怪しいものたちの中世 (角川選書)

怪しいものたちの中世の感想・レビュー(48)

中世草創期にあたる源平争乱の時代、正史ではほとんど語られない裏の事情。博打打ちが大勢協力し合いながら劇場型詐欺を働いていた話。結構重要な人事や政治決断を夢のお告げで決めていた話、色々な人が徐々に夢の話でそういう集団の雰囲気を作り出すとかも面白い。皇子女でありながら普通の皇親と違う生き方をした者たちの話、うち捨てられたり皇位継承や財産相続絡みで名前が挙がらないように排除したり哀れなり。永観のような立派な僧侶、あるいは六勝寺執行(しつぎょう)のような地位の存在はまったく知らなかった。中世は知らないことが多い。
- コメント(0) - 2016年11月29日

院政期から鎌倉時代にかけて生きた「怪しいものたち」について様々なエピソードが語られています。私が特に印象的だったのは、血筋を疑われる落胤たちと権力を握る法勝寺執行たちです。以仁王と式子内親王が同母の兄弟だったとは知りませんでした。最期まで親王にはなれない以仁王に対して、式子内親王は賀茂斎院になるために内親王宣下を受けたのでしょうね。院政期に活躍した法体の院の近臣には、全然知らない人物も多かったです。信西の子静賢や後鳥羽院の側近尊長などの人生は波乱万丈で物語のよう。読み応えがありました。
★28 - コメント(0) - 2016年11月23日

中世というか平家物語の裏側っぽい。角田文衛『平家後抄』とセットで読みたい感じ。博打打ちや夢のお告げなど、いかにもあやふやな物らの怪しさを当時の思想から読み解くのは面白かった。そして院政期の“御落胤”らの扱いのむごさはたまげるしかない。DNA検査があったら救われる人が沢山いたんだろうなぁ。
★1 - コメント(0) - 2016年9月7日

g060、正直なところ、怪異譚に関しての本を読もうと思っていたら間違えて借りてきたので自分でも読み進んでいる時点で首を傾げていたものの、タイトルからそう思い込んだこと自体は無理もないか。話そのものは時に怪異に近い領域まで踏み込むようなこともあるものの、どちらかというと人間の領域に関しての話で博打ものらはどうも詐欺を行うと考えられていたようだとか、地味で記録魔なだけの一般人だが時代の雰囲気をよく書き伝えているだとか、そんな調子で、民衆史の一環としてとても面白かった、買い物本も書いている人なのか、興味あるな。
- コメント(0) - 2016年6月26日

共同体の希望や、何らかの不可思議な事件についての解釈などを夢のかたちで共同体内で語るという「夢がたり共同体」という話や、母系の重視される摂関政治から父系の重視される院制へ変わったことで(自称含めた)皇女・皇子が数多生まれることとなり、時に貴族社会から疎まれ、時に貴族社会から必要とされ、様々な人生を辿ったという話。ほかに博徒の劇団型詐欺とか、いわば中世社会の辺縁部(未成熟な社会においては辺縁部が広いんだと思うが)に光を当てた書。意外と軽い読み物だった
- コメント(0) - 2016年5月14日

想像していたのとは違ったけれど面白かった。今も昔も血筋争いは絶えないなー
★2 - コメント(0) - 2016年5月14日

著者曰く日本の中世は、圧倒的に管理されていない社会である。本書は、院政期から鎌倉時代にかけて暗躍した怪しい人々の列伝。まずは、ばくち打ちが全国を股に掛けた組織的な詐欺師集団だったとの話に引き込まれる。法勝寺のバブリーさに象徴される、院政期という日本史上特異な時代。そのカオスが生み出すエネルギー。権勢を極めた治天の君の乱倫ぶりは、もっとも由緒正しき親王・内親王すらも出自の怪しいものに貶めてしまう。ただ、それ以外の人物たちは怪しさ度がいまひとつ。
★3 - コメント(0) - 2016年4月24日

中世、王権にも属さず武家政権にも属さず、マージナルな境界域で図太く逞しく活き活きと生きていた「怪しいもの」たちの実像を、同時代史料から抜き出して活写した本。個人的に社会や市井の方に興味があるので、「博打打ち」の実像、徒党を組んで劇場型詐欺を仕掛ける手口なんかの解説はかなり面白かった。山伏や勧進聖なんかも興味深い。が、5章の「法勝寺執行」の詳説の部分は僕にはちょっと難しすぎたかな。
★10 - コメント(0) - 2016年4月7日

タイトルから怨霊か魑魅魍魎の類の本かと思ったが、実在する人物のトンデモ振りの紹介であった。 血液型鑑定すら無く、性がおおらかだったこの時代、結構何でもあり。 キングダムを読んだばかりなので、中国に較べれば殺人の規模が違うけど、活きてる人達は逞しいなあ。
- コメント(0) - 2016年4月5日

中世という不安定な時代に跋扈した「怪しいものたち」、すなわち博打や山伏、巫女、勧進聖といった周縁の人々から、天皇の子孫を名乗る疑惑の皇胤たち、見た夢を情報交換する夢語り共同体まで、様々な例を紹介しながら、これら怪しいものたちを生み出した中世社会とは何かを概観する一冊。夢は現代でこそ個人の内面に起因する問題として扱われているが、当時の人々にとっては現実に重要な情報源であったというのが、九条兼実の日記からもよくわかる。面白い。
★4 - コメント(0) - 2016年3月31日

平安から鎌倉にかけての貴族なのか賤民なのかよく分からん人たちの生きざま。昔も今も余り変わらん。
★1 - コメント(0) - 2016年3月26日

お前が一番怪しいだろう!
★1 - コメント(0) - 2016年3月10日

中世の古典に出てくるエピソードを解説しているのですが怪しいというのが当時は巫女や夢の話。陰陽師に朴占などが平然と貴族社会の意思決定に入り込んでいる部分でしかも天皇の存在が時代によって軽んじられたり、南北朝からニセの天皇の親戚が現れたり昔も今も怪しい人とは多いものです。中でも詐欺の元祖ともいえる天竺冠者の存在は中世の怪しさを象徴する人物。博打打ちから徒党を組む人物に力を持っていると吹聴させ民衆を騙した結果、天皇に捉えられる話は面白い。しかも博打打ちと巫女というのは八卦の世界で表裏の関係で語られていたとは慧眼
★2 - コメント(0) - 2016年2月14日

怪しくない大学人は、なぜに怪しいものに魅かれるのかな
- コメント(0) - 2016年2月7日

山伏、占い師、ばくち打ち、勧進聖…。日本の中世に暗躍した「怪しいもの」は、殺伐とした環境に置かれた民衆に希望と喜びを与えた。中世の「宗教」の果たした知られざる効用を、豊富な事例から解き明かす新しい中世史。
★5 - コメント(1) - 2016年2月5日

[図書館]貴族社会の記述が多かった。
- コメント(0) - 2016年2月5日

夢の話がいちばんあやしい。
- コメント(0) - 2016年2月3日

おもしろい内容が書いてあるのだが不要な情報が多くて読みにくい。もう少しエンターテイメントに徹して欲しい。
- コメント(0) - 2016年1月31日

一気に読んでしまつた。勧進聖の重源や永縁、以仁王の遺児たち、夢を気にする九条兼実、歴代の法勝寺執行たちなどが登場。ただ書名とどうもそぐわない。個性的な面々であるが、後鳥羽院に嬲られた天竺長者というバクチ打ちを除けば、別段「怪しい」ものたちではない。どうも選択が白河院や源頼朝周辺の所謂有名人の周辺に偏つてゐて、その引き立て役に過ぎぬ、中世にはもつと得体の知れぬ人物は居るぞ。ましてや帯の「民衆に希望と喜びを与えたトリックスターたち」というのも内容と乖離してないか。
★1 - コメント(0) - 2015年12月26日

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