避暑地の猫 (講談社文庫)

避暑地の猫 (講談社文庫)
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避暑地の猫はこんな本です

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避暑地の猫の感想・レビュー(542)

病院本。かつて読んだ宮本さんの作品とは趣向が違い、暗くもやもやそして不安を誘う。大きな別荘の管理人一家。母と姉は別荘の主人の慰みものとなり、父は感情も出さない。そして事件が…本当にしたたかだったのは誰か、主人公のどす黒い部分が次第に膨らんでいく。彼はこのままどうなるのだろう。彼がこれから光を見ることはあるのだろうか。じんわりと恐怖の広がってくる作品。
★22 - コメント(0) - 1月31日

文庫本にて再読。2回目でやっと楽しめた感じがします。こんなに恐ろしい話だなんて…美しい母娘を弄ぶ金持ち婿養子の屑ぶりは本当に身の毛がよだつ一番の被害者は金持ちの妻娘と思いますが、何故か主人公の悪の心にひきつけられるというか、同情するというか。
★35 - コメント(0) - 2016年10月15日

とても怖い小説で後半は一気に読んでしまった。 登場人物それぞれの持った醜さが露呈していくにつれて、狂っていく1つの家庭が招く悲劇の過程は、真実を追ううちにミステリー小説を読んでいると錯覚させる。 これをドラマ化したのか、、スゴいな、攻めてるな。 そして貴子のイメージは若い頃の堀北真希、美保のイメージは若い頃の沢尻エリカかしら、、 修平は藤原竜也??
★7 - コメント(0) - 2016年9月21日

ひさびさに一気読み。こういう人間の内面をじくじくとつっつくお話、好きです。一番恐ろしいモンスターは誰か。それは主人公だったということなのかな。貴子が唯一の光の存在で、途中の雨の中の逢瀬は美しかった。「青が散る」を「青春小説=爽やか」みたいな固定概念を持って読んでしまって苦手だったのだけれど、本来はこういう人の闇を書くのが巧い人だったのかも。錦繍、読んでみなくては。
★9 - コメント(0) - 2016年8月25日

ああ、ついに読めた…ずーっと昔に、ドラマで見て以来、脳裏に焼き付いて離れない、この印象的な作品名。 確か、やはりずーっと昔に読んだ筈なのにいつだったか。 橘ゆかりのあまりの綺麗さ、妖艶さに虜になったんだろうな。 YouTubeで主題歌聴いたら、更に懐かしい。 人間の愛情と憎悪、罪と罰。 ドラマの映像と共に奥深く染み入る作品だ。
★4 - コメント(0) - 2016年7月26日

地獄に漂う腐臭がした。まさか宮本輝さんの小説にこのようなドス黒い悪意に満ちたものがあるとはいざ知らず、可愛らしいタイトルとは裏腹に私の脳内はその辛辣な生に蹂躙されてしまった。こういった小説の後には読後に楽しさを占める本が読めなくなる。ずんずんと悪を求めてしまう。独白のように永遠と人生が語られる。真っ暗な世界に差す一筋の光も真っ黒。だけれど、彼にはそれが眩い光に見えた。人は生まれながらにして選択できないものがある。その不自由は闇であるか光であるか。何も知らず、理解せずにのうのうと生きてはいられない。
★16 - コメント(0) - 2016年7月6日

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人には二つの法がある。秩序を律する社会の法と、己を律する精神の法。精神の法を司るは「我欲」。有罪と記された判決文は、黒く肥えた司法官憲、エゴイズムの一息でヒラリと無罪に覆る。その一息をどこ吹く風と、猫のように澄まして生きられるのならばどれだけ楽だろうか。少年の罪が霧の中を彷徨ように居場所を求める様は涙が出る程に苦々しい。猫が逃げようの無い袋小路の壁を引っ掻き続けるような、爪が折れても引っ掻くのをやめないような姿の哀愁を感じる作品。
★5 - コメント(0) - 2016年4月15日

ぼくの殺したい人間は、母に変わった。この一節が強烈過ぎて忘れられない作品だった。当時高校生の私には強烈過ぎて、愛読していた宮本輝の作品が読めなくなった。それから20年ぶりの再読。いまだ強烈さは健在だけど、思春期のときとは違う、情景的な印象が残った。
★7 - コメント(0) - 2016年3月24日

登場人物がくっきりとしているのに、もやに取り巻かれているような不思議な感触がある。ひどい話なのに、読了後不快にならない。不可解な魅力を放つ作品。
★53 - コメント(0) - 2015年12月31日

結局誰も救われない暗い話。 読み終わった後、タイトルの意味がよくわかった。ただ、「霧」が何を意味してるのかよくわからない。
★4 - コメント(0) - 2015年12月28日

富を持つ家族と貧しい家族。二種類の人間が生きてゆく過程で起こる出来事、そして事件。それぞれの思い、想い、重い。人間って悲しい生き物だと、つくづく感じ、生きるって切ない事だとつくづく思う。
★30 - コメント(0) - 2015年11月24日

20年ぶり位で再読。若い頃から宮本先生が好きで読んできたが当時この作品は苦手だった。この年になってみると共感は出来なくとも理解は出来る事が多々あった。かつて全く面白いと感じなかった作品だが、今はドロドロながら面白く読めた。こうやって年を経て読み返してみるのも読書の楽しみの一つ。加えて年齢を重ねるのも悪くないとも感じられる。
★10 - コメント(2) - 2015年10月22日

宮本輝さん初めて読みました。夏の暑い間でも軽井沢の建物の中が冷んやりとした雰囲気が漂っているのが伝わって来ました。地下室は魅惑的。何が行われていようとも惹きつけられます。2つの家族の行く末に目が離せませんでした。他にどんな本を書かれているのか読んでみたいです♬
★78 - コメント(10) - 2015年10月9日

霧の中を漂ってるような息苦しさが終始付きまとう作品。もう無邪気な気持ちで軽井沢には行けへん。貴子の凡庸さが何となく救い。
★2 - コメント(0) - 2015年9月6日

あれ?宮本輝ってこんな話かく作家さんだったっけ?っていうのが最初の感想。救いようのないドロドロさ。雨が降っている軽井沢が妙にミステリアスで脳裏にうかんだ。
★6 - コメント(0) - 2015年8月20日

軽井沢の別荘に住む裕福な家族と、雇われている貧しい家族との秘密めいた事件から悲劇を描いた物語。最後まで分からない謎に引き込まれた。展開に救いがない。人間の悪意とか醜い部分がこれでもかと描かれている。作者は罪と罰を読んで執筆を思い立ったとか。
★4 - コメント(0) - 2015年7月19日

宮本作品の読書11冊目にして地雷を踏んづけてしまった。書名からこの展開は全く予想しておらず、今のタイミングで読みたかったお話では無かった。宮本さんの作品には貧しくても真面目に生きる善良な人を認めていたのだが、この作品では一転、人間存在の深淵、醜悪さをこれでもかと提起し緻密なまでに分析展開している。主人公だけでなく別荘の番人一家も別荘のオーナー一家もいずれも虚飾に満ち、存在するのは悪の濃淡だけ。人間存在の深淵を覗いた者の不安とおののきの様を描き切るのは著者の力量だが、読み手にも覚悟が求められる作品だ。
★24 - コメント(0) - 2015年6月22日

宮本輝の作品をたくさん、何べんも再読していますが、これは初めての再読。当時は「なんてこったい」「あわわわわ」という感じ。今回は、「環境」というものを考えてみた。同じ環境でも人はみなそれぞれだけど。「ぶっ壊してやる」と、行動した哀しいまでの純粋さ。
★17 - コメント(5) - 2015年5月1日

★★★★ 久々の宮本輝氏の作品で、冒頭から作品の雰囲気に飲み込まれ一気読みをしてしまいました。 作者独特の雨と軽井沢がうまく噛み合わさっており、霧が全体像を取り巻き、謎が多いストーリー。
★3 - コメント(0) - 2015年4月8日

強烈な印象が残っている作品。何年ぶりの再読だろうか。宮本作品でも異色の極み。また、凄まじさの極みでもある。 『人間の作った法ではなく、ぼく自身を成している法が、必ずぼくを裁くだろう。』 父の燃える虚構が頭に残る。我欲を焼き尽くす事は可能なのか。 もう一度読もう。10年後に。
★69 - コメント(10) - 2015年4月3日

家のドロドロした「秘密」が描かれているが、なんかいかにも小説って感じで入り込めなかった。また言ってることがいちいち仰々しくて疲れた。
★3 - コメント(0) - 2015年3月28日

再読。もうすっかり内容を忘れていましたが、まさかこんなドロドロした作品を20年前に読んでいたなんて…それと宮本輝さんがこんなドロドロした作品を書いてたの?と二重の驚きです。
★11 - コメント(0) - 2014年12月9日

20年余り前、横浜の狭い狭い独身寮の一室でこの作品を読み終え、呆然とした記憶が鮮明にあります。え?まさか…そんな!いやぁ~!!別荘の当主と別荘番の家族との間で起こっていたことが明らかになるにつれ、そんな心の叫びをあげていました。私にとっては衝撃の作品ですが、それ以来の再読。お金、美貌、若さ、そして忍耐…持てる武器を自ら置かれた環境から脱却するためにフル活用する、いわば必死に生きる人達。彼らに対し憎悪や軽蔑、嫉妬から行動する修平のピュアな感情は、もしかすると20年前の私の叫びに近いのかもしれないなぁ、と。
★38 - コメント(5) - 2014年11月3日

しっとりとしたさわやかなお話かと思ったら、どぎつい人間の悪を描いた小説だった。想像していたような話ではなかったけど、意外とおもしろかった。ミステリー仕立てになっているだけではなくて、それぞれの人物が語る真実や価値観が一致するようで微妙にずれているところに人間の弱さや怖さを見せられた気がして、戦慄を覚えた。また、悪を描いているのに、それと調和するような描写の美しさがすばらしかった。ただ、執拗なまでの"ほのめかし"と最後のとってつけたような逃亡劇は興ざめだった。
★6 - コメント(0) - 2014年10月23日

★★★★ 穏やかな小説かと思いきや全くそうではなく…。平凡とは程遠い家族の話。
★3 - コメント(0) - 2014年9月9日

タイトルからはちょっとイメージし辛い、悪意と愚行と堕落の三重奏ですが、読みながら依然ドラマでやっていた『銭ゲバ』が想起されました。生活の隙間に入り込み、虎視眈眈に、最後の最後で復讐に出る行為は怨みつらみそのもの。周囲の人間をことごとく巻き込むそれは悪意の渦とでもいえばいいのでしょうか。確かに宮本輝の文体ではありますが、著者に感じる輝きのようなものはこの作品にはなく、あくまで薄明りのなかで黒く浮かび上がるものが主題として描写されています。
★9 - コメント(0) - 2014年9月1日

☆4
★6 - コメント(0) - 2014年8月5日

軽井沢の別荘の地下室で起きたある事件は17年の長きに渡る複雑で背徳的な人間関係がたどり着いた破局でした。その時間と空間の中では常識的な感覚や世間的判断は二の次になります。猫は悪魔の使いとして善悪の境を踏み越える象徴のような役を担っているようでした。
★4 - コメント(0) - 2014年8月2日

持つもの、持たざるもの、しかしどちらも欲望に忠実な二家族。少年が作り上げた地図、秘密の記号で標された数だけ地下に魔窟があるのかと勘繰ってしまう。唯一の清として登場する少女より、薄汚い秘密から少年性を守ろうとしたことだけが、私にとっては良心。仇となり、霧と共に彼を蝕むも。
★2 - コメント(1) - 2014年7月29日

誰一人善人なんていないじゃない…今まで読んできた宮本さんの作品には必ずどこか救いがあったけど、この作品からは人間の大きさとか、温かさとか見つけられなかったなぁ。修平の父の息子を救おうとする愛情も修平の恐ろしさにかき消されてしまうし。貴子だけは幸せになれたかな。ドロドロとした展開は読んだのを後悔するほどだったけど、続きが気になり一気に読んだ!この衝撃を緩和するために春の夢でも読み直そう
★3 - コメント(0) - 2014年6月20日

初の宮本輝さん作品。人の心の奥に問いかけるような難しい作品ですね。読み進めるのが怖いのに先を知りたい。人はどこまで堕ちるのか!?とまで考えてしまった。 後半を読み残し、旅行の予定で軽井沢に来るのが決まっていたから、舞台となる軽井沢で読了しようと決めて本日達成。 この別荘地のどこかに件の豪邸はあるかもと妙な臨場感とともに完。
★78 - コメント(4) - 2014年4月29日

「錦繍」宮本輝で、軽井沢で、猫!爽やかな一夏の小説〜、とかイメージして手にとったら、物凄く酷い目にあった。まったくの真逆。内面的には、ほとんど、醜さしかないくらいだ。醜い心、しかし、畏敬的で、妖しい、美しさがカタチとなって現れる。物語のサスペンスに頁を捲る手が止まることはなかった。小説としては、作家の自己主張が頻繁に見える。「川三部作」や「錦繍」を書いた作家とは全く違う。
★4 - コメント(0) - 2014年4月15日

宮本輝の中にこんな泥沼作品があったなんて。人が持つ醜い部分がここぞとばかりにドロドロ出てきます。 唯一、最後の父親の言葉と貴子の存在だけが宮本輝らしくてホッとしました。ショックも大きかったですが読んで良かったです。
★10 - コメント(0) - 2014年4月9日

☆☆☆
- コメント(0) - 2014年3月22日

ドロドロのオンパレードだ!感情に囚われた怒りが、目先に囚われた誑惑が、エゴイズムに囚われた欲望が我を失って悪への途を辿って行く。軽井沢の清らかな自然さえ神秘的で悪魔的な背景に感じてしまう程だ。でも、その怪奇な行動・常軌を逸した精神状態はまったく理解不可能ではない。それは私たち人間の心に潜んでいるものであり、複雑極まりない人間の感情と行動が巧みに描写されているから、この泥沼劇に引き込まれてしまうのかも。
★5 - コメント(0) - 2014年2月13日

おもしろすぎて、ひと晩で一気に読んでしまいました
★4 - コメント(0) - 2014年1月29日

昔の輝ちゃんは洋子ちゃんの香りがするね
★6 - コメント(0) - 2013年10月29日

62点
- コメント(0) - 2013年10月24日

青春・サスペンス、一人称。。昭和の時代、軽井沢の別荘地での物語。金と言う見えない鎖で繋がれた住み込みの管理人家族の息子が語り部となる。。別荘の地下室での秘めた出来事が、悪意と憎しみ、そして悲しみを産んでいき悲劇へ向かっていきます。物語の結末に救いがあるのか??青春時代の葛藤を描き、読後感覚は甘酸っぱいです。皆が持っているはずの夏の思い出が心に浮かぶ作品でした。
★10 - コメント(0) - 2013年9月15日

★★★★★最初は読みにくかったけど、途中からすごく引き込まれていってどんどん読めた。なかなか最近こんな読書していなかったので、濃厚でよかった。布施家も久保家も最悪である。どうしてここまでになってしまったのだろう。。「人間てやつに、いやけがさしてきやがる」!!!宮本を読んだあとは、なんか残る。こんな話なのに、なぜか清々しいというか…。
★21 - コメント(2) - 2013年9月9日

避暑地の猫の 評価:58 感想・レビュー:117
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