ユリシーズ〈3〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)

ユリシーズ〈3〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)
あらすじ・内容
午後10時。ブルームは国立産婦人科病院の談話室でスティーヴンに注目する。舞台は娼家へと移り、現実と幻想の間を彷徨するブルームはスティーヴンに死んだ息子の姿を重ねる。第十四、第十五挿話。

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ユリシーズ〈3〉はこんな本です

ユリシーズ〈3〉の感想・レビュー(114)

読みづらい一冊でした。訳の工夫には感心しますが、そもそも面白さのない話なのではないかなあ、とか思うです。次々に文体を変え、形態を変えして進められる長い話が、必要以上に下劣であり、冗長であり、つまらないという感想でした。ヨーロッパ文学の素養があれば面白いのだ、といった意見を耳にしますが、どうもね、シェイクスピアもそうですが、21世紀の現代では裸の王様なのではないかと思ってしまいますね。貧乏性なのでとりあえず最後まで読んでしまいましたが、人物に対する感情移入とか全くなかったです。難解なのではなく駄文なのでは?
- コメント(0) - 2016年10月21日

14章〈太陽神の牛〉に入った途端の難易度の上昇加減がすごくて笑う。15章の〈キルケ〉は戯曲体で書かれているので分量のわりに読みやすいが、内容がしっちゃかめっちゃか。この巻がヤマであるように思われるので、文学マニアは素晴らしい翻訳技術によって隅々まで堪能できるだろうが、そうではなく、教養として手に取り惰性で読み進めている場合はあまり気負わずに勢いで読んでしまうのが良い。
- コメント(0) - 2016年8月28日

3巻目は妊娠から出産までを文体の時代的変遷に仮託した『太陽神の牛』と現実と幻覚が入り乱れる『キルケ』の2挿話が収録されている。『太陽神~』は翻訳が古事記から宮沢賢治などの文体で表現され工夫されているが、最も読みにくい話だった。一方『キルケ』のほうは理解しがたいものの疾走感はあり意外と面白い。が、全体としてはやはり苦行であった。
★9 - コメント(0) - 2016年8月10日

一ヶ月掛け瀕死状態で読了。皆の感想を見ていると、文学通でないと、この作品が引いている下敷きの仕掛けの面白さに気付かず何を意図して書かれているのか分からず、放置状態で500頁読まされる。手法としての想起。出来事に繋がりがあるように見えてほとんどが突発的な着想で中断される。現実を見ることは予定調和を外れること。この作品は19世紀の文学に大きく影響を受けている。となると、21世紀の文学は失われた…とこの作品に影響された文学が出るとすればどんな文学になるだろう。読んでみたい。
★11 - コメント(0) - 2016年6月10日

「原文は古代英語から現代の話し言葉までの英語文体史のパスティーシュとして書かれているので、翻訳は祝詞・『古事記』から谷崎潤一郎までの日本語文体史のパスティーシュとして書きました」というのが知性と技術の無駄遣いすぎて笑うしかない。読むのは疲れるが。
- コメント(0) - 2016年6月2日

第14章太陽神の牛は、読了後なので興味深い試みだということはできますが、読んでる最中は訳者の悪ふざけのような気がしました。何を書いてあるか全く頭に入っきませんでした。15章キルケは支離滅裂ですが、バロウズのカットアップに通じるものを感じて、ここまででは一番楽しめました。
★2 - コメント(0) - 2016年5月8日

あまりにも有名な第十四挿話。古文から始まって現代のスラングまで文体がカメレオンのように変化(へんげ)する。まったく面白くないけど。
★2 - コメント(0) - 2016年4月21日

「午後十時、ブルームは国立産婦人科病院に立ち寄り、談話室の宴会で、出産を芸術家の創造にたとえるスティーヴンに注目する。男子出産とともに舞台は酒場から夜の町へ。途中、電車に轢かれそうになったブルームは、幻覚に襲われる。やがてスティーヴンにも幻覚が現れ、母の亡霊を見てシャンデリアを叩き割る。ブルームは、スティーヴンを介抱しながら、その姿に死んだ息子ルーディを重ねる。」(表紙裏)
★2 - コメント(0) - 2016年1月16日

半分読み進めて後戻りできないところでのこの仕打ち。素晴らしい。
- コメント(0) - 2015年11月5日

第三巻に収められるのは僅か二章分だけれど、この濃さというかやりたい放題というかもう言葉がない。第十四挿話は産婦人科の待合室でくだを巻く医学生たちの会話。何がすごいってジョイスが古英語から現代に至る英文学史の文体を模倣してみせるのを、訳者は祝詞と『古事記』から石川淳に至る日本文学の文体を駆使して再現を図るのだ。偉業という外ない。戯曲形式の第十五挿話は、酩酊したスティーヴンと彼を追って夜の町に出たミスタ・ブルームが見る不条理系悪夢。そして最後にはっと読者の胸を衝く幻影が一つ。
★7 - コメント(0) - 2015年8月16日

今何を読んでいるのか考え始めるとぐらぐらと船酔いのような感覚に襲われる。『ユリシーズ』を読めながら同時に虚構の中の夢と現実と実在の物語と口語と宗教と恐れが混ぜ合わさって歪んだ焦点のなかで意味もわからず読み続ける苦行。
★1 - コメント(0) - 2015年3月9日

ジェイムズ・ジョイスが何を書いているのか段々分かってきた。これ翻訳無理だろ。源氏物語を中国語に訳す時、紅楼夢の文体を真似て訳され、多くの評論家が喝采を送り、読者も身近に作品を読むことが出来非常に喜ばれたという話を思い出す。これで良いんだけど、ほんとにいいのか??と言う微妙な読後感。
★6 - コメント(0) - 2015年1月6日

「大陽神の牛」の章の古代英語から中世、近代を経て現代の話言葉に至る英語散文文体史のパロディ25の文体を訳したのはすごい!祝詞、古事記、万葉集の長歌、竹取物語、源氏物語、平家物語、仮名草紙、浄瑠璃、式亭三馬、石田梅岩、平田篤胤、漱石、鷗外、菊池寛、宮澤賢治、荷風、谷崎、石川惇など。訳者を尊敬しつつも読むだけで精一杯。『鉄仮面』『岩窟王』など翻案小説を書いた黒岩涙香を読んでみたくなった。「キルケ」の章は戯曲風の文体、男が女に女が男に変わり、死者も蘇る夢と幻想の世界。
★55 - コメント(0) - 2014年7月24日

屈指の読みにくさを誇る第十四挿話。古代から現代の様々な英語・文体を駆使するジョイスも凄いが、「古事記」から石川淳までのパスティーシュによってそれを再現しようとする訳者の力業に拍手を贈りたい。第十五挿話「キルケ」は幻想と現実が入り乱れることによって幽霊たちが再帰する。「イィィィィィィィァァァァァァァーッ!」「メゲッガッゲッグ!メエメエメエヤギイ!」など衝撃的な(面白すぎる)擬音語でいっぱい(確かデリダもこのことについて何か書いていたはず)終始コミカルだが最後に息子の幻影を見るところで涙腺が・・・・・・。
★12 - コメント(0) - 2013年12月31日

やりたい放題の巻。古今の文体模写に圧倒される第14挿話、訳者の作業には敬意を表するが、なぜ古文調でスチーヴンではなくスティーヴン、ヸンセントではなくヴィンセントなのか。せっかく内容も一読目では理解不能なほど(とほほ……)暴れてるんだから、名前の表記ぐらい文体に合わせたっていいのではないか。そして夢現入り乱れる第15話、最後にあいつかぁ、とズンと来る。それにしてもここまで難解だと、他人の『ユリシーズ』論が読みたくなる。まだ手をつけていないナボコフのアレから読んでみようか……
★6 - コメント(0) - 2013年11月13日

14章は翻訳者のこだわりにひとまずの拍手を送った後に憎まれ口の一つもききたくなるような難解さ。文字・文章の辿った歴史を一気に通過するような目眩く変転。15章では性的欲求への自責の念、そしてユダヤ教やアイルランドへの裏切りへの自責の念に耐えかねてシラフのくせに妄想の中を漂うブルームと酩酊状態のスティーブン及び娼館の面々が混ざり合って性別すらも乗り越えた仮面妄想舞踏会がくり広げられる。悔恨と自責の念に襲われながらも、ドMの乙女として妻モリーの浮気に性的興奮を覚えるド変態オデュッセウスことブルームが斬新すぎる。
★15 - コメント(0) - 2013年8月23日

キルケが最高。途中でおっさんが処女になっていぢめられたりお馬さんにされたり忙しい。 400頁あたり、間男に「彼女と二、三回やるから、鍵穴に目をくっつけて慰んでいてもいいぜ。」といわれて「ありがとうございます。(…)ワセリンはいかがで?」はスゴイ。 「(気おされて。)気性の激しい女だ。どんなにおまえに支配されたいか。おれは疲れた、見捨てられた。それにもう若くもない。言ってみりゃ、超過料金つき未投函の手紙を持って、人生の中央郵便局時間外郵便ポストの前に立っている男さ。」p.318
★8 - コメント(0) - 2013年8月9日

読了したと言うより、何とか目を通せた程度の第3巻。夜の淫らな街で現実と幻覚の間を彷徨う二人を戯曲形式で描く15章も強烈だが、何より圧巻なのは14章。ここでは歴史上の文体の模倣が次々と繰り出され、ラテン語散文直訳体から年代記、古代英語に中世文学、そして近代の作家へと次々と変化していくのだが、それを翻訳ではかな/漢字/ルビを総動員しつつ、漢文崩し風に始まり古事記から万葉集、源氏物語から平家物語と進み近代では井原西鶴や夏目漱石、谷崎らの文体の模倣によって再現される。僅か80頁程の章で文学史を縦断する暴挙と衝撃。
★32 - コメント(2) - 2013年7月28日

「南行保里為佐。」で始まる14挿話は最大の難関でした…丸谷さん… 原文が古代英語から時代を下って現代の話し言葉まで変化するのにあわせ、訳の文体も祝詞、古事記から源氏、平家、西鶴、漱石と下って宮沢賢治、俗語等々に変化する。ここでは主人公の一人であるブルームがもう一人のスティーヴンと会う挿話のはずですが、古文が分からず逆に原文にあたったり。15挿話は戯曲風の文体で死者が甦り性別が転換し衣装も場も次々と変わる奇妙な幻覚と現実が混じり合って様々な要素が目まぐるしくも面白い。BとSの対比が際立つ。
★5 - コメント(0) - 2013年2月3日

gu
注釈につっかえてばかりでとても読めたとは言えないが…。第14挿話は古代から近代までの文体の変遷、第15挿話は戯曲風の文体+幻覚の混入。徹頭徹尾他人の言葉で書かれている。ジョイスは読んだ本の文体に影響されやすく、しゃべり方まで変わってしまう癖があったというのが興味深い。
★2 - コメント(0) - 2013年1月19日

読むのに時間がかかってしまった。2つの挿話がそれぞれ実に特徴的。1つは、ユリシーズ訳中もっとも有名な、様々な文体を駆使した原文をより様々に丸谷才一(ご冥福を)が訳してみせた「太陽神の牛」。正直なところ読みづらくて、雰囲気を味わうのがやっとだったけれど、偉業に圧倒される価値はあるだろう。そして芝居のト書きのような挿話「キルケ」がまたすごい。あたかもマジック・リアリズムを先取りしたようで、あちらでは現実と魔法が民話性で結びつくけれど、こちらは酒が事実と夢の世界を取り持っている。文学という逸脱の到達点として。
★3 - コメント(0) - 2012年10月31日

ジョイスはオゲレツ極まりないおっさんでもあるのだよ。
★3 - コメント(0) - 2011年11月23日

怪奇極まりない原文を、様々な古文と模倣文体で翻訳した14挿話は一見の価値あり。あとブルームさんは今日も平常運転です、紳士的な意味で。
★4 - コメント(0) - 2011年3月28日

ここまでメタメタにやられるとは……
★3 - コメント(0) - 2010年2月24日

芸術家の魂を持ついわば「本物」の伊達男スティーブンと、伊達男ぶりの情けないブルームの温度差が良い。
★4 - コメント(0) - 2009年7月10日

第14挿話は、なんだか内容に立ち入らせないための試みをしているんじゃないかと(笑)ころころ変わる文体を鑑賞するのに精一杯…。
★3 - コメント(0) - 2009年6月29日

ナウシカーとキルケの章が好きなのは、少女趣味と怪奇趣味ってことかしらん。。
★2 - コメント(0) - 2009年3月2日

だれてきたーよ
★3 - コメント(0) - 2009年2月27日

丸谷が憎い
★3 - コメント(0) - 2008年11月19日

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