文豪の探偵小説 (集英社文庫)

文豪の探偵小説 (集英社文庫)
あらすじ・内容
文豪が遺したミステリーの名作集。
谷崎潤一郎、森鴎外、芥川龍之介、太宰治、三島由紀夫…文学史を彩る文豪たちには、ミステリー・タッチの作品も数多い。今でも新鮮な作品を、ミステリーの達人、山前譲が厳選。(解説/山前 譲)

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文豪の探偵小説はこんな本です

文豪の探偵小説の感想・レビュー(105)

太宰、芥川、谷崎、川端、三島などといった日本を代表する文豪が残した「探偵小説」を収めたアンソロジー。ミステリとなっているが、真にミステリと呼べる作品は佐藤春夫氏の作品のみで、全体的にミステリとは切り離して読んだ方が楽しめるだろう。とは言え、小説の書き方を心得る者は自然、探偵小説的な仕掛けや技術を知らずして身に着けているようで、彼らが本気で「謎解き」小説に体当たりしたら、どんなに素晴らしい探偵小説が生まれたことか。想像するだけでワクワクする。その片鱗を収録作の隅々から感じ取ることが出来たのは、僥倖だった。
★15 - コメント(0) - 3月20日

■谷崎潤一郎の途上、森鴎外の高瀬川は2回目。他は初読。佐藤春夫のオカアサンは、種明かし(というか、想像ではあるけれど)で、切なくなってしまった。三島由紀夫の復讐は、ホッとさせておいて、余計な一言を言う人がひとり現れて振り出しよりはるか前にに戻ってしまった。言った本人もきっと後悔していると思う。太宰治の犯人は、そんな気がしていたけど、やっぱりそうなったか、という印象。芥川龍之介の報恩記が今回の短編の中では一番良かった。父親の気持ちを考えると、切ないけれども。
★1 - コメント(0) - 1月23日

「外科室」「范の犯罪」は既読なので読まなかった。「高瀬舟」は再読。やっぱり秀逸。今回はラストの一節に深く感動した。「オカアサン」(佐藤春夫)、「報恩記」(芥川)、「犯人」(太宰)これらは知らなかった名作。素晴らしい。「復讐」(三島)これも最後で全体が引き締まる。家族の不安と恐怖が手に取るようだ。家の主の無表情が不気味。「途上」は乱歩が絶賛したそうだが、そんなにいいかなぁ?名作だそうです。川端は相変わらず変態。読後感最悪。 佐藤・芥川・太宰・三島が収穫でした。
★14 - コメント(2) - 2016年9月25日

NDS
探偵小説というからには、事件に直面した探偵が謎を解くというテンプレを想像しがちがだが、さもあらず。実際に探偵が来て謎を解決するのは、谷崎の「途上」のみ。他は謎を観察し答えを想像するもの、判じるのを放棄するもの等様々である。三島の「復讐」に至っては、謎を解かねばならないのは読者である私たち自身である。 死体紹介人よ外科室は、いまいち意味を把握しきれず。できれば、現代の言葉に変えて読み直したいところである。
★18 - コメント(0) - 2016年9月10日

泉鏡花の外科室以外の短編は読んだことがなかったので様々な作家のバラエティに富んだ短編を楽しめた。教科書にも載っている鴎外の代表作である高瀬舟にここで出会えるとは思わなかった。初めて読んだが名作だな。
★7 - コメント(0) - 2016年5月11日

古い作品だと「日本語なのに読んでいても理解が出来ない」というものもあり(外科室・報恩記・死体紹介人など)、「作品を楽しむ」ところにまで至らないものも数編あった。ただ、読み易いものについては、興味深く読むことができた。
★2 - コメント(0) - 2016年4月14日

★★★☆☆:探偵が事件を解決する、狭義の探偵小説ではなく広義のミステリとしての作品集。どの作品も文豪と呼ばれる人たちのものなのでさすがに素晴らしい。「外科室」は既読だったがやはり貴船伯爵夫人が麻酔を拒む理由がわかる場面のドラマティックな美しさにやられる。あとは、日常の謎系の「オカアサン」の思わぬラストにしんみりとし、「死体紹介人」のエグさにゾクリとさせられた。ただ、残念なのはタイトルのページに添えられている解説というか煽り文句にネタバレが多々あった事。そのせいで驚きが半減した作品もあり、がっかり……。
★4 - コメント(0) - 2016年4月5日

『途上』が一番好きです。が、他にも珠玉の名作がズラリ。切ない話も、手に汗握る話も、思わず絶句するような話も、多種多様です。面白くって、豪華な一冊。
★1 - コメント(0) - 2016年4月3日

誰もが知っている、日本の文豪のミステリ。探偵小説、と銘打っているものの、探偵が出てくるものはほとんどないが、9人それぞれの特徴があらわれていて、ミステリ作家、と呼ばれた作家ではない人のミステリは興味深く、読みごたえは流石。美しい日本語、漂う緊張感、迫る謎。堪能しました。
★30 - コメント(0) - 2015年7月22日

7
- コメント(0) - 2014年10月23日

本書は文豪と呼ばれる作家が手掛けたミステリーを編んだアンソロジー。当時の風潮を意識して探偵小説という言葉が使われていますが、今風に言うならサスペンスとした方が適切だろうと思います。 まずは『外科室』 この手のアンソロジーでよく見かけるので、かなり再読していますが毎度ゾクッとさせられます。 初読で大当たりは志賀直哉『范の犯罪』 全編を覆う不穏な空気と緊張感を高める描写力が秀逸です。 この作品が気に入った方は、『剃刀』 もおススメです。 志賀直哉は刃物を持たせると白樺派らしからぬ豹変ぶりを見せてくれます。
★12 - コメント(0) - 2014年9月25日

探偵小説?と思うものも収録されてあるが、楽しめたので良い。「犯人」が何とも太宰らしくて面白かった。
★2 - コメント(0) - 2014年9月17日

文豪9人の短編集。泉鏡花『外科室』、うわ言で秘密を言うことを恐れ、手術での麻酔を頑なに拒む伯爵婦人。そして医学士・高峰はメスを執る。命を懸けてまで秘密を守る夫人の描写が凄まじく美しい。『「忘れません」その声、その呼吸、その姿、その声、その呼吸、その姿。伯爵夫人は嬉しげに…』震えます。その他、谷崎潤一郎『途上』、三島由紀夫『復讐』等、贅沢で謎だらけの1冊でした。
★38 - コメント(2) - 2014年9月15日

正直に書けば、谷崎潤一郎の名前があったので、ネットで内容も確かめずに購入しました。届いて読み始めて吃驚。谷崎と志賀直哉以外は既に読んだ事があるではありませんか。以前読んだ時には全く探偵小説とは考えていませんでした。しかし、かつて読んだ作品も視点を変えて読めば、別の愉し、みもあるのだ、と云う事を知りました。それだけでも価値があったと云えます。
★3 - コメント(0) - 2014年9月12日

錚々たる文豪達のペンによる「探偵小説」のアンソロジー。とは言っても探偵が登場人物であるのは一編のみであり、概ねは人間心理のダークサイドに焦点を当てた作品が多い。しかし、一体に言って其々小品とは言え名だたる小説家の文は味わい深く、表現力が鋭い。この頃のラノベ作家とは大違いである。当たり前の事で有るが...。
★3 - コメント(0) - 2014年6月11日

意外にもしっかり探偵している作品があったりしてびっくり。中には読んだことのある作品もあったけど、ほとんど未読で、特に佐藤春夫の『オカアサン』、川端康成『死体紹介人』を発見できたのが収穫だった。これは面白い。高瀬舟は高校のときに読んだ記憶があるけど、読み返してみるとシーラッハ(犯罪か罪悪どっちか)のテーマと同じことに気づく。そもそもこのテーマは『罪と罰』なのかな?あれも読んでみなければ。解説にて文豪たちが探偵小説を書くに至った理由に当時の流行があったとされている。卒論のためにも価値のある読書だった。
★2 - コメント(0) - 2014年6月1日

推理小説の大家になっても文豪とは呼ばれないので、文豪といえばまず純文学系。そんなメジャーな文豪様方のアンソロジーなんですが、何をもって探偵小説と言うのかはビミョーな線引である。「高瀬舟」や「外科室」が入る辺り、間口ガバガバな感じです。坂口安吾曰く「殺人事件があるからって『カラマーゾフの兄弟』を探偵小説とは言わんだろ」ですし。その辺を考えなければ、どれも趣向をこらした事件小説として面白いです。三島の「復讐」とか戯曲的ですし、事件も無く日常ミステリに分類されそうな佐藤の「オカアサン」も最後が切なくていいです。
★16 - コメント(0) - 2014年5月24日

谷崎潤一郎「途上」、佐藤春夫「オカアサン」、泉鏡花「外科室」、三島由紀夫「復讐」、芥川龍之介「報恩記」、川端康成「死体紹介人」、太宰治「犯人」、志賀直哉「氾の犯罪」、森鴎外「高瀬舟」の9作品収録。オウムの話す言葉からその育った環境を推察する、佐藤春夫「オカアサン」が一番好きな作品(「9マイルは遠すぎる」を髣髴させる日常の謎)。
★12 - コメント(0) - 2014年5月10日

探偵小説と言いながら、探偵が出てくるのは一編しかありません。文豪の作品というと身構えてしまうけど、これは入門編としていいんじゃないでしょうか。とっつきやすい上に読み応えがある。イイですね。印象に残ったのは川端康成の死体紹介人。フェティシズムにぞっとしながらも、面白くてつい読み進めてしまいます。
★3 - コメント(0) - 2014年3月25日

読んだことあるのも含め傑作揃いのアンソロジー! ただ推理小説という冠に相応しいのは、佐藤春夫「オカアサン」くらいかなと。日常の謎として、推理の過程と人間模様の面白さが両方楽しめた。この何とも言えない物悲しさも佐藤春夫の持ち味よなぁ
★1 - コメント(0) - 2014年2月22日

このような観点からアンソロジーをつくってもらうのもうれしいと感じました。ただ欲を言えばもう少し多くの作家から選んでもらえたら、という気がしました。この中では森鴎外と志賀直哉が読んだことある以外は初読です。芥川龍之介の作品が結構印象に残りました。
★12 - コメント(0) - 2014年1月12日

表紙を見た時、おおっ!?と声に出してしまいました。「途上」で始まり「高瀬舟」出終わる一冊。ほとんどが変格で、ミステリとしては出来不出来はあるがやはり読ませてしまうのは文豪だから当然ですか(笑)。どのはなしも読み終わった後にざわざわした何かが残って、読みっ放しにさせません。三島「復讐」、太宰「犯人」、どれより川端の「死体紹介人」が好き。ところで、これほどの大作家になると敬称を添えるとかえって不自然になりますね。“泉鏡花さん”とか“志賀直哉氏”とか(笑)。なんでかな?
★5 - コメント(3) - 2013年10月27日

どメジャーな『高瀬舟』がでんと最後を締めるなか、フェティッシュで鬼畜な川端康成にグッときつつもベストはなんともしみじみとした味わいの佐藤春夫『オカアサン』。
★2 - コメント(0) - 2013年8月10日

谷崎の「途上」は大好きな作品!三島の「復讐」はなかなかゾクゾクしてよかった。「高瀬舟」はいつも切なくなってしまう。佐藤春夫の「オカアサン」はよくわからなかった、結局…?と思ってしまった。 全体的に、「探偵小説?謎解きしてないじゃん!」と思いながら読んでいたけれど、途中からは探偵小説なんてことはどうでもよくなってきて、文豪たちそれぞれの文章に酔いしれておりました(笑)
★3 - コメント(0) - 2013年8月5日

教科書か読書感想文でしかお目にかかったことない名がズラリ。ミステリは結局みんな少なからず好きなのね
★3 - コメント(0) - 2012年10月28日

看板(「探偵小説」)には偽りあり、だが、それぞれに面白かった。とくに印象に残ったのは、三島由紀夫「復讐」、芥川龍之介「報恩記」
★3 - コメント(0) - 2012年8月29日

探偵小説と名打ってはいるものの、収録されているのは本格モノとは少し異なっている。心理的な部分を描いたモノが多いかな。それを分かった上で編集しているのがまた憎いのだが、トッツキ方としてはコレも有りだと思う。しっかりとあとがきで探偵・推理小説史について言及しているところもGOOD。甲乙つけ難いが、川端康成「死体紹介人」は個人的に印象的。まるで長めの落語を聴いているかのような楽しさだった。本題を忘れさせてくれるような、引き込み方とオチのしっかりとした構成。本格に飽きた方におすすめかしらん。
★5 - コメント(0) - 2012年6月3日

謎解きよりは奇譚、犯罪小説の色彩が強いが、谷崎潤一郎『途上』はなかなか良いし、佐藤春夫『オカアサン』には日常の謎、安楽椅子探偵の雰囲気がある。解説によると、佐藤春夫は短篇集『光の帯』について、「犯罪や探偵的なものを比較的少いものにして、その間に純然たる推理だけを楽しむものでありたい」と述べたとのこと。読んでみたくなった。以前から興味のあった坂口安吾『不連続殺人事件』も、この際だから読んでみよう。森鷗外『高瀬舟』そっくりの事件が江戸時代に起きていたとは知らなかった。
★4 - コメント(0) - 2012年1月20日

《「泉鏡花」近代文学概説:課題》短編集にもかかわらず、ボリュームの一冊。特に三島由紀夫の「復讐」は高校の教科書で読んだことがありましたが、何度読んでもやっぱり面白い。恐怖の対象である『玄武』は一度も出てきていないのに、じりじりと感じる暗い雰囲気や胃の痛くなるような恐怖。また、表現力の豊かな文章も好きです。
★3 - コメント(0) - 2011年10月17日

推理小説が推理小説になる前段階の作品集です。
★1 - コメント(0) - 2011年8月18日

サスペンスやミステリー的要素はあんまりなかったけど、やっぱり十分におなかいっぱい満喫できました!という感じ。内容や展開よりまず文章がおいしいんだ…。現代作家のアンソロジーとはぜんっぜん違う。
★3 - コメント(1) - 2011年5月15日

探偵、秘め事、狙われる立場、犯罪を犯す人間の心理、短いながらもどれも読みごたえがありました。「オカアサン」日常ミステリーですね。おもしろいです。
★4 - コメント(0) - 2010年7月12日

この時代、「ミステリ」と言う言葉がなかったのかもしれないが「探偵」小説とくくられると違うような…「謎解き」ではあるのだけれど。「高瀬舟」は「探偵小説」じゃないよね。谷崎潤一郎、佐藤春夫のものは謎解きっぽいように思う。どれもさすが、という感じだがマイベストは三島由紀夫「復讐」。佐藤春夫「オカアサン」はせつなくていい。
★10 - コメント(1) - 2010年1月22日

『文豪のミステリー小説』に引き続き、こちらも読んでみた。 探偵小説って言うからにはトリックだとかいろいろ出てくるのかと思いきや、そうでもなかった。 でも、『高瀬舟』はもう一度読みたかったので、収録されててよかった。 あたしが好きなのは『オカアサン』かな。
★2 - コメント(0) - 2008年5月23日

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