死霊の恋・ポンペイ夜話 他三篇 (岩波文庫)

死霊の恋・ポンペイ夜話 他三篇 (岩波文庫)
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死霊の恋・ポンペイ夜話 他三篇はこんな本です

死霊の恋・ポンペイ夜話 他三篇の感想・レビュー(109)

ティオフェル・ゴーチェの怪奇幻想短編五編。神学校の叙品式に見た女性が忘れられず...幻想の狭間での逢瀬「死霊の恋」。青年が抱く届かぬ恋慕が時を渡る「ポンペイ夜話」。舞台での悪魔役を嘲笑する本物「二人一役」。一夜限りの幻夢、華々しい舞踏会と別れ「コーヒー沸かし」。悪魔を嘲る絵を描き、憑かれ狂気に落ちる青年「オニュフリユス」。特筆すべきは、主人公(若い青年)と、見目麗しい女性(霊的な)との逢瀬の幻想的な描写。コレを絵画的と評する気持ちが非常に分かる。
- コメント(1) - 3月9日

もっと読まれてもっと訳されてと願うゴーティエ。彼の崇拝者のボードレールやワイルド、兄貴分のネルヴァル、師匠のノディエだって全集や作品集組まれてるのにこっちは頓挫。高校時代にこの本の「コーヒー沸かし」を読んで読書の魔道に引きずり込まれた。ただ『死霊の恋』の翻訳に関しては岡本綺堂の『世界怪談名作集』「クラリモンド」の訳に一票。ちなみに『死霊の恋』はホフマンの『悪魔の霊酒』が元ネタです。こっちはもう因縁因果の絡み合うおぞましさとグロテスクの塊、夢野久作や山東京伝に似てます。そしてルイスの『破戒僧』が元ネタ。
★2 - コメント(0) - 2016年8月25日

この世のものならぬ存在への思慕、あるいはそういった思慕を寄せる詩人気質を皮肉に描いていると受け取った。憧れながらも亡霊と添い遂げることはないあたり当時のモラルの限界を思わせる。本書の中では「ポンペイ夜話」が亡霊譚のみならず観光記としても読めて楽しかった。いくつかの作品にはフランスロマン派へのホフマンの影響も。
★5 - コメント(1) - 2016年5月27日

胸をときめきと眩暈で焦がしてくれる怪奇風味の短篇集。ロマンチックでゴシックで、19世紀の匂いがするのが堪りません。女吸血鬼クラリモンドは分類的には化け物だけど乙女だし、「コーヒー沸かし」の幽霊も可憐でフラジャイル。「オニュフリュス」は主人公の翻弄されぶりが奇想チックで、"悪夢版不思議の国のアリス"みたいでした。通底しているのはこの世ならぬものとの邂逅と、それが確かに登場人物に与える波紋の煌めき。怖く出来る要素が一杯でありながら、生への愛と美への憧憬に満ちた本当に可憐な一冊です。
★24 - コメント(2) - 2016年3月28日

気持ち悪くない幻想小説だけど美女への惚れ込み方がおフランスやなあと思ってしまう。死霊の恋は予想外にいじらしかった。
- コメント(0) - 2015年6月15日

「死霊の恋」-よく見る女性の吸血鬼とかは乾涸びるまで血を吸ったり大抵自分勝手なものだけど、クラリモンドは5,6滴も吸わないうちに涸らしてしまうのを恐れ、やめ、手当までする。なんていじらしい。現実に満足しているのか、生粋の聖職者とでも言おうか、主人公は異世界への誘い、堕落の魅力に全く誘惑されない。なぜだ。なぜ「そっち側」へ行かないのだ。
★2 - コメント(0) - 2014年10月27日

作者の作品には、死霊や悪魔が登場する。それにも拘らず、主人公は若気の至りだとしてその時のことを呑気に述懐したり、最終的には結婚して幸せを掴んだりする。この中では唯一不幸になる「オニュフリユス」でも、恋人は主人公のことをすっかり忘れてしまう。
- コメント(0) - 2014年4月17日

海外文学の、男性目線から見る女性の人って、大抵思い通りに行かなくて、美しいけど相容れないなーってとこがあるイメージだったんだけど、「死霊の恋」のクラリモンドは不思議に可愛らしく見えて、新鮮だった。「コーヒー沸かし」でも、女の子を膝に座らせるところとか、妙に可愛らしくて、そういうところが良かった。大抵可愛い女の子は魔物だったり夢の中だったりするんだけど、そういう現実じゃないものへの憧れとかを感じた
★1 - コメント(0) - 2014年3月13日

幻想的でうつくしい世界!死霊の恋のクラリモンド、綺麗で妖しくて一途なんて素晴らしすぎる。
★3 - コメント(0) - 2014年2月23日

ゴーチェはまる。
- コメント(0) - 2014年2月8日

内心ゴシックホラー的なものを期待して読みはじめましたが「死霊の恋」の吸血鬼クラリモンドの思わずな可愛さに胸打たれた。がぶっ!と噛み付かないなんて、お上品。「コーヒー沸かし」のラストも中々印象に残りました。「ぼくはもはや地上には幸福がないと悟った」いずれの話も短い文章の中に幻想的な愛と切なさと幽美が織り上げられていて、死者や悪魔が出てくるにも関わらず美しいお話ばかりでした。
★10 - コメント(0) - 2014年2月5日

あり得ない出来事の連続。狐につままれたようなそれでいてその世界にどっぷり浸かることができるのは表現や描写の細やかさのなせる技なのでしょうね。頭が固い私にとってすごく新鮮な一冊でした。
★1 - コメント(0) - 2013年2月14日

甘美な幻想は死によって打ち消され、愛は容赦なく引き裂かれて残るのは現実だけ。愛も耽美さも書かれてはいるが、幻想の裏に潜んでいた現実に待ち受ける逃れられない死の残酷さも書かれてはいないか。
★1 - コメント(0) - 2013年1月18日

禁断の愛の中に描かれる究極の耽美の世界。
★5 - コメント(1) - 2012年11月30日

クラリモンドが一目惚れして、好きな男性をジッと見つめ続けるシーンが素敵。白く輝くクラリモンドをイメージしてしまいます。
- コメント(0) - 2012年8月7日

耽美で幻想的な短編集。この世ならぬ美しいものに惑わされたい人は必読。
★3 - コメント(0) - 2012年7月31日

「死霊の恋」は恋の素晴らしさではなく、自分が見えなくなるという恐ろしさを描いていると思います。最後の死霊の心の吐露は呪いではなく、本音であったと血を吸う場面を思い出しながら願いました。「ポンペイ夜話」は時間を越えた愛の破綻と彼が彼女以外、誰も本気で愛さなかったというのが一層、切ないです。「二人一役」は悪魔を演じることで悪魔に魅入られそうになり、素晴らしい演技の才能を見せる役者の選択はおそらく、才能を欲する者からすると賛否両論が挙がりそうです。
★18 - コメント(0) - 2012年7月20日

哀しくも美しい、愛と幻想の物語。吸血鬼や死者、悪魔が登場しているにも関わらず恐怖や戦慄は欠片もなく、物語全体から溢れる愛と美に酔いしれました。ラストはほろ苦いものの、どれも上品で優しい作品ばかり。細やかな描写も美しく、言葉が煌めき流れるようでした。
★12 - コメント(0) - 2012年4月3日

ロマンティックな幻想小説集。核となるのは愛と美。それが高い趣味性によってコーティングされたような作品ぞろい。キリスト教に対する異教的な挑戦とも云える表題作二編の他、ユーモラスな佳品〈二人一役〉、幻視体験を作品化したかのような〈コーヒー沸かし〉〈オニュフリユス〉。
★5 - コメント(0) - 2012年1月13日

表題作「死霊の恋」が面白かった。幻想小説のめくるめく感じは薄め、結構軽いタッチ。
★2 - コメント(0) - 2011年10月12日

美しい、の一言に限る!人物、服装、背景、感情、その他小物の描写に至るまで細部の表現が美しい。フランス語が読めるのであれば是非原文で読みたかった。作品的には、死、または失われたものへの追憶がラストになるものが多いが、どれも恐怖はなく、読後はじんわりとした切なさに包まれる。個人的にはかなり感動した1冊であり、今後も何度も読み返すであろう。
★5 - コメント(0) - 2010年9月6日

幻想的で、怖さより哀しさが胸に迫る。官能も感じさせる恍惚の愛なのに全体的に品がいい。『死霊の恋』は、包帯を巻いちゃうところなんかいじらしくて、もう堕ちてもいいと思うほど美しく優しく哀しい物語。『ポンペイ夜話』も、ポンペイの噴火直前の町に時空を超えてしまう恋心なのだけど、ラストは苦い。思いを残す男が多い中、大物登場で雷に打たれたように収束する『二人一役』がよかった。
★8 - コメント(0) - 2010年6月26日

再読。
- コメント(0) - 2009年9月4日

クラリモンドはもっと毒婦然としてるのかと思ったら、意外に可愛らしかった。吸血する時に牙を使わず、傷口の手当までしてくれる吸血鬼は初めて。
★4 - コメント(0) - 2009年7月20日

ロマン主義時代のゴーチエらしく幻想的でとても素敵。クラリモンドが単なる悪女ではなく細やかさや小悪魔っぽさを持った吸血鬼として書かれている。
- コメント(0) - --/--

1984年
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岩波文庫なのに、萌える。
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