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新装版 東京イワシ頭 (講談社文庫 す 14-4)

感想・レビュー
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とり
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アヤシイもの、バカバカしいものなどを取材し、独自の視点からおもしろおかしく良くまとめた本。私の知っている杉浦日向子氏のイメージとあまりに違うので、途中で著者名を確認してしまった。考えてみれば、江戸風俗研究家といえども江戸時代ではなく現在の東京に生きている(た)わけなので、その暮らしぶりが江戸的であるはずもない。とはいえ、小気味良い文章から、もし粋な江戸っ子が現在にタイムスリップして、現在に生活に馴染むと、こんな感じなんじゃないかと思わせる。
0255文字
ポンプケ
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ネタバレバブル末期の日本で跳梁跋扈する有象無象の信心の対象、通称「イワシ」をありし日の杉浦日向子が体当たりでルポをする、という体裁だが、似通ったコンセプトだがあくまで「何かを“信仰”する人」に着眼したナンシー関の『信仰の現場』とはまた違った切り口が興味深い。杉浦日向子は自分が体験して感じたことをかなりあけすけに、しかしどことなくのらりくらりとした口ぶりで書くのだが、若貴人気に沸騰する大相撲観戦の際にはだいぶ皮肉な口調になってしまう。赤子の頃から相撲が好きだったと言う著者の、心の裡が顔を覗かせる回だった。
0255文字
かもめ
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ネタバレ江戸時代の話から少し離れて、バブル期に流行った怪しげな物や眉唾物からバカバカしい物まで、編集者のポワール穣と月一で体当たり取材したシリーズ。薬膳料理・占い・エステ・ダイエット・人面魚等々イラストを交え、面白おかしく表現されている。文章の所処に現れる、チャキチャキの江戸弁が軽快で小気味よい。懐かしいあの頃のどうでもいい話だけど、ぷぷぷっと笑ってしまう。時代の流れと自身の加齢を感じた。
FOTD

人面魚、ありましたねえ〜。呑みながら読むのもありですか? 図書館にあると良いなぁ。

09/20 11:51
かもめ

私も図書館で借りて、家で呑みながら読みました。図書館にシリーズ3部作のどれかあれば借りてみて下さい。

09/20 11:59
0255文字
patapon
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人は幸せになるためにはあらゆるものを信じる。月一回、杉浦日向子さんが担当編集者さんとご利益がありそうな、なさそうなあれこれのイワシを体験した記録。バブルの時代の東京らしく怪しげなエステや占いもあれば、本領発揮の大相撲などもあり。日向子さんの勢いのある語りが小気味よい。
0255文字
meow3
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イワシの頭も信心から、ということで世の中のありとあらゆるイワシものを突撃取材。ちょっと時代が古いですが、アヤシイ、でもちょっと気になる内容がたくさんでした。特に占い系と美容系が面白かった。でも後半の宝塚とか大相撲とか競輪とかストリップとかはイワシというより沼だな。
0255文字
tama
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図書館本 杉浦日向子シリーズ読み 面白かったけど「江戸アルキ帖」とはずいぶん感じが違うなあ。まあ、江戸テーマじゃないし、アルキ帖から3年後、そして翌年漫画家を辞める、そういう頃。テーマは始めは「信じる者は」の怪しい対象をレポートするのだが、下準備が結構甘くて外れ多い。ホンダNSXと日産フィガロを採り上げたのは意外でしたが車好きなのね。そして女子プロレス。相撲の力士は金・名誉・女全部土俵の下に埋まってると励まされるが女子プロレスは酒・煙草・男が鉄則3禁。餌なしでは身体を張れない男。こういう見方は好きです。
0255文字
Ai
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杉浦さんの体当たり体験エッセイ。タイトルのイワシはイワシの頭も信心からのことわざから来ていて、怪しいものをイワシと位置付けて取材。虫や動物を黒焼きにしたものを粉砕して薬として売ってるお店に行ったり、スピリチュアルな観点からダイエットを勧める教室に潜入したり。信じるものは救われるみたいなものに近寄っては鳥肌を立ててる杉浦さんの感想が面白くてあっという間に読んじゃいました。
0255文字
KAZ
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** 「お江戸でござる」の口直しってワケじゃないけど、本来の氏の調子を読みたくって読む。回によってムラはあるけどスッキリした。こんな小気味よい啖呵を切る人と飲む酒は、きっと旨い酒なんだろうな1704
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saga
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三十代の師匠の体当たりルポ。最初はイワシの頭的なご利益を求めていたようだったのに、中盤以降はイワシの頭に群がる有象無象を眺めている師匠。そして最後にはストリップ劇場潜入という何が何やらという感じ。確かに観音様には違いないが……語り口調は江戸っ子の、それも男の伝法な言い回し。男性っぽい性格というのが「原宿占い村篇」で言い当てられていたな~。ポワール女史も良い感じだった。「ベッピン篇」の写真はホントにお笑いコンビの宣材写真だよ(笑)
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みこと
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(図書館)イワシワールド、不思議ワールド。
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toshi
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東京の様々な場所に行ったリポート。 文章に懲りすぎなことと、その分説明不足なことがあって、何だか状況がわからない箇所もあるけれど、独特の視点からのリポートは楽しい。
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shiaruvy
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【2012.05.15 初版】 コメントあとから
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猫森
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(本文より)友人の知人に、ニホンカモシカの研究者がいて、その人は、山中に落ちている糞から、その動物の食生活を再現したりする。ある日、友人と話している内に、前世を探って行くのも、それと似ているという事になった。「色んな前世を通過して、現世に私という固体が出たわけでしょ。同じじゃん」「ワシラうんこか」(引用終わり)うんこか。うんこだったんだー! なんかスッキリしました。
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ぶんぶん
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【図書館】「イワシの頭も信心から」というように、何でも有り難がってしまう風潮に、一石を投じる爆笑エッセイです。 摩訶不思議な現象に体当たり取材、北に南に神出鬼没、抱腹絶倒、阿鼻叫喚の面白イラストエッセイ。 杉浦日向子の着眼点と優しく見つめる態度が良い。 一緒に行動する「ポアール」女史が可愛いです♪(笑) とにかく、三部作の「入浴の女王」も読もうっと。 「呑々草子」は以前、読んだ。
0255文字
sin
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バブル終焉平成万歳のごった煮ただし昭和臭ぷんぷん。いずれも異様なバイタリティけだしイワシの頭面白い。しかし辛い…明治の文豪の作品に触れるとき、いや例え近年の作品を読んでその作家の訃報に触れたとしても「ふ~んこの作者亡くなってたんだ」てなもんで自分にとって作品と作者は別物なのに、こと日向子女史になると事情が違ってくるようだ。その人柄を目の前に見るかのような生きのよい文章ゆえであろうか?単にその見目麗しいかんばせに一目惚れしたせいであろうか?ただ文章の中にその人柄を強く読み取ってシンパシーを感じてやまない。
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hechima1106
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NC
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基
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ネタバレ鰯の頭も信心から。って訳で、何やら胡散臭くも一部の人には絶大な幸せを齎すあれこれを、杉浦さんが丙午ポアールと共に体当たり探検しその体験を綴ったイラストエッセイ。予想に反し清々しささえ漂う「ワッカ」、癒される筈が多大なダメージを食らう「ラッコの暗闇」、ショボ過ぎる「整形ビデオ」にぼったくりの「中国式ダイエット」。ついでに懐かしの「人面魚」「E電」「フリオのディナーショー」「若貴ブーム」etc……。終始にんまりと口の端を上げながら読めるエッセイは久しぶりだった。この鬼才がもう鬼籍に入っているとは、残念至極。
基

「五十年後。三十路の自分に思いも付かない、遠い未来」。この一文にしみじみと哀しくなってしまった。ポアール嬢と同い年の私は、いつの間にか杉浦さんの享年を越えてしまった。まだ存命であったなら、どれほどの楽しい作品を読めたかと、今更詮ないことを思う。

03/08 00:32
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ヴェネツィア
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月に1回、2年間にわたって都合24回シリーズで連載された月刊誌の企画モノ。都内の、やや怪しげな、時には幾分かは覗いてみたいような場所を探訪する。例えば、第1回は上野広小路あたりの「黒焼き」のお店、最終回は渋谷の「D劇場」でストリップ見物といった具合。企画はかなり安直で、民放のワイドショウ並の貧弱さ。都内に残るお江戸探訪ならともかく、月1回とはいえこんなものに我らが日向子さんを付き合わせてはいけない。時の流れに置き忘れられたものや、しみじみとした情緒を漂わせるものを語るのこそがこそが彼女の本領なのだから。
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ノーコン子
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杉浦節が冴え渡る一冊。イワシ頭ってなんだろう?と疑問に思いながらも購入したが…そういうことなんですかー。この本自体がイワシ頭なんじゃないかと。元気になりました。眉唾じゃないんですヨ。
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female_beetle
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白眉は「ワッカ篇」。「イワシとは流行迷信である。(中略)イワシとは、保証書なしの、シアワセのバラ売り、チープな幸せ屋なのである。」と、本書のテーマを再確認し、競輪に興じる、味のある人々を軽妙洒脱な文章で描き出す。たまらなく温かい気持ちになった。
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kaoruko
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おもしろかった。 杉浦日向子が、東京の1996年ころの怪しい文化を実体験しながら文章にしたもの。 あのころの日本の、怪しさを満喫できる。 世紀末に向かう時期の怪しさとでもいえるのかな、ちょっと、怪人20面相、小林少年といった、昭和初期のころのような、セピア色を感じてしまうのは私だけだろうか? 担当編集者の≪ポ≫さんは、今頃、講談社の、お偉いさんになったかなあ? 杉浦日向子さんが、今生きていらっしゃったらと思ってしまう。 同じことを、ナンシー関さんについても思う。
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aki
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もっと読みたいですよ
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tarosukeFz
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興味を持ってたので、いつか読んでみようと思ってた方の突撃取材レポ、なのかな。するするっと読める文章がいい感じ。ところどころに出てくる酒飲みらしい感想が好き。
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まき
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ネタバレ担当編集者のポアール嬢とあちこち出かけて、胡散臭いものもそうでないものも、楽しんだもの勝ちだっていう気楽さと、今回の物件はちょっと駄目だったなあと書いてしまうような体面を取り繕わない潔さ。予定を急に変更しても何とかするのが自分の役目と頑張っているポアール嬢にも好感が持てるし、なんせこの飾らないべらんめぇな文章に味がある。変身フォトスタジオで写真を撮ったあと、きゃあきゃあ言いたくなる気持ちは分かるなあ。自分もきっと、きゃあきゃあ言うだろうなあ。
0255文字
pema
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カタカナと句読点の打ち方が、なんとも言えず、ヨイ。
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ミュンヘン
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企画がいかにもバブルくさくて笑ってしまう。あの頃は漫画家にもいろいろな体験をしてもらうルポ漫画とかいっぱいあったなぁ。今でもあるけど、ネタは格段に貧乏くさくなってる。しかし杉浦氏が切り取ると軽妙な語り口からも江戸の粋と素養がダダ漏れる。同じ景色を見ても、見る人の切り取り方によってこんなにもちがうものかと思わされることたびたび。あと酒飲みにとっては各所に出てくる「このあと冷酒できゅっといっぱいやりたい」描写にいちいちニヤニヤした。ナンシー関さんといい杉浦さんといい、今の世をどう描写するのか聞いてみたかった。
0255文字
hatao5915
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ささくれだった心がついニッコリする感覚。杉浦さんのエッセイや漫画を読むといつだって和んでしまう。テレビで見てもそのままな人だったなあ。ただ、もうこの先いくら生きていても、杉浦さんと蕎麦屋で一杯、なんて可能性はゼロなんだという哀しさも感じてしまう。
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くさてる
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杉浦日向子といえば江戸物のイメージがあるけれど、これはそんな彼女が体当たりで飛び込んだ、バブル時代の東京におけるイワシ物件=即席シアワセ体験をつづったイラストエッセイ。いかにも怪しげな数々の物件を前にして、いかにも江戸調のべらんめえ口調も飛び出すけれど、それが鼻につかずに自然と読めるのはさすがだなと思う。この時代の風俗を語った当時の文章が古びることなくいまも楽しめるということは、それだけここで使われている言葉が本物だからだと思った。
0255文字
こずえ
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実は再読なんですが、講談社文庫から3冊連続復刻が始まってます。全部買うと3冊入る「呑々BOX」が貰える!生き方も大好きな日向子さん、亡くなって7年ですねえ。
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kikizo
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まぁ、切れ味のよい江戸っ子弁がぽんぽん飛び出す快作。抱腹絶倒間違いなし1
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