形式:文庫
出版社:新潮社
形式:単行本
出版社:マガジンハウス
②そして息子の中の自分のDNAは、自分がしたのと同じ行動や対応をするかもしれない。全く違うことをするかもしれない。それが楽しみだった。事実、自分はバリバリの文系だったが、息子は理系の道に進んだ。高校で自分と同じクラブ入部を薦めたが、違うクラブを選んだ。院卒業時に「親父と同じになりたくなかったから絶対に違う道を歩むんだと思ってた」と言われた。家族に「ありがとう」と言うのがヘタな自分を見て、息子は「ありがとう」を必ず口にする人となった。人づきあいと笑うのがヘタな自分を見て、積極的に人と交わり笑う練習までした。
③ホント、自分は父として反面教師だった。「卵の緒」の母さんのようには全然いかず、息子に教えたいと思ったことはなにひとつうまく口で伝えることはできなかった。その息子も一昨年、結婚した。式の前に「思えば、お父さんには今の自分につながることは教えてもらっていた」「そういえば、アウトドアやサッカーや美術鑑賞や読書の面白さもお父さんから教わった」と手紙をもらった。昨年の秋、息子夫婦に子供が生まれた。男の子だ。自分のDNAは次へと渡っていった。
そうそう。同感です。
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