蝶々の纏足・風葬の教室 (新潮文庫)

蝶々の纏足・風葬の教室 (新潮文庫)
あらすじ・内容
私の心を束縛し、私の自由を許さない美しき親友のえり子。その支配から逃れるため、私は麦生を愛し、彼の肉体を知ることで、少女期からの飛翔を遂げる(「蝶々の纏足」)。教室という牢獄の中で、生贄となり苛めをうける転校生の少女は、自分を辱めた同級生を、心の中でひとりずつ処刑し葬っていく(「風葬の教室」)。少女が女へと変身してゆく思春期の感性をリリカルに描いた3編。

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蝶々の纏足・風葬の教室の感想・レビュー(2106)

きっかけは、物置の整理で見つけた山田詠美さんの「放課後の音符」。大昔(笑)の学生時代、大好きで捨てられずに残していた事を思い出し、久しぶりに彼女が描く思春期小説を読みたくなった。年齢を重ねた今の自分が、これらの作品をどう感じるのか、興味が沸いたからだ。今読んでも、ひとつも色褪せてみえない瑞々しさと痛み。ほとんどの優れた文学は年齢や時代に関係なく心に響くものだと思うけれど、これらの作品を10代の頃に読めた人は、やはりとても幸運だと思う。
★4 - コメント(0) - 3月15日

随分前に読んで再読。表題作はもとより、蝶々の〜もどちらも色濃くてすき。風葬の教室を読むともやもやした気が晴れる。大人びた少女達はこれから「普通」になっていくのだろうなあとぼんやり寂しくなったりもする。蝶々の〜はえり子が嫌いだったし、世界の中心はわたし、とおごっていそうだったのに、最後の最後でその純真さに気づいてしまって、切なくて苦しくなった。高校の頃に読んでいたら胸が張り裂けそうな思いをしたと思う。
★19 - コメント(0) - 3月13日

二作とも主人公の少女が早熟で、でも指先で少し触れればたちまち粉々になってしまいそうな危うさを感じてゾクゾクした。
★4 - コメント(0) - 2月18日

「好きな男ってものにするものよ。」(63頁)表題作のどちらの少女も大人びていて、自分や周りを冷静に見ていた。心を見透かされるような、見下されるような、そんな気持ち。
★3 - コメント(0) - 2月7日

幼い頃の えり子との出会いから大人になるまで。内なる感受性が豊かに描かれる。親しいけど敵でもある見かた。
★10 - コメント(0) - 2月7日

表題作の2作、どちらもとてもいい作品でした、山田詠美さんの描く少女(中学生?)達の精神の早熟さにはびっくりしますけれども。付け加えて、読み終わった後に題名のつけ方の秀逸さに納得してしまう作品でもありました。
★9 - コメント(0) - 2月6日

少女から女へと変わる瞬間。少女でもあり女だからこそ抱く感情。早熟なせいか、少し上から回りを見渡す大人に目線。見下し。優越感。読んでいて胸を抉られるようだった。
★27 - コメント(0) - 2月1日

自分のど真ん中を貫く本に出会ってしまった。指先が冷え、誇張なく体が震える。少女が女へと羽化する瞬間を目の当たりにし、女であるわたしも、内側に眠っているはずの鋭利な少女性を愛でようと決意する。あまりの衝撃にNUMBER GIRLの「SENTIMENTAL GIRL'S VIOLENT JOKE」をエンドレスリピートする。#私の心には墓地がある。#笑い狂う/殺人的に
★22 - コメント(0) - 1月8日

今年初読み。 「風葬の教室」が印象に残った。学校という装置に従順になれない一つの歪な歯車
★6 - コメント(0) - 1月1日

108円本。詠美さんの書く少女たちは早熟だ。だからガキくさい子どもばかりの教室ではつい浮いてしまう。子どもは自分と異質なものには排他的だ。少女たちはガキの中から自分と同じ脱・子どもの少年を敏感に探し出す。「風葬の教室」は直前まで早熟とはいえ子供的要素をふんだんにもっていた少女が教師の話で、一変して大人になっていくところが蛹が蝶になるようで劇的だ。詠美さんの書く少女たちに惹かれてしまうのは、自分には10代の時、こんな潔さ・強さがなかったことへの後悔があるからかもしれない。孤立を恐れないって大人でも難しい。
★9 - コメント(0) - 2016年12月19日

“退屈な平和”を何よりも望む転校生の本宮杏。子どもたちに人気のある体育の先生に好かれることで、クラスの空気を支配する恵美子の反感を買い、自殺を考えるほどのいじめにあう。水が低いほうへ流れるように、子どもたちが傾きだした雰囲気に呑み込まれてゆく様子が克明に描かれる。淡々と綴られる暴力と、それを見つめる杏の眼差しとの悲しい距離に、祈るような思いでページをめくり続けた。自殺を決意してはじめて知った、幸福な軛。生きなくてはいけないと気づいて泣き続けた杏の悲しみ。彼女を大人へと成長させる風葬の情景が美しく胸に迫る。
★5 - コメント(0) - 2016年11月21日

唾液で練りあわされたアイスクリーム。この蛹の中を満たす体液のようなクリーム色が、二人の少女を結びつけた纏足の儀式の象徴として鮮やかに眼に浮かぶ。えり子を引き立たせる暗い背景にされることへの抵抗の芽を、進んで心のなかに“飼う”ことで、瞳美は自らを少女から大人の女性へと成長させてゆく。女同士が相互に抱く優越感と劣等感、独占欲と憎悪が、渦を巻きながら絡み合う。麦生と肉体的に繋がることで光を知った瞳美と、彼女に闇を求めるえり子がぶつかり合う終盤の描写は見事。成長する孤独と青春の鮮やかさ、そのコントラストが美しい。
★41 - コメント(0) - 2016年11月21日

山田詠美さんの作品を読むと良い女になれる気がする。
★5 - コメント(0) - 2016年11月16日

山田詠美の書く少女は本当に極上だ。解説にもあったが、少女同士の葛藤の傍らに息抜きのように少年達がある。あくまで彼女らのステージに並び立つのは同じ少女だけなのがたまらない。 一方、風葬の教室の少女はとても孤独で気高い。最初から最後までただ一人、敵意を向ける周囲と対峙する姿がなんとも痺れる。「軽蔑」と「少女」、何ともぞくぞくさせられる組合せだ。
★8 - コメント(0) - 2016年11月14日

おもしろくて、一気読み。途中で桐野夏生さんの作品を読んでいる錯覚に落ちた。
★9 - コメント(2) - 2016年11月13日

moe
友人から勧められて読んだ本。中でも風葬の教室は私のお気に入りの作品になった。子ども、の中に生きる大人の目と心を持った少女。彼女が下した風葬、という決断に身が震えた。このようにできていたら、いかに学生時代楽だったか、今更ながら思う。
★7 - コメント(0) - 2016年10月25日

Twitterのフォロワーさんが紹介していたので興味を持ち、手に取りました。3編収録されている中で一番好みだったのは、教室という牢獄の中で生贄となり苛めを受ける少女が、自分を辱めた同級生を心の中でひとりずつ処刑して葬っていく「風葬の教室」。彼女は誰よりも聡明で早熟、本当の意味で大人だった。同級生達から容赦なく振り下ろされる「鞭」に耐える彼女の姿は気高い殉教者のようにも見えました。1度は死を望む杏。「少女」は此処で一度死に、「軽蔑」という新たな感情を得て「生き返る」。そこにあるのは「強かな女性」の姿だ。
★97 - コメント(1) - 2016年10月10日

本当美しいタイトル。「少女」って美しくて恐いね。
★4 - コメント(0) - 2016年10月1日

岩波ジュニア新書のブックガイド本から選んだ。平林たい子文学賞受賞作(というより、山田詠美の直木賞受賞後第1作)。本作はジュブナイルとして読まれている。それが妥当な読み解きなのかどうかは不明。田舎の小学生の衣服描写にメリヤスや木綿の下着ということばがあり、時代を感じる。『なんとなく、クリスタル』は1980だっけ。
★3 - コメント(0) - 2016年10月1日

思春期の感性、もう忘れてしまいました。
★1 - コメント(0) - 2016年9月29日

読書会テキストとして使用
★1 - コメント(2) - 2016年9月24日

「蝶々の纏足」:私を束縛する女友達から逃れるように心底愛した男性。それまでの人生がコロッと変わるぐらいの初恋が、肉体に飽きるのと同時にあっけなく終わるのがリアル。 「風葬の教室」:度重なる転校で水のように振る舞う処世術を身につけ、大人びた考え方をするようになった少女 教師が彼女に寄せる行為が発端となり様々なイジメにあい自殺まで考えるが、彼女は級友たちを心の中で軽蔑し抹殺し、野ざらし(風葬)することによって立ち直っていく。 どちらも、少女から大人へと成長していく思春期の感情を肌で感じる作品でした。
★64 - コメント(0) - 2016年9月21日

「檸檬よむもん!」の紹介から今さらながら読みました。もっと若い頃に読めば良かったのでしょうが、今だからわかることもあってとても面白かったです。ここまで言語化出来ないけれど、女の子って底知れないところがたしかにある。美しい文章が怖さを増幅させています。
★5 - コメント(0) - 2016年9月13日

再読。
- コメント(0) - 2016年8月31日

再読。十六にして人生を知り尽くした。その日私は西日というものを初めて味わった。そんな言葉の意味を知ったのはいつのことだろう。男の人が日向の匂いがすることも、溜息は知らぬまにこぼれることも、本当の恋は誰にも言わず心に秘めるのだということも。十六歳だった私はそれを知るには幼すぎた。少し背伸びして爪先立ちで昇る階段は心許なくて、ためらい、立ち止まり。少女が持つ残酷さをもう持てないほど大人になった私は、いつも少し淋しい気持ちで読み終える。もうあの無垢には戻れないのだと。そうして戻れないからこそ美しく思うのだと。
★153 - コメント(7) - 2016年8月29日

蝶々の纏足。読後、纏足の意味を調べ、納得。ラストの意味分からず困惑。えり子にとって自分はひき立たせる為だけでなく、本当に大切に思ってくれていたかも、と思わせるラスト、という他の人の感想を読み、ほぉと思う。えり子の結婚相手どんな?叔父の後ろにえり子が現れる気がし恐怖。いないとわかり安堵。麦生の部屋に口紅が落ちていた、とあり、もしやえり子が、と思い怖かったが、どうやら別の女らしいとわかり、安堵。男からすると、えり子みたいな女は恐ろしい。でも実際目の前にいると、コロッと虜になってしまう気がするのが正直な所。
★8 - コメント(0) - 2016年8月22日

いつも読むのにちょっとした勇気と決心が必要な山田詠美さん。これも若干シュールで、らしい作品だなぁと思いました。でも比較的読みやすいと思います。
★4 - コメント(0) - 2016年8月18日

女って男よりずっと大人になるのが早いんだなあ。
★4 - コメント(0) - 2016年8月16日

女の子が相手を束縛したり、ある日突然いじめられる。思春期の生々しい心情の描写が高校時代を思い出し、心に突き刺さる。女の子の怖さを思い知り、それに抗う女の子もまた怖い。
★15 - コメント(0) - 2016年8月10日

現代文の先生に勧められて読んでみました。 「蝶々の纏足」「風葬の教室」どちらの主人公もなんだか怖かったです。人は年齢関係なく心に闇を飼っているんですね……。
★6 - コメント(1) - 2016年7月27日

唾液を混ぜたアイスクリームは濃厚なキスの代わり。自由を選ばせない「私たち親友だよね」の束縛呪文は熱い抱擁と睦言の代わり。羽化するのをお互いさぐるような少女たちの日々を綴る「蝶々の纏足」少女の頃に読んだ時より、心が締め付けられるのは何でかな?エロティックに感じるのは何でかな?そっか私、知っちゃったんだよ。唾液を混ぜた溶けかけのアイスクリーム味を…。
★56 - コメント(2) - 2016年7月20日

んああ、蝶々の纏足やばい。 んんん、ねたばれ。なにもかけない。
★3 - コメント(0) - 2016年7月16日

少女時代の話が3つ入っています。なんというか、淡々と、生々しい。こういう感情、女性はきっと持っていて、でも過去を振り返るときにあまり触れたくなかったりすると部分なんじゃないかと思います。
★2 - コメント(0) - 2016年7月14日

再読/山田詠美はお風呂にぴったりだな、湿度と言い熱気と言い。
★7 - コメント(0) - 2016年7月7日

山田詠美さんの小説を20年ぶりぐらいで読んだ あぁわかるわかるとオトナになった私も懐かしく思う 桜沢エリカ、岡崎京子さんなどの作品も思い出したなぁ心の奥底に隠した誰もが持ってるモノなのだろう
★15 - コメント(0) - 2016年6月21日

大好きで尊敬できる女友達二人がそろって一番好きだと挙げるこの本。十何年ぶりかで再読です。前衛的な少女を郷愁をそそる情景描写にのせて描きあげていく筆致が見事。約30年前の作品とはとても思えない、色褪せない傑作です。今読んでみると、湊かなえさんや村田沙耶香さんの原点がここにあるような気がしました。
★29 - コメント(0) - 2016年6月14日

「蝶々の纏足」だけ読みました。美しい友人と私の物語、思わずつぐみとまりあを連想して重ねたり並べたりして遊んでしまった。
★1 - コメント(0) - 2016年5月14日

Sea
個人的に感情を移入できる作品だった。若干瞳が潤んでしまった。
★3 - コメント(0) - 2016年4月28日

再読。思春期の女の子のいくつかの生きる術を描いていると思う。あぁ、女って小さい頃から残酷な環境でも男を利用して強くなったり守ったりするんだよなぁと。いち早く男を知る(肉体関係問わず)事が群れから心の距離を取る方法に繋がる。アイスクリームに他人の唾を垂らしてかき混ぜて溶かしたものを食べなきゃならないとか、女の人間関係は小さな子どもの頃から気色悪い部分が組み込まれている。色んな気色悪い絆で強固にする群れからの脱出が恋愛だったりする。
★9 - コメント(0) - 2016年4月22日

蝶々の纏足・風葬の教室の 評価:86 感想・レビュー:374
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