水の柩

水の柩
あらすじ・内容
私たちがあの場所に沈めたものは、いったい何だったのだろう。
五十数年前、湖の底に消えた村。少年が知らない、少女の決意と家族の秘密。
誰もが生きていくため、必死に「嘘」をついている。

いま最もまぶしい作家が描く、成長と再生の物語。

老舗旅館の長男、中学校二年生の逸夫は、自分が“普通”で退屈なことを嘆いていた。同級生の敦子は両親が離婚、級友からいじめを受け、誰より“普通”を欲していた。文化祭をきっかけに、二人は言葉を交わすようになる。「タイムカプセルの手紙、いっしょに取り替えない?」敦子の頼みが、逸夫の世界を急に色付け始める。だが、少女には秘めた決意があった。逸夫の家族が抱える、湖に沈んだ秘密とは。大切な人たちの中で、少年には何ができるのか。絶望と希望を照らす作家・道尾秀介がおくる、心に染みる人間ドラマ!

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水の柩の感想・レビュー(2612)

よかったです。 みんなが幸せになってよかった
★3 - コメント(0) - 3月23日

ジワジワくる。道尾作品にみられる得体の知れない不安感や衝撃的な展開もない。スッキリもせず、かと言って消化不良のモヤモヤが残るわけでもない。ジワジワ…くる。逸夫、敦子、いくの三者三様の思いに共感し、ラストに静かな感動。読んでいる最中よりも読後にジワジワ染み込んでくる、という感じ。水…なんやなぁ。このタイトルとテーマって深い。舞台上はダム湖やら志野川やらでさんずいへんだらけやけど、水に流すんじゃなく沈めるんやね。柩を。忘れたい過去を。でも、忘れることはできても、葬ることはできんよね。それも含めて人生やしね。
★1 - コメント(0) - 3月11日

どうなったんだろ、って思いながら読み進める話。結局ほのぼの系かなー。宿のキャラが良くてドラマとかにできそう。主人公はちょっと年令が設定より高く感じる。
★2 - コメント(0) - 3月10日

後悔先に立たずとゆうけれど、 置いておくのも大切かな。 最後の描写が印象的だった。
★21 - コメント(0) - 2月13日

☆☆心に残る言葉がいくつかあった。けど再読は無いかなあ
★2 - コメント(0) - 1月18日

度重なるいじめを受ける少女が未来に宛てた手紙, 引退した旅館の女将のダムに沈んだ過去 いまに退屈する少年 敦子の切迫する感情が, いくの後悔が強く伝わってきました。
★3 - コメント(0) - 2016年12月27日

中2の逸夫は、代わり映えのない生活に嘆く日々を送っていたが、祖母の秘密や同級生の敦子の抱える悩みにふれ、人として成長していく。何故人は弱者に対して高圧的な態度にでるのか?それで得た優越感は何になるのか?追い詰められた者の感情は平時とはかけ離れたものになる。ダムに沈んだ村、他にも祈りの念も眠っている。風の匂い、大事な事である。
★72 - コメント(0) - 2016年12月6日

久しぶりに読んだ道尾さんの本。何となくいつも怖いイメージがあったけど、今回は何だか暖かい気持ちで読み終えることができました。
★4 - コメント(0) - 2016年11月30日

勝手にミステリーのつもりで身構えながら読んでいたので、かなり終幕に入ってから違うと気付き肩の力が抜けました。ハッピーエンドとは言わないかもしれませんが、前向きな気持ちで読み終われる作品でした。逸夫が水の中に屠ったのは何だったんだろう。
★49 - コメント(0) - 2016年11月21日

★★★★☆「だってほら、人間だってみんな、外に出てるところばっかり見られてるだろ。ふんとの中身は見もしないで、外に見えてるとこだけ見て、この人はこういう人だって思い込んで」ってとこが印象的
★6 - コメント(0) - 2016年11月17日

この作品は、道尾さんの作品の中で話題性の高いもの。ただ、私には物足りない感が…。作中の登場人物の言葉『とにかくぜんぶ忘れて、今日が1日目という気持ちでやり直す』これが好き。これが出来たら毎日が楽しいだろうなぁ 。
★7 - コメント(0) - 2016年11月8日

老舗旅館の長男、中2の逸夫は、自分が"普通"で退屈だと嘆いている。同級生の敦子は、両親の離婚、いじめを受け、"普通"を欲している。敦子は、逸夫にタイムカプセルの手紙を取り替えたいと頼み、逸夫の生活は普通ではなくなっていく。敦子の嘘。智樹の好きな森崎美香の本性。逸夫の祖母、いくの本当の過去。いくのカラフルな簑虫。文化祭のお化け屋敷の人形をいくと敦子と逸夫3人でダムに投げ落とす。昨日までの辛い過去を忘れるため、乗り越えるため。大人になっていく逸夫。タイトルの割には酷い描写はなく読みやすい。
★9 - コメント(0) - 2016年10月31日

【ダム部・課題本】クールな装丁を見て先ず背筋がゾクットし、「これは自分への手紙ではありません。私をいじめたクラスの人たちへの手紙です」で読者を充分に作品に引き込む。手紙は、学校でいじめに悩んでいた小学生六年生の女子が20年後に開けられるタイムカプセルに入れたもの。中学生になってもいじめは続けられ、二年後、少女は志野川のダムに身を投げるに至った。遥か昔の自分が小学生の時代は陰湿ないじめなど無かったし正義感だけは旺盛なガキ大将もいたし、世の中は変に変わってしまったと思わざるを得ない。
★24 - コメント(3) - 2016年10月30日

貧乏 いじめ ダムに沈んだ町 蓑虫 寂れていく温泉宿 タイムカプセル 未来の自分への手紙 赦すこと
★6 - コメント(0) - 2016年10月30日

敦子の「本当は生きていたい」「気付いてほしかった」という気持ち。それに気付いてなお、もう引き返せないところまで自分を追い詰めてしまっている残酷な現実。自殺にまで追い込まれた人は誰もがそんな状態に陥るのだろうか。そんな形で人生の幕を降ろしてしまうのはあまりにも切ない。乗り越えることと、自分の意志とは関係なく忘れてしまうこと。一見真逆に見えるが、生きていくために必要ならどちらでも構わないのではないか。忘れることで人は生きていける、とよく言われるが、そうでなくてはとても耐えられないのが人生だと思う。
★21 - コメント(0) - 2016年10月29日

凡作。
- コメント(0) - 2016年10月28日

☆☆ 観光地の旅館の息子である吉川逸夫と、いじめをうけていた同級生の木内敦子は、中学2年の文化祭を機に言葉を交わすようになる。2人は小学6年の時にタイムカプセルに手紙を入れていた。敦子はそこに自分がいじめられていることを書き、いじめていた人物の名前といじめの内容を書いていた。物語は、敦子と、逸夫の祖母にとって運命の場所であるとあるダムへ 向けて、旅館の一家を乗せたバスが走るというシチュエーションで作られている。はじめ、敦子の名前が出ていなかったので、敦子は多分自殺していたのであろうと想像しながら読んだ。 
★14 - コメント(0) - 2016年10月18日

彼らが水の柩で葬ったのはなんだったのだろう。今日が一日目!なかなか思えることじゃない。辛いことがあったときに思ってみたいな、そう思うだけで、次の逆境に少しだけもうわくわくがある。いくの小言に耐えて強い人だと思ってたけどこの言葉でこんなに強かったかと分かる、さらに読むともっと笑子さんの強さがもっとわかる。道尾さんの小説はこういうところすごい。ひとつの言葉や行動が読むにつれて意味を重くしていく、ひとつの言葉が様々なものを背負って胸に響いてくる。ちょっとできすぎかなあなんてとこもあるけどまあそれはそれで。
★8 - コメント(0) - 2016年9月25日

ミステリーが読みたくなって、本棚から引っ張り出してきました。道尾さんは、心の淵にある澱んだ黒いものをあぶり出していく展開に体力的にも精神的にも疲労困憊で勇気が必要だったのですが、最近は前向きな成長物語となっているので、すごく好き。この物語もそう。祖母と同級生の物語が並行して書かれています。御多分にもれず、どちらのエピソードも重い。祖母の嘘と敦子の抱えている現実。それを知った主人公の逸夫の苦悩は辛い。問題に直面しつつ解決の糸口になっているのは、家業の旅館で頑張っている人たちというのが良いのです。一気読み。
★9 - コメント(0) - 2016年9月20日

何冊か読んできた道尾作品の中では、一番主人公の気持ちが追いやすかったな、という印象。その代わりというか、敦子やいくの心情の描写は逸夫に比べるとかなり少ない。敦子やいくが直面している問題はかなり重いのだが、なんというか安心感がある読み心地なのは、逸夫が優しくたくましく成長していくのを強く感じるからだろう。森崎美香のグループの側からすれば大して重い問題ではない、と言わんばかりの物語上での扱いの軽さが、よりいじめの残酷さを表しているように思った。
★11 - コメント(0) - 2016年9月14日

図書館本。道尾作品。8冊目読了。時系列がつかみにくかったが面白かった。普通を求める敦子、普通から抜け出したい逸夫過去を隠したい祖母。何かを変えるには何かを捨てなければならない忘れること乗り越えることは紙一重なのかな。人形に自分を置き換えてダムに捨てるシーンはじーんときました。道尾作品はミステリーだけでなく、本作のように心温まるものもあるんですね( ˘͈ ᵕ ˘͈ )引き続き追いかけます
★30 - コメント(0) - 2016年9月13日

面白かった! 普通から抜け出したい逸夫、普通を求める敦子。逸夫だからこそ思いついた、敦子といくを救う行動が刺さりました。このラストに向かって執筆していた道尾さんのことを想像すると、書いていて楽しかっただろうなと思います。「忘れることと、忘れずに乗り越えることの違いはどこにあるのだろう」こんな言葉が出てくる道尾さんがうらやましいです。個人的に最初の方は、ちょっと物語に入り込みずらいので、あらすじを理解した上で読むことおススメです。
★14 - コメント(0) - 2016年9月12日

道尾さん作品によく共通してある「嘘」の話。出だしから重苦しい回想だけど…ソロモンの例もあるし…と慎重に最後まで読めた。それまで平気だったのに、ラスト2ページで一気に涙がでてきた。忘れることと乗り越えることは何が違うのか…どちらにしても救いに繋がっていて良かった。
★7 - コメント(0) - 2016年9月7日

[読メ・ダム部、課題図書]静かな、でも、重苦しい話だった。途中まで敦子が心配で心配で読んでいたら、意外な、逸夫の祖母いくの過去。悲しい過去。とにかく、重苦しかった。逸夫と父親の喧嘩。敦子の悲壮な決心。本当は生きたいのに、死を選ばなければ、とまで追い詰められるのは、苦しく悲しいことだ。最後は逸夫の案でまさにダムを柩として新たな道をはじめられてよかった。みのむしの一生を知らなかったので、ちょっとびっくりした。
★56 - コメント(3) - 2016年8月26日

Kaz
逸夫の優しさ、強さが心に沁みた。彼は普通の中学生じゃない。
★21 - コメント(0) - 2016年8月14日

息子からの拝借本。普通の中学生逸夫は、祖母の秘密を知るのと時を同じくして、同級生からいじめを受けていた敦子に秘めた思いがあることを知り、自分自身も変わりたいと願う気持ちから、ある行動に出ていきます。蓑虫の殻を剥ぐように、3人がそれぞれ柩に入れたものは何だったのか?道尾さんお得意のミスリードを誘う文章あり、暗い気持ちで読み進めていましたが、プチどんでん返しで最後は前向きになることができました。忘れるために逃げるのではなく、忘れずに乗り越えることの意味を作者が問いかけているように思いました。
★16 - コメント(0) - 2016年8月11日

哀しいけど…優しい話。 「思い込みが大事。正解が無いなら…」
★4 - コメント(0) - 2016年8月5日

道尾作品、最後に何かあるんではないかとドキドキしたが、何ともユニークな方法で、学生さんらしい発想でしたね。心がホッコリしました。タイトル「水の柩」とは、また上手いことつけたなぁ、と関心。敦子、がんばれ!
★17 - コメント(0) - 2016年8月4日

ダメだ、全然進まない。リタイアです、、、
★1 - コメント(0) - 2016年7月27日

イジメや過去のトラウマ、普通の生活なんかに決別したくても自分を変えるきっかけを作るのは難しいものではあるが、簡単な一歩を踏み出す事が勇気なんじゃないのと言うお話と解釈した。まあ、実際に自分でやろうと思うと尚更難しいんだけどねぇ。
★4 - コメント(0) - 2016年7月26日

時間が行ったり戻ったりで途中わかりづらかったが、読み終えた。おばあちゃんも敦子も逸夫のおかげで救われて良かった。いじめの近くにこういう人がいてくれたらいいのに。逸夫の勇気ある行動に拍手。
★7 - コメント(0) - 2016年7月25日

知人から勧められて借りた本。恥ずかしながら、道尾秀介さん初読み。暗いテーマながらも生きる力強いさや未来も感じられる良い話でした。所々で、うるっときました。でも、いくつかの時間が交錯しながら話が進むので、少し分かりづらかったです。あちこちに仕掛けられた読者を欺くトリックに、解説を読んで気付くという自分のマヌケぶり(^^; 本を読み終える前に、他の人の感想を読んでしまい、ラストを知ってしまったことが、悔やまれる(T-T)
★41 - コメント(2) - 2016年6月22日

敦子が死んでしまったのかと読んでたが、生きててよかった。敦子がこれから明るく生きられるといいな。逸夫がいいやつでよかった。
★5 - コメント(0) - 2016年6月6日

彼の描く子供像はひどく陰惨で心が苦しくなる。 いじめ、暴力、エトセトラ。水の棺に詰め込まれた、心に傷を持つ子供たち。 思わず目を塞ぎたくなるが読むのを止められないのは、彼らはどんなことがあっても立ち向かう希望を 捨てないからだろう。そこに一筋の希望がある限り、彼らは生きることを止めないと信じているからだ。 余談だがタイトルがホログラムになっている。角度によって色が変わり、とても美しい。 まるで蓑の材料によって姿を変えるミノムシのようだ。
★10 - コメント(0) - 2016年6月3日

図書館本。心温まる本。ダム完成とともに潰された村があり、その町並みとともに捨ててしまいたい過去をもつ祖母。イジメを苦に人生に絶望を感じる同級生。そんな二人になにができるのか、全て解決する事とは忘れる事とは違う、乗り越える事である。道夫さん得意のどんでん返し炸裂ではなかったが絶望から希望へとひっくり返してくれるハートフル作でした。
★36 - コメント(0) - 2016年5月28日

中二の逸夫はごく普通の人間…と本人はそれがとてもつまらない人生を歩んでいると思い込んでいたが、 ある切っ掛けで普通の意味するありふれた中の素晴らしい日々に気付くことになる。祖母いくの永年の嘘と囚われた過去、同級生敦子の過酷な苛めによる自殺の決意、其をよい方向にとある事を思い付く逸夫。「全部忘れて今日が一日目という気持ちでやり直す」それは一気に解決するという出来すぎた事には成らないが、しかし確実に二人の心に変化が。「龍神の雨」と似た雰囲気で、表紙の水中の村の風景が美しく哀しい。こんな道尾さんも好きです。
★83 - コメント(0) - 2016年5月15日

予想してたラストとは違ったがあまりハッピーエンドのようには感じなかった。
★3 - コメント(0) - 2016年4月19日

今まで読んできた道尾作品の中では、イマイチな感じです。綺麗な文章ではあるけれど、初期の作品の方が好きだな。
★2 - コメント(0) - 2016年4月16日

どきどきしながら読み進めたけれど、想像してたよりも前向きな終わりかたでほっとした。
★8 - コメント(0) - 2016年3月21日

『月と蟹』でも感じたけど、道尾秀介はなんだか教材に使われそうな綺麗な文章を書くなぁと思った。ダムの水面に辺り一面の紅葉が映り込む描写は息を呑む。冷たくて透明で誰も触れることのできない"水の棺"に感情を埋める、綺麗で残酷な発想だね。救いのあるラストでよかった。
★9 - コメント(0) - 2016年2月28日

水の柩の 評価:90 感想・レビュー:944
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