無能の人・日の戯れ (新潮文庫)

無能の人・日の戯れ (新潮文庫)
あらすじ・内容
このまま野垂れ死ぬか、いっそ蒸発でもするか。人間存在に迫る〈私〉漫画の代表作12編。

漫画家として行き詰まった〈私〉は、他人の目にはろくでなしに映るかもしれない。ろくに働かず稼ぎもなく、妻子にさえ罵られ、奇天烈な空想に耽りながら、無為な日々を過ごしているのだから……。甲斐性のない漫画家の悶々とした日常を描く「無能の人」、競輪場の車券売り場窓口越しに仄かに通い合う夫婦の愛「日の戯れ」など、滑稽かつ哀切な人間存在に迫る〈私〉漫画の代表作12編集成。

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無能の人・日の戯れはこんな本です

無能の人・日の戯れの感想・レビュー(309)

マジ無能!!!!つげ先生は有能!!
★1 - コメント(0) - 3月21日

この異様に心地いい世界観は?自分の中に無能の人がいる。
★2 - コメント(0) - 2月18日

相変わらずベクトルが負、陰に向かっている作風が満載の著書でした。書いてるときも楽しくなかったのではないでしょうかと想像してしまいます。
★1 - コメント(0) - 2016年11月16日

とくに「夫婦もの」「家族もの」を収録。「退屈な部屋」「日の戯れ」から「無能の人」連作まで。つげの描く「夫婦」「家族」、その「私小説的」構え。社会なるものから降りて、孤独で卑小な生を営まざるをえない、「石ころ」的な生存。そこにある苦悩と、小さな幸福。これらの作品が75年~86年という時代に描かれたこと。時あたかも、社会が隅々まで高度化し、その成果に浮かれ始めていた時代だった。
★7 - コメント(0) - 2016年11月6日

家族を持ちながらフワフワと生きている漫画家の日常を描いた短編集。 シュールな『ねじ式』よりこっちが断然好み。特にダンディな風貌ながらそこはかとなく隠し切れないダメさが漂う男が主人公の『無能の人』は特にいい! 本職は漫画家ながらまともに働かず、妻に無能呼ばわりされながらもその日その日を何となくふわふわ生きている男。河原で拾った石を売るという副業を始めるのだが、本人は真剣なんだか、それとも暇つぶしなんだか、正直やってる自分自身もわかっていない感じ。
★20 - コメント(1) - 2016年5月22日

ある意味不思議な世界を垣間見た感じのお話でした。どこかやり場のない虚無感を漂わせた主人公が妙に気になってしまう。社会の仕組みからはみ出していて、または組み込まれないように拒絶しているようにも見える。お金が稼げないからって、価値がないなんて、誰が言ったんだと、作者が憤っているようにも窺える。違うかな?もうちょっと他の作品も読んでみないとよくわからない。
★4 - コメント(0) - 2016年4月28日

独特な世界観、読後はつい人生観を考えてしまうような一冊。漫画であるが文学的な雰囲気を感じた。
★3 - コメント(0) - 2016年4月14日

はじめて読みました、つげ作品!すごいと聞いていたので、かなり構えて読みました。どんな強烈なパンチがくるのかと思っていたら、完全に足場ぐらぐら系ですよね。だらしなくて貧しくて。強烈な重さ!稼がないから、どん底、真っ暗。でも、不思議とあたたかい。この、すごさ!
★41 - コメント(0) - 2016年4月5日

売れない漫画家の私は紆余曲折あり、石屋になることに決めた。それも元手も何もいらない河原で拾った石でだ・・・。生活不能者の私が妻子を泣かせながらも本人にとっては大真面目に打算的?に生きていく様を描いた私小説的漫画で、時に悲哀、時におかしく、時にどうしようもなく愛しく感じる不思議な漫画です笑短編でも同じような生活不能者が大挙して登場しますが、特に「散歩の日々」の男の最後の行動は微笑ましかったですね笑
★5 - コメント(0) - 2016年1月21日

「無能の人」に描かれる主人公の家族の有様は実に殺伐としている。漫画の注文も来なくなり、カメラ屋稼業に手を出すも好調だったのは最初だけ。河原で石を売り、怪しげな採石マニアの手引きで石のオークションに出品するが買い手は無く大赤字。妻は主人公を「ぐうたら、能なし」などと罵り、なぜ本気で漫画をやらないのかと夫を責める。息子は健気だが幸薄そうな子供である。無能と一言で片付けるのは簡単だ。だが、敗残者にも無能者にも、人生という現実は在り続ける。栄光も苦悩も、ひたすら現実だ。生きることは、どんな者にも等しく現実なのだ。
★9 - コメント(2) - 2015年12月22日

グローバル人材とは真逆の人間が淡々と描かれている。
★5 - コメント(0) - 2015年12月11日

無能の人は川原で石を売る。鮑は読書メーターで媚びを売っている。同じように無価値でも現物を売っているぶん無能の人のほうがえらい。ギブアップを表明して援助を願うぶん乞食のほうがえらい。一度でもソーメン以外のものを味わえば次の日からは残飯を漁れなくなるので同じものを喰い、風呂に入れば穢れた衣服の臭気に気づき袖を通せぬので身を清めず、触れれば段ボールの冷たさと独りの寂しさに耐えられなくなるので人肌を遠ざけて、廃墟の床で文字を叩く。本書再読とかわざわざ書かなくてもいいのに書く。何度読んでも沁みてしまう心が疎ましい。
★3 - コメント(0) - 2015年11月10日

低い位置にある心を肯定されるような世界観。こんな風にしか生きられないがとりあえずまあ生きている、というのでしょうか。なんとも言えない虚無感の居心地の良さがありました。
★3 - コメント(0) - 2015年10月21日

「無能の人」の最初をたまたま立ち読みして、これはすごそうだと買って一気に読んだ。すごかった。ふらふら生きてきた自分の魂がいま一度静かに動かされる。
★2 - コメント(0) - 2015年9月19日

無能の人の、「鳥師」「探石行」「カメラを売る」「蒸発」全部好きだった。蒸発に出てくる柳の家井月の生涯はまるで自分もそうなってしまうのではないかと怖くなる程なんだか心をえぐるものでした。他作品はエロスと貧乏と暇が充満しているつげさんらしさが好き。
★1 - コメント(0) - 2015年9月11日

どこにでもないどこかに連れ立ってゆく瞬間のゆわんと押しつぶされる感覚が良くも悪くもダウナーに浸れる漫画だった。p357〜始まる山井との会話が突き刺さる。「ようするにあんたはなんの役にも立っていない 存在価値がない」「ひどいことを言うね結果はどうあれオレは一生懸命やっている 努力しているんだ」「ふりをしているだけでしょう」「誰も相手にしてくれません 誰からも期待も依存もされません 役立たずとして社会から捨てられます 捨てられた私は存在してないも同然です 「いながらにしていない」ということです」
★4 - コメント(1) - 2015年7月9日

何度よんでも、飽きないし、その度に、発見がある。「池袋百点会」のラスト、福ちゃん泣くな には、いつもしんみりとさせられる。
★15 - コメント(0) - 2015年7月7日

L。ちょっと切なくなってしまうので猛ダッシュ読みしました。おもしろかったです!読むにつれてどんどんヘビーになっていきます。最後の俳人・井月さんなんてヤバイです、ここまで来るとかっこいい!になります(ToT)ハツラツとちゃきちゃきしたいので自分とは縁遠い世界でした。少し肩の力が抜けました。けれど、やっぱり切なくなってしまいました!( 〃▽〃)
★2 - コメント(0) - 2015年6月29日

つげ義春の世界・・・、私にはちょっとなじみの薄い世界ですが。。。なぜか、懐かしい感じを抱きました(笑)
★18 - コメント(8) - 2015年6月24日

書法からいえば、ストーリーには無関係だが具体性をもって描かれる小道具と、うらぶれて描かれているが絶対にいると信じさせる人物の描写がリアルだった。金がなく、稼ぐ才覚もなく、妻や子をますます貧窮させるが、そうとしか生きられない男の実存。その哀しい行状から頽廃したダンディズムがえるような気もする。これはどんづまり感は、僕たちの社会の未来の姿だ……と、私は感情移入しまくって暗澹たる気持ちに陥ったのだが、これを笑って読んだ人が存外に多いことよ!
★3 - コメント(0) - 2015年5月10日

確かamazonにて、評判が高かったのでその後、図書館にて借りたもの。とても良い読後感だった。息子さんが家族旅行を一人で仕切っているシーンで、京王線高尾行きの電車内で必死になっている場面がかわいくて仕方なかった。自分の息子に姿を重ねてしまいました。
- コメント(1) - 2015年4月10日

ふふ。。ひたすらもっと読みたいなぁ。奥さんも大変だなぁ。
★4 - コメント(0) - 2015年3月29日

無能の人、他6編。「ねじ式」の動画を見てからの漫画1冊目。ヘラヘラ笑った。鳥師がよかったなぁ。
★1 - コメント(0) - 2015年1月31日

いや~久々に読みましたが、つげワールドやっぱり面白かった。貧しいのが当たり前(?)の時代に、時にはヒモになりながら生きている売れない漫画家達の話。それぞれの人達の頑張らない感じとか、ちょっとしたエピソードとかがそれぞれなんか面白い。絵もいい味出しています。表題作で映画化されている「無能の人」よりも他の話の方がどことなく明るくて好きです。図書館本だし堪能したかったので2度読みしました。漫画です。
★20 - コメント(0) - 2014年12月4日

どうしようもなく無能な亭主が石を売ったり石を売ったりする。ほんとうに無気力。「ですよねー」という共感。嗚呼、なにもしたくないなあ。
★2 - コメント(0) - 2014年10月31日

「隣の女」の「ぶらぶら歩いているうちに私は急に発情した」が読みたかったです。男の人はそういうことがあるのでしょうか…。
★18 - コメント(0) - 2014年10月24日

なんだこれは!? 人間がたくさん着ている見栄や恥などを1枚1枚はがしていったら、こんな本心が現れるのかも?と思いつつ、戸惑った。 読み終わったら、どんよりした物語なのになぜだか爽快感さえ感じる。 すごいな。 最後に吉本隆明の解説があり、読むとフムフムとわかってくるが却って読まずに自分の未熟な頭と心から生まれた「なんじゃこりゃ?」を追求していった方がよかったかも、と思う。まぁ、読まずにはいられないが。吉本隆明だもん。
★4 - コメント(0) - 2014年9月4日

ひたすら切ない。出てくる主人公はどれも頼りなく、どこか暢気で、でも暮らしに追われて仕方なく腰を上げて動く、みたいな生活ぶり。川原で2年かけて石を選別して拾って売ろうと試みる男の話は特に胸に沁みた。彼が唯一評価されているのは漫画の腕だけなのに、なぜか頑なにそれを「ケチな商売」だと切り捨てて、革新的(不毛)な商売に色気を出すところはまさに間抜け。周囲からも容赦なく「無能」と評されるものの、甘んじてその言葉を受け入れ、その響きに対して苦しさと同時に気楽な喜びを見出しているような雰囲気にフッと溜息が出る。
★2 - コメント(0) - 2014年8月2日

かなりの困窮ぶりにビックリでした。虚無感がヤバい。ここまで堕落しているのに主人公は特に焦ることもせずに"石"を売る。しかも、そこいらで拾ってきた石。いつもマンガは何かしら前に進もうという主人公が題材になったりしますが、こういうタイプは初めてでした。
★100 - コメント(1) - 2014年7月26日

全12編のうち、無能の人が6話まで、その他の話が6話で構成された漫画集。75年から86年の作品群で、昭和の絵のタッチと文化や風景のなかで、貧しく生きる男たちの哀切漂う日常物語集。男は独身であったり、既婚だったりするが、全編通して元マンガ家だが売れず、女房の稼ぎで凌いでいたり、ヒモのようになってブラブラしながら生きていたりして、私小説のようにも感じる。そんな「無能」のような不器用な生き方をしているが、女房はそれでも支えてくれていて、そこが滑稽だったりもする。女の裸体も魅力的。この世の無常が伝わってくる漫画。
★11 - コメント(0) - 2014年7月24日

学生の頃に購入した1冊目がボロボロになったので、最近、再購入、再読了。ふとページを捲り、何ページか読むだけで、この世界にトリップできる作風は流石。すべてがサイドストーリーのような肩すかし感もたまらなく良い。多摩川、調布と自分にはなじみの深い場所が出てくるのも親近感がある。10代後半に出会ったこの本は生涯の友の一人ではないかとすら思えてくる。
★6 - コメント(0) - 2014年6月28日

再読。 つげ義春に、若い読者がどんどん倒されていくのが見えるようだ、とかなんとか糸井重里が言っていたが、毎回つげにはやられてしまう。
★5 - コメント(0) - 2014年6月14日

つげ義春の描く女の身体は色っぽい。よく見てるなあと絵のほうにつくづく感心。(あとがきから言葉を借りて)最低の姿勢で心を伸びやかにしたい願望有りなこれら収録作品が発表された年代を考えると、生き辛い感性が垣間見得て、そしてそれを形にできる現実味がじわじわわいてきて、ううすごい。
★4 - コメント(0) - 2014年6月12日

初出は`75~`86年の短編集。雇われもせず引きこもりもせず、社会の大きな変化にも疎く、ヒモをやったり漫画を描いたりカメラを売ったりする男の細々とした暮らしの漫画。主人公の男はその暮らしぶりを気に入っているのか、妄想に駆られることもなく気儘なようにも見えてくる。気だるく質素にゆったりと流れる時間。バブル経済の頃に発表された作品もある、当時どれだけ異質だったのか。昭和を眺める味わいーー広がる野っぱら、壁のはがれたアパート、木造住宅の数々、舗装される前の道路、庭先の小さな濡れ縁、畳の部屋、陰の濃さ。
★18 - コメント(1) - 2014年5月25日

「無能の人」をざっと読みたくて、棚から掘り出しました。「隣の女」も小品ながら、良い味出てます。主に80年代の作品で、私小説のような内容です。70年代の「ガロ」の作品もいいけど、こちらも人におススメしたくなりますね。
★15 - コメント(0) - 2014年2月18日

AM
残念ながら波長が合わず。
★1 - コメント(0) - 2014年1月20日

ヤマもオチも感じず、ハッキリ言って面白いともまた読みたいとも思わなかった。むしろ避けたい。けれど、また読むだろう。また読んでしまうだろう。この本を手放すことが、なぜかできないだろう。何となく、そんな感じがする。
★3 - コメント(0) - 2013年12月31日

登場人物だいたいヒモ 最高
★1 - コメント(0) - 2013年12月21日

ああ、なんだかなぁ、としょっぱい気持ちになりつつも最後まで読んでしまう魅力。
★2 - コメント(0) - 2013年11月19日

無能の人・日の戯れの 評価:74 感想・レビュー:94
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