現代の英雄 (岩波文庫 赤 607-1)

現代の英雄はこんな本です

現代の英雄の感想・レビュー(77)

チャイルド・ハロルド、エフゲニー・オネーギンに続く余計者小説。上記二つには目を通してあるため、「ここがオマージュなんだな」と始終ニヤニヤしながら読んだ。 第1部は外側から一人の人間の姿を浮き彫りにし、第2部では余計者小説として真珍しいことに、その胸の内を赤裸々且つ雄弁に語る。これは、「本質にバイロン的なものがあった」というレールモントフにしか描けぬものだろう。 なかなか胸に来るものがあり、特にタイトルは私の好みだ。いずれまた再読したい。良書。
★2 - コメント(0) - 2月14日

主人公の価値観は時代を超えてすんなり受け入れられる。しかし、決闘のシステムについては、頭でも心でも理解できない。
★1 - コメント(0) - 2016年10月10日

若くして人生に倦む主人公ペチョーリンにはオネーギンに通じるものがあるように思いました。彼がオネーギンと違うのは「おれには高い使命があったのだ」「だが、おれにはこの使命の察しがつかず…」と独白するように自身の力の向けどころが分からない焦燥感、無力感を持っていることだろうと思います。およそ英雄らしくない彼が「英雄」足るのはこの、力を持ちながらも英雄になれないという悲劇性によるのではないでしょうか。そんな現代の英雄の姿にやるせなさも感じるのですが、「情欲の誘惑にひきつけられ」てしまう彼にもどかしさも感じました。
★25 - コメント(0) - 2016年8月25日

『死せる魂』のチチコフと『オブローモフ』のオブローモフを足してドライアイスにした感じ?(笑) 人生の目的ってなんだろう…そんなものなくても謳歌できるんだろうけど、この主人公・ペチョーリンは、漫然と生きる見本、みたいなものか? おもしろくはない(笑)が、考えさせられる一冊だった。
★11 - コメント(2) - 2015年12月29日

面白いし読みやすい。才能と出生に恵まれ、英雄色を好むとばかりに様々な女性に出会いながらも、何となく生きているだけに見えるペチョーリン。人生がイージーモードでもいきる意味を見いだせない人生はつまらないんだろうな。人が時代を作るのではない、時代が人を作るのだ。凡そ英雄らしくないその姿は、その後の英雄不在の時代の到来を予見しているようでうら悲しい。 それにしてもこの時代のロシア人は決闘しすぎ。話を畳むのに便利だから使われるんだろうけど、19世紀のロシア人は決闘かカルタしかやってないんじゃないだろうか。
★6 - コメント(0) - 2015年12月9日

2回挫折し本棚にずーとあり、時々横目でみていましたが、ふとした拍子に一気に読み終わりました。そういう時期になっていたのでしょう。美しくバランスのとれた透明な散文、、、
★4 - コメント(0) - 2015年11月7日

面子を保つために決闘し、命を落とす男達。恋愛が人生のすべてであるかのような女達。そんな社会に生きたくない。ぜったいいやだ。しかし、もし私がその時代にいたらそれがすべてで、何の疑問も感じないのだろう。今この世の中に生きて、見えていないものは何だろうと思う。
★3 - コメント(0) - 2015年10月16日

正確には1949年の北垣信行訳です。前半はなかなか読み進まなかったのですが、「公爵令嬢メリー」中盤からの展開がすばらしい。ペチョーリンのキャラクターにひきこまれながら一気に読みました。「運命論者」で少し救いのある終わりかたをしましたね。嫌みではなく、ペチョーリンは現代の英雄だ、という「私」の言葉が印象的です。
★3 - コメント(0) - 2015年10月4日

途中までは「もし私が男だったら、ペチョーリン(主人公)みたいな性格だったかも」と思っていたが、終盤、彼やその他の登場人物に対して「バカなの?」と軽蔑してしまった。読み終えた時の何とも言えない虚しさに、この物語が持つ魔力のようなものを感じた。この物語に感情を支配されたとでも言うべきか。
- コメント(0) - 2015年5月8日

19世紀ロシアの時代背景を反映したような人物が書かれている。200年近く前に書かれた小説なのに、ここにいるペチョーリンには現実感を感じる。他人に対して常に冷淡で、人々の欠点をあげつらうことで軽蔑し、純朴な乙女を誘惑しては捨て去ったり、道徳的観念の外側にいる人物。口論を進んで行って、意味もない決闘を吹っ掛ける。心が空虚で、強い意思を持つが、目的を持たない。19世紀ロシアの現代の英雄。読んでいて、違和感を感じないのが不思議。自分が生きている時代、科学技術が進歩した以外は精神的に何も変わってないということか
★9 - コメント(0) - 2015年4月29日

ツルゲーネフの「ルーヂン」よりも質の悪い「余計者」。一番の悦びは、周囲の一切を自分の意思に服従させること。近寄る女性を引きつけておきながら、非情に突き放す。友人が苦しむ姿を見て冷笑する。ペチョーリンを英雄とはとても呼ぶことができない。彼が道端でつまづいて転んだ、真っ二つに切られた豚は、彼の行く末を暗示しているように思える。
★11 - コメント(5) - 2014年8月10日

回想から始まり、、、わずかにすれ違った主人公の描写を終えるが否や、遺された日記に記されたエピソードからその特徴的な人間性を深彫りして突如断絶して終了する。。。その構成力と筆致に新鮮な感動を覚える。
★3 - コメント(0) - 2014年7月4日

『オブローモフ』経由で読んだ為か、激しい内容に凍った。最後に置かれている「運命論者」が二転三転で伏線回収もあり、本編も含めて印象に残る読書になった。傑作だと思う。
★1 - コメント(1) - 2014年6月17日

才能はあるが目標がない余計者のペチョーリン。世が世なら英雄になれたかもしれない男の堕落の物語だ。訳者はペチョーリンを時代の犠牲者としているが、しかし人は生まれる世を選べないのだから、時代のせいにしても始まらない。
★3 - コメント(0) - 2013年5月27日

「余計者」といえばオネーギンやルーヂン、オブローモフ等々いるが、ベチョーリンは「余計者」に加えて、肥大化したエゴイズムを合わせもっている。彼は周囲の人生を己の糧としか見ず、その自己の自由への執着は強迫観念的とさいえる。
- コメント(0) - 2013年5月16日

あんましピンとこなかった。解説におけるメレジコーフスキーの言葉の引用は記憶しておこう。
★3 - コメント(0) - 2012年10月26日

偉大なる厨二病ペチョーリン。まあ世の中に幻滅したらなにもかもがたいくつするという気分はわかる。彼の場合なまじ才能があるだけに大変だよなあ、と普段他人の厨にはいらだつ自分が結構同情してしまった。ま、彼のような人間は同情など気持ち悪いだけだろうが。
★3 - コメント(0) - 2012年8月20日

小説→ドラマ→小説、ときた。ドラマが想像以上に素晴らしく、また原作を読み直したくなったから。初読のときは「普通に面白い」という程度だったのが、ドラマの風景に助けられたためか、とても面白くよめた。
★2 - コメント(0) - 2012年4月30日

ロシアでドラマ化されていると知って、原作を読んだ。
★2 - コメント(0) - 2012年3月15日

ちょっとばかしとんでもない傑作を読んだような気がします。ぶっとんでいます。ロシアってなんでこんなに豊穣なのか。ロシアの悩める青年達のスケールの大きさは異常。西欧文学ではとっくの昔に消滅した人物が登場する。あえて比較するならドンキホーテの系譜か。それにしてもスケールの大きさが印象に残る。まだ20代にしてこんな馬鹿げた作品を残したとは恐れ入る。
★13 - コメント(0) - 2011年4月10日

ペチョーリン。
★1 - コメント(0) - 2009年6月2日

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