オリガ・モリソヴナの反語法 (集英社文庫)

オリガ・モリソヴナの反語法 (集英社文庫)
あらすじ・内容
伝説の踊り子の半生を追う驚愕と感動の物語。
プラハのソビエト学校で志摩を強烈に惹きつけた舞踊教師・オリガ。30数年後、旧友と共に彼女の謎を追う志摩の前に、オリガとロシアの想像を絶する歴史が…。(対談・池澤夏樹)(解説・亀山郁夫)


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オリガ・モリソヴナの反語法はこんな本です

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オリガ・モリソヴナの反語法の感想・レビュー(945)

対談を読んでオリガ・モリソヴナという人が本当にいたということに驚き、その一方で完全なノンフィクションでもないということに驚いた。それだけ信じられないような話でもあったし、語られているドラマは全て実際にあったこととして素直に受け取ってしまっていた。謎解きが中心になっているように見せておいて、でもそうでもない。だからこそ素晴らしいしそれが巧みさであり、今思えばしてやられたとも感じる。シリアスでもあり、でも地の文の基調は明るくにぎやかなくらいだ。この本を教えてもらえてよかったです。
★17 - コメント(0) - 3月9日

最後まで人間らしさを失わなかったラーゲリの女性たちに脱帽。本やドラマの世界ではほぼ脇役として扱われる中高年女性がクローズアップされているのも斬新だと思った。
★4 - コメント(0) - 2月19日

途中で終えて、あとはほぼ飛ばし読みとなった。巻末の池澤さんとの対談や解説を読む。たぶん、すぐれた小説なのだと思う。単に僕に根気がなく、長編のミステリを読み解くのに疲れてしまうのと、また、妙な明るさ(この明るさと、ラーゲリの暗さの対比が小説を活き活きさせている、という評だが)と絶望的な暗さの頻繁な雰囲気の転換についてゆけなかった。なんというか、愚痴っぽくなってしまうが、文章に音楽性が感じられない…。
★12 - コメント(0) - 2月18日

構成がすばらしく、一気に読んでしまいました。史実とフィクションのバランスの良さ、そしてフィクションであると同時にリアルさも同時に感じることができる凄さ。喜怒哀楽全てがつまってました。読めてよかったです。
★18 - コメント(0) - 2月8日

読みだしたら終わりまで飽きることなく一晩で読み終わってしまった。題名からは想像もつかないようなストーリー展開。コミカルな話、おぞましいスターリン支配下の話、米原さんの実体験とフィクションを織り交ぜた内容。ロシアという国は近くて遠いイメージがあり、これまでこの隣国の歴史に関して深く思うことは無かったが、膨大な資料に基づいた生々しい会話などは臨場感にあふれており、ロシアという国の当時の状況が少しだけ理解できた。日露の文化の違い、社会主義と資本主義の違いなど様々な視点から考えさせてもらえる。小説の素晴らしさを実
★7 - コメント(0) - 2月2日

読書会用に再読。一気に読ませる力はストーリーテリング力だけでなく、やはり膨大な参考資料、60年代プラハでの経験といった骨太な屋台骨があってこそと感嘆。万里さんの過ごした当時のプラハの学校はバックグラウンドもそしてその後の人生もまったく異なる生徒、教師たちが交差する奇跡的な場所だったのだろう。その一人一人の瑞々しい姿、その陰にある歴史の重みが絵空事でなく立ち上ってくる。唯一難をいえば、誰かの回顧、書き付けで隠された物語が明らかになるのが繰り返されるところ。埋もれた歴史を掘り起こす作業はそれしかないのだけど。
★28 - コメント(0) - 1月27日

読書会の本(購読) ロシアの文学は、隣国なのに 知らないことばかり。 登場人物の名前や地名からして、入りづらい。 ミステリーなのか、回想録?フィクション・ドキュメント? 30数年過ぎてから、自分の原点を探る旅へ出かける、キッカケってなんだろう。  人生の半生を、本やメディアとして陽の目にあたることって、どれくらいの確率なんだろう。  自分の人生の師と言える人は、残念ながらいないが、自分の夢に近づく努力、きっかけとなる出会いを、次世代の方々に伝えてゆきたい。  だから本はやめられない。
★8 - コメント(0) - 1月25日

粛清。なんと恐ろしい言葉だろう。 強制収容所という絶望しかないような状況の中でも 「記憶の中の本」によって生きる気力を見いだしていた場面に感銘を受けた。
★4 - コメント(0) - 1月23日

読書会用に再再読。もうすぐフルタイムで復帰するというのに体力も精神力も回復が追い付かず、本を読む時間が割けなくてあせる。読むのに二週間もかかってしまった。今回読んでみて同じ過酷な環境を過ごしてきた者たちの連帯感を強く感じた。経験は頭では想像しきれないもの。万里さまはそれを多くの文献をあたることでしっかり解決している。会話文は拙く謎がてんこ盛り過ぎるがが中盤の収容所の場面は素晴らしい。この個性を育てたプラハとソビエトの教育に感謝です。そして万里さまはやはりエッセイの方がうまいです。
★13 - コメント(0) - 1月17日

米原万里の初小説? この数年間の読書の中で久しぶりに読み応えのある本に出会った。あまり知ることのなかった、今となっては崩壊し過去の歴史になってしまったソビエト連邦を背景に、日本人少女がかつて自分が学んでいたチェコにあるロシア語学校の頃にさかのぼりる壮大なドラマ。戦後世代でしかも西側に属している一般的な日本人からは見ることのできない世界を良い面も悪い面の両面を教えてくれる。
★4 - コメント(0) - 1月15日

まさに読み出したら止まらない。知的な米原万里の魅力と心を揺さぶる感動が詰まっている作品。
★3 - コメント(0) - 1月15日

この小説も面白いが、キモは巻末のロシア語書籍を含む参考文献だ。また読みたい本が増えた。
★7 - コメント(0) - 1月10日

主人公である少女シーマチカ(日本人。ニックネーム)は両親の仕事の都合で幼い頃はチェコのソ連学校に通っていた。そこで出会った掛け替えのない友人達。そして不思議な2人の先生。時が経ち数十年後にモスクワへ降り立ったシーマチカは、幼い頃の記憶を頼りにあの2人の先生の正体を探っていく・・・。社会主義国家の時代を時にユーモアに、そして鮮明に描いた本書。非常に内容の濃い小説。そして、最後の対談での一言、「自分は世の中に立った一人しかいない、かけがえのない人間・・・」という言葉が印象的だった。
★5 - コメント(0) - 1月9日

☆☆☆☆☆ 想像もつかないようなオリガとエレオノーラの半生だった。何を奪われても、自分の命の終わりを決める自由=「魂の自由の象徴」を手に、過去の狂気にとらわれず死ぬまで正気を保っていただろうオリガに敬意を表したい。巻末に挙げられた参考文献の一覧が、映画のエンドロールのように思えた。
★7 - コメント(0) - 1月2日

昨年は、没後10年の米原さんの著作を集中して読破しました。最後のこの本は大晦日から元旦にかけて読了。珍しいフィクション小説で、ロシアのラーゲリなどの負の歴史を取り込んだ謎解き物語。でもやっぱり米原さんはエッセイの方が面白いかな。03年のドゥマゴ文学賞。
★43 - コメント(0) - 1月1日

かつてチェコスロバキアで少女時代を送った主人公広世志磨が出会った、オリガ・モリソヴナという一人のダンス教師。プラハのソ連学校に勤務する彼女は、世界で最も罵詈雑言の語彙が豊かと言われるロシア語で、歯切れの良い口調で生徒たちを褒め称えます。それは反語的表現。「そこの驚くべき天才少年!」といえば、「この馬鹿もの!」といいうこと。50代を自称する彼女は、どう見ても70を越えていそう。そんな女性の謎を軸に、さまざまな人々やソビエト末期の悲惨な歴史が見事に描き出されています。厚いですが、一気読みができる大作です。
★29 - コメント(2) - 2016年12月23日

課題本でなければ、出会わない本。挫折していた本。確かにソ連の第二次大戦前のかなりひどい状態を知ることは新鮮でした。しかし、終着点の感じられない内容に、何度も心が折れてしまう日々でした。正直、どやさんには『何を読み取らせたいのか?』と考えてしまうこともありました。けれども、何かを伝えたいからこそ、課題本に選んだんだという意識で読み続けました。しかし、最後の数十ページを読みその理由が解消されました。そういう意味で心は磨かれたと思います。これからも、勧められたことは実践し、感じるようにしたいと思います!
- コメント(0) - 2016年12月11日

再読。面白いともちろん知って読んだのだけど、やはり面白く満足。謎を掘り下げて行くと謎がまたあり、話がどんどんあちこちにいって膨らんで行くのがとても面白い。登場人物のアグレッシブな様もワクワクする。久しぶりに本を読めたのも満足。
★4 - コメント(0) - 2016年12月11日

薦められて、初めて著者小説を読んだ。 ロシア革命後の混乱した時代背景を綿密な調査に基づいて記述しながら、スリリングかつ笑い満載のストーリーにした力量に感激した。 あまりに大きな歴史の流れの中で、人どう生きたら幸せになれるのか。一方、この小説の中の人間には惹かれる。この感じは、ソルジェニーティンのイワンデビソニッチ?の1日でも 強く感じたが。子供時代の描写はビーチャの学校生活 を 思い出した。ともあれ これだけの 労作を残した著者に感謝。
★3 - コメント(0) - 2016年12月6日

米原万里さんはアーニャやエッセイも面白かったけど、この長編小説もめちゃくちゃ面白かった!あらすじを知らずに読み始め、あっという間に引き込まれた。登場人物が多く巻頭の一覧と何度か行き来しつつ、特に登場する様々の女性たちの強さ、聡明さ、忍耐強さ、優しさなどが印象的。オリガ・モリソヴナ、きっと多感な少女時代の米原さんに多大な影響を与えた、素敵な先生だったのでしょうが、その先生を主人公にここまで壮大なストーリーを書けてしまうのが凄い。
★6 - コメント(0) - 2016年11月29日

面白くて一気読み。すごい本だった。米原さんの知識がぎっしり詰まった濃厚な作品。独裁下のソビエトの様子に戦慄を覚えた。どうしたらここまで根拠なく人を虐げられることができるのか。最後は涙なしでは読めなかった。
★6 - コメント(0) - 2016年11月28日

頭をガツンと殴られたような物語。面白がりの米原さんに何度も笑わされて、何よりも自分の無知を思い知った。1930年代、ソ連ではスターリンの粛清、理不尽な惨劇が起こっていた。そこでの絶望や恐怖から人々を救った笑い。ユーモアは生きる術。歴史的背景と優しくて強烈な主人公たちに、米原さんの思いが込められ読み終えてからもずっと後を引いている。
★27 - コメント(2) - 2016年11月24日

チェコのソビエト学校での謎を大人になった主人公が解いていく物語だが、著者の人生が投影されていると思う。とてつもなく深く考えさせられる本だった。読んでよかった。
★3 - コメント(0) - 2016年11月23日

謎が謎を呼んで、久しぶりに眠れなくなる本を読んだ。一番弱々しく見えたあのご婦人の、最期の立ち振る舞いが特に印象的です。
★17 - コメント(0) - 2016年11月1日

なんなんですか、この本は! あまりの驚きで頭がクラクラしました。はじめて読んだ『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』の印象がいまだ強い作家さんですが、どうもその姉妹作にあたる作品のようですね。こんな面白い、衝撃を受ける作品は久しぶりです。ソ連時代の異様なできごとを個人的な好奇心の対象として扱うことで、物語が重くなりすぎないようにしている。とても素晴らしい作品だと思います。
★9 - コメント(0) - 2016年10月31日

【青春アドベンチャー原作本】通訳:米原万里さんの受賞作♪御本人が「基本的に謎解き物語」と記載されているので「創作ミステリ」になるのかもしれませんが、筆者の経歴と時代背景を考慮すると『深い問題』が描かれています。幼少時を東西冷戦中の共産圏で過ごした主人公が、成長後、旧友とともにその学校で教えられていた先生の謎を探っていくストーリー。翻訳作品では無いため文化の相違による違和感は感じられませんでした♪時代変化:プラハの春・ペレストロイカなどがあった頃の国家秘密機構にかかわる問題が鋭く心を揺さぶった逸冊なのです☆
★4 - コメント(0) - 2016年10月29日

ロシアという強大な国家の目を潜って生き延びる困難を辿る壮大な物語。しばらく本が読めずにいた私をも引き込む怒涛の世界でした。私なら生き残れるか⁈
★21 - コメント(0) - 2016年10月28日

すごく読みやすいし面白い。ミステリ風でもあり、青春小説でもある。でも単なるエンタメではなくて、ソ連で生きることの重み、迫害に屈せず生きていく強さが真正面から描かれていると思う。米原さんは実際に第一線の通訳としてロシアと深く関わってきた方だけど、そんな人だからこそ書けた物語なんだろう。良い小説です。
★5 - コメント(0) - 2016年10月12日

重厚な物語でした。日本人少女が見たソ連、大人になって再び訪れるかの地での真実を探る旅…それをベースに想像を絶する粛清の時代が重ねられていきます。作中作のリアルすぎる手記や、当時を語る人たちの言葉が重なるほど、物語は厚みを増し描かれる思いも多重化していきます。重苦しいだけの物語とならないのは、登場人物たちが魅力的で読む楽しみを素直に味わうことができたからでしょう。特にオリガの造形のとびきり豊かなこと。タイトルの「反語法」といい、凄いとしか言えません。これだから読書はやめられませんね。
★36 - コメント(1) - 2016年10月11日

久しぶりに濃厚で、腹にズッシリくる小説を読んだ気がする!その時代にその場所に居たことがないのに、郷愁にかられる不思議。ひとつずつ秘密が明らかになっていくドキドキ感。愛と友情と憧憬と。カテゴライズできない作品だぞ。米原さんのアルジェリアの少年と東ドイツの少年とハンガリーの少年の男の子3人の物語、読んでみたかったなぁ!
★5 - コメント(0) - 2016年10月10日

たった1つしかない自分の人生の中で、誰かの命を生ききったような深い感動と心地よい疲れをもたらしてくれる名著。筆者の確かな経験と緻密な取材に裏打ちされた米原万里にしか書けない一冊であることは間違いない。継ぐ・繋ぐという行為に必ずしも血縁は必要でなく、舞踏や言葉を通じて受け継がれていく愛や想いの深さに月並みだが深く感動し涙が出た。
★7 - コメント(0) - 2016年10月6日

あまりにも面白くて、割と分厚いのに途中で止められず、一気に読んでしまった。志摩やカーチャの謎解きという名の冒険に参加している気分。暗く辛い時代の話にも関わらず、出てくる人物が悉く強烈で、魅力的。むしろ、そんな時代の話だからこそかも。最後の膨大な量の参考文献を見て、この面白さの裏付けを見たような気がした。
★9 - コメント(0) - 2016年10月1日

2016#59 ノンフィクションのようなフィクション。話の幅も広く、歴史を紐解いてゆく程、深まる事実。本の分厚さ以上の読後の重厚感。意図的にたくさんの伏線を張り巡らせた小説とは違い、事実が基になってるが故の臨場感。過酷。東欧になんとなく漂う暗さの理由は、これらの積み重ねた歴史にあるのだろうとしみじみ思う。同時に、現代の資本主義の世の中って…日本って…と自分の置かれた身についても、少し考えてしまう。
★7 - コメント(0) - 2016年9月30日

旧ソ連で起こっていた恐ろしい静粛の嵐について、ほとんど知識がなかった事が恥ずかしい。小説として、オリガ・モリソヴナの秘密をたどっていく過程も読み応えがあった。米原万里の小説は初めて読んだが、さすがです。
★5 - コメント(0) - 2016年9月18日

ソビエト連邦時代の悲しい話でした。悲しいし、難しい内容ではあったけれど、読み終えてなんだかほっこりとした気持ちにさせてもらいました。 とりあえず名前が難しくてなかなか覚えられなかったのが1番大変でした(笑)
★8 - コメント(0) - 2016年9月13日

アウシュヴィッツものを読んでいるかのようだった。
- コメント(0) - 2016年9月10日

プラハのソヴィエト普通学校の舞踊教師オリガ・モリソヴナ。反語法を駆使する彼女は、年齢も不詳なら過去も謎に包まれていた。20年後に志摩(主人公)がそれを解き明かしてゆくのだが…。フィクションではあるが、これは著者の米原万里さんにとっての青春の熱い回想記である。そして同時にそれは「ソ連とは何だったのか?」を問う総括記でもあった。彼女は自身の体験や伝聞を客観化する必要があったのであり、巻末の参考文献群はそのためのものである。本書を経て、同世代の、そしてオリガたちの世代をも含むソ連の人々に真に連帯できたのだろう。
★369 - コメント(3) - 2016年9月8日

久しぶりに熱中して読みました。余り知らなかったロシアの歴史なども知ることができました。
★4 - コメント(0) - 2016年9月8日

物語の太い流れとして謎解きがありそのまわりに様々なエピソードがちりばめられている物語の作りは好みだった。ソ連型の社会主義での学校教育は意外と個性を重視したもので、自由主義国であるはずの日本の教育が帰って息苦しいものだったという話は今も変わらないのではないか
★5 - コメント(0) - 2016年8月25日

オリガ・モリソヴナの反語法の 評価:86 感想・レビュー:330
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