女神 (新潮文庫)

女神 (新潮文庫)
あらすじ・内容
さながら女神のように美しく仕立て上げた妻が、顔に醜い火傷を負った時……女性美を追う男の執念を描く表題作等、11編を収録する。

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女神はこんな本です

女神の感想・レビュー(725)

初期~中期の作品を集めたものらしく、これが短編でございとばかりに起承転結がくっきりしたものが多くて、あの麗々しい文体の味は薄め/「我儘な良人は寝起きの女の顔を見ることが大きらいだったので、いつも依子は良人より先に目を覚まして、軽い化粧を施してから、また良人のそばに横たわる習慣があった。」Twitterで創作実話的な漫画がアップロードされて「これだから男は」「これだから童貞は」とメタクソ叩かれるやつだ
★4 - コメント(1) - 3月19日

流暢で機微の効いた日本語
★6 - コメント(0) - 2月11日

美をひたすら追求する三島の熱意に感心する。どの短編にも美への羨望と渇望が漂っている。その美は大理石の彫刻のような非生物的な美であり、洗練された挙動の非感情的な美である。しかしそこに(まさに)不自然を伴うことも三島は自覚していたようで、作中の美的人物はしばしば歪んだ画家や獣性に足を掬われる。どうやら三島は若さゆえの美に固執していたきらいがある。個人的には、加齢による衰えは誰しも逃れられないのだから年相応の魅力を身に付けるのが一番だと思うが、作中に現れる、自然と人工へのアンビバレントな三島の哲学が面白い。
★9 - コメント(1) - 2月10日

グロテスクにさえ感じる女の美と霊性、それらが生む歪みが描かれている。どれもとても良くて、解説までおもしろかったんだけど、この短編集を語るにはもう少し時間がかかる。
★6 - コメント(0) - 1月28日

女神 侍童 雛の宿 朝の純愛辺りが好みでした。個人的には未完成な作品や文章の方が入り込みやすいので、三島の完成度の高さは少し窮屈に感じてしまいますが、それもまたいつもと違う感覚を得られて良いのかもしれませんね。独特の美学が素敵です。
★16 - コメント(0) - 1月28日

嫁や娘を最強の美女にチューンナップすることに人生を掛ける男の熱い物語。男には教養があって太刀打ちできない。話の筋は正直よく分からなかった。楽しめたのは三島由紀夫特有の美文調の情景描写。一節一節がそれ自体和歌みたいに研ぎ澄まされている。話の筋はよく分からなかったんだけど、どことなく三島由紀夫の小説に感じるのは、ビリビリに張り詰めた生活のテンポ。緊張して痙攣して痺れて果てる感じ。
★11 - コメント(0) - 1月27日

年末年始の帰省中に読了。初めての三島由紀夫でしたがもっと激しいイメージがあったので意外で読みやすかったです。私好みのロマンチックで美しいお話も多くて、ずっと積んである『不道徳教育講座』や『文豪ナビ』を引っ張り出したくなりました。良かった…と余韻に浸ったお話は詩人の青年と絵描きの少女の『接吻』、19歳男子学生と23歳未亡人の『侍童』、表題作『女神』には酔いました。くらくら。
★26 - コメント(0) - 1月3日

表題作「女神」は、自分の娘を理想的な美しい女性に育てあげる話。それは幸せに必ずしもつながらない。このお話のラストのようになることは仕方がない。人間臭さや弱さもあってこそ人生を楽しめると思う。そのほか、「朝の純愛」が良かった。★★★★☆
★5 - コメント(0) - 2016年12月23日

息を呑むほどの美しさと、思わず気持ちが落ち着かなくなる歪さが終始付きまとう表題作。周伍の押し付けた価値観を借り物の衣服のように纏っていた依子と、そこに自らの思考も添加して自己の価値観を形成した朝子。「人形」で在り続けた依子と「女神」へと化身した朝子の違いはそこにあるのかな?だけど、ラスト一文。私は背筋がゾワリとしました。そこには美しさだけではない、得体の知れない何かが身を隠しているような気がして。他10篇の短編の中で強烈な印象を残したのは『哲学』。え?何この人?と、余りにも独り善がりすぎる結末に唖然。→
★82 - コメント(5) - 2016年11月25日

一、憎めないけど嫌いだわー(笑)裏があるけど俊二の方が好感持てる。 好きな短編は『接吻』、『侍童』
★3 - コメント(0) - 2016年11月13日

三島の中編、短編集。女神をはじめ「美」に関するテーマをもった作品が集められている。女神に出てくる斑鳩一はどこか太宰治を感じさせるところがあった。作品のはじめにもさりげなく太宰の訃報の話が登場しているしモデルになっているような感じがした。後、「雛の宿」は不気味なストーリーであり、ぞっとする恐怖を感じた。三島のエッセイである「終わりの美学」の中に収められている「正気の終わり」の物語に近いものを感じた。
★5 - コメント(0) - 2016年11月1日

表題作の中編「女神」が面白かった。母の身代わりのように、父親に慈しまれる朝子。二人の関係は、どこか淫靡で不自然である。朝子は、母親と同じように美しく育ち、二人の男に出会う。父親が望ましいと思う俊二と結婚しようとするが、画家の一を愛してしまう。そして、二人とも失って、朝子は本当の女神になる。背徳的で美しい物語。そして、とてつもなく恐ろしい物語。三島の世界感が、華麗な言葉で表現されている。短編の中では、「蝶々」と「朝の純愛」が、秀逸だった。
★30 - コメント(0) - 2016年10月29日

愛がある。でもその愛とは仏教的な執着に近いほうだったな。
★4 - コメント(0) - 2016年10月1日

表題作の女神が強烈だった。初めは妻を、次に娘を完璧な美術品に仕上げようとする男は主人公のようで主人公ではない。三島の初期の作品は他とは違う魅力があると感じた。
★5 - コメント(0) - 2016年9月3日

三島の芸術論というか美への態度が現れていて面白い。「夏子の冒険」や「禁色」や「鏡子の家」を思い出しながら楽しく読み終えた。
★4 - コメント(0) - 2016年8月9日

己の妻と娘を最高の「美の化身」として作り上げようとする表題作の「女神」は谷崎潤一郎の「痴人の愛」に通じるものがあるように思う。「痴人の愛」はある種の気味の悪さ(褒めてます)があるけれど「女神」は不思議と上品な印象。男性である周伍から「理想の美しい女性像」を押し付けらる依子と朝子は堪らないと思うのだが「お前は美しい」と囁かれる甘美な毒はそんな感覚も殺してしまうのだろうか。作品は面白かったけれど読んでいて何だか女性であることを馬鹿にされた気分。他に短編10編収録されてますがお気に入りは「雛の宿」「朝の純愛」。
★105 - コメント(0) - 2016年8月2日

三島らしい感性の本。
★1 - コメント(0) - 2016年8月1日

すごいよね。文壇を楽々となぎ倒し進む感じ
- コメント(0) - 2016年7月27日

表題の「女神」は、ラストにすべてがかかってるんでしょうね。嫉妬も悲しみも突き抜けた娘の美しさ、でしょうか。他の短編は、恋の話ですが・・・、プラトニックでよいんだけど、なんだか独りよがりな片思いっぽいのが多いのかな・・? 恋というのは、人を不思議な行動にかりたてるんだなぁ。などと思いながら読了。
★14 - コメント(0) - 2016年7月26日

む・ず・か・し・い。『女神』は理解不能。特に最後の一文が。 俗な私には近親相姦か?と思ってしまいました。 女神のようにしたてる、ならば『痴人の愛』ばりに突き抜けてほしい。 三島由紀夫に純愛というかホワホワした恋愛、は似合わないと思う。 いずれも最後になって尻すぼみ感がするけど、スイカとともにゆっくり夏に読むにはぴったりでした。 『鄙の宿』がなかなか良かったです。 もう少し歳をとったら読んでみようか…。
★4 - コメント(0) - 2016年7月18日

118-20160706-03 久し振りの三島。昔は読んでいて気分が悪くなっていましたが、漸く最後まで読めるようになってきました。ニヒルというか、天邪鬼というか、屈折してるというか、やっぱり好きにはなれませんが、こういった散文もありなのかな。
★6 - コメント(8) - 2016年7月6日

「BOOK BAR」で杏さんがおすすめしていた。文章の美しさが素晴らしい。戦後の裕福な家庭の生活を知ることが出来た。
★21 - コメント(0) - 2016年7月5日

11編の短編集、 再読には、 再読でしか味わえぬ新鮮味を得られるものだ、
★3 - コメント(0) - 2016年7月3日

11編の短編集、 再読には、 再読でしか味わえぬ「新鮮味」がある、
- コメント(0) - 2016年7月3日

三島由紀夫の中短編が収録されている本書。三島は割かし長編が多い事で知られている。それでも、それらの長編同様、色褪せる事のない優美極まる作風には、只々惚れ惚れ見入ってしまう。やはり作品一つ一つ、どれも面白い。その中でも特筆するのを選び取るのは、実に難しい。そこで、表題にもなっている『女神』を少し語ろうと思う。これは作中の父が大変高慢な美意識の持ち主で、彼は彼の美の絶対を堅く固辞してやまない。強烈な父の美意識に翻弄される家族。やがて見えてくる美の綻びに、読者はあっ、と驚くことだろう。
★19 - コメント(0) - 2016年6月2日

ノーベル賞作家の作品よりも数段上だと思います。流暢で機微の効いた日本語すごい。登場人物の名前も格好いい。まるで極上のワインのような仕上がり、結末も見事。緻密に仕上がった金閣寺よりも軽いタッチで仕上げたこの作品は、国宝クラス。原文で読めることに感謝。
★7 - コメント(0) - 2016年5月11日

「女神」について。娘に自己の理想を押し付けるとは狂気の沙汰。そして脆い。
★3 - コメント(0) - 2016年5月6日

最初は妻を次には娘を自分の理想の美しさと教養をもつ女神に育てようとする主人公を描く表題作の他、10編の短編が収められています。
★6 - コメント(0) - 2016年4月22日

接吻の描写が素敵だった。『魂の端と端とが触れ合っているよう』。美しい。最初のほうはお、面白そうと思いながら読んでたけど、読み終わってあまりすっきりしなかった。展開に置いていかれた。斑鳩の行動にはなんじゃこいつと。斑鳩といい父親といいエゴイズムの塊だなぁと。朝子は、痴人の愛のナオミのように男の愛情によって傲慢妖艶な女になるのかと思いきやそんなことはなかった。ゆっくりまた振り返りながら消化していこうと思う。
★1 - コメント(0) - 2016年4月12日

中編『女神』ほか短編10作を収める。男女をめぐる心理小説的な作品が集められている。喜劇は悲劇でもあり、悲劇は喜劇でもある逆説的な感じの作品が多いが、どちらかといえば、三島の軽味な作を集めた短編集と言えると思う。こんな短編も書けるんだ、とほくそ笑む三島の姿が想像できそうだ。一番印象に残ったのは『雛の宿』。男雛を純粋に待つことができる女雛を描いた短編。これほど複雑さを持たない女性を描いている三島作品は珍しいのではないか。ひょっとして、キヨ子は三島の理想だったりして・・・?
★17 - コメント(0) - 2016年4月7日

美 すごい 短編初めて読んだけど面白かった 三島由紀夫読破したい欲が、、、アア、、、、
★4 - コメント(0) - 2016年4月7日

いまいち。谷崎潤一郎ほどぶっ飛んでる訳でもなく、もやもやして終わる。
★4 - コメント(0) - 2016年4月2日

三島由紀夫の本はこれが二冊目。なんて美しいものを書く人なんだろうと思った。
★3 - コメント(0) - 2016年4月1日

短編集。すべて男と女の恋愛もの。三島由紀夫の書き続けた「美」に対しての感性、考え方がわかりやすい。 美しいものほど簡単に壊れやすく、儚い。こんな自分が簡単に現わせることではないが…
★1 - コメント(0) - 2016年3月15日

幻想的な『雛の宿』は白酒に酔うようなとろりとした余韻。 雪洞に淡く照らし出されたキヨ子の笑顔が目に浮かぶ。
★3 - コメント(0) - 2016年3月13日

洋服の色に合わせてお酒を選ぶ。この意識は参考にさせてもらいたいな。教養があって健康的で朗らかで気品にあふれた優雅さは誰がみても「美しい」。けれども何が起こっても自分自身を決して傷つけない、何者にも傷つけさせない、自分の心の内をしっかり受け止める気高い心と強い意志こそが本当の美しさ。どれだけ美を追及しても、それは一人では完成しない。
★39 - コメント(0) - 2016年2月5日

三島由紀夫はやっぱり太宰が大好きだったんだな〜〜と思いました。個人的には斑鳩好きです。傷を負った者が最初美しい者に跪くが、結局は傷を負う者と負う者がお互いの傷を癒そうとして美しい者に傷をつけるというのは分かるけど最後もっとパシッとやってほしかったような気もします。とても読みやすい作品集でした。
★4 - コメント(0) - 2016年1月29日

表題作『女神』、非常におもしろかったのだけれどもラストがちょっと消化しきれず…自分の読解力の無さが悔しい。 他の短編では、『侍童』、『朝の純愛』あたりが好みで興味深く読んだ。
★3 - コメント(0) - 2016年1月18日

三島由紀夫帰り。表題作の女神に登場する父親や、その他の作に登場する想像力豊かにして個性的な人物に対して、とても人間らしさを感じました。作中では「非人間的」とされている事に違和感は覚えませんでしたが、私自身、「想像」と謂うものは一つの趣味と考えることがあるので、本来の人間らしさへの描写に興味をそそられました。
★4 - コメント(0) - 2016年1月6日

昭和二十年代に書かれた11の短編集。表題作は中編で、妻娘を、自分の思い通りに育てる見た目紳士な周伍親父の執着。この頃の小説って作者が口を挟む事がよくありましたね。「若くて美男でキャデラックを持ちアメリカの大学を出・・・」と続く男と優雅な美女のドライブシーンに「作者はこういう映画風の描写にはあまり興味が無い」って、書きながら嫉妬していたのか?
★22 - コメント(0) - 2015年12月13日

女神の 評価:84 感想・レビュー:202
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