ガレー船徒刑囚の回想 (岩波文庫)

ガレー船徒刑囚の回想の感想・レビュー(43)

7.5点 プロテスタント信仰を捨てなかったことでガレー船の漕訳囚にされたフランス人の青年の回想録。受動的でしかありえないような状況でも、人間は能動的に生きることができるようだ。意思の力があるならば。
- コメント(1) - 2月10日

フランスでのカトリックとプロテスタントの関係が興味深い
★3 - コメント(0) - 2016年6月24日

1700年から1713年までにフランスのブルジョアの階級の青年が、プロテスタントであることを理由にガレー船に送られ、無事に生還する話。後書きに書いてあるけれど、面白いのはこれが宗教選択の自由という概念が無かった時に書かれたことだと思う。「改宗」の意味が違ってくる。囚人としての主人公の生活は過酷を極める部分もあるが、改宗に罪悪感のある人や賄賂が効くこと、単に慈悲深い人の存在などで、急にいい飯が食えたりするので緩い部分があり、その緩さが羨ましくもある。後ろの方にある、ガレー船の中の生活が興味深い。
★1 - コメント(1) - 2016年6月17日

ようやく読了。17世紀の終わりにフランスの金持ちに生まれた著者は、当時同国で迫害されていたプロテスタント信者であり、国外に逃亡を図った際につかまって、幽閉の上、永久にガレー船の漕ぎ手を勤めるという刑罰を受け、実に解放まで10年以上、鎖で繋がれガレー船で暮らすことになる。回想録であり、背景事情の説明も時に限定的なため、冗長だったりする部分は勿論あるが、これらが事実だとしたら小説より奇なり、という言葉がぴったりだ。解説には登場人物はほぼ実在するとウラが取れており、いささか解釈において美化している部分があれども
- コメント(0) - 2016年1月15日

フランスのプロテスタント迫害の時期に、ガレー船で労働されられたユグノーの回想記。ガレー船徒刑について調べようと思って読んだけど、単純に読み物として面白かった。トルコ人の話と最後の章のガレー船徒刑はなぜ存在するかの話が参考になった。
- コメント(0) - 2016年1月2日

これを読んで思うのは、法律によって捕まえられて、放り込まれたところが最も無法地帯という矛盾。 江戸時代の牢屋等もそうだけど、法律のおひざ元が一番法律がないような状態になるって考えると面白いです。
- コメント(0) - 2015年12月6日

ユグノーであったが為に捕らえられガレー船に送られた人物が解放後に書いた物語。確かに過酷な目に遭う事も多いがなんとか生き残り多くの仲間が息絶える中奇跡的に生き残っただけあって信仰の力という物を感じる、故に生きるが為にあっさりと棄教する者に手厳しいし、ましては改宗させようとするローマカトリック者を悪魔かのように描く気持ちはよくわかる。また、金があれば監獄でも良い食事にありつけたり、同じプロテスタント教徒から密かに救いの手が伸べられたりと当時の司法や宗教観もよくわかる。当時の事がよくわかる貴重な記録。
- コメント(0) - 2015年11月14日

宗教弾圧で捕らえられ、ガレー船に送られた青年の物語。捕らえられた直後の監獄では金次第でご馳走にありつけたり、宗教相違ということで貴族の計らいによっていい部屋に移されたり、今のイメージとはかなり違っていました。しかし、ガレー船に送られるとひたすらオールを漕ぎ、ヘマすると鞭打ちで肉を裂かれる地獄へと変わります。著者の書き方は誰を非難する訳でもなく、残酷さもいささか緩和されており読み手にあまり苦を感じさせない作品です。
- コメント(0) - 2015年4月2日

18世紀初頭、宗教弾圧の結果ガレー船の漕ぎ手に身を堕とさせられた著者。理不尽な扱い、劣悪な環境、過酷な生活…かと思えば新旧教問わず差し伸べられる救いの手。比較的優遇されていた著者によって、上下に渡るガレー船上の生活が一望できる。そして、魅力的な登場人物が次々と登場するのが本書の肝。信念に生きる者、個性全開で世間を渡る者、迷いながら混迷の人生を生き抜こうとする者。それぞれが活き活きと書かれており厚みがある。ちなみにガレー船での苦役ぶりを書いた11、12章は3〜5章の間あたりに挿んで読んだ方が理解が進む気も。
★3 - コメント(0) - 2014年12月12日

再読。遠藤周作の『沈黙』、とは違ったタイプの物語だけど、キリスト教徒の受難というトピックでは類似。ただ、凄まじい逆境に居るはずなのに、筆者がポジティブなのを忘れないため、悲壮感はそこまで漂わない。また、十七世紀のガレー船に関する資料とはコレ以上のものがない一級品
★2 - コメント(0) - 2014年10月28日

足を鎖に繋がれて、昼夜の別なく漕がされて、身を横たえる場所もなく、食事も粗末なものばかり、生存率は半分以下という、苛酷極まりない「ガレー船徒刑」に、プロテスタントであるという理由だけで処せられて、棄教さえすれば解放されると言われても、頑として信仰を守り続けた青年の回想。思想信条にまで均質性を求めて絶対王政の基盤強化を狙うルイ王朝と、そこに取りいるカトリック教会にあくまでも対抗しつづける生き方は、悲壮さよりも、なぜかさわやかさといさぎよさを感じた。踏み絵を拒否し続けたキリシタンを連想する。
★12 - コメント(0) - 2014年9月20日

フランスが新教徒に厳しくなっていた時代、新教徒の著者は国外に逃げようとしたところを逮捕されてガレー船徒刑囚となり、13年後の1713年29歳の時英女王の取りなしで他の新教徒と共に釈放された。著者がガレー船徒刑囚だった時期とその前後を書いた回想録。軍人の家系の出のある一般の徒刑囚が、外の仲間に助けられて脱走をした後、彼らと共に近くの教会の駆け込み場所(アジール)に逃げ込んだ。そのことで脱走時に彼を見張っていた番人やその上官の監視官は罰を恐れ、逃げ出した彼と同じ教会の駆け込み場所に逃げ込んだという話は笑った。
★14 - コメント(2) - 2014年8月31日

18世紀、改宗を拒み12年に渡りガレー船で徒刑囚生活を送ったフランス人青年の回想録。ブルジョア出身の彼には教養や有力者とのコネがあり、口達者で経済的援助に恵まれ、一般の他のガレー船徒刑囚と比べ、残虐な暴行を受ける事は少なく、虜囚生活が優遇されていたのは間違いない。ただ、彼が生きたのは、ナントの勅令の実質的な廃止で、改革派の信仰の自由や安全な生活が脅かされ、改宗させるための国王やカトリック派による弾圧により、多くの改革派が改宗している時代で、彼の虜囚人生が不条理と不安と苛酷さの中にあった事は想像に難くない。
★8 - コメント(1) - 2014年4月23日

極悪人からも一定の尊敬の念を受けていた当時のプロテスタントの信心深さというか純粋さというかそういうものは興味深かった。しかし、マルテーユはブルジョア出のおかげか他の囚人より待遇が良いというのが当時の社会らしいと思う(まぁ、字が書ける時点でインテリ扱いの時代だから当然だろうが)
★1 - コメント(0) - 2013年12月18日

乗員500人。そのうち、奴隷である漕ぎ手、300人。プロテスタントへの信仰を貫いたために奴隷となってカレー船の漕ぎ手として13年間の苦難を味わうことになった、あるフランス人の実録。18世紀の手記は、知らなかったヨーロッパを見せてくれる。非常に興味深い一冊。
★1 - コメント(0) - 2013年10月28日

フランス人プロテスタントの苦難と忍耐の回想録。末尾の訳者による解説が内容を理解するのに非常に助けになった。ユーゴ内戦の宗教対立を思い出させる狂信者の恐ろしさが伝わってきた。作者も言っているが生き残れたのは同じプロテスタントの様々な援助(主に金銭)のおかげというのが地獄の沙汰も金次第の言葉を思い出させる。ただ、宗教対立に興味が無い人にもガレー船の構造や運用、乗員の給与や配給食料について詳細に記されているので、ガレー船自体に興味がある人は11章と12章だけでも読んでみると満足できるのではないかと思う。
★1 - コメント(0) - 2013年9月12日

18世紀初頭、レパントの海戦からもう100年以上経過してガレー船団もただのお飾りに過ぎなくなりつつあった頃の記録。賄賂や口利きが横行してて国としてはぐだぐだな末期的状況に見えるけど、フランス革命が1787年からだから、こんな状態でもまだ80年程度はもつんだよなあ。それともヨーロッパではこれくらいが平常運転だったのか? プロテスタントのプロパガンダでもあるので、宗教的な面については割引いて読む必要があるみたい。それにしてもこの頃のフランス人にとってイスラム教徒は十把一絡げでトルコ人だったのね…。
★2 - コメント(0) - 2013年6月12日

牢屋というか徒刑でものを言うのは宮廷に働きかけてくれる力ある親類縁者とお金、そして立派な体と言ったところでしょうか。縁者がいなければお金の差し入れがなく、お金がなければ飢えて体を維持することができない。体が貧弱ならば大事にされず見せしめに叩かれたりと酷い目にあわされ耐えきれず動けなくなったら鎖を切られて海の中。マルテーユは途中有力者のおかげでお金を稼いで貯金できる余裕や、海外からひそかに送金されてくる義捐金のおかげでうまく立ち回れ過酷な状況下で生き延びることができたようでかなり運が良かったようですね。
★2 - コメント(0) - 2010年3月21日

TAG
再読。物語の中で中世の船漕ぎ奴隷は酷い扱いを受けているように見えるが、実はそんなこと無かったりする。中世欧州も決してフリーダムな暗黒時代ではなく、法のもと定められた人間の営みがあり、今と実はそれほど変わらないことが分かったりする。
- コメント(0) - 2010年1月15日

どこの国にもこうゆうことがあるんですね。
- コメント(0) - --/--

今読んでいるみんな最新5件(7)

06/17:やいっち
06/19:雨宮淳司
04/03:
05/31:しいかあ

積読中のみんな最新5件(7)

09/12:
12/27:
01/26:しいかあ
11/06:横見鳥
08/11:epitaph3

読みたいと思ったみんな最新5件(30)

07/21:みほこ
06/15:ふくろう
02/11:E1E1
06/08:左手爆弾
ガレー船徒刑囚の回想の 評価:93 感想・レビュー:20
ログイン新規登録(無料)