大本営が震えた日 (新潮文庫)

大本営が震えた日 (新潮文庫)
あらすじ・内容
開戦を指令した極秘命令書の敵中紛失、南下輸送船団の隠密作戦。太平洋戦争開戦前夜に大本営を震撼させた恐るべき事件の全容――。

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大本営が震えた日はこんな本です

大本営が震えた日の感想・レビュー(253)

考えてみれば、日本とタイって19世紀末の欧米による植民地獲得ごっこを地理的要因から運良く免がれ、帝国主義に揉まれつつしれっと近代化を果たした点でよく似た境遇にあったわけだね。で、いざ両国がぶつかったらこうなったと……。
★1 - コメント(0) - 3月27日

第二次世界大戦、参戦直前の日本軍の行動を追った本である。戦争真っ只中、終戦間際に焦点を合わせた作品は数多くあるが開戦前に焦点を合わせた作品は少ない。本作はそれに含まれ、将官クラスの心理描写など丁寧に書かれている。本作を読むと軍事行動とは外交に含まれるというのが改めて認識できる。そして読了後は終戦直前の悲惨さ敗戦の結果を知っているためなんとも言えない悲しみに包まれた。他の戦争作品とは一味違う作品である。
★1 - コメント(0) - 3月27日

12月8日の開戦は、真珠湾とマレー上陸の同時奇襲計画しかない。失敗は許されず、大本営には緊張の糸が張り詰める。全てが思い通りに動くという前提の計画だから、事件が起こるたびに震え上がる。幸運が重なり成功したけど、これはゴールではなく始まり。こんな始まりだったのですよ、吉村さんの淡々とした言葉です。
★26 - コメント(0) - 3月18日

自分の無知ぶりがほとほと恥ずかしくなる。 あながち『ジョーカー・ゲーム』は荒唐無稽に過ぎるわけでもないのかなあ、と思ったりしながら読んだ。
★2 - コメント(0) - 1月31日

BY親父の本棚。これで「日本震える協会」は西野カナ、相場英雄、綿矢りさ、そしてAKIRAとなった。「牛に会いたくて勝手に震える大本営」となったわけである。開戦直前、支那領土に不時着した上海号。搭載していた極秘暗号が敵国に漏れたら真珠湾とマレーへの雷撃作戦が霧消する…震える大本営、というわけ。もう、暗号どころかウ○コが漏れそうな緊張感。戦争がいかに薄氷の上を歩く様なものか、そして恐るべきエネルギーと血を流すものか、感傷も批判もない、冷徹なまでの「敗者の記録文学」。正に震えるほどの傑作である。親父グッジョブ!
★26 - コメント(3) - 1月29日

太平洋戦争開戦命令に関する極秘文書を積んだ飛行機が敵地に墜落したエピソードなど、開戦前から大本営を激しく動揺させたピンチ多数が書かれていて、先が気になりすぎる本。開戦時は、海軍のハワイ真珠湾奇襲攻撃と陸軍のマレー上陸が同時作戦で行われたにもかかわらず、世間では真珠湾ばかりに注目されるのはなぜ?それにしても、マレー上陸に向けて敵哨戒圏を大船団で移動中、実際敵に見つかるんだけど、その時には『来るものが来た』という諦めムードも大本営に漂うって…なにその投機的作戦!奇跡に頼る作戦ってあまりにも人命軽視。
★52 - コメント(3) - 1月15日

日本史を揺るがすような大きな事件の陰には、それにつながる幾多の危機的状況が控えていて、いずれものがクリアーされないと歴史は大きく書きかえられるようなことが起こっているのだということがよくわかった。作者の取材魂にはまったく脱帽する。多くの戦時ドキュメンタリーがあるが、この方の話が過小評価されすぎている。
★3 - コメント(0) - 1月4日

奇襲を成功させるため、米英に開戦を悟られてはいけない。その情報を秘匿するための語られることの少ない物語があった。
★21 - コメント(0) - 2016年12月26日

佐々木譲『エトロフ発緊急電』を読んで開戦記録に興味を持って、戦争記録小説といえば吉村昭でしょうってことで読みました。開戦指令の重要書類をつんだ上海号の敵地不時着事故から、ハワイへ、マレー半島へ極秘移動する大艦隊が遭遇する敵機やら諜報商船やらとのニアミス、思惑どおりに進まないタイの平和進駐交渉まで、毎日震える大本営ワロタ、とふざけないことには、この息詰まる記録小説は読んでいられない。世紀の奇襲攻撃、その後の情勢や展開、収束まで綿密に描けることができていたら。この手のもの読んだら、毎度、行き着くところですが。
★9 - コメント(0) - 2016年12月25日

この小説は、1941年12月1日の御前会議から12月8日の米英蘭に対する奇襲作戦を行うに至るまでの話である。秘密裏に準備が進められたこの一週間の間に起こった予期せぬ事態に軍部がどのように動いたかを細い取材の元に綴られた史実なのである。それは、墜落する上海号という双発機に暗号書と開戦指令書を持ち込んだ兵士の命をかけた逃走と人間を虫ケラのように扱う軍部の動きを対象にして描かれていく。吉村昭が描く戦史小説に一貫して通じるテーマがそこにある。
★14 - コメント(0) - 2016年10月14日

真珠湾攻撃の1週間前からの大本営の動きを再現した書。著者の主観を交えずに淡々と記している。この人特有の記録文学でハラハラドキドキしながら読めた。
★4 - コメント(0) - 2016年8月27日

震えた、というより常に小動物のように震えっぱなしの大本営。秘匿するのも大事だけど、し過ぎて意思統一出来ないなんて本末転倒。そこまでしないと奇襲出来ない状況も理解出来るけど、かといってその作戦の大部分が最終的に運任せで、よく成功したなと思う。故に勘違いしたツケが回ったのだろうか? そして自軍の暗号解析を敵国の方が先に解読できるというのはどうだろう? 奇襲が成功したのも、敵国の作戦の一面に見える。生真面目に真剣だったとはいえ、改めて各視点で読むと本当に大事なものが抜けてますね
★8 - コメント(0) - 2016年7月25日

マレー半島上陸作戦と真珠湾攻撃までを描いた作品。奇襲作戦企図秘匿のため軍部がこれほど苦労していたとは…。大本営震えっぱなし
★10 - コメント(0) - 2016年7月3日

本書は吉村昭氏による第二次大戦直前の小説風には記述されているが貴重な記録書。真珠湾攻撃以外は断片的で詳細を知る機会がなかったが、事前の情報戦、マレー侵攻、外交交渉などを知ることができた。それにしても当時の外国からの圧力はわかるが、奇襲しか選択肢がない戦争開始のその後の道筋を描いていた人はいたのだろうか?
★10 - コメント(0) - 2016年6月23日

太平洋戦争開戦の模様が軍部・実働部隊双方から描かれる。大本営の超機密事項として長い時間をかけて綿密な準備がなされたにもかかわらず、実行段階はかなり運任せ。個人の生命よりも作戦が漏れないことの方が優先されるのが国家間戦争。それに巻き込まれ、何も知らされず、ただ上からの命令を遂行するために身を呈した先人たちを忘れてはいけない。
★5 - コメント(0) - 2016年2月29日

ハワイ、マレー両奇襲作戦の企図を隠すためにこんなにも力を注いでいたことを全く知らなかった。海軍の練習生を大挙東京見物させてあたかも大艦隊が東京湾内にいるように見せかけた、なんてエピソードは今思うと滑稽だが、秘匿のために多大な労力を注ぎ、いろんなものを犠牲にしてまで戦争を始めなくてはならなかったのだろうか。それだけの知恵があるなら戦争回避に向かうことだってできたのでは…?あとがきの「戦争がいかにひそかに企てられ開始されるものか」という言葉が怖い。
★16 - コメント(0) - 2015年10月31日

昭和16年12月8日に至るまでの(主に)日本軍の動きを追った本。しかし、そこまでやるかというくらい徹底してすら、その後の歴史を知る者には、それでも一時的な戦術的勝利にしか結びつかないということが分かっている。(大勝利ではあったけど。)あらすじに出てくる上海号遭難事件は前半3分の1くらいにしか出てこない。それでもグイグイと読ませるのは見事。吉村昭は正面から戦争はダメだとは言わない。(そういう態度は偽善的だとすら思っている。)けれど、本書を読めば、戦争とはどういうことなのかがよく分かる。
★6 - コメント(0) - 2015年10月20日

日本が真珠湾攻撃を仕掛ける一週間前の大本営の動きを事細かく調べあげた小説というより記録集。吉村氏は、決して戦争の是々非々は語らない。ただ残った我々に、どうしてあの悲劇になったのか、その事実を知ってもらいたいという気持ちで書いている。今振り返ると、当時の大本営は何百万人の命を奪った悪の根源のように言われいてるが、果たして彼らだけの責任なのだろうか!戦争はしたくないというは万人の思いだが、それでも戦争は繰り返される。同じ過ちを繰り返さないためにも、我々に事実を知ってもらいたいと書き続けたのではないだろうか!
★5 - コメント(0) - 2015年10月6日

奇襲作戦の成功を期して懸命に企図秘匿に命を張った人々が描かれ、勝利を賭した姿がとても悲しい。あの惨劇の始まりが懸命な冒険的でも万策を尽くした作戦であったことが、余計に避けきれなかったものなのかとやるせなくなる。
★12 - コメント(1) - 2015年9月19日

☆☆☆3つ。旅行中の読書にはそぐわない内容(笑)当たり前だけど国民がみんな認識して始まる戦争なんかない。始まってからみんなが知る。情報を隠匿させないことが戦争を回避する最適解と、今更ながら気づく。
★5 - コメント(0) - 2015年8月31日

A.T
当時、戦争に挑んだ人たちの作戦遂行への執念を丹念に取材して書かれているように思います。秘匿とギリギリの綱渡りのような作戦の連携の結果、歯車が狂った敗戦をうんだのかと、虚しく読みました。
★12 - コメント(0) - 2015年8月17日

吉村文学はやはり良いと思いました。取り上げられる題材というか視点が興味深い。本書は日本が太平洋戦争の「戦端を開くに至るまでの一週間、陸海空軍第一線部隊の極秘行動のすべてを、事実に基づいて再現してみせた作品」(「解説」より)南方作戦、真珠湾奇襲作戦という一大軍事作戦は全て連動して、しかも開戦のその日まで全て極秘のうちに実行されなければなりません。様々な情報に一喜一憂する軍首脳と作戦担当者。ある種の国家事業を成し遂げるために担当者は努力するわけですが、戦争の行く末を思うと何とも言えないものがあります。
★8 - コメント(0) - 2015年8月13日

初版が昭和43年とある。戦後23年だから出征し戦闘に関わった人や周囲で命を落としたり怪我をした人々がまだ若かった頃だと思う。今年は戦後70年、戦争を体験し記憶に残っている人は当時に比べずっと少ない。昭和16年、太平洋戦争の火蓋を切った真珠湾攻撃前に起こった事実を吉村氏の冷徹な目で書かれている。秘密命令書や隠密作戦が行われていたことを初めて知った。しかしまだまだ表面に現れていない史実も多くあったと思う。そのことを語りまとめ、語り継ぎ書き残す作者のような人物がいなくなることは残念に感じた。
★67 - コメント(0) - 2015年8月12日

吉村さんらしい本ですね。再読なんですが、前回より今回のほうが色々な知識を得てるので、面白く読めました。下山定則の名前も少し出てきてたりなかなかでした。上海号事件の生存者が終戦後も生きておられたというのは、ビックリでした。 しかし、この辺の分析ってのを今の防衛大学以外の大学で行ってるところはあるんですかね? 勿論、左右に傾いたやつじゃなくてって意味ですが・・・。 東大は上杉慎吉みたいな人が再び出ないようにその辺の学問は封印しちゃってるそうですが・・・。
★4 - コメント(0) - 2015年8月2日

上海号事件をはじめ、開戦前に起こった出来事を知ることが出来、有益な本だった。
★4 - コメント(0) - 2015年6月27日

こんな苛酷な世界で、我々日本人が。 今の火の本の民が、これ以上の事を出来ようか? ☆5.0
★4 - コメント(0) - 2015年4月27日

意外とおもしろい。戦争ものは人の名前が覚えられないからいつも苦労するけれど、次々に大本営を不安にさせる事件が起きるので読み進められる。真珠湾攻撃までの細かい話を知ることができた。
★5 - コメント(0) - 2015年4月17日

太平洋戦争 開戦直前の出来事。確かに、いきなり真珠湾奇襲なんてことは、無いのはわかっていたけど、奇襲を行うために、秘密に行うこと、隠し続けることの難しさ、不安は、多かったと思う。こんなことが有ったとは、初めて知ることばかりでした。
★4 - コメント(0) - 2015年4月2日

開戦指令書の敵中紛失から、海軍の真珠湾奇襲作戦と陸海軍合同のマレー半島上陸作戦成功まで…開戦計画の全貌を描く世紀の名作…緻密に練り上げられた作戦計画。わずかな齟齬も許されない。たった一つの過ちが初戦敗北へとつながるギリギリの作戦。その成功へと至る道筋…全編を覆う緊迫感は凄まじい。手に汗握るとはまさにこのこと。正直成功するとは思えないこの作戦を、成功に導いたものはいったい何だったのか…ラストに書かれたある「事実」が、その答えなのだろうか…先の大戦の意義を考えさせられる、日本人必読の名作である。
★16 - コメント(0) - 2015年3月5日

ようやく読了。震えた日、と言うより震えっぱなしやった。(解説より)ばかばかしいほどのエネルギーを結集して進行してゆくこの歴史のドラマの結末が、日本の敗戦で終わることはすでに歴史上の事実となっているだけに、そのむなしさと徒労感が読者の上に重苦しい圧力となって覆いかぶさってくる。・・・なるほど。
★8 - コメント(0) - 2015年3月4日

本書も、吉村昭氏の太平洋戦争もんの作品であります。序戦は、破竹の勢いで、東南 アジアおよびハワイへなだれ込んだ帝国陸海軍ってことはよく知ってましたが、開戦に際し、大本営の指導部がいかに情報統制に苦心し、かつ米英蘭軍の些細な動きに困惑し、また動揺していたのかが詳らかに既述されている作品です。 読み進めるうちに、自然と手に汗握ること請け合いです。
★5 - コメント(0) - 2015年1月17日

大東亜戦争、というよりも日英米の開戦前夜の大本営の熾烈な情報戦のお話。マレー半島奇襲上陸や真珠湾奇襲攻撃の裏に、右往左往しながら作戦任務完遂のために神経を削る軍人の姿には、深い敬意を感じる。もっとも、その後の戦局で情報秘匿の欠片もなかったミッドウェイ作戦や機密文書が奪われた海軍乙事件など、大東亜戦争の緒戦は勝つべくして勝ったものであり、戦局の転換には負けるべき理由があったと実感。現代でもFacebookやTwitterでの機密曝露なんてあるのは、こうした戦史が顧みられないか、歴史に学ばないからなのか。
★3 - コメント(0) - 2014年12月7日

戦争が開戦するまでの記録。ぼんやりとしか知らなかった真珠湾攻撃。ジリジリと滲み寄るその日。肌が焼けるようなかんじ。夢でも小説でもない現実。
★2 - コメント(0) - 2014年11月26日

太平洋戦争開戦前夜。もともと太平洋戦争の知識はあまりないけど、この本に書かれたエピソードなどは知らないことばかりだった。
★7 - コメント(0) - 2014年10月21日

前もって綿密な計画を立てているんだけど、想定外の事件が起きた時に・・・という話。やれエリート主義だ日本人の悪癖だと言ってしまえば簡単なことだけど、それで終わらせては意味が無い。
★2 - コメント(0) - 2014年9月10日

著者で選んだ本。太平洋戦争に突入していく経緯がよくわかる本。マレー半島上陸作戦や真珠湾攻撃は有名であるが、そのための準備段階が詳しく書かれていた。人間の不安という感情がよく伝わり飽きなく、直ぐに読み終わった。
★6 - コメント(0) - 2014年8月14日

戦争は突然には始まらない。突発的に発生した衝突、と見えても、それは数年がかりで計画され準備され、永い箝口とともに進んだ無数の歯車の回転の糾合(きゅうごう)である。1941年12月8日にいたるジリジリした陸海軍の動きを丹念に追ったドキュメンタリ。 吉村でなければ書けない重厚な1冊だが、片方に寄りそうことで読者もどうしても戦争推進側に親近感を持っちゃうところが、怖いといえば怖いこと。もちろん著者の意図ではないだろうが。★★★★☆
★10 - コメント(0) - 2014年5月21日

太平洋戦争の開戦までの様々なエピソードや事件を描いた作品。開戦の機密文書を載せた飛行機が敵国内で墜落したりタイとの交渉に手間取りタイ国軍と戦闘になったり開戦前に英国飛行船を撃墜したりと知らなかったことが沢山あった。民族の存亡をかけた史上最大の戦争に向け、日本の中枢がどれだけ心血を注いで作戦を進めていったのか、またその緊迫感というものが伝わってくる。
★2 - コメント(0) - 2014年5月2日

読了。吉村氏の取材力から綴られた、太平洋戦争の前史です。真珠湾攻撃に至るまでの動機と作戦秘話が中心となっており、初めて触れるエピソードが豊富です。吉村氏の記録文学にしては珍しく、やや主観性を感じる箇所があります。あと、作戦や事件ごとに追っているので時間軸が前後するうえ、登場人物が多く、一気読みしないと「?」となりやすい。しかし、解説にもあるように、その取材力、いや行動力には敬服します。百田氏は爪の垢を煎じて飲むべきだ。
★4 - コメント(0) - 2014年2月8日

戦争の終わるときは「昭和のいちばん長い日」に代表されるように数々あるけど開戦当時、というかその瞬間を追ったものはあまり無いように思える。特に機密文書を持った将校がその飛行機もろとも墜落しあやうく機密文章が奪われるかもという事件ははじめて知りました。またそれに対する陸軍、大本営の動きは当事者に対する取材以外では知りえなかったであろう、リアルな動きが非常に興味深い。「陸奥爆沈」のように淡々と事実だけで語る手法ではなくやや戦記もののような書き方はやや吉村昭っぽくはないが、未知の事件を知ったので良しとします。
★4 - コメント(0) - 2014年2月6日

大本営が震えた日の 評価:76 感想・レビュー:71
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