シスター・キャリー〈上〉 (岩波文庫)

シスター・キャリー〈上〉はこんな本です

シスター・キャリー〈上〉はこんな本です

シスター・キャリー〈上〉の感想・レビュー(52)

1900年に発表された小説であるらしくて、上巻の舞台となるシカゴの町もまだまだ発展途中である。それまでになかった文化が都市では生まれはじめていて、同時にお金に至上価値を置く資本主義だったりがそこに住む人々に浸透しはじめている。キャリーはまっさらな状態でシカゴへやってくるけれどもドルーエに引き込まれたせいで2週間と経たないうちに都市の権謀術数の世界のただなかに放り込まれて。なんとなく幸運すぎませんかキャリーさんというような気もするのだけど、何度か彼女が美人であることが言及されてて、そんなものかなとも思う。
- コメント(0) - 2016年11月10日

キャリーはファムファタールなのか。それとも拝金主義の犠牲者なのか。「キャリーのなかでは、本能と理性が、欲望と思慮が、覇を競ってたたかっていたーーわれわれのような俗人ならばだれだって、そんな羽目に陥るだろう。キャリーは渇望の赴くままに従った。みずから引き寄せたというよりも、むしろ引き寄せられたのだ。」(144)喧騒の街シカゴの長くて暗い冬。ギャツビーたちの故郷を思い出す。
★38 - コメント(0) - 2016年10月3日

「今だからこそ読むべき本」だそう。上巻は、キャリーを2人の男性が取り合う恋愛ものという感じ。できたばかりの資本主義社会で、市民階級の上層? にいるのがドルーエとハーストウッド。この2人は、私のイメージする、ザ・アメリカ人。田舎からやって来て、物質化していくのがキャリー。垣間見えるのが、拡がる格差(資本家と労働者)。淡々と進むのは確かにそうだし、やたら長いのだけれども、意外に苦痛ではない。表紙のあらすじが、下巻の内容に入ってしまっているので、ネタバレ注意。
★4 - コメント(0) - 2016年9月28日

アメリカを舞台にした上京物語です。若い娘、キャリーが都会に住む姉を頼って田舎から出てくる話です。職探しと貧困にあえぎ、居候先で肩身の狭い思いをするキャリー。序盤は重苦しい場面が続きますが、知人の男性を頼り、居候先から飛び出したことで事態は一変。徐々に物質社会に魅せられていき、気がつけばTHEマテリアルガール。絶対カード破産するタイプです。派手好きでもなく、男を食い物にするわけでもないキャリーですが、何故か魔性めいた部分が見え隠れします。頭の中ではツイギーの容姿をイメージしながら読みました。下巻へ。
★49 - コメント(2) - 2016年8月7日

めちゃくちゃ面白い!
★3 - コメント(0) - 2016年8月3日

作者がしばしば顔を出しては、作中人物たちを「こういった人間は……である」などと評するこのやり方は、今ではもう古いのかもしれません(一九〇〇年の作品ですし)。しかしわたしは良いと思ったし、最後までおもしろく読みました。豊かな感受性をもつ娘キャリーが、その感応の力を失わないまま、しだいに社交人として(しかもどちらかといえばいやらしい方向の社交人として)成熟していくさまが慎重に描かれており、わくわくできました。文章は過度の修飾を避け、急所のところだけをうまく盛り上げる。芝居の場面は実に興奮します。下巻も楽しみ。
★13 - コメント(0) - 2016年4月26日

Z
1900年出版。アメリカに自然主義を持ち込んだ作品。話の筋は分かりやすい。田舎出身の貧しく美しい女性が、男をとっかえひっかえし、女優となって成長していくという話、なのだが、峰ふじこのような、能動的な悪女出はなく、あくまで受動的。男から援助を受けるが、関係が悪くなってきたところで、別の主人公に好意を寄せる男が現れ、主人公の罪悪感も描かれる。上巻は、田舎から都会に出てきた女性の苦労と、男を渡る主人公の話がメイン。さて、下巻ではどうなるのか?
★2 - コメント(0) - 2015年10月8日

400ページ強読んだものの未だにキャリーの性格がつかめない。つかめないというよりも田舎からシカゴに出てきて変貌する様に私の認識が追いついていないのかもしれない。彼女にはまともな感性がある分、低俗な男に引っかからず独力で世の中を渡っていって欲しいと思う。 時代的に丁度産業革命を終え、女性の社会進出の過渡期に当たるために上巻に関してはパターナリズムの面から読むのも面白い。
★3 - コメント(0) - 2014年10月12日

ドライサーの文章は悪文と呼ばれることが多々あるけれども、翻訳が素晴らしいせいもあって文体のクドさはまったく気にならずスラスラと読めた。人間の衝動的な生き方を逐一、巧みに分析・提示してみせるドライサーの手際の良さは、並の作家では真似できない。普段、文学を読んでいると、現代社会に埋没していた「核」のようなものに出遭う気がするのだけれど、本書を含め自然主義の作品というのは、むしろまったくそのまま我々の社会を、「現代」を描いているという印象を受ける。そいうい意味では、これほど読んでいて身につまされる小説も珍しい。
★2 - コメント(0) - 2013年12月17日

とりあえず上巻の感想。最初は自身の倫理観の為に葛藤しながら生活していたキャリーが衣服や金銭面で満たされていくとともにそうした内面での葛藤が少なくなっていくのはリアルだなと思いました。ハーストウッドに言い寄られたときなんか彼女の後悔よりも、ただ彼との恋に落ちていく印象ばかり残りました。最後のドルーエとの口論は逆ギレみたいに思えたし、どうにもキャリーの弁護はできないなというところ。キャリーは別に純粋無垢ではないし、娼婦的でもないし、欲深かったわけでもないが、周り次第で人はどうとでもなるのかなと感じました。
★1 - コメント(0) - 2013年8月29日

う~ん、大都会で男達を踏み分けて女優になる女性の話だと聞いていたので、キャリーは貪欲で積極的な女の子だと思っていたが、予想に反して流されるまま生きているって感じ。20世紀のアメリカの都市労働者と金持ちの両方の視点があって面白いと感じた。
★2 - コメント(0) - 2012年10月16日

300ページ目ぐらいまで読む気になれないくらい冗長。注釈を見るとそれでも削ってあるらしい。300ページ目ぐらいで、この時代のアメリカの風俗がわかって面白い、と思い始めた。下巻も頑張る。
- コメント(0) - 2012年4月12日

まだ上巻しか読んでませんが、話の長さに比べ得るものが少ないような。。。 あと下巻の表紙にこれからの展開を全部ぶっちゃけるのやめて欲しかった。岩波文庫おそろしや。
- コメント(0) - 2012年1月12日

『クラリッサ』とかあの辺の時代の英国小説を連想した。ただしキャリーは遙かにたくましく、また自らの理念があるので好感。『シャーロットテンプル』などでseduceされる女たちのその後を書いたともいえるかも。
★1 - コメント(0) - 2010年12月12日

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