鳩の栖 (集英社文庫)

鳩の栖 (集英社文庫)
あらすじ・内容
心優しく、快活な彼がなぜ逝かなければならなかったか…。切ない別れ、そして残された者の喪失感。少年たちの孤独とあわい愛情、はかない命の凛々しさを鮮烈に描く珠玉の短編集。

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鳩の栖の感想・レビュー(1334)

再読。大好きな短編集。静かに揺れ動く少年たちの機微と、そこに添えられた美しい言葉たち。“水琴窟”という単語を知ったのも、この本だった。なんてきれいな言葉だろうと思った。意味も、響きも、見た目も、きれい。長野まゆみさんの本を読むたびに、日本語が好きになっていく。
★10 - コメント(1) - 3月9日

http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2011/12/post-dd75.html
- コメント(0) - 3月8日

情景描写が美しい。特に草木の描写がふんだんで瑞々しく、書かれる植物から季節の移ろいを感じられて良い。雨の日の音や匂い、夏の日の木陰の暗さや涼しさをまざまざと感じられた。「夏緑蔭」「紺碧」が特に好き。
★3 - コメント(0) - 3月8日

ずっと昔に手に入れていたのに、ちゃんと読んでいなかった。 中学生の少年が主人公の短編集。 よい意味で古い、厳かな文体と、 曖昧で繊細な少年の心情描写が融け合った、独特の雰囲気が作品全体に流れる。淡々と綴られる物語の中に描かれる、胸をはっと突かれる驚きと哀しみ、少年と大切な人達との絆。じんわりと、切なさと感動が味わえる作品。 「夏緑蔭」が一番心に残った。
★3 - コメント(0) - 3月5日

2回目の読了となる。後書での通り、登場する人物は基本的に静かで(心情が落ち着いているわけではないが)文章からも読み取れる。雨音や光の反射など、包む情景にも静寂があるが、彼等は決してそれを望んでいたわけではない。上手く言葉にできるのなら、是非ともそうしたいのだろう。それをできない幼さと、年齢に良くある悩みが、実に愛おしい。
★4 - コメント(0) - 1月29日

5つの物語からなる連作短篇集。これらの物語の時代設定はいつなのだろう。現代というには、生活文化の全般が古そうだ。なによりも主人公たちが通う中学校が、戦前の中学校のような雰囲気なのだ。女子生徒たちの影が全くといっていいほどに見られない。そして、彼ら少年たちは一様に独特の矜持を持っている。さらには、そこはかとなく衆道の気配もなくはない。ここにあるのは、一昔前のノスタルジックな時間の中を揺曳するリリカル物語群だ。少年の持つ瑞瑞しさや、躊躇いといったものが見事なまでにとらえられた儚くも美しい一場の夢がここにある。
★350 - コメント(4) - 1月27日

舞台は日本なのにどこか非現実的。美しい少年、要領の良い兄を慕う弟、孤独。過去に何冊か読んで長野さんの作品の特徴かなと感じた要素ですがこの本にもそれが詰まってました。 小物の使い方が綺麗。 作業の合間に読むより、雨の日、部屋にこもって雨音に耳傾けながら一気に読み耽りたい本です。
★7 - コメント(0) - 2016年12月30日

長野さんの作品に出てくる男の子は、どこか儚げだったり、ちょっと皮肉屋っぽかったりと、現実の同じ歳くらいの男の子と比べると随分大人びているなぁと感じます。20代前半の私ですが、彼らほど精神面は成長していないので、「中学生ってこんなにしっかりしているものなの?」と疑問に思ったり。しかし、そんな彼らこそが長野さんの作品の魅力で、繊細かつ曇りのない独特のキャラクターであり世界観だと思います。お気に入りは表題作『鳩の栖』。明鏡止水の空気感と、漂う死の予感の組み合わせが切なくも美しいと思いました。
★19 - コメント(0) - 2016年12月25日

古風で文学的。霞がかったようなノスタルジックな雰囲気が漂う。五編に綴られた少年たちのあの一コマ・あの時の思いが、音に、物に、匂いに刻み込まれる。そんな思い出す感覚ってあるなぁと共感できる。自分が孤独を感じた時、辛い時にそっと手を差し伸べてくれる大らかな友だちの優しさにジワリくる。そんな力を貸してくれた友達は、裏側に影を抱えていて… 突然訪れる転機。この喪失感をどう受け止めたらいいのか。心の繊細な少年たちの、静かな美しさと儚さがもの哀しい。それだけに優しさが染み入る表題作と「夏緑蔭」が特に印象的だった。
★73 - コメント(0) - 2016年12月14日

それぞれに事情を抱えた中学生の心理を淡々と描く短編集。家族との離別や難病の設定にもかかわらず、彼らが静かに運命を受け容れているのがもの哀しい。その静けさの中にいろんな音が響く。友人たちの談笑、樋を伝う雨音、水琴窟の音色。夏の藤棚の木陰に突然降る油蝉の啼き声。山間の秋の小径に残る足音と、ぱたりと落ちる球果。見送る友人を残してホームに鳴る発車のベル。どれもありふれた音なのに、モノクロームの記憶の中でそこだけ鮮明に色づいて僕らの胸に迫る。それはかけがえのない人と一緒に聴いた音、生きる力をくれた静けさだから。
★38 - コメント(2) - 2016年12月9日

5つの短篇集。どの話も静かで穏やかな空気が流れてて引き込まれる…。紺碧と紺一天点が印象的だった~!
★1 - コメント(0) - 2016年12月2日

5つの短篇集。どの話も静かで穏やかな空気が流れてて引き込まれる…。紺碧と紺一天点が印象的だった~!
★1 - コメント(0) - 2016年12月2日

【水清ければ魚棲まず(僕は魚じゃないけれど)】とても洗練された物語達。綺麗なの、とても。僕の下世話な中学時代とは大違い!そう、今回物語をすんなりと呑み込めなかった大きな理由は僕の思春期はこんなにも透き通っておらず、煩悩煩悩だったから!全部俺が悪い!(今年の名監督語録より引用)
★14 - コメント(0) - 2016年12月1日

短編集。 個人的に紺碧・紺一点の真木と 浦里が一番読んでて好きだった 。真木から浦里への恋心、という単語で片付けていいのか分からない思いやりが見えてとてもよかった。 でも長野先生の本の中だとそんなにオススメというレベルではない気がする。
★1 - コメント(0) - 2016年11月8日

限られた世界の中から精一杯の自由を探す少年たちのもののあわれ。
★2 - コメント(0) - 2016年10月28日

再…読。新境地とかより原点回帰の新刊、出して欲しいなぁ。というか新刊読みたいです。
★1 - コメント(0) - 2016年10月19日

どのお話しにも共通する独特な雰囲気が良い。古き良き時代の少年達ではあるが、現在よりも確実に「大人」を感じる。
★3 - コメント(0) - 2016年9月20日

【所蔵】触れたら壊れてしまいそうなくらい、繊細で儚げな短編集。ほんのりBL臭もするけれど、教科書にも載っていたらしいので安心して読める範疇かと。どのお話にも死の影があり、今ある生もここへ留めることは出来ず、いつかは幻のように消えてしまうのだと気づかせる。少年が大人になることなど許されないような、ずっとそのままでいなくては罪になるような、でもその美しい一瞬を切り取ってこの本の中に焼き付けてくれたような、そんな風に思いながら読みました。水琴窟の鳴る音を聞いてみたいです。
★32 - コメント(0) - 2016年9月18日

何回読み返しても「栗樹」がたまらない。
★9 - コメント(0) - 2016年9月14日

初めて読んだ長野まゆみ作品が『猫道楽』だったので、少し身構えて読み始めたが杞憂に終わった。少年たちの静かな表情を丁寧に切り取った、非常に良い本だった。きっとこの物語に映らない部分では、少年たちは陽の光を浴びて活発に生きているのだろうな。『夏緑蔭』と『紺碧』が特にお気に入り。他の作品も読みたい。
★5 - コメント(0) - 2016年9月14日

素敵な話がたくさん。どの作品も少年たちの友情とその先にあるちょっとした感情が切なくて、綺麗。どの作品も先が気になって考えてしまう。
★4 - コメント(0) - 2016年8月25日

少年が主人公の物語。浮かぶ情景が美しい。ただ、友情なのかそれともそれ以上なのか私には分からなかった。
★3 - コメント(0) - 2016年8月12日

静かで寂しい、でも優しさにあふれた短編集。どれも素敵でした。
★2 - コメント(0) - 2016年8月5日

★1 - コメント(0) - 2016年6月17日

少年たちの心を、選ばれた言葉で描写する素敵な短編集。もっと若いときにも読みたかったと思う一方、これからでも感じていきたいとも思う。
★6 - コメント(0) - 2016年6月12日

一編一編大切に読みました。どれも切なくて儚くて、その余韻に浸りたくなります。特に三つ目の「栗樹――カスタネア」には、思わず涙腺が緩んでしまいました。どれも少年同士の友情が美しい短編集です。
★15 - コメント(0) - 2016年6月4日

切なくて美しいお話たち。宝物のように読みました。儚い少年の描写が長野さんならではで、引き込まれました。
★7 - コメント(0) - 2016年5月31日

すばらしい小品集。どのお話もすき。紺シリーズの続編「紺極まる」を読むために約3年ぶりの再読。夏が近づくと長野まゆみ作品を読みたくなる。
★16 - コメント(0) - 2016年5月30日

あとがきに良く書かれてある。この本は自由を求めるのではなく、精一杯生きる少年達の心を静に書いた話だ。どの話も良かったけど、表題作の「鳩の栖」が一番気に入った。「栗樹」は文学的完成度に驚いた。書き下ろしの「紺一点」は読みたかった話の続きだったので嬉しかった。長野さんの小説はこれで二巻目だけど、何となく特徴が見えてきた。不完全な家族関係、親代わりへの憧れ、同性愛。少し違う関係物も読んでみたい。
★14 - コメント(0) - 2016年5月18日

急に「夏緑陰」が読みたくなって購入。「鳩の栖」と夏緑陰は特にお気に入りだったので結構細かい事まで憶えてたけど、他の話は内容を忘れてたので新鮮に楽しめました。「栗樹」ってこんなに切ないお話だったっけ…。夏緑陰は高校生の頃に作中と同じ夏に読んだせいか凄く印象深くて大好きなお話です。読むたびに作中に出てくるヨーグルトが美味しそうで食べたくなります。やっぱり長野さんの書く繊細な少年は良いな…。これを機に色々読み直そうかな。
★9 - コメント(0) - 2016年5月7日

「夏緑蔭」は、町並みや建物、食べ物が懐かしい雰囲気だった。なぜか自分の幼年時代も思い出す。晴れた夏の昼間に読みたい。「栗樹」は卑怯なくらい切ない、どんでん返し。読み返したくなる。
★7 - コメント(0) - 2016年5月5日

久しぶりの長野まゆみ。思ったよりサラッとしていて正直こんなもんだっけ?っていう。でもやはり少年と、彼らの揺れ動く心情の描写は好き。紺碧と紺一点シリーズが好きかな。匂わす感じで直接的な描写がないからこそ味わえるBLが何とも言えない。良い。
★3 - コメント(0) - 2016年4月13日

儚くて壊れそうでした。少年たちの静かな感情が感じられます。孤独や淡い愛情が丁寧に鮮やかに描かれていました。文章を選ぶように紡がれた世界はとても繊細で美しい。何処か郷愁を感じさせる雰囲気もいいです。まさに珠玉の短編集ですね。
★92 - コメント(2) - 2016年3月30日

読みづらかったけど、表題作は新鮮で良かった。あとはどれも同じような話と設定、お決まりの人間関係で飽きてしまった。
★6 - コメント(0) - 2016年3月18日

長野まゆみ先生の作品は、読めば読む程惹き込まれていきますね。特に栗樹のお話は切ない。読み終わった後にもう一度読み返してみると、端や母のその時の気持ちが改めて感じ取られ胸が熱くなりました。静かに流れていく物語に反して、むしろ自分の方が登場人物よりも感情的になってしまいました笑
★4 - コメント(0) - 2016年2月23日

少年たちの機微を描いた短編集。文章一つ一つを丁寧に選びとって作り上げられた美しい世界は、萩尾望都の漫画を彷彿とさせます。
★5 - コメント(0) - 2015年12月2日

中学生の少年を主人公にした短篇集。彼らの身近な人の死がそこにある。未成熟で、ガラス細工のような壊れやすさを感じさせる、そんな少年たちの心の揺れを、落ち着いた筆致で描き出しています。昭和を感じるところもあり、ノスタルジックな雰囲気も良い味わいになっています。。
★20 - コメント(0) - 2015年11月23日

「不可侵」という言葉がよぎりました。子供でも大人でもない少年の儚さを長野さんは描かれることが多い作家さんですが、その中でもピュアな系統の短編集。言葉の美しさも読みどころだと思います。私は、長野さんの独特な世界にたまに浸りたくなります。少女趣味だと言われればそれまでですが。
★13 - コメント(0) - 2015年11月6日

鳩の栖の 評価:72 感想・レビュー:322
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