私本太平記(二) (吉川英治歴史時代文庫)

私本太平記(二) (吉川英治歴史時代文庫)
あらすじ・内容
公武の亀裂は益々拡大し、乱世の徴候が……。後醍醐天皇をめぐる政情不安の間に、足利高氏が権門の一翼として抬頭し、再度の叛乱に敗れた公卿の日野俊基とは明暗の色を大きく分ける。そして楠木正成は……。

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私本太平記(二)はこんな本です

私本太平記(二)の感想・レビュー(256)

楠木正成が登場したり、後醍醐天皇が笠置山に落ちて、ようやく物語も本編に入ってきました。時代の複雑性が丁寧に説明されいていて、鎌倉末期~南北朝時代の理解が難しいことがよくわかります。大覚寺統と持明院統は太平記の時代以前から始まっていたり、初期は朝廷と鎌倉が直接に戦をしていたのではなく、幕府の一組織の六波羅が動いていたり、知らなかったことがたくさんあります。本書を読んでいると六波羅放免の恐ろしさがひしひしと伝わってきました。
★3 - コメント(0) - 3月10日

吉川英治最晩年、病床での執筆とは思えない、まさに有終の美を飾る快作。私情を挟まない冷静な視点とあらたな解釈、物語性を深める味付け、躍動感にあふれた軍記。己の生きる道と世の中や時代は、己自身で切り開き、築き、後世に伝え残していく、という人間としての根本的な生き方、世の中というものが、「太平記」の時代に生まれ、育まれ今日に至っているということだろう。御簾の奥や牛車のうえで胡坐をかき、世のために何も生み出すことのない特殊な業界人から無用な権力や富を剥奪した功績は絶大。
★2 - コメント(0) - 1月9日

巻二で吉川は「『私本太平記』の筆者は一つの"物語"の壁につき当たってしまった」と書き「南北朝を書くには、どうしても一度はふれなければならない"帝位の両党迭立"という厄介な課題がある」としてその説明をするのだが、これが極めて分り易く読者は難なく南北朝の由来を理解する。物語は吉田定房卿からの密告により再び日野俊基が捕えられ鎌倉で処刑される。更に日野資朝は流された佐渡にて殺される。後醍醐帝は身代わりの天皇として叡山に花山院師賢を送り、自身は笠置山へ脱出する。この巻は天皇方・幕府方が大きく動き読者を飽きさせない。
★44 - コメント(1) - 2016年12月24日

講談社吉川英治歴史文庫Kindle版で。皇国史観では大悪人の足利尊氏も井沢元彦さんの逆説の日本史ではひとでなしの後醍醐天皇も生き生きと描かれていて面白い。吉川英治さんは名人だな。ちなみに、吉川英治さんは1962年に亡くなられているので、著作が続々無料青空文庫入りしているようで、私本太平記もKindle版でも無料で読めるようになりましたね。で、99円の13巻全巻合本版を購入。
★2 - コメント(0) - 2016年9月16日

内容的には、鎌倉幕府崩壊直前の時期、宮方の公卿日野俊基が処刑されたあたり。面白いのは大本営たる幕府中枢と庶民の間の雰囲気のギャップ。相変わらず権力者たる北条高時は遊興三昧でいてのんきなものだが、庶民は来たるべき大乱の前兆をひしひしと感じている。最前線で京の町を警護している探題も同じことを感じているのだが、探題からの報告を聞いても幕府中枢は事なかれ的な態度を維持するのみ。
★1 - コメント(0) - 2016年7月16日

楠木正成はもっと華々しく動いていたのかと思ったけど、そうなるまでにはまだ時間がかかるらしい。そして足利高氏も。
- コメント(0) - 2016年5月5日

誰と誰と誰繋がりが偶然にも出会ってしまうというのが多すぎるという感があります。物語だから面白くするためだけれども、あの当時は携帯電話なんかないからもっとすれ違いがあったと思うのですが。でも街道も限られ、日本の人口も少ないから会えたのかもしれませんね。後醍醐天皇の描写がもっと多くなるのでしょうか。期待してます。
★2 - コメント(0) - 2016年2月13日

この巻も高氏はあまり出てこなくて、日野俊基と楠正成が中心。日野俊基が志がまっすぐな若い公家として描かれていて、さわやかな印象があるが、この思いだけでは世の中は動かないのではと感じる。一方、楠正成が後醍醐天皇からの要請にも関わらず、なかなか動かない姿は地方の土豪として、自然の恵みを受け充足していたように思う。この正成が南北朝の騒乱の中心に巻き込まれると分かっているので、切なく感じる。
★2 - コメント(0) - 2015年12月7日

後醍醐天皇や日野俊基による反鎌倉の活動はますます活発化し、鎌倉の世の終わりがようやく見えてきました。俊基の処刑により一触即発な状況となる中、ようやく足利高氏は動き出します。新田義貞は殆ど出番はなく、楠木正成は初登場ですが、家長としての立場から、あまり表立った動きをすることができずにいます。同じ頭領の立場ながら、高氏・正成・義貞の意識の違いが既に浮き彫りになり始めていて興味深い。本格的に自体が動くのは次巻からでしょうか。
★6 - コメント(0) - 2015年11月30日

ここまで楠木正成は全然伝説の英雄っぽくないです。
★2 - コメント(0) - 2015年10月28日

「吉川英治文庫」はとても読み易い。三国志も秀吉もこの文庫でした。お世話になってます。  ただ、武蔵は文庫じゃなかった。父親の持ってた、如何にも如何にも戦後に出版しましたと云う感じの紙質、つまり、厚くて、もろくて、すっかり焼けた、匂いの濃い、紙質の本でした。それ以来歴史物が好きになったんだ。「あれ、これって面白い!」が武蔵の感想でした。  (この文は太平記の感想ではないですね)。
★6 - コメント(0) - 2015年10月2日

両統迭立わかりやすかった。後醍醐は「親政したい・持明院統に譲位したくない」が為に倒幕しようとしてるように思えてあんまり好きじゃないな…気持ちはわからんでもないんだけど。このテンポで進んで全八巻で終わるのかな?
★3 - コメント(0) - 2015年10月2日

覚一の上京から笠置山での挙兵まで。前半は楠木正成を登場させるために多くのページを割いている。ただ楠木正成は支配力が強いわけでもない一土豪説を採用。日野俊基が御所の中で捕らわれ、佐渡で日野資朝処刑されたりと、元弘の乱へ向かっていく。後醍醐帝が南北朝への流れを作っていくが、どうも朝廷権力の亡者のようにしか見えない。六波羅探題がなぜ御所に兵を送ったのか、後醍醐がどういう倒幕計画を立てていたのかも曖昧。★★★☆☆
★3 - コメント(0) - 2015年5月8日

高氏、まだまだ活躍の場ではないようだ。
- コメント(0) - 2015年4月26日

巻を重ね、ますます面白くなってきました。読む手が止まりません。
★4 - コメント(0) - 2015年2月20日

まだまだ大物が動き出していない感はありますが、少しずつ物語が動き出しているようですねー。 それにしても人物の描写が生き生きしてますなー。
★2 - コメント(0) - 2014年10月20日

iBooksで、無料版を読みました。これは、最初から読まなくては。吉川英治いいてすね!
- コメント(0) - 2014年8月2日

尊氏あまりでてこず。どちらかと言えば楠木周辺サイドが中心。元弘の乱序盤ぐらいまで。
★2 - コメント(0) - 2014年7月10日

再読。実は青空文庫。スイスイ読み進められるが、原書部分に注意しながら、そこはチョット立ち止まって。執権高時の物狂いが出て来る。烏天狗の合理的解釈って奴か。尊氏だったのか。
★14 - コメント(0) - 2014年5月17日

淡々飄々とした吉川英治の文章は、きっと大長編小説に向いていると思う。大人しく始まった第一巻に比べ第二巻は、人物とエピソードが巧みに絡み合い劇的に動いて行く。元成と卯木の身の上。登場時、もしや既に卯木は亡くなったかと気を揉む。俊基と高氏の2度目そして最期の出会いでの語らいが人の世か。吉田兼好の歌がちょと沁みる。「衣打つ 夜寒の袖や しぼるらむ あかつき露の 深草の里」佐多芳郎のカバーの絵が良い。
★2 - コメント(0) - 2014年5月6日

鎌倉幕府すなわち北条氏の衰退と、後醍醐天皇の台頭。それに加えて、皇室内の皇位継承争いなど、混乱の中から乱世の火蓋は切られた。しかし、この時代すでに天皇は象徴天皇と化しており、実権は完全に武家の手中に収められていたことも事実。にも関わらず、後醍醐天皇が夢見たのは王政復古。歴史としてみると悲哀を感じるが、こればかりはその時代に生きた人間で無いと分からないことか。足利尊氏はまだ北条側の人間として機が熟すのを待っている最中に、後醍醐天皇は奈良へ脱出。同時に楠木正成に援軍を要請する。
★2 - コメント(0) - 2014年4月29日

後醍醐帝の蜂起まで。 大楠公はまだ動かず。先が気になります。
★3 - コメント(0) - 2014年3月11日

世は鎌倉末期。尊氏や日野俊基らが倒幕を目指しながらも、まだまだ力を残す北条一族に翻弄されるさまが描かれている。面白い。
★2 - コメント(0) - 2014年3月10日

勝手なイメージだが、楠木正成は最初から忠臣MAXだと思っていたので、父として戦を望まない姿に彼の人間らしさを感じた。高氏と俊基の一晩の語り、そして葛原ヶ原での最期…文中では語られぬ想いがきっと高氏に生まれてきたに違いあるまい
★2 - コメント(0) - 2014年2月20日

朝臣の最期潔い。
★1 - コメント(0) - 2013年12月30日

尊氏はまだ歴史の表舞台にはまだまだ出てこないのね密かに右馬介が暗躍?楠木正成は腰が重くまだ立たない?後醍醐天皇は笠置山にこもり正成に勅使を送る、鎌倉の退廃、天皇家の二分化はすでに民のことは考えずただ自分たちのことしか考えてなかったんだろうな・・・日野の両輪没。
★30 - コメント(0) - 2013年11月28日

登場人物が多く、様々な視点から見る事が出来面白かった。日野俊基が死罪は残念だったが、これから楠木兄弟や天皇側の人達がどのように動くか楽しみだと思った。
★2 - コメント(0) - 2013年8月28日

akk
日野俊基が処刑されたのは残念だった。これからどんどん面白くなっていきそう!
★1 - コメント(0) - 2013年8月24日

吉田定房の密告。日野俊基、資朝の処刑、天皇の笠置山への御動座。宮門に六波羅勢を立ち入らせ、日野俊基が曳かれてゆくのを、黙ってただ陰から成り行きを見守るしかない無力さに、正中の変の時と同様、朝廷側の立場の弱さをまざまざと感じた。宮方と思われた僧兵たちのあっけない離反や、笠置山にて旗揚げするも、なかなか人材の集まらないところにも心許なさが伺われる。そして正成は、皆が戦に浮き足立つ時、ひとり戦に消極的な姿勢。それは冷静で正しい判断。しかし、やはり彼も戦を避ける事は出来ない…。二巻も読みごたえありました。
★12 - コメント(0) - 2013年7月18日

噂ではおもろいと聞くが何せ長編だらけで他の時間がなくなるのも困るので禁じ手にしていた吉川エイジ、やっぱりおもろい!
★6 - コメント(0) - 2013年6月1日

世情が不安である。宮方の鎌倉に対する反発が強まる。鎌倉も六波羅放免らを使った宮方のしめつけを強める。後醍醐天皇の属する大覚寺派、持明院派、の両派の対立で、持明院派の鎌倉への密告などもあり、大覚寺派への圧迫がますます強まる。そして、とうとう天皇が京都から御脱出をはかる。六波羅武者らは、「宮方征伐」、畏れなくも「後醍醐退治」を声高に叫ぶ。笠置に逃げた後醍醐天皇。方々の武者に勅使を出すが、なかなか集まらない。楠木正成に対する期待も大であるが、正成の心中はまだはっきりしない。そんな正成に勅使がくる。    
★8 - コメント(0) - 2013年6月1日

正中の変から元弘の乱へ向かう時期です。道誉から高氏へはかりごと、登子との結婚と妖霊星の一件、覚一母子の上京と旅の途中の藤夜叉の関わりなどが語られながら、物語の時間はゆっくりと進みながら、戦乱の予兆を感じさせる内容でした。
★2 - コメント(0) - 2013年5月6日

所詮貴族は貴族という詰めの甘さで、あえなく頓挫する正中の変。高氏はいまだに道誉と高時に翻弄されて、世はまさに悪党時代
★3 - コメント(0) - 2013年4月25日

気付けば、色々な人に話がうつっている。面白いなあ。
★4 - コメント(0) - 2013年3月26日

室町幕府初代将軍の足利尊氏が主人公の話です。といっても今回はあまり出てきません。二巻は天皇方と鎌倉幕府方の水面下での闘争が中心です。特に、ここでは準主役級の楠木正成が登場します。頼りになって、知恵と優しさを兼ね備えた好人物です。彼のこれからの動きに大注目です。次巻が楽しみです。
★13 - コメント(0) - 2013年2月28日

読破
- コメント(0) - 2013年1月29日

出てくるキャラクターがおしゃべりすぎる。この天真爛漫さをみると、吉川英治だなと感じる。近頃人間的な感情は押しやられて、トリックありきの小説ばかりなので、この王道っぷりは清々しさを感じる。
★2 - コメント(0) - 2013年1月28日

2巻目は公卿である日野朝臣俊基の終生を中心に、宮方(天皇方)vs鎌倉(幕府)の闘争が激化する過程を人間模様を交えつつ見事に描ききっている。さすがは吉川英治作品と感嘆を漏らしつつ読み進める。この時の天皇は後醍醐。身内闘争がやがて国を二分する闘争へ。今に目を移すと日本国内では戦争はなく平和ではあるが、世界へ目を向けると中東はじめあらゆる地域で紛争が起こっている昨今であるが、時代は移り変われど争い事はなくならないものだと痛感。今の天皇家の安泰もこうした紛争の上に成立していると思うと考えさせられるものがある。
★6 - コメント(0) - 2012年9月27日

歴史の空白のような時代と想い込んでいたが、戦国の騒乱にも劣らない緊迫感にぐいっとひきこまれる。 3巻のつづきを期待。
★2 - コメント(0) - 2012年9月21日

二巻になり、俄然面白い。一巻では尊氏の英雄譚の気配があったが、2巻では一転して軍記・群像劇に。様々な立場の魅力的なキャラクター達が中世日本を狭しと膝をつき合わせては二転三転、実に魅了的な歴史エンターテイメント。作者の紡ぐ物語とは知りつつも、当時の市井を垣間見みる思いで発見すら覚えるのは、史家作家としての吉川英治ならではか。何より、気取らず渋くも、息を飲む文章の美しさ。朝廷と鎌倉の戦い、そして帝、尊氏、正成、道誉の行く末。結果を習ってしまったことが、ただひたすらに惜しまれる。
★4 - コメント(0) - 2012年6月24日

私本太平記(二)の 評価:56 感想・レビュー:55
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