川端康成初恋小説集 (新潮文庫)

川端康成初恋小説集 (新潮文庫)
あらすじ・内容
川端20歳、初代13歳。文豪を生涯魅了した少女が甦る。「伊豆の踊子」の原点がここに。

旧制一高在学時、20歳の川端が出会った運命の少女・伊藤初代。不遇の幼少期を過ごした13歳のカフェ女給に、自分と同じ孤独を見た川端はたちまち心奪われた……。恋の歓喜と思わぬ結末を描く「篝火」「非常」から、著者の女性観を色濃く映す「孤児の感情」「再会」まで、初恋をテーマとした〈ちよもの〉を集成。「伊豆の踊子」の原点となり、文豪を生涯魅了した永遠の少女像がいま甦る。

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川端康成初恋小説集の感想・レビュー(34)

素敵な表現に出会えたけれど、ひつこかった。
- コメント(0) - 2月19日

Me
不遇の幼少期から彼の考える結婚は夫と妻になる事ではなく、二人が二人とも子供になり子供の心で遊び戯れること。それがお互いの歪みを傷を癒せるのだと信じている、何より其処に胸が一杯になりました。哀憐でしょうか、愛でも恋でもなかった、同じ眼の色の少女を、傍に欲しかったのでしょう。自分の何がいけなかったのか?何度も何度も繰り返し問いかける、醒めぬ悪夢、初恋は呪い、解けぬ呪縛が文学となって。マイナー県岐阜出身ですもので、舞台の長良川から岐阜公園は勿論、お寺の加納は出身高校があったので、余計と引き込まれました。
★21 - コメント(0) - 2月17日

恋に落ちた時から失恋に至るまでの過程を描いたオムニバスである。名を変え、場所を変え、何度も何度も非常が繰り返される永劫回帰。孤児、丙午の女、幼児性と母性を兼ね備える一個の苦痛の塊。幼い初代に求婚する康成との問答「夫とは何だ」「あなたでない男ですわ」 温泉宿のお雪、雪国の駒子と随所に現れる「伊藤初代」の影。初代は川端文学に深い影を落とした。
- コメント(0) - 1月16日

このタイトルはどうか。「川端」が色々な「初恋」を描いた「小説集」と見えるが、実は「川端の初恋」を書いた色々な「小説集」だ。編み目を変え、視点をずらし、色々に見せているが土台は全部同じ話。初恋は人生一度のものだから仕方がない。編集の意図を知らずに「初恋小説集」として読み始めたら不可解な作品集だ。わかった上で読めば「運命」をフルベンで聴いたりカラヤンで聴いたりのような面白さがある。実話をほぼそのままの私小説から、テーマを掬い取って「伊豆の踊子」に繋げていく過程も感じられて興味深い。川端の原点がここにある。
★7 - コメント(0) - 1月3日

同じ話が何度も出てきて不思議な雰囲気だった。手紙の内容や孤児の登場人物が出てくる点がどこまでが創作でどこからが著者自身のことを重ねてるのか気になる。
★1 - コメント(0) - 2016年11月22日

川端康成作品初体験。初恋という呪い。ほとんどの男がこの呪いに囚われたことがあるんじゃないかと容易に想像する。良くも悪くも。素敵な恋ならば、森の中で木漏れ日に柔らかく押さえられる落ち葉のような温かい呪い。傷付けあう初恋ならば、その傷の血に錆び付いた鎖のような呪いだろう。初恋の人は時が経つにつれ空想の生き物になる。この川端さんの初恋の物語には、初代さんとのお互いの傷から目を背けずに、すべて受け入れようとする覚悟が見える。そして幾度も名前を変える二人が、読者である僕の遥か以前の初恋の苦悩にも寄り添ってくれる。
★34 - コメント(0) - 2016年11月6日

同じ話しが、短編で何度も何度も続く。川端康成に、深い想いが巨大すぎるトラウマと変わって付きまとったのだろう。これを読むと、いまの中学生の恋、付き合うとか、別れたとか、なんなんだろう?って思えてくる。軽くて、軽くて。だけど、叶わなかった恋、自分の何が行けなかったのだろう?ってずっと考えてしまうのは、90年前も、今も、同じですね、川端さん。
★8 - コメント(0) - 2016年10月12日

氏の書きかけの原稿なども収められており、作品に対する思い入れや苦労が感じられます。同時に氏がどのような境遇で育ったのかも感じることができ、私にとっては氏の作品に触れる契機となった一冊です。
★2 - コメント(0) - 2016年9月18日

執拗なまでに描かれた長良川の鵜飼の情景。闇に揺らめく焔と鵜と舟、そしてそれを見つめる己の姿。幸せの象徴として描かれる初代と、いい知れぬ闇に突き落とす彼女を浮き彫りにするイメージ。まるで自分が何処で道を間違えたのか、答えのない答え合わせをしているようだ。流れる水がそこに留まることがないように、変わりゆく少女をそこに止め置こうとするようで切なくなった。
★3 - コメント(0) - 2016年8月9日

結ばれなかった初恋の女性をモチーフに、繰り返し繰り返し織りなされる文章。自分のどこがいけなかったのか。彼女の何が自分を拒絶させたのか・・・。読んでいてつらくなるくらい、こだわりがある。康成の出自、つまり早くに孤児となってしまったことに由来を求めてさえ、書こうとする実らなかった恋。この作家を研究する際、間違いなく核となる出来事だろう。
★54 - コメント(0) - 2016年6月28日

初恋→婚約→すぐ破棄、と初代との一件が相当なトラウマになったことが伺われる作品集。こういうのをファムファタールというのでしょう。でも初代と出会わなければ文豪川端康成は生まれなかったかもしれず、少なくとも今我々が読んでいる作風にはならなかったかもしれず。ボーダーレスな死生観と、女性に対する少し歪んだ感情というのもこういうところから来たのかと思うと、「持っている」人の宿命か。「康成様との○!を一生わすれません」何だったのだろう。
★14 - コメント(0) - 2016年6月15日

同じ話がリフレインされるように何度も繰り返され、不思議な世界に迷い込んだような気持ちになりました。どうやら、「伊豆の踊子」につながる私小説というか習作のような位置のものだったらしい。
★2 - コメント(0) - 2016年6月11日

初代の「ある非常」のために、結ばれなかった川端康成の初恋をモチーフにした短編集。15歳の少女と22歳の川端康成。これくらいの年齢の時の年の差は、価値観や将来の考え方にいろいろとすれ違ってしまうこともあるだろうなぁとしみじみ思ったり。
★1 - コメント(0) - 2016年5月25日

これを読んでいたら、一体、現代の芸能界のスキャンダル騒ぎって、なんなのでしょうね、、、?と思わずにいられません。人の心を、他人が、とよかくいうものではない。若き日の、川端康成の、年の離れた伊藤初代への、迸る言の葉。また、二人の生い立ち、時代背景。蒼い時代のしょっぱさが、もても、もどかしく、甘美な想いで満ちている。あらゆるみなさまに、読んでいただきたい。
★5 - コメント(0) - 2016年5月17日

川端20歳、初代13歳。「伊豆の踊子」の原点がここにある。旧制一高在学時、20歳の川端が出会った運命の少女・伊藤初代。不遇の幼少期を過ごした13歳のカフェ女給に、自分と同じ孤独を見た川端はたちまち心奪われた。伊藤初代との初恋をテーマとした〈ちよもの〉を集成したもの。自分の叶わぬ初恋を思い出し、胸がキュッとなりました。
★3 - コメント(0) - 2016年4月27日

emi
川端康成には、実らなかった初恋があった。お互いの育った孤独な環境が似ていた7つ年下の、伊藤初代。この実らなかった初恋を非常に数多く作品のモチーフに描いており、どれも少しずつ変えてはあるのだけど、根底にあるのは、どれも最後切なく悲しい。甘やかな喜びやときめき、会えない切なさ、興醒め、青天の霹靂。初恋の不安定な心は、誰しも共感できるところだと思います。2部構成の後半は、川端先生らしいあやしさや不可思議さの短編が収録されてますが、やはりこの実らなかった初恋が深く表れています。一つの恋をじっと見つめる一冊です。
★53 - コメント(5) - 2016年4月26日

川端康成『川端康成初恋小説集』,新潮社(新潮文庫),2016,444p[913.6]
★1 - コメント(0) - 2016年4月1日

電車の待ち時間や乗車中に不安なことや心配なことから逃れるために読んだ。今は、ぼーっとしているよりも何かに没頭していた方が気が楽。まあ、そのうちそんなことも言っていられなくなると思うけれど・・・。『掌の小説』を読み返したくなった。
★26 - コメント(0) - 2016年3月29日

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