樹上のゆりかご (角川文庫)

樹上のゆりかご (角川文庫)
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樹上のゆりかごはこんな本です

樹上のゆりかごの感想・レビュー(126)

舞台がアラビアンナイトの世界から都立高校へ移っても、私は上田ひろみという女の子にどこか気になるものがあるらしい。彼女の思考を反芻するようにして読んだ。学校に巣くう名前のない顔のないもの。ヨカナーンだけを欲するサロメたる有理に惹かれながらも、ひろみは辰高生であることに踏みとどまる。名前のない顔のないものの存在に気付き、それに敵対して暴走する有理のことを理解しつつも、自分の立ち位置を守れる彼女のバランス感覚が、私は好きなのかもしれなかった。私としても、「学校と社会は違う」という江藤夏郎の言葉の方を信じたい。
★40 - コメント(0) - 1月13日

高校時代を思い出した。あの頃の気持ち、流れていた空気…自分では言い表せない何かを見事に浮かび上がらせてくれている。すごい才能だなぁと思った。世代も地域も違うけど、似た気質の高校だったというのもあるかもしれない。そしてあとがきにあるように、私にとっても高校時代は愛憎半ばする時代だから。
★3 - コメント(0) - 2016年11月29日

2002年がもう10年以上前なのだと気づいて、驚いた。初めて読んだのが中高生のころだったから、自分も大人になったのだなと思う。当時はこの淡々とした雰囲気があまり好きではなかったけれど、改めて読んでみると、有理の狂気が際立っていて、おもしろかった。
★1 - コメント(0) - 2016年11月12日

再読
- コメント(0) - 2016年10月29日

うーん、高校が舞台なので、読み始めは、若い時に読めたらよかったかもって思ったんけど、どんどんドロドロしてきて、あー、このこの子の発言は、これを暗に言ってるよね、なんて考えてしまう辺りから、純粋に子供に薦める話でもないな、と思えてきた。そしてあとがきで、この舞台の高校は作者の母校で、学校については色んな事がかなりそのまま事実をもとに書かれているというのを見て、へそ曲りの私は、なんだ自慢か、とも思っちゃった。はい、ひがみですね(^-^;) すらすらと読めて、読みやすかったです。
★27 - コメント(0) - 2016年10月22日

旧制中学の流れをくみ男子校の雰囲気を色濃く残す辰川高に進学した上田ひろみ。中学までは優等生の彼女も、優等生ばかりの集団の中で自分の実力、位置を知り、青春真っ只中の溌剌とした若さとは程遠い高校生活を送る。もやもやとしたものを抱えつつ、手を貸すことになった生徒会執行部。行事を通し生徒会に関係するトラブルに巻き込まれつつ、その真相に愕然とするも、傍観者のような高校生活を執行部のおかげで何かに一生懸命に携わることができた経験は彼女の宝物だろう。更に有理という狂気な女子とサロメを加えての効果大の不気味さ。
★26 - コメント(1) - 2016年9月29日

[これは王国のかぎ]を読んで続編なのかと手にしました。どうやら続編であってそうではない作品のようです。少し残念。主人公ひろみは男子色が強い高校に通いながらも違和感を覚えています。それが何なのかが全体にあるのですが、きっとあの年頃特有の、何にも属してない不安なのでしょうね。漠然とした将来・恋愛、私には昔の出来事過ぎてかえって懐かしい雰囲気なのですが。ひろみと夏朗の関係が微笑ましく感じられるのは、私が大人になってしまったからなのか、それよりも有理と鳴海の関係が分からずじまいだったのが気になります。
★1 - コメント(0) - 2016年9月11日

学園小説といえば青春時代の熱さやら痛さやらを描くのが定番だと思うけど、この作品はその王道にのっとりつつもすごく静かな感じがした。きっと何度も読み返すであろう、味わい深い小説だと思う。石仏の展示の話がすごく好き。
★2 - コメント(0) - 2016年9月11日

高校生活の話。荻原さんの時代の高校はこんな感じだったのかな。平成の高校生が読んでも楽しめる話だと思います。
★7 - コメント(0) - 2016年9月10日

YH
再読。近衛さんの演じたサロメを観てみたい。顔のないものはちょっと、柱として弱いかも。っていうか社会構造全般に蔓延っている概念だと思う。
★1 - コメント(0) - 2016年9月2日

主人公とほぼ同年代の頃に初読みした当時は実を言えばこの作者の作品で唯一あんまり面白くないな、現代物なだけに妙な古臭さ(学校の時代錯誤感ではなく時代物、超常現象物を扱ってる時には気にならない文体というか語彙というか)が気になるなと思っていたのだけれど、あれから10年以上経て大人になって読み返すととても面白かったし、あの頃もっと真剣に読んでおくべきだったと思った。むしろ真剣に読むべき問題だと心の奥で思っていたからこそ遠ざけていたのかもしれない。主人公は自分と似たタイプのように思えて抱える劣等感がよくわかる。
★2 - コメント(0) - 2016年8月22日

「これは王国のかぎ」の続編であって続編ではない話。ひろみはやっぱり、どこか希薄で置いてけぼりにされている印象が強いけれど、多くの高校生が感じることでもあるのかも、と思いました。高校で起こった一夏の事件が、なぜかファンタジーに思えてしまう不思議。ひろみ目線のため、全ての謎が解けないところも、かえっていい味になっています。
★1 - コメント(0) - 2016年8月11日

実は再読。これは王国の鍵の主人公、上田ひろみが高校生になったお話。高校生活での大イベントの中で起こる事件。それを軸に日常生活を交えて綴られる物語。奥が、深い。どんなことをしてでも手にいれたい何かを掴み取ることって本当に難しいし、できる人はすごい。負の方向に働いてしまうのはダメですけどね...。初読のときに影響されてサロメを読んでしまうほどサロメの解釈も面白いので、サロメも併せて読んでみるといいかも。
★1 - コメント(0) - 2016年8月6日

昔の少女小説のようだった。ちょっと説明不足な感じ。メンヘラさんにふりまわされない、普通の楽しい高校生活のはなしも読みたい。
★2 - コメント(0) - 2016年7月29日

荻原さんのファンタジー以外の物語は初読。大人でも子どもでもない、まだ何者でもない高校生という時代を少し冷めた目で見つめながら、自分以外の多様な個性に出会い、少しずつ変わってゆく主人公が懐かしく愛おしい。わたしの母校と作中の母校が男女比を除いてとても良く似ていたこともあり、郷愁と愛情がひとしおであった。荻原さんの文章は国語教諭の言うところの「平易な文章」であり、彼女の大変な魅力のひとつであると思う。
★3 - コメント(0) - 2016年7月18日

書き下ろし短編のために購入。再読なわけですが、この学生の空気感をずいぶん感じてないなあ、としみじみ。いつも心にあるわけではないけど、手を伸ばせば触れられる距離にあった自分の中の感覚が少し遠くなったかな、と思った。ひろみの心情に寄り気味で読んだ前回に比べると、今回は一番寄ったのはサロメなんじゃないかと思われる。昔はさっぱりわからないお話だったのに、年齢を重ねたということなのか…
★3 - コメント(0) - 2016年7月17日

主人公の女子高校生・ひろみと美少女・有理との好対照っぷりがいい。高校生ともなれば、自分の中の女を充分意識することができる。その点で、有理は魔性だ。
★57 - コメント(0) - 2016年7月13日

かなり久しぶりに再読。多分この本が出た付近に一度読んだことがあった。大人になってから、どうして自分にはこの本のようなその瞬間のきらめきを大事にできなかったのか、と悔やまれた。楽しいことばかりじゃなく、もやもやしたり、自分はのけ者のような気がしたり、一番近くにいるのに何も知らないと無力さに怒ったり。ひろみの感情に自分もそんなことがあったな、と昔を振り返り懐かしくなった。有里ちゃんの気持ちが、以前より身近に感じられた。サロメの話が理解できる年齢になったようです。ひろみと夏郎の関係が好き。
★10 - コメント(0) - 2016年7月9日

あとがきを読んで、こんな自由な学校が実在したということに驚いた。しかし、これだけ生徒の自主性が学校を運営しているのに「名前も顔もないもの」は旧制高校の時代から朽ちもせず生き続けている。ひろみが男子クラスで一斉に注目を集めた時の居心地の悪さはよくわかる。近衛有理が鳴海知章になぜあれほど執着し上田ひろみに懐いたのかは少し疑問だが、あの高校でサロメを演じなければいけなかった彼女はとてもかっこよかった。欠陥は確かにあるけれど。「名前も顔もないもの」を大向こうに回して一人で戦ってたみたいだった。
★5 - コメント(1) - 2016年7月4日

文庫で再読なわけだけど、上田ひろみと自分はなんだか似ているところがあると前よりも強く感じた。男子に対する考え方、冷めたところと熱くなるところのバランス、それに本が好きで国語だけは得意だったところも似ている。楽しんだ者勝ちだよと高校生の自分に教えてやりたくなった。厭な事件もあり、私だったら耐えられないかもしれないと思うところもあったけど、ひろみには夏郎がいる。さりげなく側にいてくれる存在というのは羨ましい。二人がどんな大人になるのか、どんな関係になるのか、気になる。
★12 - コメント(0) - 2016年6月29日

中央公論版も持っているが、おまけの書き下ろし短編読みたさに購入。ひろみと夏郎の受験勉強のひととき。ふたりが好きな人はこの絶妙な距離感に悶えてしまうのではないかと。本編は何度読んでも引き込まれる作品。自分の高校も県立なのに学園祭が派手だったことを思い出した。伝統のフォークダンスとかあったなぁ…。祭りに情熱が注げるのは若者の特権だな。近衛有理が胸に抱えていた想いは今ならよくわかるような気がする。サロメも機会があれば読んでみたい。
★13 - コメント(0) - 2016年6月27日

こんなにも熱中できるイベントがあれば、学生時代の思い出も違っていたのかな、と思うぐらい伝統と気合いの入った行事に引き付けられました。勿論、今の時代には無理でしょうけど。有理の「名前も顔もないもの」への抵抗は狂気じみているけれども共感できる部分もありました。うまく説明はできませんが……。
★3 - コメント(0) - 2016年6月25日

少し変わった校風をもつ進学校、都立辰川高校に通う上田ひろみが主人公。「これは王国のかぎ」の主人公でもあるひろみの高校生時代のお話し。「これは王国のかぎ」は読んでないけど筆者いわく続編ではないというだけあって未読でも普通に読めた。合唱祭などの行事に全力投球し、人間関係に悩み、勉強や受験、将来のことで頭を抱える高校時代。なんだかちょっと懐かしい気分になった。
★22 - コメント(0) - 2016年6月24日

面白いんだけど…ちょっとわかりづらい…かも。「これは王国のかぎ」とは全然ちがうんだけど読んでないとわからないところもあるし…それでもやっぱりひきこまれてしまった。近衛有理の存在がすごく印象的。こういう怖くて美しくて男の人がその魅力に抗えずどうしても魅かれてしまう存在って荻原さんの作品に多いですね。「空色勾玉」の照日王(てるひのおおきみ)、「西の善き魔女」のレアンドラ、「RDG」の姫神もそうなのかな。有理も時代が違えば巫女とか女王みたいな存在だったのかもしれないなぁ。こういう女性観て古事記からきてるのかな?
★19 - コメント(0) - 2016年6月17日

旧制中学の流れをくむ高校が舞台。作者の原体験からきているそう。自分自身も同じような学校で高校時代を過ごしたため、細かいところで共感できたり身に覚えのある描写が多かった。ひろみ視点で物語は進むが、有理や鳴海、夢乃や加藤クンなど、それぞれの登場人物をもっと掘り下げて知りたかった…。高校の描写としてはリアルだったけれど、自分の望む物語とは少しズレが。面白く読んだけれども。
★7 - コメント(0) - 2016年6月17日

高校生のときに読みたかったなぁ。 行事ごと、盛り上がったり、入りきれずに終わったり、そうやって自分のことをわかっていったのだった、そうだった。 出てくる高校が、みんなお勉強してる、できてる風なのだけど、行事ごとの力の入れようもすごくて、恐れ入ります。
★3 - コメント(0) - 2016年6月14日

結句、全体を通して、メンヘラの近衛有理に振り回されたお話なのかなって感じてしまった。サロメを通じて伝えたかった、痛烈な「私を見て!」は会長につたわったんでしょうか。爽やか青春劇を期待して読んだら混沌としていてびっくらこいた。
★37 - コメント(0) - 2016年6月13日

荻原 規子さんの本はRDGシリーズしか知らなかったので、不思議なことが起こるのかと期待して読み進んだが、普通の高校生の話だった。最後にあとがきを読み、著者自身が体験した高校行事だと知り、驚いた。
★10 - コメント(0) - 2016年6月3日

高校を卒業して随分経った今だから、読み返すとまた印象が変わる。書きき下ろし短編の二人の関係に悶えました。
★2 - コメント(0) - 2016年6月1日

RDGを読んでいないので、??というところもあり。けど、RDGを読んでいなくても楽しめる本。作中の劇に使われるサロメに興味がわいたが、そこまで入り込めなかったかな。★★★☆☆
★6 - コメント(0) - 2016年5月31日

文庫にて再読。本当に高校時代というのは特別なのだ。
★3 - コメント(0) - 2016年5月29日

RDGを感じるところがちらほらと。 肝心なところでいつも強気なドリちゃんが戦意喪失したりと、納得がいかない場面あり。 有理と会長がそもそもなんでそこまでこじれたのか、そして二人の決着が何だか煙にまかれたような終わり方でスッキリしません。ひろみと夏郎ももう少し発展してほしかったと思うし。RDGのほうが好きだな。
★6 - コメント(0) - 2016年5月26日

シリーズ物と意識せず読んでいた。主人公が傍観者の立場故感情移入はしやすいと思った。淡々と高校生活が描かれるのでややマンネリした。夏郎とのやりとりをメインにしてもう一節書いて欲しかったな。
★2 - コメント(0) - 2016年5月16日

こちらも書き下ろし短編のために再購入再読。内容はほぼ覚えていなかったので、楽しめた。RDGを彷彿とさせる印象。なかなか衝撃的な女子高生がいたものだ。ひろみは夏郎とどうにかなるかもしれないけど、ハールーンの壁は高いかも。
★2 - コメント(0) - 2016年5月6日

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