美しいけどその中でもひときわ綺麗な作品。幻想的とはこの作品の為にあるような言葉。
★7 - コメント(0) - 2016年8月30日

不思議な読後感だった。旅人が出会った僧と彼から聞いたさる悲劇が、奇妙に交差し春のまどろみにも似た牧歌的な導入がある「春昼」とは打って変わり苦い余韻を残す「春昼後刻」へと螺旋を描くように展開してゆく。鏡花の作品の中でも読みやすい部類に入ると思うが、その独特の世界観はやはり病みつきになる。オススメ。◯△□…。
★56 - コメント(0) - 2016年8月14日

山と海がダイナミックに迫る地形の村。規則正しい、でも時間が止まったようなおぼろげな情景。素晴らしいな。自分の胸の内に乱される御新姐のなまめかしいこと。同時に幼子のようであるところにシンパシーを感じます。
★10 - コメント(0) - 2016年5月12日

恋する激情の描写に共感。○△□はゾクゾクした。
★3 - コメント(0) - 2016年4月29日

青空文庫でざっと読んだ。非幻想系の旅行エッセイ風小説かと思って読んでいたら、幻想的な恋愛ものだった。▼夏目漱石が『草枕』について「美しい感じが読者の頭に残りさえすればよい。」(明治39年『余が「草枕」』)と書いているが、この小説もまさに美しい感じだけが頭に残る。と思って調べてみたら、なんと本当に『春昼』は漱石の『草枕』に対抗して書かれたものらしい。面白い。
★42 - コメント(1) - 2016年4月17日

とても綺麗に文章が流れるので、読んでいるとスーッと読んでしまう。鎌倉を散歩する散歩士が出会った寺の僧侶の物語。相変わらず静かな雰囲気でした。寺からの帰り道に先程の会話の女性に出会いまた不思議な雰囲気に。全体 さに静かで心地が良い感じてした。
★25 - コメント(0) - 2016年4月5日

Me
くぐもりの雨に漂う妖しい艶めき、春の転寐に誘われて彼の世。秋より春は心細いと、たおやめが語る春そのものが狂おしい戦慄の恋の唄と聴こえる。一斉に芽吹く命は紙一重に死を引寄せても尚、溢れる。菜の花の向こう水の底を捜したなら、転寐の夢の中になら、恋しいあのひとは居ましょうか。麗らかな陽に蛇が誘う、浮世の波に浮かんだ船に酔えばたちどころに狂人。『恋で死ぬ、本望です』嗚呼春の陽に。
★24 - コメント(0) - 2016年4月3日

春の陽だまりの中散歩をする男。「春昼(しゅんちゅう)」は、後半は多少怪しくもあるけれど、ちい散歩のような、昔をしのびながらの散策は、じつにのどかなものである。がしかし、にわか雨が降りだしたところで終わった「春昼」に続く、雨上がりから始まる「春昼後刻」は、少し様子が違う。日のあたる草原、眼前に広がる海、現実のような夢のようなひと時。自分は彼女を好きなのか。彼女が本当に好きなのはどちらなのか。そもそも彼女とは何者なのか。いまはもう使われない古めかしい物言いにも翻弄され、薄い文庫本なのになかなか苦戦した。
★8 - コメント(0) - 2016年2月4日

読み終わったのが勿体無い。またいつか再読しよう。
★7 - コメント(0) - 2015年12月17日

幻想的な運び。ときどき何が起こっているのか判らないところもあるが、なんど読み返すに値する作品だろう。最後は、どうしてそうなった?と、首を傾げるが、理屈では無いところが鏡花作品。
★5 - コメント(0) - 2015年12月16日

凝りに凝った技巧は人の手のものとは思えません。春の昼に見るものは午睡の夢でしょうか。旅の人に似た男は美婦人への恋に迷い水に、海に入り死ぬ。それは夢ではありますまいか。その後刻は黄昏にまぎれた、光と闇が混じりあうときのなのかもしれません。姿はみえても影のうつらぬ黄昏のなか、そこでの死は旅人が美婦人の乳房に顔を埋めた形、その美しい形で二人は死にます。これは現とみていいのでしょうか。三十五章を二つの題名で分けて同じところを別の場所に変えてしまい、時間の密度も自由に操る。それは神か悪魔の仕業ではないでしょうか。
★38 - コメント(2) - 2015年12月12日

泉鏡花の文体が好き。ずっと読んでいたい。
★4 - コメント(0) - 2015年12月10日

★★★★★★…星がいくつあっても足りないぐらい
★4 - コメント(0) - 2015年12月6日

柔らかい日差しのなか、たおやかで美しい女性、蛇…ぼーっとこの世界に浸りたい
★5 - コメント(0) - 2015年11月17日

生半可な「幻想小説」ではない。書くことそれ自体の孕みもつ「幻想」性!
★7 - コメント(0) - 2015年10月18日

うららかな眠気を誘うような春、という舞台設定。まどろみの中で、現世では結ばれ得ない男女が不思議な結ばれ方をする夢。そこに、溺死する男、追って入水する女という事実が描かれる。夢と現実との境目が曖昧になって、ふわふわと漂う感覚。明治末期という、現代でも、過ぎ去った時代でもない、いろいろなものが渾然一体となって進み始めた、戸惑いの時期だったのだろうか。
★4 - コメント(0) - 2015年10月18日

言葉の美しさと語り口にうっとりしてしまいます。舞台の土地の風景をまさに春昼のイメージで思い浮かべているそんな中、現れてくる他界と恋情。幻想的な、まさに鏡花でしかありえない作品。
★14 - コメント(0) - 2015年9月19日

言葉の魔力・・・! 「暖い、優しい、柔かな、すなおな風にさそわれて、鼓草(たんぽぽ)の花が、ふっと、綿になって消えるように魂がなりそうなんですもの。極楽というものが、アノ確に目に見えて、そして死んで行くと同一(おなじ)心持なんでしょう。」
★23 - コメント(0) - 2015年8月31日

うたゝ寐に恋しき人を見てしより夢てふものは頼みそめてき――眼をつむればすぐに夢の世界に落ちてゆきそうなうららかな春の日、散歩をして辿りついた庵で出家から聞いたこの世のものと思われぬような恋のはなし。才子と佳人はうつし世を超えた世界で交歓し、互いに想いわずらう。夢をどこまでも紡いでゆけば、それもやがてはうつつとなるのだろうか。此岸と彼岸のあわいでたゆたうような、ふしぎな世界に耽溺。「おなじ寂しさでも、秋の暮のは自然が寂しいので、春の日の寂しいのは、人が寂しいのではありませんか。」
★23 - コメント(0) - 2015年8月30日

心地よい小春日和に散歩する主人公。ふと訪れた寺の僧に招じられ、お茶をのみつつ談話するが、僧の口から語られたのは不気味で面妖な話だった。 読んでいて心地よさが伝わってくるような日和の表現。艶やかな日本語。いつもながらの終盤における急展開。古い言葉で意味はとりづらいがそれでも面白い作品だと思った。
★6 - コメント(0) - 2015年7月29日

「暖かい桃の花を、燃え立つばかり揺すぶって頻りに囀っている鳥の音」と、うららかな春の会話から始まる。旅人が立ち寄った寺の住職から聞く男女の恋の物語は儚く恐ろしい。美しい人妻を思い死んでいった男。夢に吸い込まれるような死。そして寺に残る女が書いた歌。妖艶すぎて恐ろしくもある。魔性に取りつかれたように死んでいく男と後を追う女。悲しい二人を温かく包み込むような春の温かさと、宿命の残酷さを感じるような鏡花の作品だった。
★17 - コメント(0) - 2015年5月6日

鏡花の描く美しい儚い春の夢の中の恋。「うたゝ寝に恋しき人を見てしより 夢てふものはたのみそめてき」(小野小町)、「暗きより暗き道にぞ入りぬべきはるかに照らせ山の端の月」(和泉式部)、うららかな春月夜の逗子岩殿寺裏山の蛇の矢倉、夢舞台で出会う二人。男は再び夢舞台を求めて蛇の矢倉で姿を消し、死骸は海で見つかる。「君とまたみるめおひせば四方の海の 水の底をもかつき見てまし」(和泉式部)、御新姐も、角兵衛に託した恋歌に導かれ、男の魂を追って海に沈む。
★49 - コメント(1) - 2015年4月30日

うららかな春の日。蒼い海と一面の真黄色の菜の花。墨を流したような出家の衣。椿の花の紅。 うたた寝に恋しき人を見てしより 夢てふものは頼みそめてき コツコツと拍子木の音。ゆらゆらと空に連なる海の色より濃な霞。テンテンカラカラ、テンカラと太鼓の音。丈に余る黒髪、雪のような膚、桃色衣より出でし白魚のような指、濃い睫に涼しげな切れ長の目をしたたおやめ。微かに薫る香。 君とまたみるめおひせば四方の海の 水の底をもかつき見てまし 最後は背筋がぞくり。南無。嗚呼、なんて美しいんだろう!仏性と魔性…
★66 - コメント(2) - 2015年4月12日

春昼(しゅんちゅう);春昼後刻(しゅんちゅうごこく)の 評価:100 感想・レビュー:140
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