シャクンタラー姫 (岩波文庫 赤 64-1)

シャクンタラー姫 (岩波文庫 赤 64-1)
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シャクンタラー姫の感想・レビュー(46)

ストーリー上大切で舞台映えもしそうな場面が説明で済まされるかと思えば、進行上どうでもいいシーンにやたら尺が割かれているように思えた。といっても、それは私がおそらく「主役二人のラブストーリー」とだけ認識しているからそれらを重要だと思ったり思わなかったりするだけで、カーストだの儀礼だのヒンズー教的な正しさについての配慮と思しき点を鑑みれば、これはそもそもこういうものなのかもしれない。エンターテイメントである以上に、宗教的儀礼なのだ。あとは技術的な制約もあるのか。そこら辺で覚える違和感はギリシャ古典劇に近かった
★1 - コメント(0) - 3月24日

いかにも古典らしい古典。あらすじ全く知らなかったが、ほぼ予想通りの王道定番展開。男性中心貴族社会に好まれそうな都合の良さが見え隠れしてるかな。形式的に見えるシーンもあるし。でも4世紀にこれがあったんかと思うとすごい。勿論翻訳なのでどこまでニュアンスが掬い取られているかは不明だが、森のシーンは美しい。あと、護衛官が女性だったりするのはちょっと新鮮。
★1 - コメント(0) - 2016年12月12日

訳者のはからいで擬古体を用いて訳されているので、読みにくいことこの上なかったけど、その訳者の苦心のたまものでもあろう、美しさに魅入られたように読み終わってしまったというのが正直な感想。5世紀頃に書かれたこのサンスクリット劇は、構成もセリフも表現も、どこかで見たことのあるもので、とっくに使い古された技法であるはずなのに、人を愛する心の高鳴りを、別れの悲しみを、友情の喜びを、高らかにうたって心を震わせられた。技術というのは時と共に進歩していくはずのものであるのに、この技巧的な作品の素晴らしさはどうであろうか。
★27 - コメント(1) - 2016年9月18日

シャクンタラー姫とドゥフシャンタ王のラブロマンスです。物語は恋愛物の王道で、出会い、記憶喪失(!)、別離、再開で大団円という流れです。緻密な心情描写などはあまりないのですが、素朴で洗練された感じで上品です。姫が愛の証拠の指輪をなくしてしまったり、その指輪が魚の腹から出てきたり、親子が天上界で再開したりと、昔話や神話のような要素もあってその辺も楽しかったです。姫の友達2人やヴィドゥーシャカ(道化)もいい味を出していました。巻末の「サンスクリット劇入門」を先に読んだほうがト書き部分などを楽しめると思います。
★22 - コメント(2) - 2016年4月30日

サンスクリット劇は、劇構成や筋立て、登場人物をはじめ、劇場の幕の色、俳優の扮装、装身具、身体の彩色、細かな一挙一動、台詞の言語まで規約が多く、題材は恋情と勇武にほぼ限定される。歌舞伎やオペラ並に完成された総合芸術で、観客も相当の教養と高尚な趣味を備えている必要があった。紀元前に、インドではこのような文化が成立していたという事実に驚愕。ガーンダルヴァ婚は、長上の許可を待たず、儀式もなくして、当事者相互の恋愛による結婚形式、いわゆる恋愛結婚。ドゥフシャンタ王とシャクンタラー姫の結婚も、これに当たる。
★5 - コメント(0) - 2015年9月15日

王:愚か者、苦行者は、山と積まれた宝石にも増して、尊ばれるものじゃ。見よ、国たみの 王者に貢ぐ 富の山 尽くる時あり、尽きせぬは 森の隠者が 捧げこす 苦行の貢(50頁)。二人の伝令その一人:おのが楽しみ 顧みなくて 日毎世のため 身をば疲らす、さもあらば あれそは生れつき 君に備わる 徳にこそあれ。巨いなる木は 烈しき暑さ おのが頭にさえぎり支え 憩い求めて 立ちよる人に 木陰涼しき 影を惜しまず(107頁)。
★37 - コメント(2) - 2015年9月7日

最大のサンスクリット詩人による有名作。巻末のサンスクリット劇入門を読んでから表題作を読む方が良いと思います。元々サンスクリット劇は、サンスクリット語を基調としつつも多種のプラークリット諸語が入り混じったものらしく、本翻訳ではそれが擬古文と平叙文で分けて書かれています。それは巻末の解説を読まないと分からないのです。 内容は、恋人同士の別離と再開がテーマとなっていますが、別離の原因が聖仙の呪いにあるところもまたインドらしい。
★4 - コメント(0) - 2015年7月11日

再読しよう。
★3 - コメント(0) - 2015年5月11日

バヤデールを観てから読みたいと思っていた。文学における戯曲・詩の重要性を改めて感じさせられた。そろそろゲーテ『ファウスト』も読まなきゃなんないな、とも思った。腰が重いんだけど。
★5 - コメント(0) - 2015年3月12日

辻直四郎氏の訳で読める名著。何よりも日本語が美しく、名訳といえる。古めかしい文体が好きな私には、よく合っていた。サンスクリット文学を学びたいという欲が出てしまう。また、巻末収録のサンスクリット劇についての解説は、わかりやすく、大変貴重。内容は王道の恋愛物で、「安心して」読めるハッピーエンド。
★8 - コメント(0) - 2015年2月14日

グプタ朝時代のインドにおける最も有名な詩人であるカーリダーサが『マハーバーラタ』の挿話を7幕の戯曲として改作した作品。サンスクリット劇中最大の傑作と言われている。本作は、近代ヨーロッパに紹介されたサンスクリット作品中、最初のものの一つで1789年W.ジョーンズが英訳し、1791年G.フォスターが英訳から独訳した。ゲーテはファウストのプロローグにその影響の跡を残している。本作は美文調で展開が早く、ずいぶん話を端折っているため、内容が取りにくい。訳者も言うように、現代の感覚を尺度として理解するのは無理である。
★5 - コメント(0) - 2014年11月20日

「吾妹子は、まことえがたし、さりながら・・」なんて、普通の会話が急に叙情ある歌に変わったりして調子が狂うのだけれど、本来サンスクリット劇は韻文と散文が交じっているようで。しかも身分によって微妙に言語が区別されているとか。恋に落ちた二人なのに、呪いのせいで王はそのことを忘れ、と古来からの物語のパターン。眠り姫は招かれなかった魔女の呪いを他の魔女が和らげる贈り物をするけれど、ここでは怒りっぽい大仙人が呪いも解く策も自分で講じるのが何とも。道具がなくて蓮の葉に爪で恋文を書こうとするのがいい(読めるのか?)。
★11 - コメント(0) - 2014年7月2日

子どもの頃から好きだった物語を再読。意気揚々とした若き王。豊かな森。隠者の住まい。隔絶された場。記憶の忘却に伴う否認。後悔にうめく。陽を浴びつつ、深く落ち込む。呪いを解く道具をうっかり紛失すること。神隠し。きかん気な坊や。好みのモチーフがてんこもり。
★17 - コメント(0) - 2013年2月18日

本作然り、『源氏物語』然り、『ロメオとジュリエット』然り、恋愛の本質は古代も現代も国境すら関係ない。起承転結のカッチリと構成された枠組みの中に、凝らした韻文で綴られた作品世界は貴族的で非常に優美。巻末の『サンスクリット劇入門』でサンスクリット劇が理論化細分化されたとあり、数々の制約の中でこのような珠玉の戯曲が生まれたというところに感動。
★2 - コメント(0) - 2013年1月6日

真に迫った心情描写はなく、韻文的美文(戯曲だから正確には美セリフ)にこそ魅力あり。サンスクリット原典で読んでこそなのだろう。
★2 - コメント(0) - 2012年12月19日

ふと冷静に考えてみると、王道の恋愛物語な気がする。おとぎ話寄りではあるけれど。「運命が嫉妬したけど、それが同情してくれた」って言い回しが何だか良い。
★3 - コメント(0) - 2012年3月2日

遥か昔にもこんな恋愛小説が書かれていたのかと思うと凄い。やっぱり今も昔も人は誰かを好きになって、誤解が生まれたり山あり谷ありは変わらないんだな。
★3 - コメント(0) - 2012年1月25日

いつの時代も恋愛は変わらない。サンスクリットで読めればいいんだろうなあ
★5 - コメント(0) - 2010年10月10日

"古代インドにおいて、文学なら劇、劇なら『シャクンタラー姫』と名声を伝えられるサンスクリット劇最大の傑作。インド第一の詩人カーリダーサ(4世紀末頃)が、その最も円熟した筆を揮ったこの戯曲は、ヨーロッパに紹介されてゲーテ『ファウスト』にも影響を与えた。訳者による「サンスクリット劇入門」を付載"
★3 - コメント(0) - 2006年3月1日

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