砂の本 (集英社文庫)

砂の本 (集英社文庫)
あらすじ・内容
同じページに2度と戻らない“無限の本”
本からページが湧き出すような無限の本“砂の本”のとりこになって謎を解き明かそうとした男はやがて恐怖を抱き…。南米の知の巨人、ボルヘスの知性、ウィットとさまざまな顔が楽しめる短篇集。

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砂の本の感想・レビュー(391)

短篇集『砂の本』に連作『汚辱の世界史』とおまけの短篇を併録。こんなことを云うとスタニスワフ・レムあたりに怒られるかも知れないけれど、物語が内包しているのであろうあれこれを置いても、ミステリとしても面白く読めた。「贈賄」や「トム・カストロ」での微妙な心理を突いたトリック、「アドリアーノ・アンドレド」で明かされるユニークなホワイダニットとその後湧き上がるえも云われぬ感情、「メルヴのハキム」の意外な結末、「ばら色の街角の男」の奇妙な味わい。やや重たい文体は寝不足の身につらかったが、一篇一篇の切れ味は極めて鋭い。
★57 - コメント(0) - 3月9日

★★★
- コメント(0) - 2月27日

短編集。 「砂の本」の編だけはなんとか読めたけど、他の編の内容がさっぱり頭に入ってこなかったんだよな・・・合わない本ではあるけれども、読み切ったってことは絶望的に向いてないわけではないみたい・・・ネットでの評価がめっちゃ高いだけに取り残された感じがするけど、感想を変えるつもりはない。
- コメント(0) - 2月23日

ami
うっウンドルっ!って感じ。
- コメント(0) - 2月23日

その本のページは字義通り無限だ。摩訶不思議な書物…砂の本。どのページも最初ではなく最後でもない。最初のページをひらけようと試みても絶対に上手くいかない。最後のページにしても同じことだ。どのページにもでたらめな数字がうたれているだけなのだ。このいかにもボルヘスらしい表題作は、文学という延々に膨張を続ける小宇宙を表しているのだろう。文学とはパロディの限りない連続であり、いかなる新奇な作品も例外ではない。我々はどれだけ多くの本を読み終えようとも、まるで砂の本のページを繰るように、次の本を手に取ってしまうものだ。
★24 - コメント(0) - 2016年10月10日

エトセトラの話が好み
- コメント(0) - 2016年8月19日

一編々々はごく短いのだけど、その内容が濃密なので読むのにかなり時間がかかった。筋を読むのに苦労する、というか、ストーリーや構造を描こうとした途端に路頭に迷う感覚がして頭がくらくらする。自分はいつも全体を掴もうと先を描きながら読書しているのだろう…。その点〔汚辱の世界史〕は読みやすかったけれど、しかしやはり好きなのは〔砂の本〕パート。「三十派」「円盤」、そして表題「砂の本」がとてもよい。何度も読まないと読んだと言えない、そんな一冊。
★1 - コメント(0) - 2016年8月15日

なかなか良かった
★1 - コメント(0) - 2016年6月4日

2編の短編集(晩年作のタイトルの『砂の本』と初期作の「汚辱の世界史」)を収録。 目がほとんど見えなくなり口述で完成させたという「砂の本」:二度と同じページを開くことができない本、突然始まり、突然終わってしまう、摩訶不思議、眩暈のような無限のイメージを彷彿とさせてくれる。歴史上の古今東西の悪人を著者目線で紹介した「汚辱の世界史」:忠臣蔵でお馴染みの吉良上野介の物語が掲載されている。 久し振りに、ボルヘス固有の世界観に浸ることができた。
★58 - コメント(1) - 2016年5月29日

初めてラテンアメリカ文学というのを読んだ。「他者」と「砂の本」が無限について色々と考えさせられて印象的だった。
★1 - コメント(0) - 2016年5月29日

図書館概論の授業のために「砂の本」のみ読了。人間の知は無限ではないのかもしれない。
★6 - コメント(0) - 2016年5月16日

『三十派』のみ再読。僅か5ページちょっとの短篇。新約聖書を文字通りかつ逐語的に解釈する集団を、古文書の記録と分析を通して語る、ボルヘス得意の手法を用いた短篇です。入り口を単純に読めばキリスト教原理主義批判で、莫迦莫迦しさを批判してるように思えますが、途中から大分色合いが変わってきます。舞台や修辞としての聖書、役目を果たした唯一の使徒、そして”三十派”の真の意味・・・・。そして物語の最後の重要な所で語りは打ち切られます、これまたボルヘス得意の技。やはり何度も読み返したくなる一篇ですね(・ω・)ノシ
★18 - コメント(0) - 2016年2月28日

読んでいると現実と夢想の区別がつかなくなってくる。というのは幻想文学的によく体感することだが、ボルヘスは少し違う。やけに地に足がついている。現実の人生を終えたら夢でした、というのがやけにリアルだな…と感じていたら解説で50代で視力を失ってそれから本書を書いているとのこと。なんとなく腑に落ちた。前半の砂の本の方が好き。
★15 - コメント(0) - 2016年2月26日

文字・本・図書館...こうしたものの迷宮の中から紡がれる言葉。脈絡もなく、次々と情報が流出していくその様、おそらく繰り返し読んだとしても、それこそ砂のようにつかみどころのない話として書かれている。「数世紀ごとに、アレハンドラの図書館は炎上しなくてはならない」と文中にあるが、おそらくそういうことにも関わっている。本は書き残されるものであるが、その書かれたもの自体が流れ、移ろうものであることを、どこかで示唆しているのだろう。
★4 - コメント(0) - 2016年1月30日

収録作中最も異質で、クトゥルー神話的な『人智の思い及ばぬこと』がお気に入り。しかしトリビュートというよりは、「この程度ならいくらでも書けるわ!」的な表情を浮かべるボルヘスが思い浮かんだのだが、考えすぎだろうか。また博識に裏打ちされた一品が揃う『汚辱の世界史』パートも素晴らしかったが、その一方で、これはボルヘスがしなければならない仕事なのかな、とも思ってしまう。これにて復刻された集英社のラテアメ文庫を全冊読み終えたわけだが、好みの順でいうと『五人集』『族長の秋』『砂の本』『蜘蛛女のキス』の順。全作オススメ。
★12 - コメント(0) - 2016年1月15日

2編の短篇集から成る。表題の短篇集は晩年の作で、伝奇集と比べても重厚で、息苦しくも感じることがある。比して若い頃の作「汚辱の世界史」は、史実にアレンジを加えた作品で読みやすい。ただやはり「僕の好きなボルヘス」は前者。作品によって好き嫌いがあるが、世界観が好きなSF風味の「疲れた男のユートピア」、砂の本を手に入れた男の感情の動きが面白い「砂の本」がお気に入り。「恵みの夜」は「童貞捨てに行ったら、事件に巻き込まれて人死んだ!」って話を、さも世の中の真理を知った!的な書きっぷりで「先生なにやってんの」と笑った。
★3 - コメント(0) - 2015年12月12日

短編集です。なかなか面白かったのですが、重厚で奥行きのある物語なので、読むのに時間がかかってしまいました。南米の作家ですが、なんと忠臣蔵の話まで載っています。
★10 - コメント(0) - 2015年12月10日

初のホルヘ・ルイス・ボルヘス。南米の人名にはなじみが薄くて戸惑ったが思ったよりも読みやすかった。小説というより詩や散文に近い印象。「疲れた男のユートピア」の終末観が好き。
★18 - コメント(0) - 2015年11月19日

ボルヘスが視力を失い口述筆記させた晩年の作品集。ボルヘスの語り口はシンプルだが詩想と思想は円熟味を増していると思う。「砂の本」「ウンドル」「鏡と仮面」が特に好き。無限のページを持つ本もたった一つの言葉が表す世界も、きっと根は同じ気がするがどうでしょう。後書きの「今これを閉ざす人々の好意に満ちた想像力のなかで、その夢想がどこまでも分岐し続けることを願う」とあるように、すべての本は「砂の本」のようにどこまでも終わりのないページを読むのと似て、果てしがない。ボルヘスを手本に私も夢想を続けようか
★8 - コメント(0) - 2015年10月25日

イマイチ。鏡の中鏡のノリを悪くしたような感じです。最後の章はちょっとおもしろかったですが、残りの章は特にひねりもなく、前後の話の繋がりも全く見えない話ばかりでした。
★2 - コメント(0) - 2015年9月21日

浅学な私には敷居の高いボルヘス。緊張しいしい頁を開きましたが楽しく読めました。まるで影絵の人形劇を前にした子どものようだ。無力で、目をキラキラとさせて。
★57 - コメント(0) - 2015年9月17日

短編集。『砂の本』、『汚辱の世界史』(『汚辱の世界史』『ばら色の街角の男』『エトセトラ』)収録。『砂の本』のボルヘスの後書きに付け加えるのでしたら、『ウンドル』『円盤』『砂の本』とカフカ的な作品が多い印象です。『汚辱の世界史』は世界の悪人のエピソードにボルヘスの改竄が加わった、習作的な作品。『ばら色の街角の男』はボルヘス版の『藪の中』、 しかし作中には芥川やビアス以上の罠が仕込まれてますね。『エトセトラ』は古典から収集した散文集ですが・・・チョイスと並びによってボルヘスの作品群に思え不思議な感じですね。
★27 - コメント(1) - 2015年9月11日

アルゼンチンの詩人、ホルヘ・ルイス・ボルヘス。後書きに「今いそがしく口述を終えたばかり」とある。視力を失っていたようだ。後書きのサイン、1975年とあるから76歳か。「他者」から始まる短編集で「砂の本」はたった8頁。「他者」は70歳を超えた著者が20歳にも満たない自分に時を超えて会う。「砂の本」は聖書売りの男から買った本は、頁を開けると二度と同じ頁に戻ることの出来ない無限の頁を持つ不思議な本に取り憑かれる男の話。どの話も平易な文でありながら奥行きが深く自分の知識の浅いことが哀しいが出会えて嬉しかった。
★70 - コメント(1) - 2015年9月8日

短編集。ボルヘスはアルゼンチンの小説家。前半は幻想的な話。後半の短編は歴史的な悪人などの紹介文。砂で作ったお城が波にさらわれて跡形がなくなるような、形が変幻自在に変わる砂のような雰囲気のある一冊でした。
★14 - コメント(0) - 2015年8月29日

噂に違わない独創的な知性と感性が存分に発揮された奇書。これを人に進めようとは思わないけど、こっそりと読み続けたい、そんな一冊。
- コメント(0) - 2015年8月24日

今年唯一もらった誕プレ(?)だったので読んだ。なんかぼんやりしたようで印象に残っているものもある。おそらく「円盤」にしろ、「砂の本」にしろ、利用価値なんてないけれども妙にほしいと思わせるものがある。妙にのめりこんでしまう・・
★11 - コメント(0) - 2015年8月16日

ボルヘスを知らなかった。「砂の本」始まりも終わりもないなんて、詩的だ。興味深い話もあれば、とっつき難いのもあった。短かすぎて胆力のない物語だと思うときは、自分も難解だと感じてしまっている。しかしながら、汚辱の世界史の序文〜読むことは、さしあたり、書くことの後に来る行為である。それは、より慎み深く、より洗練された、より知的な行為なのである。なんて書いてあると、「ボルヘスってさぁ..」と何やら酒席でちょいと語ってみたい妄想に駆られる。解説はこの作家を知る一助になり、シェイクスピアの詩を引用しての弁には感嘆。
★13 - コメント(0) - 2015年7月22日

『会議』南米の荒々しさと、遠大な理想が混じりあう。放蕩、堕落、破綻は必然。世界が世界であると感じる瞬間が素晴らしい。『鏡と仮面』「美を知ってしまったという罪」、『ウンドル』御言葉の重み。「わしにも、人生はすべてをくれた」『贈賄』正反対の虚栄心。テクニカル。『アベリーノ・アレドンド』多少侮辱されたくらいでは何とも感じないくらいに潔癖で孤高な覚悟の力、行いの是非は措いて魅力的。表題作、やはりボルヘスは無限のイメージ。何もしていないのに人を破滅させる無限の本。古い図書館で出会ってしまう妄想がふくらむ。
★2 - コメント(0) - 2015年7月14日

手法としてリアリズムを採用するのは自ずと限界を認めてしまう様なもの。既に起きてしまった事実への拘りは思索する事に益はない。始まりと終わりの軛に繋がれて感じる安堵や諦観程無意味なものはなく数千冊の本を一人の時間を弄して「読んだ」などと言える位傲慢な事はない。生を得て死に追い立てられる不安に苛まれる日々は幻であり、我々は全ての時間と空間に存在する。ボルヘスは衝撃です。「他者」「鏡と仮面」「円盤」「砂の本」が印象的でした。成程に、繰り返し読む本は常に新鮮な喜びを与えてくれる。そういう出会いは、希ではありますが。
★40 - コメント(1) - 2015年7月13日

南米の小説家、ボルヘスの短編集。少し衒学的になっている部分が鼻につくが、哲学的で芸術的な作品が多く興味深く面白く読むことが出来た。この独特な作風は、出自が西洋からも東洋からも離れていることから、それらを俯瞰的に眺めているからこそ構築できたのだろう。作風からの勝手な想像だが、無骨で少し不器用な学者肌の人物が透けて見えてくる。一番好きな作品は『贈賄』。言語学の専門用語だらけの序盤から、物語をこう収束させるとはお見事と言うほかない。著者の講演録の「七つの夜」、想像上の存在のエッセイ集「幻獣辞典」は是非読みたい。
★5 - コメント(0) - 2015年6月28日

『伝奇集』に引き続き2冊目。やはりボルヘスの作品はその表現の独創性から難解に感じる部分が多いのですが、その分想像力が掻き立てられます。「砂の本」部分では過去の自分と逢う『他者』や表題作が印象に残りました(『バベルの図書館』しかり、本に関係する話にはいやでも興味を惹かれます)。「汚辱の世界史」部分では吉良上野介が取り上げられているのに驚きましたが、他にも史実なのか創作なのかが分からない絶妙なラインを突くもの(『メルヴのハキム』など)が豊富で存分にボルヘスの世界へ迷わされました。
★4 - コメント(0) - 2015年6月16日

「ある日、ひとりの男がわたしの家を訪れた。聖書売りだという男はわたしに一冊の本を差し出す。ひとたびページを開けば同じページに戻ることは二度とない、本からページが湧き出しているかのような、それは無限の本だった……。」(表紙裏)
- コメント(0) - 2015年6月14日

一冊でたくさんのボルヘスを楽しめる。「砂の本」(表題含む短編集)、「汚辱の世界史」(悪人の生涯)、ばら色の街角の男、エトセトラと盛り沢山だ。短編集はどれも好きだが、特に砂の本と三十派がお気に入り。個人的には後半のエトセトラ全てがいい。ボルヘスの源泉に触れたような気がするからだ。
★9 - コメント(1) - 2015年6月5日

なんとも奇妙な一冊。エトセトラの千夜一夜を読んで、同じく南米のあの有名小説はここから引用、というか拡張した話だったのかと知りそういう意味での驚きもあった。
- コメント(0) - 2015年4月27日

再読。やはりボルヘスの頭の中がどうなっているのか、気になってしまう。いまのインターネットを使う人々からみたら、博覧強記牽強付会という言葉はアメリカンコーヒーのように薄いのか。それでも、好き。
★2 - コメント(0) - 2015年4月6日

再読。大学生の頃に読んだときには何の感想もなく読み流した『ウルリーケ』が何故か今、好きになった。『他者』『鏡と仮面』は変わらず好き。
★4 - コメント(0) - 2015年3月25日

汚辱の世界史、特に忠臣蔵の話を読みたくて購入。 でも、前半部分の方が面白かった。 伝奇集に比べて読みやすい作品が多く、著者曰く散文としてはあまり書かないという恋愛もののウルキーラがじわっときた。
★2 - コメント(0) - 2015年3月9日

現実と幻想が混じりあったマジックリアリズムの不思議な世界に行ける本。詩的でユーモラスな語り口に誘われて、気がつくと迷いの森を歩いている。ひっそりとした静寂の中で、霧立つ小路を歩いていると、時々野鳥の鳴き声が聞こえてくる。目で言えば巨大迷路を彷徨う時、耳で言えば世にも奇妙な物語のテーマソングを聴いている感じ。心地よい不安感がじんわりと胸を包む。いつでも逃れられるのを知っているから楽しめるあの独特の不安感が。薄暗い森の中を歩いていると木の間から一条の光が射す。旅人が森を抜けて振り返ると、もうそこに森はない。
★32 - コメント(0) - 2015年1月23日

「線は無数の点から成り、平面は無数の線から成る。体積は無数の平面から成り、超体積は無数の体積から成る……」まず「砂の本」というタイトルと発想からして素晴らしい。無限の本というものがあったなら、それはいったいどういうものなのだろう?その中にある文字は果たして意味のあるものなのだろうか?文字と意味が乖離するという発想は盲目であったボルヘスだからこそ持ち得たものなのだろうか。「バベルの図書館」と並んでボルヘスのなかでも好きな物語である。
★3 - コメント(0) - 2015年1月20日

昔読んだ。面白かったのに、完全に忘れている。ボルヘスは好きな作家なのに。
★10 - コメント(0) - 2015年1月10日

砂の本の 評価:68 感想・レビュー:116
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