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ノーザンライツ (新潮文庫)

感想・レビュー
143

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せきちゃん
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ネタバレ冒頭のジニーとシリアの物語から、未開の地アラスカに思いを馳せる若き女性パイロット2人のフロンティアスピリッツに胸が熱くなる。文明の波に飲まれ変わりゆくアラスカで力強く生きるエスキモーやインディアン達の人生が、飾らない真っ直ぐな星野さんのフィルターを通して訥々と語られる。彼らとの親交の中で、時と共に忘れ去られようとしている、自然を敬い共生する人間の根源的な営みの大切さを改めて思い起こさせてくれる。カリブーの大移動は今も見ることができるだろうか。冬が来る度にこの美しい極北の世界に帰ってこようと思います。名作。
0255文字
Satoshi
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星野道夫はアラスカへの愛情を飾らない言葉で表現する。2人の女性パイロットを軸にアラスカの自然を愛し、護った人々が描かれている。アラスカでの核実験を阻止した物語など、ヒロイックに語られてもいいのだが、著者は淡々と記している。最後はシリアによるミチオとの旅を読んで、本エッセイ集は著者の死後に出版されたことを知る。トランプがデナリをマッキンリーに戻し、地球温暖化により北極圏の気候が可塑性が無くなるまで変化した現在のアラスカを著者はどう感じるのだろう。
0255文字
n
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ネタバレ『旅をする木』よりも個々人について語られるところが多かった。時代が変化する中でアラスカの人たちは、というそれぞれの人生について。アラスカの文化について。本作から数十年経った今でも原野の匂いは嗅ぎ取れるのだろうか。ここで描かれるアラスカと自分の見てきた世界とがあまりに違っているから、現実だけでなく、幻想を見ている気がしてしまう。そもそも私は自然というと大雑把に捉えているが、科学的に向き合うということも大事なのだろう。
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tkym
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ふたりの女性パイロットを中心として、アラスカに生きた人々の体験談が綴られている本。人々のすがたがいきいきと描かれているほか、写真が非常に多く掲載されており、読みやすい作品だと感じた。しかし、文中に登場する語句や歴史的背景を理解するには、知識が求められるだろう。 20世紀末にこの世を去った著者がもし現在も存命であったならば、依然として環境問題に揺れる現代社会をどのように見たのだろうか。
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フルケン
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伝説的女性パイロットのシリアとジニーの話を中心に、アラスカに魅了され、共に生きた人々の話を通してアラスカの歴史を振り返る内容。詐欺師から始まったアラスカの歴史。第二次世界大戦後の核実験場計画。そしてそれを阻止するべく立ち上がったエスキモーやインディアンたち。かけがえのないアラスカの大自然は多くの人たちの闘争の末だった。アラスカの自然も気候変動によって今はどのように変わっているのだろうか?星野道夫が写真に写し、文章に綴って残したアラスカの素晴らしさが、形は変わろうともいつまでも残っていて欲しいと思う。
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ユ-スケ
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著作を何冊か読んだので、こうなると星野さんの書くものはアラスカ、極北文学などと呼びたくなってくる それだけ独特、オリジナリティにあふれた文章群だ 暮らす人間の少ない荒野、山岳、数多くの野生動物 なのにどうしてこんなにユーモアに満ちた世界なのかと考えれば、過酷で広大な大地に暮らす数少ない人間たちの生がまた、色濃く豊かであるからなのではないだろうか そこに暮らす人間、野生動物、そして大地や川、山々の描写が見事なのは、やはり写真家ゆえだからだろうか ああ、アラスカに行きたくなる
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いっちゃん
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ジニーとシリアという、レジェンドレベルの女性2人のお話の、まぁ面白いこと。人生を切り開くとはこういうことなんだと知らされました。星野さんの語り口もいいのよね。フェアバンクスの街は一人の詐欺師から始まった、なんて面白すぎる。アラスカに核実験場化計画があったなんて知らなかった。アラスカは誰の“もの”かなんて、考えたことがなかったけれど、決着がついたのが1980年だなんて。たくさんの写真もあり、アラスカを身近に感じ、歴史を学べます。
0255文字
○△□
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静かで優しい1冊でした。星野さんの繋いだ縁がとても素敵で、日本ではあまり知られていない現地の歴史も知ることができて勉強になりました。忙しない通勤電車で毎日少しずつ読み進めました。心だけアラスカにいる感覚になりました。星野さんの死後、お友達のシリアさんが最終章を書かれています。
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秋はeuglena
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戦後アラスカでどんな計画があったとか知らないことばかりでした。//星野道夫さんの著作物は、いつも私を静かな気持ちに導いてくれます。
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NGtrtR
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アラスカの歴史を知れて、近代化による民族としての葛藤など、日本でもアラスカでも何処にでもある問題なんだと思った。地域独自の主に寒さによる違いが面白い。
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shiggy
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星野道夫の著作はほとんど読んでいるが、どの作品もとても良いし、本作もとても良かった。静かな気持ちになれる本。いつかアラスカへ行ってみたくなる。厳しい自然の中だからこそ、地球や生命の美しさ、人の営みの偉大さを感じるのだろうと思う。40代で亡くなられたのは本当に残念。
0255文字
hiro
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ネタバレ星野道夫さんが綴る言葉を通して、彼の愛したアラスカの大自然が目に浮かんでくるよう。道夫さんがアラスカの自然や動物だけでなく、そこに古くから住む先住民や同じようにアラスカに魅せられた人々、すべてに敬意と愛情を注いでいることが伝わってくる。本当に惜しい人を亡くしてしまった。
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Yoshimasa Nakamura
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4.8点
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かめりあ
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アラスカという空間で感じたこと、人と自然との交わりを具に描きながら、ふと挿し込まれる普遍的なメッセージに胸がうずく。natureの意味に「本質」が確かあったことを思い出すが、それは多くの「自然」を見てきた星野さんだからこそ、本書のような言葉を紡ぎ出せるのだろう。
0255文字
アオイ
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アラスカの自然に魅せられ、アラスカに命を散らした写真家・星野道夫の遺作。 友人であるシリアとジニーを中心とした現地住民との交流からアラスカの未来、人の生き方とはを問いかけた。 星野の写真は何枚か見たことのある程度だったが、もっといろんな写真を見てみたいと思った。
0255文字
kaorin
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星野道夫さんがアラスカで出会った人々の生きざま。アラスカの地に惹かれてやってきた人、アラスカで生まれ育ったエスキモー、インディアン、様々な人々。押し寄せる近代化の波。その狭間で悩みながらも自分の道を歩もうとする人々。歴史の流れの中で突きつけられる諸問題、正しい答えなんてきっとなくて、けれどより良い方向へ模索していく責任はあるという星野さんの言葉。それは今の日本に暮らす私たちだって同じこと。星野さんの文章からは友人達への限りない優しさと尊敬とが感じられ、人と人とのつながりが持つ温かさがじんと胸に染み入る。
0255文字
JADE
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昨年末の「ダーウィンが来た」はトナカイだった。その中で星野さんが紹介されていて、久しぶりに彼の静かな文章が読みたくなった。アラスカで出会った人のことを綴ったエッセイ集。エスキモーやインディアンだけでなく、アラスカに魅せられて集った人たち。アラスカを愛しその自然や伝統を守ろうとする人々を通して、美しさや静けさや肌を刺すような寒さが伝わってくる。添えられた写真もきれいだった。最後の「ミチオとの旅」を読んで、彼の急逝により完結しなかったエッセイ集だと知り、遺作だったんだとしんみりした気持ちになった。 ☆3.8
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ふうこ
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アラスカの自然と人々に魅せられた写真家の写文集。友人が贈ってくれた本。とても良かった。アラスカのことを何ひとつ知らない私にも、そこにあり続けてきた原野と、人々の営みがせまるようだった。美しい文章と写真に引き込まれる。土地権問題や人種問題、アイデンティティの問題など、激動の時代を見つめながら、その目は穏やかに感じる。他の著書も読みたい。友人に感謝。
yuppi

こんばんは。『ヤマケイ文庫 極北の動物誌』、星野道夫さんが幻の古典として愛読していた本です。ノーザンライツにもその著者のことが書いてあります。『旅をする木』の章もあります。こちらの本も良かったら読んで見て下さいね。

02/04 23:03
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thewildwind
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星野道夫さんの原稿を見たが、推敲の跡がたくさんあった。何気なく書かれているようでもかなり工夫されていたのだろう。
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ニワトリママ
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写真展に出かける前に読んでおこうと思い立った。星野道夫といえば、アラスカの風景や、クマ、カリブー、ムース、アザラシといった動物たちの写真を思い浮かべるが、この本には星野道夫と魂で繋がる人々との交流が描かれている。こんなにも深い人間関係に囲まれていたとは知らなかった。あらためて著者の温かさに触れることができた。早逝が残念でならない。
yuppi

星野道夫展、愛知でやった時に行きました。とっても良かったです。

01/05 20:36
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めい
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冒頭のシリアとジニーの、若き女性パイロットのエピソードに始まり、ラストはそのシリアが星野道夫とともにした旅を綴ったエピソードで終わります。常に変わりゆく時代の中で、常に何かを判断していかなければならない。アラスカの地で生きる人々も、アラスカから遠く離れた地で生きる私も、生活スタイルは異なっていても、そこは同じなのだと思いました。
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読書家さん#pamSlG
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3度目
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gokuri
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手元で未読だった星野道夫の遺作を読むと、そこには極北を愛し、極北に暮らすさまざまな人々であふれていた。 ありのままの自然を愛して、アラスカの開発に対して立ち向かった白人、現地民族のエピソードを通じて、あらためて自然の魅力、大切さを感じる。 「極北の動物誌」が自然・動物をつうじてアラスカを描写するのに対して、本書はそこに住む人々の歴史を語ることによってその魅力を浮かび上がらせている。
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森の三時
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アラスカに呼ばれる人とアラスカとは縁のない人に分けられるとすれば、本書はアラスカに呼ばれた人たちの物語であり、エアコンの効いた部屋で星野さんを読む私はおそらく後者である。けれど私は、星野さんが出会い見聞きしたアラスカの話が大好きなのだ。手付かずの自然と思いがちだがアラスカにも文明の波が押し寄せ変容している。自然保護区が設けられたということは素晴らしいことである一方、保護区以外の土地は人間の手によりいかようにもなることに他ならない。未来に責任がある。星野さんの写真展を観に行く前に読んでおきたかった。
宵待草

森の三時さん おはようございます 星野道夫さんの著書での、共読本が一冊加わり、とても嬉しく思います {宵待草の仏像めぐり}や美術館鑑賞や講座などの予定をして居ますが、写真展へは訪ねたいなぁ~と思って居ます 何時も有難うございます🙋 今日も穏やかな良きひと日で在ります様に! 宵待草

07/19 06:20
森の三時

宵待草さん、おはようございます。星野さんの遺作となった作品なのですね。この夏、星野さんの写真展で遠いアラスカに思いを馳せるのもよいかもしれません。

07/19 08:08
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tapioka
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アラスカに住む人達を題材とした物語数篇や、星野氏の体験を織り交ぜながら描かれた作品。星野氏の遺作となっています。巻末のとおり、自然と共に暮らす星野氏の温かさが作品全体を包んでいますが、時折り自然や人生に対するご自身の意見がふと出てくる場面があり、晩年を予期し作品に遺しておきたかったのだろうか、と思わずにはいられません。また、加速度的に動き続ける時代の中で、自然も人も決して同じ場所に留まることなく、未来に向かって進んでいる。昔は良かった、というノスタルジーからは何も生まれては来ない、という箇所が印象的でした
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ゆぅいちゃん
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遺作だという。憧れのアラスカで始まった生活が若者の瑞々しい眼差しでコーフン気味に書かれた「アラスカ風のような物語」etc.も素晴らしい。でも、その生活も深く根を張り40歳を超えた著者のタッチは文筆家かと思うくらい圧倒される。アラスカで出会った人々を通じて当時のアラスカを誠実に「記録」しつつ時に自身の想いをストレートに織り交ぜる。だが決してノスタルジーに浸ることなく前を向いている。読まれることを待っている本。たぶん読む度に発見を与えてくれる本。そして、大丈夫、あなたも信じることをしなさいと励ましてくれる本。
0255文字
ジェナ@読書の秋
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夫の故郷はムルマンスク。ロシアの北極圏の上にある港町で、極夜に魔法のようなオーロラが見られる。これはアラスカのオーロラについてだけど、故郷で夫と過ごしたある冬の思い出が心に溢れる。世界は永遠で静で、永遠の極夜、氷河、半分凍って半分ゆっくり流れる海。世界も変化し、活力に満ちて、空に舞う夢のようなオーロラ、空の下の極地に住む野生で気取らない地元の人間と動物。「人はいつも、それぞれの光を捜し求める、長い旅の途上」。人生の忙しさのために、夫と私はほぼ10年間北極に戻っていないが、記憶にあるオーロラは遠くにはない。
0255文字
yuppi
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年の初めに読む本として選んだ本。ノーザンライツとはオーロラの事。星野道夫氏が何度も目にしたもの。読みながら星野氏が過ごしたアラスカという大地に魅了された。現地の人達にどれだけ人々に愛されていたか伝わって来た。一期一会をとても大切にしていた。後に出版された本のタイトルにもなっている『約束の川』。その川を一緒に旅したシリアとジニーのそれまでの人生を知る事が出来たことは、大きな収穫だった。私の中で彼女達のことも星野道夫の記憶と一緒に残るであろう。心に残る言葉に付箋やラインを引いた。数多くあった。
0255文字
381
新着
運命としてアラスカに引き寄せられ、その地で自然や動物たちと共生する人たちの物語。 改革が始まるアラスカの時代を生きた女性パイロットたち。核実験場計画に翻弄されて信念を貫いた男。伝説のパイロットや郵便配達、白人のエスキモー、墓守まで。さまざまな人たちの歴史を通じてアラスカを感じさせくれる。胸を打たれるエピソードが多数の著者の遺作。 「人はいつも、それぞれの光を捜し求める、長い旅の途上」 これを心の格言にしようと思う。
yuppi

『極北の動物誌』はこの本に出て来たビル(ウィリアム・プルーイット)さんがが書いた本です。絶版されていた本が最近文庫で出版されました。良かったら読んでみて下さいね。『旅をする木』はこの本の章から取ったタイトルだということです。

03/30 18:35
381

ありがとうございます!気になってました!ぜひ読んでみます!

04/05 11:24
0255文字
tuppo
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カーターは大統領選で敗れ共和党のレーガンの時代になることが既に決まっていた。また大変な時代がやってくることがわかっていたの。でもねり百パーセントの勝利なんて存在しないのよ。時代はいつも動き続けていて人間はいつもその時代時代にずっと問われ続けながら何かの選択をしてゆかなければならないのだから。/わくわくするストーリーたち
0255文字
あきあかね
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 果てしない大地を進む数十万のカリブーの群れやベーリング海の氷海を悠然と泳ぐ鯨ーノーザンライツ、オーロラの下に古代のままの自然が今なお残る極北のアラスカに生きる人びと。このような地にも開発や現代文明の波(あまつさえ核実験場化計画まで)が押し寄せる。先行きの見えない時代の流れの中、行く末を模索しつつも、雄大な自然への愛着や畏怖、自身の生き方への矜持を持つ人びとの言葉はある種の清々しさがある。特に、女性パイロットの先駆けとなったシリアとジニーの、どんな状況でも人生を肯定しようとする態度や、⇒
あきあかね

静謐さを湛えている。それぞれの話の冒頭の文章はどれも素晴らしく、遥かなアラスカの世界へと読者を誘ってくれる。 「十一月の感謝祭が過ぎ、人々の心にクリスマスの足音が近づいてくると、アラスカはいつのまにか厳冬期に入っている。太陽もほとんど顔をださない暗闇と、きびしい寒気の中で迎えるこの土地のクリスマスが好きだった。森の中の家々は小さな明かりで飾られ、その光が雪化粧した針葉樹をおとぎの世界のように淡く照らしだす。暗黒の中で光を求めるように、寒さもまた人の心を暖めるのかもしれない。」

08/01 19:33
あきあかね

「フェアバンクスの雪は、空から地上へと、梯子を伝うようにいつもまっすぐ降りてくる。雪の世界の美しさは、地上のあらゆるものを白いベールで包みこむ不思議さかもしれない。人の一生の中で、歳月もまた雪のように降り積もり、辛い記憶をうっすらと覆いながら、過ぎ去った昔を懐かしさへと美しく浄化させてゆく。もしそうでなければ、老いてゆくのは何と苦しいことだろう。」

08/01 19:33
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0255文字
ぬー
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転換期のアラスカを真摯な目で見つめた記録。 著者が実際に会い、話し、経験したことがしっかりと語られていて、その中にはアラスカの自然に対する畏怖や愛、変化する時代の中でも大切にしていきたい文化への想いが溢れていた。豊かさを求め均質化が進む時代だからこそ大切にしたい一冊
0255文字
テルニ
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遺作です。星野道夫さんの人間性を感じました。
0255文字
ぜっけん
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アラスカを愛した2人の女性パイロット...
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青鷺
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星野道夫さんの遺作。出だしのジニーとシリアの空の旅でいきなり引き込まれる。まるで一緒に雄大で過酷な空の旅を共にしているようだった。そしてアラスカの雄大な自然と現代化の狭間で生じる数々の心に残る文章。難しい現実に考えさせられる。そして最後は突然の結末。もっとこの優しい文章に触れ続けていたかった。
0255文字
ヨシ
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アラスカの大自然に魅せられた人たち
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Koji
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うら若き二人の乙女がアメリカ中に戦闘機を運んでいた。彼女たちは戦後アラスカに空から渡り、マッキンレーにキャンプを作り、辛さも楽しみ、人生を肯定し歳老いていく。きっと大変な時代が来るだろう。でもそれはいつだって同じ。どんなに悪い状況でも新しい命が芽吹いてくる。ノスタルジーからは何も生まれない。自然も人も、同じ場所にとどまることなく未来に向かって動いて行くのだから。この世界をほんの少しずつ良いものへと変えていく力があるなら、それは自分のスピリットが自然界の鼓動に共鳴する力ではないか。星野道夫のように。
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ユーミン
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星野道夫の遺作。2人の女性飛行士やカリブーの群れや約束の川の話などが心に残った。人に対するまなざしの深さや温かさもそのままだ。「私たちが日々かかわる身近な自然の大切さとともに、なかなか見ることのできない、きっと一生行くことが出来ない遠い自然の大切さを思うのだ。そこにまだ残っているということだけで心を豊かにさせる、私たちの想像力と関係がある意識の中の内なる自然である。」自分が行くわけではないけれど、そこに残っていると知ることで、日常の小さな価値観が相対化されるようなもの、根源に戻れるものが必要だと私も思う。
0255文字
氷柱
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596作目。7月10日から。ノンフィクションであるが、描写がとても繊細でまるで創作物を読んでいるかのような気分になる。アラスカの人たちの暮らしが細かく描かれる。前半でアラスカの人たちの歴史が描かれ、後半に現在の様子が記されている。特に前半の方は結末が既に出ているだけあって読みごたえがある。雪の世界での生活は日本では想像できない程に過酷なものであり、ましてやそこでの冒険ともなるとその壮絶さは完全なる異世界のものとなる。
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