生きてるだけで、愛。 (新潮文庫)

生きてるだけで、愛。 (新潮文庫)
あらすじ・内容
あたしたちがずっとつながっていることなんかできっこない。せいぜい五千分の一秒。過激で滑稽、でもとことん真摯な愛の物語。

あたしってなんでこんな生きてるだけで疲れるのかなあ。25歳の寧子は、津奈木と同棲して三年になる。鬱から来る過眠症で引きこもり気味の生活に割り込んできたのは、津奈木の元恋人。その女は寧子を追い出すため、執拗に自立を迫るが……。誰かに分かってほしい、そんな願いが届きにくい時代の、新しい“愛”の姿。芥川賞候補の表題作の他、その前日譚である短編「あの明け方の」を収録。

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生きてるだけで、愛。はこんな本です

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生きてるだけで、愛。はこんな本です

生きてるだけで、愛。の感想・レビュー(1756)

私は鬱ではありませんが、過眠傾向が強くて引きこもりがちだったり世の中に上手く適応できなかったりで苛々することが多いです。寧子のこと、他人事とは思えず…。安住できそうだと思った矢先、些細なことで「ああ、またここも駄目だ」と思う瞬間の絶望とか、わかりすぎて辛かった。寧子みたいな思い切った行動は起こせないけど、普段心で思っても実行できないことを寧子が代わりにしてくれているような気分でした。自分と別れることはできない。でも、寧子に、幸せになってほしい。
★26 - コメント(0) - 3月23日

鬱(という設定だけど、非定型うつ?なのかな。境界性人格障害っぽい?)の寧子と、人に無関心な津奈木の物語。とってもめちゃくちゃな話だけど、寧子の『わたしのこと分かって欲しい』気持ちはすごく分かるなー、と思った。気持ちに波があるひとは、津奈木みたいなフラットな人といた方がいいんじゃないかなぁ。
★10 - コメント(0) - 3月19日

女の中二病といったらそれまでになってしまいそうな精神状態の描写のなかにたまに挿入される "自分で自分を信用できない感じ" がたまらない。 このひと運転めちゃくちゃだけどまあこれでどうにかなるとしても、しょうがないか…と助手席に乗っていたらあっという間に目的地について、それが意外に感動する景色だった! というような読後感。なんだか最後にちゃんと気持ちの置きどころがある。ただのジェットコースターじゃないのがいい。 読んでいるときはしんどいのだけど、なんともいえない充実感の味わえる小説でした。
★8 - コメント(0) - 3月18日

とにかく読んでほしい、 つらくてふつうに泣けたあ 解説にもあったけど、本気の作品で、本気が伝わる!全体の絶妙なバランスがすごいよかった
★2 - コメント(0) - 3月16日

自分では普通にしているつもりなのに他人から見たらなんの脈絡もなく変な行動をしている風にしか見られない主人公の苦悩が伝わってくる小説でとてもよかったです。トラットリアでのバイトシーンの寧子の気持ちには共感しました。誰とも繋がってないのではという不安は突然襲ってくる。
★3 - コメント(0) - 2月20日

常に向き合っている精神障害に対して自分は何が出来るんだろう・・・と切実に感じました。心からその人に向き合うエネルギーは今の私にはありません。生きるって本当にエネルギーが必要なんだな~。
★2 - コメント(0) - 2月18日

五千分の一の瞬間の恋や愛って、すんごい熱いし劇的なもので、文字通り激情って感じだ……面白かった。人間を人間として生っぽく描いている文体。こんな現実なかなかお目にかかれない、あるいは気付けないんだろうけどリアルさを感じた。
★8 - コメント(0) - 2月17日

ドキドキばかりが愛じゃない、ありえないくらいさらけ出せる、そして受け入れるも愛なんだね。津奈木くんの最後の語りから強烈に愛を感じた。
★3 - コメント(0) - 2月10日

「愛・週間」参加本。とても字が大きく薄い本・・・にもかかわらず、苦戦しちゃった。寧子が病気で辛い、という思いが強すぎて、同居してる津奈木が可哀想にしか思えなかった。彼、元カノ含め付け込まれやすいんだね。いろんなカタチの愛があるって事なんでしょう。しんどい愛だねぇ。
★16 - コメント(0) - 1月30日

文庫と単行本で表紙の色が違うんだね。期待せず読んだけど私は私と別れられないの切羽詰まり具合とツナキくんが良くて面白かった。文章は今風ですな。劇作家らしい場面展開もよし。ブレーカーが落ちるとことか急にそうてん(?)するとことかよかった
- コメント(0) - 1月29日

頁数は少なく、文字は大きい。つまり、文字情報としてのボリュームは小さい。しかし、その訴えるものの大きいこと。熱であり、粘りであり、ザラつきであり、重みであり、これほど身体全体が訴えるのに「実在感が稀薄である哀しみ」である。
★30 - コメント(0) - 1月28日

★★★☆☆
★2 - コメント(0) - 1月16日

淡々と読むことができました。主人公に対して共感できるところ、全く理解不能なところの両方がありました。多分当事者ではない私には主人公の全てを理解なんてできないんです。ただこんなにも苦しんでる人がいること、そして彼女が感じている全てが本物であって疑うことは誰にもできない、ということを知りました。
★1 - コメント(0) - 2016年12月27日

うつ病を抱えた寧子と人に無関心な津奈木、事故のように始まったふたりの関係は時間を経つにつれ変わっていった。不器用で、素直になれない、けれど向き合って、自分でも対処できない感情を真っ直ぐぶつける寧子、それを受け流してしまう津奈木。正しいカタチではなくても、ふたりは刹那的に輝いていた。
★2 - コメント(0) - 2016年12月27日

自分自身の訳わからなさ。制御できない感情のモヤモヤに振り回され繰り返す痛々しい言動。その過激な発露が著者らしい。理解不能と言われ恐慌をきたし、自滅へと向かう自我。他人は離れればそれで済むだろうけれど、自分は己から決して逃れられない。強烈な自我をそのまま相手にぶつけてみても、返ってくる反応は淡白に思え、求めていた魂のぶつかり合いには程遠い。それでも判り合いたいと欲し続けた者だけが知り得る「五千分の一秒」。別れるために一緒にいる訳じゃない。ぶつける愛と受け止める愛。その刹那、闇の中で二人は何を見たのだろう。
★59 - コメント(2) - 2016年12月22日

主人公寧子は絶対私の嫌いなタイプなはずなのに、呼吸をするだけで苦しい、そんな彼女の閉塞感がいじましくて仕方がない。
★3 - コメント(0) - 2016年12月19日

ただ生きてるだけでなんでこんなにしんどいんだろうなあ、うんうん、と一気読み。誰かにわかってもらいたい、だけど実は自分が一番自分をわからなくて苦し過ぎて常に張り詰めている。そんな寧子を昔の私だったらまじわけわかめ(死語?w)という具合に共感できるとこなんて見つけられなかったかもしれないけど、鬼気迫る彼女の真摯な愛の物語を読了した時、私は電車のつり革を握る力が強過ぎて手が真っ赤になりながら号泣していた。
★26 - コメント(6) - 2016年12月18日

一気読み。嫌だ、と思いながら一気読み。読んでいて嫌だって咄嗟に感じるのって、大抵自分に近いと感じるときで、それを自覚してさらに嫌だ、と思う。女の塊みたいな本なので、余計に自己嫌悪した。でも最高だった。鬱で引きこもる寧子の流れるような一人称での語り、一つ一つ挟み込まれる例えや冗談の質、寧子が三年間なんとなく一緒にいたと思っていた津奈木の人間性とその本質、とか、要素がどれも素晴らしくて、ふと読み終えて閉じた表紙の、ピンクに染まった北斎の富嶽三十六景に寄り添う安いハート。凄いわ。
★2 - コメント(0) - 2016年12月10日

自分自身に振り回される寧子が愛おしい。慈しみたくなる。エキセントリック子のあだ名のとおり、理解不能な部分が多い。実際に見かけたら怖いから関わらないでおこうと目を反らしてしまうかもしれない。だけど終盤で津奈木にぶつけることばは暴力に近い威力を持っている。「あたしと同じだけあたしに疲れてほしい」とか「あたしと別れられて、いいなあ」という台詞ががつんとくる。望んで鬱になったわけじゃない。普通になりたくてもなれない寧子の痛みがひしひしと伝わってくる。そして津奈木の一言。あれが彼女にとって救いであるようにと願う。
★11 - コメント(0) - 2016年12月1日

躁鬱の主人公・寧子の一人称で展開され、捲したてるような文章で終始圧倒されました。他人に理解して欲しくて苛立ったり、理解されなくて何もかも壊したくなったり、寧子の感情表現は一見過剰に思えるのにとても共感してしまいます。生き辛くてもがいている寧子ですが、その姿からは「生」を強く感じました。応援したくなります。たった「五千分の一秒」でもぴったり通じ合えたらそれでいい、素敵な表現で大好きです。所々くすっと笑える表現があり本谷さんのセンスも感じられました。エネルギーに満ちたお話で元気をもらえる一冊。
★30 - コメント(0) - 2016年11月30日

究極の選択というのが以前、流行った。 「うんこ味のカレー」と「カレー味のうんこ」 どっち選ぶ?みたいなやつだ。 どっちも、ひどい…。 メンヘラで時々爆発する魅力的な異性と、 まっとうだけど何の面白みもない異性ではどっち? 僕だったら、迷いなく前者を選ぶ。 芝居役者は実生活では収まり切らなそうな人ばかりだ。 演劇人・本谷有希子の著作には、 そうした変人がいっぱいで引き込まれる。
★2 - コメント(0) - 2016年11月30日

普通のことができない。簡単なことが難しい。そんな主人公の生きづらさはよく分かる。『自分は自分とは別れられない』という気持ちが、ズシンときました。
★9 - コメント(0) - 2016年11月4日

真冬に全裸で屋上に出ちゃう寧子の気持ちなんて、分かるはずないのに分かる。北斎が書いた『富嶽三十六景』の、あの富士山の五千分の一秒が、きっと全てなんだ。その一瞬だけで私たちは人を好きでいていいし、生きていていい。うまく生きなくたっていいんだ。 ・本当は津奈木にあたしのことを何から何まで全部全部全部全部理解してもらえたら最高に幸せだったのにと思うけど、あたしが自分のことを何も分からないんだから、それは無理な話だ。あたし達が一生ずっとつながっていることなんかできっこない。せいぜい五千分の一秒。
★5 - コメント(0) - 2016年11月1日

躁うつ病の寧子の心情がすべて理解できるわけではないけれど、私がきっと、心の奥で「なんで?」と思っている悩みをストレートに吐露しているだけなんだろうと思った。それは勇気のある行動ともとれるわけで、一般化しようと日々努力しなければならない現代を風刺しているようにも思える。
★6 - コメント(0) - 2016年11月1日

僕は舞城ばっか読んでます。そんでどっかで舞城っぽいと書いてあるのをみて評価が良いので読んでみました。本谷有希子の映画は「負抜けども~」「乱暴と待機」を観賞済みでどちらもゲラゲラ笑いながら観ました。しかし今作はゲラゲラできませんでした。自意識過剰で自分勝手で嫌になると爆発して逃げる、最悪な主人公なんです。自分にもこうゆう面があるので、なんか腹立ちました。不器用すぎるけどしゃーないやろ。本当に疲れるは。
★7 - コメント(0) - 2016年10月31日

本谷さん、スゴイ‼︎文章から勢いをとても感じます!久々で本谷さんの作品読みましたがすごく良かったです★鬱で引きこもりの寧子。淡白な津奈木。一人称で語られていき、同棲相手の津奈木の言動に対して怒りを露わにする姿に驚きましたが鬱の時ってそうなんだろうなぁ。痛々しいけど面白いところもあり、不器用で純粋な寧子の話に夢中になり一気読み!津奈木と寧子、いいバランスだと思います*「あんたにこの光景の五千分の一秒を覚えてもらいたい」「あたしは、あたしと一生別れることができない」など印象的!前日譚『あの明け方の』も好き♡
★188 - コメント(4) - 2016年10月18日

タイトルに惹かれて手に取りました。あたしってなんでこんな生きてるだけで疲れるのかなあーー鬱で引きこもりな過眠症の寧子の日常に突如、同棲相手である津奈木の元恋人が割り込んでくるが……全編にわたって迸るような感情の激流。病んでいる作品の雰囲気が初期の金原ひとみさんの作品を彷彿とさせます。どんなに相手のことを好きでも、愛していても、一緒にいても決して「内なる孤独」からは逃れられないんだなぁと感じました。人間とはなんて寂しい生き物だろう。そして「あたしはあたしと別れられない」という痛切な叫びに胸が痛くなりました。
★109 - コメント(8) - 2016年10月9日

kog
相田みつをの詩がトイレに飾ってある元ヤンが経営するイタリアンで、新しくバイトで入ったメンヘラの女が、オーナーの19の嫁に、チームとして働く上での心構えとして大きなかぶの話を聞かされ、「かぶ。デカい。爺さん。一人。無理。」とメモる話がツボ。3度めの再読。本谷有希子は正しい。
★1 - コメント(0) - 2016年10月9日

☆☆
- コメント(0) - 2016年10月6日

本谷さんの小説はクール。恋愛小説とはいったものの、ちょっと気だるそうだし、メンヘラだし、なのに、クール。躁鬱のときのあのやるせなさとわけのわからなさをここまで表現しきれるなんて。「あたしはあたしと別れられない」には泣かされました。津奈木、ダサい男だと思っていたのに、包容力のかたまりでした。
★21 - コメント(0) - 2016年10月3日

同棲中だけど、鬱で引きこもりな彼女。描写がうまい。
★13 - コメント(0) - 2016年10月1日

本谷有希子さん久し振りに読みました。エキセントリックな子でエキ子、彼女の躁鬱の感情が直に流れ込んでくるようで苦しかった。不安定さ、絶望、女の欲深さ、嫉妬、疎外感、ジワジワとコタツの赤外線のように記憶と照らし合わせて考え入ってしまった。屋上でのラストシーンの寧子がとても美しく愛おしく感じた。
★2 - コメント(0) - 2016年10月1日

まさか、鳥肌が立つくらい、美しい恋愛小説として収束されるとは。鬱と躁を行き来しながら、振り切った突飛な行動を繰り返し、社会に馴染めない女。こんなに内省的な物語を思わず笑いながら読めてしまうのだから、作家の言葉、笑いのセンスを尊敬してしまう。疾走感のあるメンヘラ小説が、終幕屋上シーンで、ふいに物語の本質を見せる。[この光景の五千分の一秒を覚えてもらいたい]葛飾北斎に描かれた富士山に嫉妬する、この意味不明な女の、無防備な姿に、愛おしさを感じ、津奈木の包容力に嫉妬してしまう。[いいよ。ちゃんと疲れるよ]
★15 - コメント(1) - 2016年9月25日

なんていうか、あの頃の感情を思い出した。どうにもならない激情はいつの間にかどうでもよくなっていたな、と。
★1 - コメント(0) - 2016年9月4日

一気読み。熱量が凄い。この主人公のような人は、物凄く感受性が豊かなんだと思う。それはキャパを遥かに超えて、どうしていいかわからなくなって、もて余して、本心とは別の行動をとってしまう。だから、溢れすぎる感受性をたっぷりと受け止めれる相手じゃないと難しいのかもしれない。読みながら、尾崎豊や山田かまちを思い出したなぁ。
★7 - コメント(0) - 2016年9月2日

mm
私はこれは好き。どう感じるかどう思うかどう読めたかより、とりあえず好きか嫌いかがポーンと印象として前に飛び出してくる作品のかな?でも、毎日は食べられないかもなという、ジロー系ラーメンみたいなもんでしょか?気になる方ですね、本谷有希子さん。また近々お会いしましょう!
★17 - コメント(0) - 2016年9月1日

濃い薄い、という言葉で人間性を表すのが果たして正解なのかどうか。それでも寧子と津奈木という全く異なるふたりが欠けた部分を埋め合いながら暮らす様が綺麗だなと思う。傍から見たら情けない、どうしようもなく遠回りな関係だけど、私は好き。
★3 - コメント(0) - 2016年8月28日

話の展開は節々で面白かった。こんな事もあるんだと飲み込むだけ。苦しいなと思うけど答えはないかも。優しくされると受け入れられず壊したくなるのは何か分かるなと思いました。
★4 - コメント(0) - 2016年8月24日

愛を求めすぎてしまう余り、ブレーカーが落ちたようにぷつんと正常な意識が切れ、奇行に走ってしまう寧子。突然全身の体毛を剃ったり、車のボンネットの上で暴れたり、冬に全裸で屋上に出たり、理解を超えるが一瞬一瞬に全力だ。富嶽三十六景で北斎が捉えた富士山と波がシャッター速度1/5000で撮った写真と完全に一致するように、その一瞬の熱情を受け取って欲しい、というテーマ。一人称の滑らかな突っ込みが途中まですごくよくわかるのに、そこからぷつんと奇行に走ってしまうその切り替えが快感。
★8 - コメント(0) - 2016年8月20日

エキセントリックだな、現代の小説だな、と少々面喰らいながら読んでいった。言葉にうまく表せないけど、良かった。面白かった。エネルギーが満ちていた。
★2 - コメント(0) - 2016年8月20日

生きてるだけで、愛。の 評価:70 感想・レビュー:582
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