村上春樹、河合隼雄に会いにいく (新潮文庫)

村上春樹、河合隼雄に会いにいく (新潮文庫)
あらすじ・内容
むずむずがほぐれていく。

村上春樹が語るアメリカ体験や1960年代学生紛争、オウム事件と阪神大震災の衝撃を、河合隼雄は深く受けとめ、箱庭療法の奥深さや、一人一人が独自の「物語」を生きることの重要さを訴える。「個人は日本歴史といかに結びつくか」から「結婚生活の勘どころ」まで、現場の最先端からの思索はやがて、疲弊した日本社会こそ、いまポジティブな転換点にあることを浮き彫りにする。

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村上春樹、河合隼雄に会いにいくはこんな本です

村上春樹、河合隼雄に会いにいくの感想・レビュー(1771)

20年も前の対談だが、今の時代にも通じる普遍的な内容だと思う。お二人の考えに唸り、珍しく付箋を貼りながら読んだ。村上さんの社会との関わり方がデタッチメント(関わりのなさ)からコミットメント(関わり合い)へと変化するにつれて、作風もある程度同様に変化しているそうだ。作品は部分的にであれ著者を写す鏡なのだろう。その当時から今に至る変遷もまた気になるところ。また、物語は書き手も読み手も癒すものであるらしい。なるほど。個人的には面白いから読んでるつもりだけど、無意識に癒しを求めているのかもしれないと思った。
★17 - コメント(1) - 3月16日

20年前の対談集ですが、まったく色あせないですね。小説家としての村上春樹のスタンスなど興味深い。
★5 - コメント(0) - 3月11日

コミットメントについて、最後まで考えさせられる。
★4 - コメント(0) - 3月6日

面白かった!!自分がずーっと考えていた根幹のようなものについて書かれていて、最初から最後まで線を引きまくってしまった。また読み返したい。河合隼雄が精神病治療として行っていた「箱庭療法」の話が特に興味深い。作品を作っている作者が何を作っているのか分かっていたらそれは作り物であり、作品は作者をどこかで越えていなければならない。そういう意味では芸術家も病を抱えている。しかし、表現する体力を持ち合わせていないと、作品を生み出すことは出来ないのである。ー「健全な肉体に不健全な魂を宿らせることが芸」とはこのことか。
★11 - コメント(0) - 3月6日

村上春樹が河合隼雄を尊敬してるらしいとどこかで読んでいた。たまたま見つけ、今日買って今日読み終わった。この本の中で村上春樹は「小説を書くのは自己治療のため」と言っている。先日復活した宇多田ヒカルも同じ事言っていた。物語は書き手だけではなく、「読み手のある部分を多かれ少なかれ治療する」これに異論はない。私もたくさんの物語に癒されました。その他夫婦論、紫式部を通しての個人としての女性、暴力性、国民性など話題が多岐に渡り面白かった。
★22 - コメント(0) - 3月5日

河合先生が「ぼくらの仕事では、善悪の判断が普通と変わってくる。そうでなかったら(患者に)会えないわけだから。」と仰っていたのが印象的だった。確かに社会的な価値観からはずれているような患者の話を決して否定せずに耳を傾けるのにはその柔軟性が必要だ。人の話を邪魔せずに、適当なあいづちでひたすら聞き続けるってすごく大変だと思う。
★9 - コメント(0) - 3月1日

対談集。 面白かった。やはりこの手の掘り出し物があるから古本屋巡りはやめられない。ご本人も書いているが、河合氏がこんなに饒舌なのかと驚いた。そして心理療法と共通していく村上氏の創作の内側にあるもの。両者の親和性も頷ける。 河合氏の『患者によって救われている』という話。『物語を書く』という行為で保っているという村上氏。自分たちも感じる欠乏的感覚や暴発的感覚。汲々としたなにかに抑圧されている現代という見方は、納得のいくものだった。 「欠落を埋めるためのひとつの仕事」
★34 - コメント(0) - 2月13日

村上春樹の小説は多分ノルウェイだけ、翻訳も多分ギャツビーだけ・・。そんな私が彼の小説以外のものを読むうちにどんどん惹かれて、ほとんど恋してる。Kindleで読んだのでハイライトがいっぱいになった。患者に好きですと言われたら「あなたが好きなようにわたしも好きになりました」と隠さず言う、「人間が人間を好きになるなんてのは大したことではないことだから・・」に「あっ、そうですか?」と焦る村上氏。私も焦った。論点はそこではないので大丈夫。核実験への反対の話で「だれも痛みをひきうけていない」と。そんな真面目さがいい。
★115 - コメント(5) - 2月10日

本をとおして“河合隼雄に会いにいく”うちに、読みのがしていた本書を思いだした。心の井戸掘り名人ふたりによる言葉のキャッチボールは、いつしか実際の京都から遠くはなれて、一緒に井戸の底へと降りていったみたいで不思議な感覚に。阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件、『ねじまき鳥~』完結とつづく1995年の翌年に行われた対談は、なごやかな雰囲気とは裏腹に、同時代の日本と共振しながら、自らの内なる暴力性といかに対峙するか、というハードなテーマをひきよせている。ユング心理学の「影」との対決を考えはじめたいま読めてよかった。
★2 - コメント(0) - 2月2日

河合先生の話す言葉を聞きたくて読んだ。■苦しむための結婚・引用>愛しあっているふたりが結婚したら幸福になるという、そんなばかな話はない。そんなことを思って結婚するから憂うつになるんですね。/昔の夫婦というのは、ただいろいろのことを協力してやって、それが終わって死んでいって、それはそれでめでたしだったんですね。>引用終/※独身でも結婚していても、自分の幸せは自分自身で何とかするしかないなぁと改めて考え直す。子供が大きくなってくると、親として子供に関わる協力関係の比重を大きくする方がストレス軽減できそう。
★8 - コメント(0) - 2月1日

コミットメントに対するデタッチメントという話は、妙に納得してしまった。で、欠けたものを埋めるのは他者ではなく自分だということだね。自分のなかを掘るしかない…
★26 - コメント(0) - 1月26日

村上春樹氏が小説を書くようになった背景や、次第に変化していった作品の流れを知ることが出来ました。中でも、作家自身にとっての意味合いとその大きさ、また、作品が含んでいる様々な要素を知った今、『ねじまき鳥クロニクル』を読まないわけにはいかないという思いです。そして職業は違えど、生前から現在の先まで時代を展望しながら、どのように社会と関わっていくか明確に意識されているお二人に感化されました。会いに行ったし会いに行きたかったお二人の道が交差して、対話をこうして文字で読めて、堪らなく贅沢な満腹感です。
★25 - コメント(0) - 1月20日

おそらく4回目の読了でした。この本は何度読んでも自分にとって新しい発見のある本です。「おそらく日本・日本人にとって『歴史』というものがとても重要なものになる」というお二人の認識にはまったく自分も同感です。現在ほど『歴史』が重要な時期はないのではないかと自分は感じております。ドイツの元大統領ヴァイツゼッカーさんの「過去に盲目となる者は未来にも盲目となる」という言葉の重さを痛感します。これまでの過去は、これからの未来を照らす光というか指針というか、それがないと気づいたら崖から落ちていたという状況に→
★19 - コメント(1) - 1月15日

河合氏、村上氏の対談。話が何かの結論にまとまる という印象は得られなかった。会話の話題はコミットメント、物語について、箱庭療法などとなっている。お二人が普段関わる・考えている話題について互いの考えを照らし合わせている印象を持った。
★3 - コメント(0) - 1月9日

Kindle版にて。自分なりの方法で、社会にコミットしていく。
★5 - コメント(0) - 1月5日

N.N
村上春樹の小説家として日本・海外に住んで得た経験と、河合隼雄の心理カウンセラーとしての経験が織り成す、共通項、違いを通じて進んでいく独特な切り口は、非常に読み応えがあった。特に個の認識や、村上春樹における小説の立ち位置など、新たな発見であった。
★6 - コメント(0) - 1月4日

現代社会の様相や問題点、それらと村上春樹の書く物語や河合先生による診療との関連が終始語られていた。抽象的で非常に難しい問題が物語にどのように表れてくるのか、そういう話が非常に面白かった。物語も診療も、読者と著者、あるいは患者と医者が互いに癒しあっているという事実がまた面白い。あと、村上春樹の小説は自分の先を行っているという発言が印象的だった。
★6 - コメント(0) - 1月3日

読みはじめは、「な、なんだかものすごいひとたちが、むつかしいはなしをしている!」と思ったのだが、難しい中にも自分の中に落ちてくるものがいくつかあって、読んでよかったなあと感じた。「生き抜く過程の中に個性が顕在化してくるのです。」という河合さんの言葉はハッとした。村上さんの小説を書くことで病んだ自分が癒されているということ、読むことによって読者が多寡あれどどこか癒されないといけないということがナルホドと思った。わたし、村上春樹の本で多く癒されている。村上さんは29歳の時に初めて小説書いたのだなあ、びっくり。
★11 - コメント(0) - 1月2日

共感しかない
★5 - コメント(0) - 2016年12月31日

とても大事なことが書かれていると感じた、お二人の対話。いまの自分が抱えて考えていることの「答えのきっかけ」になるようなものが、ある、気がした。「考える」ってのは、これくらい考えて考えてこそ、初めて言えることなのかもなぁ、というくらい、お二人の深い思考が、とても興味深い。一回読んだだけじゃ、どうにもならない。何回も読み返していきたい。
★7 - コメント(0) - 2016年12月25日

小説を読んで癒されたと感じたことはあったか。感動の涙を流すことはあっても、主観的に心が揺さぶられることはあまりない。励まされたり、憎しみが薄まることはあるけれど。小説で癒される感覚、いつかは味わってみたい。
★9 - コメント(0) - 2016年12月20日

村上春樹の本はどうも苦手で殆ど読めずにいるが、彼の思考の裏側が覗けるようで少しだけ近付けたかも知れない。 河合隼雄さんのパーソナリティのお蔭だろう。 コミット(かかわり合い)とデタッチメント(関わりのなさ)が文学の中心にあっているそこだけで止まれないから暴力性などの描写や長さが必要になってきたのだとか。 ふーん、そうなのか
★5 - コメント(0) - 2016年11月26日

村上さん、河合先生の仕事に対するスタンスがわかる。気を抜いて楽にやっていこうという気になる。でも芯は必要。
★6 - コメント(0) - 2016年11月24日

序盤から何か難しい話が展開されているな…と言うのが正直な感想。こういうことが理解できないから村上さんの作品を読んでもスッキリしないのかな。個性と普遍性について、マイヨールとメスナーの話は興味深かった。なんといっても、河合隼雄さんの存在を知ることが出来て良かった。
★21 - コメント(0) - 2016年11月22日

物語ることの治癒という部分も興味深いが「作家による作品解釈は正解ではないし、作家自身もわからない」という部分は重要な発見 。芸術作品の鑑賞に対する私の考えはこの章で明確になった。芸術が人類のためという所以もここにある。優れた芸術作品はそれ自体が普遍性を有している。それに触れたものは新たな意味と解釈を創造する。真の芸術作品は創造の産物として終わるのではなく、創造の源泉になり続ける。肥沃な土壌、豊かな資源、モチーフ、イメージ。それは深い森や海や山と同じように、インスピレーションを生成する。
★6 - コメント(0) - 2016年11月14日

miz
河合先生には申し訳なくも,どうしようもなくつまらなかった。河合先生に対する村上氏の役不足はどうしようもない。そして,本の構成,つくりのまずさ。対談を台無しにしている。
★4 - コメント(0) - 2016年11月13日

何度目かの読了。不思議なことというのは、あるのだなあ。
★31 - コメント(0) - 2016年11月3日

人間が人間を好きになるということはそんなに大したことじゃない。治るだけが能じゃない。目から鱗だった。村上春樹が村上龍について言及しているのはなんだかワクワクする。
★8 - コメント(0) - 2016年10月24日

井戸に潜る、壁抜け、デタッチメントとコミットメント、暴力…今まで読んできた村上春樹作品の概念を、この本で整理できた。『ねじまき鳥クロニクル』の後に読むのが吉。
★7 - コメント(0) - 2016年10月23日

暴力について考えさせられた。きっとどんな行動にも小さな暴力が含まれているんだろう。僕がこうして感想を書いているのも、小さな暴力なのかな?
★6 - コメント(0) - 2016年10月21日

(1999.1.1刊行 2014.4.19-2016.10.17通読) 今年もまた、ハルキストとか称するナルシストたちが集まり、「ボブ・ディランだったら許せる」とかほざいている...... ということとは全く、まっっっったく!関係なく、僕は村上春樹が好きです。小説はおもだったものはほとんど読んでると思います。が、ノンフィクション系とか対談者とかでは手つかずも多いです。 本書も、買ったのは何年も前ですが、まず読み始めるまでに時間がかかり、読み始めてからもかなり長くほったらかしでした。 内容が面白くないわけ
★8 - コメント(0) - 2016年10月17日

ねじまき鳥3部から、この本にたどり着いた。河合隼雄さんは、心の処方箋で知った。村上作品に出てくる夢や井戸ほりが、具体的にわかるような気がする。。。心理学と文学の繋がりが面白い。人はみな病んでいる。なるほど(^-^)結婚生活も井戸ほりのようなもの、最近つくづく感じていたこと。ゆっくり掘ります。
★29 - コメント(0) - 2016年10月13日

『ねじまき鳥クロニクル』に関する対談をまとめた書。オウム事件や阪神大震災後の時代背景の下、コミットメントの話から始まりますが、よくある皆んなでベタベタになって頑張ろうではなく、静かで深いコミットメントを説いてくれていたので対話に入っていく意欲が湧きました。結婚は井戸掘りとか、物語と身体観、創造性を発揮できる条件、死を意識すること、暴力を表現することなど、興味深いテーマが取り上げられています。『ねじまき鳥クロニクル』を読みたくなりました。
★27 - コメント(0) - 2016年10月10日

今年も村上春樹氏がノーベル賞候補になりました。ノーベル賞をとってもとらなくても、素晴らしい作家なのに変わりないですが、「じゃあ、村上春樹の魅力って何?」と考えたときに、何だろうなぁ、と考えながら、パラパラ再読。物語と何か、それから日本の社会と人間関係についてを教えてくれる一冊です。
★8 - コメント(0) - 2016年10月3日

『ラオスにいったい何があるというんですか?』(『職業としてしての小説家』かも?)に河合氏への言及があったので手を出したが、一言で書くと中々に難しい本である。村上春樹は読みやすい割にテーマは難解と言われるが、この本はその難解さに正面から向き合っている感じといえば村上春樹好きに伝わるだろうか。タイトルからは読み取れないが、『ねじまき鳥クロニクル』への言及が多いなと思ったら同書についての対談だそう。同書は筆者の転換期の作品であることはファンにはよく知られているが、そんな同著が好きなら読んで損はない。
★36 - コメント(0) - 2016年9月30日

村上春樹は既存価値とは異なる自分の世界観を作るため日本の生活からデタッチし、また戻ってきた。戻ってきて、何にコミットするかに迷う。河合隼雄は誘導したり励ましたりしない。 余白を持って生きることをリスペクトし、ただ静かに傍にいることを伝えるだけだ。僕らの砂浜に大量に押し寄せる情報の波。目まぐるしくその処理に追われる日常。潮が引いた後、自分の砂浜に少さいけれどキラリと光る情報が残される。それを、猛スピードの日常とは逆に自ら手間ひまをかけて掘り下げ、その先にコミットする対象を見つける。次の物語が始まる。
★32 - コメント(0) - 2016年9月21日

一気に読んでスッキリした!!役に立ちそうなところは後でノートに移そうと思った。話にねじまき鳥クロニクルについてよく出てきたのも良かった!
★4 - コメント(0) - 2016年9月14日

むさぼるように読んだ。
★6 - コメント(0) - 2016年9月5日

教養人同士の対話。私の頭では理解が追いつかない場面がいくつもあったが、非常に楽しみながら読めた。感想としては、村上春樹と河合隼雄は、きっと苦悩や人間のもつ闇などに対峙してきた人たちで、そういうものから目をそらさず受け入れてきた人たちなんだと感じた。そして、両者に共通していることは、重々しいテーマでも字面から重々しさを感じることはなく、逆にテーマの深さが伝わってくることです。凄いです。「僕が一人の読者としてテキストを読んで意見を発表すると、それが作者の意見としてとらえられるのは困る」という春樹節も印象的。
★38 - コメント(5) - 2016年9月5日

読んだと思っていたが、まだ読んでいなかった。値段がすごく安い。こんなに面白い本がこの値段でいいのだろうか。文庫だけども
★7 - コメント(0) - 2016年9月3日

村上春樹、河合隼雄に会いにいくの 評価:90 感想・レビュー:443
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