形式:文庫
出版社:集英社
形式:単行本
ただし、あくまでも信じた「かのように」振る舞うのであって、自分達の作り上げた物語が虚構であることは、必ず頭の片隅に置いておかねばならない。「妖怪の世界にだって、この世以上にいい加減な連中やマヤカシ、カタリのたぐいがひしめいている。霊異の世界は万能でも清潔でもない。むしろ邪鬼や邪霊に満ちあふれているものだ」(P16)という指摘は非常に重要。小説では『フーコーの振り子』、現実ではオウム真理教が、その「分析目玉」を失った例。
ちなみに荒俣御大も関わった路上観察学会の設立が1986年(赤瀬川源平・藤森照信ら)で、やはり都市の見向きもされない記憶の痕跡を拾うことに批評的な意味を見出したという点で繋がる。雑誌『東京人』創刊もこの年。
時代的に非常に懐かしい空気が漂ってました。自分が十九、二十の頃の本だからかな。
私も散策好きで、本書に紹介されている麻布・六本木も何度か訪れました。高級住宅地ですが、面白い坂道や近代的なビルと昭和的な風景が交錯するような展望もあり、またブラタモリでも紹介されたガマ池伝説のガマ池(マンションの庭池なので見えませんが)やタヌキ伝説等の怪異な話も多く、さらには「およげ!たいやきくん」のモデルとなった「浪速家総本店」や赤い靴の女の子のモデルの「きみちゃん像」等もありとお気に入りのコースです。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます