火宅の人 (上巻) (新潮文庫)

火宅の人 (上巻) (新潮文庫)
あらすじ・内容
妻子を放り、愛欲に溺れ、世界を彷徨し、すべてを失った男が独りで作る、タンシチューのなんと侘しいことか! 出版部 金寿煥

一郎は窃盗をやらかす。次郎は全身麻痺で寝たきり。弥太はまだヨチヨチ歩き。フミ子は鶏の餌を喰ってひよ子のように泣きわめく。サト子は生れたばかり。妻は主人の放蕩・濫費・狂躁を見かねて家出騒ぎ……。よしたとえ、わが身は火宅にあろうとも、人々の賑わいのなか、天然の旅情に従って己れをどえらく解放してみたい――。壮絶な逸脱を通して謳い上げる、豪放な魂の記録。

あらすじ・内容をもっと見る
478ページ
402登録

火宅の人 (上巻)はこんな本です

火宅の人 (上巻)の感想・レビュー(236)

なんとなく怖くて、檀さんを嫌いになりたくなくて、いままで手に取らずにいた小説。歳を経て、様々な感情がすっかり落ち着いた今の自分が読んで正解。子供みたいないとだなぁ、自由奔放だけれど、それぞれの家にちゃんとお給金を渡すところが筋だなぁと思う。
★7 - コメント(0) - 1月13日

問題行動を繰り返す長男。全身麻痺で寝たきりの次男。まだ幼い息子と娘たち。夫の放蕩ぶりに心を痛める妻。そんな家族の一人ひとりに思いを寄せつつも、〈私〉はほとんど自宅へ戻らず、若い愛人とともに転々と居所を変える。あまつさえ上巻の終章では、その愛人すらも放ってアメリカへ渡り、邦人デザイナーと深い仲になる。全く身勝手な男というほかはない。浴びるように酒を飲み、所持金が底をつけば初対面の相手から借りる。無軌道。行き当たりばったり。けれど、これが滅法おもしろい。文藝とは道徳にあらず、まさに「文」の藝であると感得した。
★8 - コメント(0) - 2016年9月3日

シマジさんのエッセイを読んで再読。長い年月をかけて、しかも口述筆記による部分が多いとは思えないほどの素晴らしい文章。やはり天才は一味も二味も違うものだと痛感させられる。
- コメント(0) - 2016年6月22日

奔放な生き方をする壇さん。その生き方にあこがれる気持ちも少しあるけど、小説で読むにとどめたい。 檀一雄さんは、きっと魅力的でみんなから愛される人だったんでしょうね。
★2 - コメント(0) - 2016年3月29日

"火宅"とは、三界に平安のないこと。作家の"不倫"を生々しく小説にしている。飽食で酒に溺れた生活、好色で自堕落な人生の詳細を私小説にした作家は、地元福岡柳川の人々に深く愛されている。今でも、終の棲家"月壺洞"が在った能古島では、5月の第3日曜に檀太郎・ふみら兄妹や縁者が故人を偲び毎年"花逢忌"が行われ、また故郷、柳川でも2月に檀一雄供養祭が行われている。よほど人柄が素晴らしくなければ、これほど長く偲ばれることはなかろう。"モガリ笛 幾夜もがらせ 花二逢はん"は辞世の句となった。
★180 - コメント(1) - 2016年3月26日

少し昔の人は、寿命が短く成熟も早いのかも知れないが、檀先生がこの事を成し遂げたのは、私と同じ45歳なのは感慨深い。子供が5人もいて家を飛び出すのではまさに火宅の人だろう。最初は、ホテル住まいでまだ心の葛藤がみられるが、ズルズルとアリ地獄にはまっていく様子は圧巻だ、こんな風に愛欲にまみれ生きてみたいぞ、下巻が楽しみ。
★5 - コメント(0) - 2016年3月17日

好きなことをしているのに寂しそうなのはなぜだろう。
★1 - コメント(0) - 2016年3月3日

自分の妾との生活を小説にして、お金を得ているという事がいやはや何とも昭和初期を思わせる。太宰治なんかもそうだけれど、自分の私生活を切り売りしている様の何が面白いの?と思っていたが、この本を読むうちに、ぐだぐだしたその生活も楽しそうで、羨ましく思えてきた。しかし、日本には、この手の作家さんは居なくなったね。さて、小説の方は、渡米し、遊んでいる最中。この後、更に欧州で遊んで帰国する段取り。派手に遊んでいるが、売れっ子作家で、稿料もかなりあった様子。下巻へ。
★4 - コメント(0) - 2016年2月1日

著者の生き方を倫理的な物差しで断罪してしまい冒頭のところで何年も足踏みしていたけど、半分を過ぎたあたりからだんだんと孤独が沁みてきて止まらなくなった。愛人との日々に区切りをつけるために渡米した先の宿で繰り返される、犬の糞の上で砕ける自分の頭蓋骨という死の妄想、ここがああ…と胸に突き刺さった。下巻へ。
★6 - コメント(0) - 2016年1月6日

DEE
妻子がありながら愛人と同棲している放埓な著者の自伝。 舞台はアメリカからロンドンへと移り、愛人もまた変わり… 下巻へと続く。
★3 - コメント(0) - 2015年10月20日

たとえ我が身が火宅にあろうとも、女、酒、放浪、またはそれら全てに走らずにはいられない男の逸脱、逸脱、逸脱の人生。 下巻に進む。
★1 - コメント(0) - 2015年10月11日

★★★☆☆ ある意味では檀一雄による自身の暴露小説とも言えるような私小説。妻子を放って、自らは愛人と同居生活を始める。妻にもわざわざ「事を起こした」と報告する辺りは最早清々しささえ感じるほど。あまりにも奔放な主人公=檀一雄の生き方を否定的に捉えるように読むのが普通なのかもしれないが、読み終わった後どこか反発しきれずにいる自分がいる。通常なら愛想を尽かして出ていくであろう妻も、結局は離縁せずにいるし、子供も戻るたびに「チチ、チチ」と言う。檀一雄は檀一雄にしかできない生き方を体現したんだろうと思う。
★32 - コメント(0) - 2015年7月15日

以前の記録
- コメント(0) - 2015年6月7日

檀さんの生き様に共感を覚えたりつらくなったり。正直にしか生きられない人の生きづらさが見える気がする。
★5 - コメント(0) - 2015年4月25日

最初はくだらねーなぁ。と思って読んでましたが、半ばくらいまで行くといろいろ考えさせられることがあって、夢中で読んでる始末・・・。本当の感想は、下巻を読んでからですね。 しかし、通勤時間の朝っぱらから読む本じゃねーなぁ・・・。
★2 - コメント(0) - 2015年3月19日

文章がうまい。
★1 - コメント(0) - 2015年3月17日

高倉健さんの敬愛されていた作家であり、その作品ということで、読んでみた。壇一雄氏の私小説であるという。実話から脚色された小説だろうが、かなり赤裸々で、体を張った作品だと思う。太宰治や坂口安吾などの文豪とも友人であり、そのエピソードもある。日本脳炎の後遺症で寝たきりの次男、非行にはしる長男をかかえている。それが、恵子と事を起こしたことで、人生が一変してしまう。浮気した直後に、細君に事実を告白するところなど、正直すぎて滑稽。波乱で破滅的だけれど、どこか憎めない。正直な人間臭さがあるからだろうか。
★40 - コメント(0) - 2014年11月27日

常備とも言える酒と情事の繰り返しは、次郎の病を悲しみ、完治を願うように捉えます。冒頭の病室での描写は、あとに続くおもむくままの行動の礎に感じます。人の様々な生き方を肯定し、自らを赴くままに委ねる。解放の度合いに不安を抱くこともありますが、全てを受け入れていく純粋な気持ちが、海外の暮らしにも徐々に身丈が合ってきているようで、これからの展開が楽しみです。
★2 - コメント(0) - 2014年10月29日

アル中小説
- コメント(0) - 2014年10月28日

桂一雄は破滅的な生き方で愛人と同棲し、家族と離れても決して生き方を変えない。妻ヨリコと愛人恵子の間をゆらゆら往来するのがやめられない。かといって二人から憎まれるのでもなく、なんと言う人間性なのだろう。
★2 - コメント(0) - 2014年9月18日

感想は下巻を読んでから...
★2 - コメント(0) - 2014年9月7日

聞いたことあるけど知らないことを減らそうと借りてきた。昔の映画などをみると「時代に合わない差別的な表現がありますが作者の意図を考慮して放送します」というのを最近よくみる。その背景には辛い思いをするひとがいるから予め言っとくよ、ということはわかるんだけど、みんな良い子の凡人世界なんてつまらない。そんなことを考えて上巻終わる。
★3 - コメント(0) - 2014年6月29日

ひとところに留まれずに放浪を繰り返す。 家庭に落着けずに愛人のもとへ。 どこか壊れた、あり方。
★6 - コメント(0) - 2014年5月22日

まさに豪放磊落としか言いようのない、作家先生の放浪記。誰もが羨むような生活やのに、どこか虚しさが漂ってるんはなんでやろ・・。ちょいちょい胸に刺さる部分もあったりなかったり。 普段は割と速読派やけど、この本は読むのに時間かかった。下巻に続く
★4 - コメント(0) - 2014年4月21日

檀の、自分にバカ正直な生き方が羨ましい。子供らの様子、一郎の将来に対して不安になるも、決して過度な干渉はしない。良いオヤジだと思うけどなあ。どうしようもない生活だけど、どこまでも純粋な檀の文章のおかげで屈折することなく、暖かい気持ちのまま読める。
★2 - コメント(0) - 2014年4月9日

よかった
★2 - コメント(0) - 2014年3月26日

小説とは「作者の奔放な構成力によって、、登場する人物の行動や彼等を取り巻く環境・風土の描写を通じ、非日常的な世界に読者を誘い込むことを目的とする散文学。」(新明解)であるとすれば、これはまさしく「小説」。主人公・桂一雄の己に正直な生き様は、男なら憧れよう。このような夫・父を持ったら家族は大変ではあろうが・・・。すべての問題を放り出して米国へ遁走した一雄に待ち受ける試練や如何に。火宅=煩悩の止む時が無く、安らぎを得ない三界(さんがい・全ての生けるものが過去・現在・未来にわたって次々に生まれ変わるという境遇)
★6 - コメント(0) - 2014年1月23日

壮絶な逸脱。それは間違いないけれども、人間臭さ・純粋さを感じられた。読めば読むほど檀一雄の人柄に惹かれていく不思議な心地がした。一冊挟んで、下巻を読もう。
★3 - コメント(0) - 2013年12月19日

二重生活の描写がだらだらと続くと読みきるのがつらいなと思っていたらニューヨーク旅行編がはじまって最後らへんはおもしろく読めた(どんだけウイスキー飲むねんとは思った)。アメリカに行ったのがいつのことか書いてないので調べてみようと思ったら、むこうで小森のおばちゃまこと小森和子と恋愛関係になった(本文中の「デザイナーの菅野もと子女史」とは別?)というのを知ってびっくりした(しかもwikipediaの同じ箇所に直球すぎるエピソードが書いてあってなんか和んだ)。下巻はポルトガル滞在記もあるのだろうか。楽しみ。
★12 - コメント(0) - 2013年12月13日

奔放な人生
★1 - コメント(0) - 2013年11月20日

不倫という言葉など、まだない時代だったろう。四軒の家を持ち、妻以外の女性を持つ。おそろしく破滅的な生き方を選び、死に急いでいるように見えるのに、その生き方には、常識人には持ちえない、すがすがしい解放感を感じさせる。途方もない筆力に、ときおり震えが来る。
★3 - コメント(0) - 2013年11月1日

感想は下巻を読み終わってから。
★4 - コメント(0) - 2013年9月8日

圧倒的な文章力。リアルに考えると、とんでもない人生を送っているんだけど言葉の選び方がどこか上品で穏やかで、なぜかほのぼのした雰囲気さえ感じてしまう。想像してたのとちょっと違う(笑)
★5 - コメント(0) - 2013年3月19日

久しぶりに凄い本に出会った
★1 - コメント(0) - 2013年1月12日

最後の無頼派と言われ、太宰さんや坂口さんとも交流があった。彼の私小説?と思われる作品。一番最初の妻であるリツ子さんが結核で亡くなり、次の妻との間には多数の子供をもうけ、その間に舞台女優の恵子さんと不倫関係となる。金はかなり稼いでいたが、浪費が凄まじく、家庭を顧みず、リツ子さんとの唯一の子供である一郎さんもすれていて、可哀想。作品自体はかなり読み応えがあるが、面白かった。
★4 - コメント(0) - 2012年12月14日

不倫小説なのだと思っていて、長年敬遠していたが、読んでみたら、思いのほか面白かった。
★1 - コメント(0) - 2012年11月28日

ROY
自由に生きることはかくも不自由なことか?
★2 - コメント(0) - 2012年10月19日

愛人、家族、料理、酒、街。書かれていることは、いずれも生々しく猥雑で官能的だが、描写は客観的でかつ突き放しきれないもどかしさがある。 古本で買った1981年初版本で、奥付の頁に「1/11 不景気/\云ってる間に何だかやたらに時が経っていく.今年も終りか‥ナンテ追いつめられた感じだ.皆どうにか暮している訳だ」との書き入れがあった。これまた何となく感慨深い。
★3 - コメント(0) - 2012年8月1日

自由奔放さと破天荒さの濃縮されたような人生、抗い難いリビドーに翻弄される主人公。うっかり感情移入しようものなら、やられる。危ない危ない。
★2 - コメント(0) - 2012年7月11日

可もなく不可もなし
★1 - コメント(0) - 2012年2月10日

火宅の人 (上巻)の 評価:64 感想・レビュー:51
ログイン新規登録(無料)