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塩狩峠 (新潮文庫)

感想・レビュー
2496

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✯ Ria ✯
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"涙が止まらない本"と話題になっていたので軽い気持ちで読んでみた一冊。タイトルの塩狩峠が出てくるのは440頁あるうちのラストわずか25頁前。それまでずっと信夫の生き様、心情が綴られていた。前半部分の信夫の心情の言語化が素晴らしすぎて、惚れ惚れした。信夫が複雑な家庭環境を乗り越え、立派に成長しすぎて、まさに主人公だった。立派すぎて私には眩しすぎたため涙はこぼれなかった。。。
0255文字
アイシャ
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ネタバレモデルとされた人物がいる小説なんですね。母親がキリスト教徒であることが姑に知れて、家を追い出されていた。明治の頃はそんな時代だったのかと。そんな事情で嫌いだったキリスト教にやがて惹かれて行く信夫。聖書の教えに従って自分を厳しく律する人生を歩む。思い人との結納の直前列車事故に巻き込まれて、自分を犠牲にして乗客を救った。こんな方がいたのだと。ほんの少しでも他者を思いやる気持ちや、自分を律する気持ちを持って生きていきたいなあと思わせる作品だった。
0255文字
yokkin
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ネタバレどうして塩狩峠なのだろうか。本のタイトルは、昔から知っていたが、読了してようやく分かった。信夫はあまりにも信仰に厚いため、却って恐ろしくなった。最後の場面は必死だったのは分かるが、自分の生命をなげうってまでは理解できない。やはりトセの気持ちは分かっても、子どもを捨てた菊の気持ちは分からない。信夫の序盤での素直な気持ちの描写は、正直すぎて明るく親しみの持てる人柄だったが、途中から、立派過ぎてこそばゆい。
0255文字
y45605
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信夫の複雑な生い立ちやクリスチャンになるまでの過程が現代に生きる私のような無神論者にも分かりやすく描写されていた。 何かを強く信ずる力というのはこれ程までに揺るがないものかと畏怖の念を抱いた。と同時に、盲目的すぎるような気もして少し怖かった。
0255文字
髭剃粉
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ネタバレキリスト教の連載になったとのこと、納得。小説なので美化されてる部分はあるだろうが、開拓地や戦争に紛れていろんな物語があり得たんだろうと思うなどした。
0255文字
hirokazu
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最後は涙がボロボロこぼれてきました。辛いけど,見事な命の使い方。キリスト者だからとかは関係なく,人のために死ねますか?,と問われ,心にグサッと来ています。罪の意識,そして十字架への意識を自らに問い直すきっかけを頂けた気がします。『人がその友のために自分の命を捨てること,これよりも大きな愛はない』(ヨハネ15:13,口語訳)。
0255文字
のりぽこ
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ネタバレストーリーの最初から最後まで引き込まれました。複雑な生い立ち、青年時の葛藤、キリスト教の信仰、ふじ子への愛情。信夫の人生をずっと見てきただけに最後のシーンは胸に来るものがありました。だけど不思議なことに、少しだけ清々しさが残るような余韻もありました。信夫が生真面目すぎると思ったけれど、実在した方はもっと真面目で信仰も深かったとは。事故を知っている人は少なくなったけれど、私の心の中には刻み込まれたし、塩狩峠を通ることがあったら思い出さずにはいられないと思います。
0255文字
wi
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名作だった。とかく本音を隠しがちな現代と比べて、この本の時代の主人公たちがみな、真心のやり取りが出来ていることに眩しさと羨ましさを覚えた。
0255文字
きったー
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いつかは読みたいと何度も手にとったが、その結末故にどうしても読めなかった。実際に読んでみるとキリスト教徒になっていく過程が丁寧に描かれ、その末の決断であり、悲しいが主人公的には神様のみもとに行かれたのだ、と受け止めることができた。人生の中で大切な一冊になると思う。
0255文字
Simon
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ネタバレ旅本その5。長い間積読本として眠らせていたが、北海道旅行を機に読了。普段ミステリばかり読んでいるせいもあるが、温めている間に想像していた物語や構成とは随分印象が違った。何せ峠の事故が発生するのが残り30p段階なのだから。宗教信仰という部分に重点的にスポットを当てた構造。一粒の麦は昔見たドラマで知り、好きな一節。三堀を許せない私はきっとキリスト教徒にはなれないだろうと感じた。とりあえず一回だけ殴らせて欲しい。時代背景(特に差別部分)は現代とかなり異なるが、不思議と読みやすく一気読みだった。文体の魔力。
0255文字
すずらん
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宗教を通してここまで人間は強くなれるものなのだろうか。無宗教の私は素直にすごいと思った。
0255文字
ぷんすこみかん
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かなり読みやすかった。友情、愛情が溢れている。
0255文字
うすしお
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信夫…
0255文字
いけだ
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ネタバレ菊からの便りを手に泣くふじ子があまりにも悲しくて、 再読するには少し時間がいるなと思った。 信夫のモデルが実在することに驚いた。 氷点も読んでみたい。
0255文字
Kaede9.9
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登場人物ひとりひとりの生き方や人となりを通して、自分はどう生きたいかを考えさせられる。そもそも永野と吉川が幼少期に仲良くならなかったのならば、永野とふじ子の物語は始まらなかっただろうことを考えると、永野の父貞行の『守らなくてもいい約束はするな』という教え(桜の木の下に集まる約束)からすべてが始まっているような気がして、偉大な父の存在を思わずにはいられない。永野のモデルとなった人物が実在したこともあとがきを読んで知って驚きを隠せなかった。今年の冬はぜひ塩狩峠に足を運んでみたい。
0255文字
ウエオロ涼
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神という絶対的存在があり、模範として語り継がれているからこそ、主人公の信夫の行動は生まれた。現世に生きている限り逃れることができない人間の性、ふとした時に出てしまう愚かさやずる賢さ、傲慢、驕り、嫉妬、嫌悪などを、途方もない寛容さをもってして許し、そして悔い改めよと厳しく諭す絶対神は、一方で現世の人間関係全てを愛という普遍概念によって強制的に画一化させてしまうのではないか。目の前にいる顔も名前も知っている人間の唯一性は避けられ、全人類に不可避の愛砲を放つという無慈悲さがある。義人なし、一人だになし。
0255文字
Nobu A
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三浦綾子著書5冊目。68年刊行。敬虔なクリスチャン作家だからこそ描ける小説。明治42年にタイトルの場所で起きた鉄道事故で殉職した実在の人物、長野政雄をモデルに構成された物語。私自身、自称無神論者(本来神社参拝はおろかクリスマスも祝わない人を指すから似非論者)だが、社会は人と人が寄り添って生活している世界だとは認識している。良好な人間関係構築の大切さ、特に苦難に陥った時にどう振舞うべきかを本書は教えてくる。年を取ったせいか、キリスト教に憧憬の念を抱いた。と言うか、他者を理解するのに宗教は避けて通れない。
zero1

こんばんは。こちらのレビューには【長島政雄をモデルに】とありますが【長野政雄】ではありませんか。 https://ishikari210.blog.fc2.com/blog-entry-681.html 念のため確認願います。

02/22 20:12
Nobu A

ご丁寧にご指摘ありがとうございます!明らかな誤植です。大変失礼いたしました。早速変更いたします。

02/22 20:17
3件のコメントを全て見る
0255文字
Rolf(ロルフ)
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大学図書館の貸出本。年始に本屋で見つけたのに買わなかったの本当に後悔したレベル、暫定今年1位の面白さ。どうやら新潮の100選に毎年選ばれてるらしいので納得した。信夫の勇気と決断力がかっけぇ。まさしく「主人公」
0255文字
K
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ネタバレ『塩狩峠』を読んで、私自身が深く感銘を受けたのは、物語の中で描かれる人間の強さと弱さ、そして愛の力でした。主人公・永野信夫が直面する困難とその中で見せる決断力、犠牲を厭わない精神に心を打たれました。また、登場人物の心情が丁寧に描かれており、彼らの選択がどうしても納得できるものとして心に残ります。自分の行動や選択を深く考えさせられる作品でした。
0255文字
miyan
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自分の心を全部思ったとおりにあらわすのは、大人になってもむずかしいこと。相手にわかってもらおうとする努力、勇気、それから誠。誠の心が言葉ににじみでて、顔にあらわれて人に通ずる。 信夫は父親貞行の言葉や親友吉川の言動に影響され感化されて精神的に成長していく。 終盤は信夫が神のような存在になってしまったことによって、キリスト教の布教が物語よりも前面に出てきてしまって、正直少し白けてしまった。 感動したけど綺麗すぎるし理想すぎる。中盤までの葛藤している信夫の方がリアルだし、人間味があって好き。
0255文字
S.N
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主人公の生涯を描いた物語。人の生き死にについて考えさせられた。実話が元になっている作品ということに驚いた。
0255文字
ma
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私この本生涯忘れへん気がする。生きてる年代が違うけど、善い人の本質ってそんなに変わらへんねやなと思った。(作中における善い人の定義ではなく、主観) 刊行された時代にこの思想をもてるのってきっと不屈の精神が必要かやったやろうし、自分が思うように真っ直ぐ生きるだけでも世知辛い世の中やったやろうに… 愛に深く誰にも正直で、心豊かで何かを与えることを惜しまない、自分は死ぬまでにそんな人間になれるだろうか?と考えてしまった いつか塩狩峠の位牌まで手を合わせに行きたいな。
0255文字
Miyavi
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現代を生きる我々人間に、どれだけ主人公の心情に寄り添える者がいるのだろう。いや、いるのだろうけれど。私個人としては、あまりに強い信仰心には微かな恐怖も感じてしまうし、自分の身近な家族よりも信仰の対象となる主に強い思いを捧げる意志は到底理解できない。けれど、どの登場人物も必死で生き、自分なりの道を歩んでいた。最近読んでいた作品にはない、熱い何かを感じた。
0255文字
もぐを
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ネタバレハッピーエンドであって欲しかった。
0255文字
ひろ
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新潮文庫の100冊
0255文字
kobumaki
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小学生の時、道徳の教科書で一部が掲載され、心に残っていた。友達と集まる約束をしたが、大雨で行くのを諦める主人公と父親が約束を守れと叱るところで終っていた。子供の頃は、そんなに叱らなくてもた思ったものだ。大人になって読んでみると、当たり前のように約束を守る友達と、イヤイヤだが一応父に言われて来た自分の対比が考えさせられた。ラストの飛び込むシーンは、初めて読んだ時とても感動した。冷静になってみると本当に人一人飛び込んで電車が止められるのか疑問に思ってる自分は汚れちゃったのかな・・
0255文字
ひさこ
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728
0255文字
むにむに
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ひさしぶりに読了。信夫が自分と思想の違う父母、妹に対して感じた寂しさや怒りには覚えがあり、胸がギュッとなった。
0255文字
るるどん
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☆5
0255文字
なべさん
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塩狩峠で起こった列車暴走を止めるべく自らの死をもって飛び込んだ実話をベースに書かれた作品。現代において、自己犠牲で多く人を助ける人は少ないと思うし、本当にそれで良いのだろうかと考えさせられるものだった。たとえ多くの人を助けるけど、その人の家族は立ち直れるのだろうか。
0255文字
whoopee
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読みやすいのでさくさく読める。祖母の影響で基督教を忌み嫌ってきた永野伸夫が神を信仰するに至る生涯。神を信仰した途端になんでもかんでも伸夫の生活が好転していくのには閉口してしまうが、伸夫の様々な葛藤がうまく書かれていておもしろく読めた。基督教の信仰を書いた本というと遠藤周作「沈黙」がまず想起されるがこちらも良作。
0255文字
Musigny
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古い小説は言葉遣いなども含めて読み辛いと思っていたので敬遠していたけれど、とっても読みやすかった。途中まで実存哲学を思わせるような猫写が多かったが、これはキリスト教から来ているのだろうか?主人公の内省が自分と重なり、感情移入しまくりだった。いつかまた読みたいと思う。
0255文字
pen_pem004
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図書館本。手にとっては戻しを繰り返していたが、ようやく借りて読了。
0255文字
5u2u
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ネタバレ私はあらすじを読んで買って忘れた頃にいつも読むので、日常と宗教をテーマにした本かと思いきや、最後の方に差し掛かって生々しい内容にかなり驚いた。そして、実話がモデルなんだってことを読了後に知り、これをテーマに小説を書いた著者の方も度胸があるなと思った。凄惨な内容を物語にするには強い精神力が必要だと思う。
0255文字
あふろ
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4 尊すぎる作品だった。最後は涙。 文章がスラスラ入ってきて読みやすく、一気に引き込まれる。 子供が一定の歳になったら読ませてあげたい。宗教を飛び越えて様々な価値観・視点を理解することができるはずだし、心清らかな人格形成に役立つはずだと感じた。
0255文字
けろっぴ
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ネタバレ急に三浦綾子さんが読みたくなって。 多くの日本人と同様に、キリスト教に対して偏見をもっていた信夫だったが、成長するにつれてキリスト教にのめりこんでいく。 最後は大団円で終わるのかと思いきや、信夫の死−。 あまりにもふじこが気の毒だと思う反面、キリスト教徒として全うした人生だったのかもしれない。 世の人を救うべきなのか、一番大事な人を守っていくべきなのか答えはでないけれど、これが実話に基づくお話だというところがまた心にささる。
0255文字
くるみちゃっちくん
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三浦綾子の作品のなかでも、圧倒的な存在感。主人公永野信夫は、アウシュビッツで自ら進んで他の囚人の身代わりに死んだコルベ神父の日本版と言える。
0255文字
ぽん@Pの姪っ子
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ネタバレ主人公と共に、キリスト教とは何かについて考えながら読み進めた。ふじ子、可哀想。三堀には終始イラッとしたけど、事故後に改心。だけどそれも、皮肉かなと思った。主人公の生前に、少しでも歩み寄ることはできなかったのかなあ。
0255文字
緋色
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現代の日本において、宗教に触れる機会というのは、冠婚葬祭、季節イベント、寺社お参りくらいだいう人が大半だと思う。しかも宗教はごちゃ混ぜで、宗教に触れている自覚も薄い。だから、宗教が人のものの考え方や生き方にここまで影響を与えることもあるのかと学びになった。明治のキリシタンが差別的扱いをされている時代でも信仰し続ける人の意志はとても強固だった。「自己犠牲」という言葉、響きは勇敢でかっこいいのだけれど、死ぬ本人はそれで終わりだが遺された人たちに深い傷を負わせすぎではないか?とモヤモヤしてしまった。
0255文字
そら
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古典ともいうべき本書だが、この世知辛い昨今の世の中で改めて読み直すと、古き良き時代性のある真っ直ぐで純粋な思想というか考えが読み取れて、逆に新鮮で心揺さぶられるものがありました。
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