恋文 (新潮文庫)

恋文 (新潮文庫)
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夜行
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恋文の感想・レビュー(761)

表題作を含む5作の短編集。短いお話の中に仕掛けられたアレコレは己の感情に静かに揺さぶりをかけてくるものばかり。どの登場人物達も皆、不器用すぎる。何でこんな生き方しかできないのか。もしかして、バカなんじゃ…とさえ思ってしまう。でも、バカとは言っても人を心底、思いやれる、とっても愛おしいバカ。それが故に、もどかしさやジレンマを感じることもあるけれど。時間をかけてゆっくりとじっくりと染み込むように。そして、その根底に静かに流れる愛を掬い取るかのように読み終える。どれも素敵な愛のお話だった。
★35 - コメント(0) - 3月4日

1984年の直木賞。5話収録短編集。どれも男女の心の動きがメインテーマで最後に連城さんらしくそういうことだったのかというミステリっぽい捻りを持ってくる構成。「十三年目の子守唄」が良かった。離婚して実家に帰ってきたら母が再婚して年下の父親ができていた。年の離れた弟にお父さんと呼べと詰め寄るコイツの目的は何なんだ?という話。他にも死んだ嫁の母が口紅を欲しがる話とか、昔の恋人が不治の病で先が短いからそいつの所行くわと言って妻と息子を置いて出て行く夫とかどこからこんなアイディアが出てくるんだ?という話が多かった。
★47 - コメント(0) - 2月23日

哀しく、切なく、けれども優しい。ミステリではないがミステリ好きを唸らせる名品揃い。想定の先を行く展開に息を呑むばかりだった。中でも「私の叔父さん」が秀逸で、別版でわざわざ表題に加えられているのにも納得。
★6 - コメント(0) - 2月16日

大学生の頃、先輩がしきりに薦めていた手に取らなかった本を自然に取ることになる不思議さ。この表紙の色も目に残っていた。 どれも甲乙つけがたいが、計作さんの「ピエロ」が残った。「紅き唇」のタヅさんも捨てがたい。「もうひとつの恋文」を明日あたり手に入れに行く。
★80 - コメント(0) - 1月30日

それぞれ、角度の違う愛の形が新鮮で、上質なオトナの恋愛短編集でした。ドラマっぽい。
★6 - コメント(0) - 1月12日

登場人物全員が馬鹿だ、とイライラしながら読んだけれど、私もきっと同じようにバカなことするに違いないと思いました。特に恋文のように。こんなの書けるなんて凄いです。
★10 - コメント(0) - 2016年12月24日

puu
連城三紀彦、初読。 一つ一つの話が心に残る内容。 表題作がよかったが 他の作品も心を動かされる。 すこしリアリティにかける所もあるが こんな人達がいてもいいと思えるかな。著者の心情を描く力はさすが。他の作品も読んでみたい。
★26 - コメント(0) - 2016年12月23日

kei
☆4 表題作恋文は内容は妻側からみると複雑だけど読みやすくこんな恋文もアリなのか..としんみり。短篇ドラマを続けて観たような満足感でした。
★8 - コメント(0) - 2016年12月22日

「紅き唇」と「私の叔父さん」が良かった。ほかの三作はどれもキーパーソンが得体の知れない男のせいか、サスペンスを読まされているみたいで、ラストのイイ話の部分に乗り切れなかった。いや、「恋文」や「ピエロ」の旦那のダメ男っぷりや、「十三年目の子守唄」の義父の生理的に耐えられない、鼻持ちならぬ感じの描写なんかは、いつも通りさすがなんですけどね。
★3 - コメント(0) - 2016年12月22日

どこかにありそうな話であるけれども、これは作り物の話。けれども、五木さんの書評のとおりでリアリティを感じずにはいられない。ミステリらしさを感じた恋愛小説という感じで、「恋文」のタイトルの意味がわかったときにはとても驚かされたし、そのシーンがとても印象的であった。お互いがお互いを思いあっているからこそ、あれが恋文という形に変わったんだと思う。
★9 - コメント(0) - 2016年12月13日

「憧れの女の子」を読んだ後に読み、男女が出てくる話の構成は似ているなあと思ったものの、こちらの方が人情味に溢れていてなるほどこれが純文学ですか、と感じた。憧れの女の子は今時ですねえという感じ。
★6 - コメント(0) - 2016年11月24日

ミステリ作家としても著名な作者の手による恋愛小説集です。どの物語も謎をはらんだ展開をするのは作者ならではでしょう。余命いくばくもない昔の恋人のため、妻子を捨てた男、その恋人と妻の交友を描いた直木賞受賞のタイトル作は素晴らしいのですが、老女の儚い想いを謳った「紅き唇」は地味ながら泣かせ技が光ります。登場人物が30代から40代のためか、自身が20代の頃は読んで彼らの心境を理解できませんでしたが、数十年たった今は痛いほど良くわかります。読者の年代によって様々な見方ができ、再読に耐えうる名作品集と思います。
★63 - コメント(0) - 2016年11月17日

★ユーミンは恋愛進行中の歌を歌い、竹内まりあは失恋を歌う。中島みゆきには一歩引いた恋唄が多い。★ここの話はテクニックも駆け引きもスマートさの欠片も無く、ひたすら奉仕するみゆきの情念に近い。後半、人間関係の構図が変容して愛の深さを知るが、虚勢と想い出を[よすが]に生きていくだろう姿に最後は少しホッとする。
★58 - コメント(0) - 2016年11月16日

★★★★☆
★4 - コメント(0) - 2016年11月7日

一作一作の余韻がとても深く、短編集なのになかなか読み進められず。良作揃い。小説仕立てのドラマチックさは多少感じられるものの、道行く誰かの人生を見せてもらったかのよう。不器用な人々の精一杯の優しさが胸をうつ。
★9 - コメント(0) - 2016年11月2日

面白い。トリッキーな設定やミステリー風な仕掛けも面白いのですが、なにより、愛するが故に身を引くかそれとも我を通すのか、その葛藤が真に迫ります。ミステリーも書く方なので、そちらも読んでみたいと思います。
★71 - コメント(0) - 2016年10月26日

派手じゃないんだけどとてもドラマチックで優しい屈折をした人達の短編集。相手を思いやってつく嘘にじーんとした。表題作の『恋文』と『ピエロ』が特に良かった。
★10 - コメント(0) - 2016年9月28日

1948年生まれの彼が30代半ばにして書き下ろした短編集。彼はとても優しい人、人が好きなんだな~でも人付き合いは苦手で・・と感じさせられた作品です。「恋文」の中に書かれた一文。結婚している男女、その女性が男性に発した言葉。「あんな凄いラブレターをもらって心動かさなかったら、最低の男だわ」。筆者が描く女性像は、彼が理想とする女性の思考や感情、言葉や行動を著しているような気がします。女性から渡される離婚届をラブレターと著したこの下り、ス~ッと心に入って来ました。彼の優しさ、人柄を感じさせてくれるた秀作です。
★15 - コメント(0) - 2016年9月24日

夫婦、親子をモチーフにした短編集。日常の中に潜む非日常。私にはできないけれど、自分の信じるものを大切にして生きたいと願う主人公達は、魅力的だし羨ましい。☆4.2
★8 - コメント(0) - 2016年9月24日

相手のことを想って、なおかつ自分に総合的に不利益な状況を構わず、相手を肯定する... これが「愛している」の定義なのかな!? いや、これだったら「惚れている」か。 各章、様々なカタチのラヴレターが出てきて、それぞれ狂おしいほどの嘘を抱えてる。ストレートじゃない愛ばかりだけど、恋とすれば素敵なものばかり。『私の叔父さん』が秀逸。直木賞作品というのも頷ける一冊でした。 ちなみに、ラブレターというものを書いたことがありません!いや、なんか恥ずかしいでしょ。証拠が残るんですよ!? スルーされたら凹むし...
★122 - コメント(0) - 2016年9月23日

なんかヘンな表題作だった。昔の恋人の余命いくばくもないことを知って妻と息子を捨てる男。それを夫の生きざまだと理解して離婚届けを恋文だと渡す妻。まったく理解できない双方の行動である。さらには男が妻帯者だと知りつつ男と結婚してしまう元恋人も理解不能。これを優しさだと言いたいのか・・・少なくとも息子にとってはとても残酷なことなのではなかろうか。小説というのがいくら非日常性を楽しむものといっても、いささかやりすぎではなかろうか。わたしはまったく泣けず、ただただ唖然としてしまった。他の短編作も同様にヘンである。
★37 - コメント(0) - 2016年9月16日

短編集(全5話)。感想を書くのにこんなにも苦しんだ作品は初めてだ。私の拙い文章では作品の素晴らしさを上手く伝えられない。連城三紀彦が描く大人のラブストーリーに感嘆の声をあげ、深い溜め息をつくしかないのだ。今はただ静かにこの感動に浸りたい。
★27 - コメント(0) - 2016年9月10日

連城三紀彦の直木賞受賞作。ミステリーではないですが、最後のどんでん返しは、連城ミステリーとしかいいようがないです。
- コメント(0) - 2016年8月20日

初めて読む内容かも。一般には中々ない男女間や家族の話で、「恋文」「ピエロ」では旦那、妻などにイライラ。これは読んで失敗かと思いましたが、全体的にノスタルジックなセピア色の映画を見ているようでした。レビューでは「ピエロ」が人気のようですが、自分は「紅き唇」が良かったです。
★11 - コメント(5) - 2016年8月14日

連城作品2冊目です。読友さんからの頂き本。短編は苦手って何度も思うんだけど、これは短い中でよくまとめられていて、とっても良かった。無駄な文章が無い、ってことかな。どのお話も涙こそでなかったけど、じーんときた、切なかった。想いをずっと秘めている、一途に想ってる、それを思うと、切ないです。昭和時代のお話だから、メールするとか、すぐに電話、というのではないので、余計に切ないんでしょうね。一作を読んだら直ぐに次のお話に進むのがためらわれる位に余韻に浸れました。
★40 - コメント(2) - 2016年7月18日

初読み作家さん。じっくり読書する時間が取れないので、短編集でも、と、軽く手に取ったが、なんと中身の重かったことか。常識や世間体の枠の中に、うまく隠しながら潜ませているはずの、恋愛感情の片鱗を、あぶり出してしまっている。決して感情的にならず、静かに読ませているからか、もやもやとした余韻が残る。5編、すべてが力作だった。
★30 - コメント(0) - 2016年7月16日

小谷野敦の本でおすすめされたこの本を積ん読していてようやく消化する。ああ、自分にとって一番避けていたタイプの小説だった。『人情噺』か…… 細かい感情の動きを描いていく恋愛小説の短編五本。ミステリ的なツイストを効かせた展開がある。正直参ったなと思いつつ読んでいく。好みではない。いろいろ考えながら読んでいった。『ピエロ』はまあよかったが、こういう小説世界もあるのだと自覚するよい機会だった。「なぜ苦手なのか」をいろいろ自己分析ができた読書だった。たまには好みではない本を読むことも良いのだと、考える。
★57 - コメント(0) - 2016年7月12日

全5編短編集。 ミステリーでは無い、けれどミステリー要素満載の恋愛小説。 静かに淡々と読ませる文章で入り込み易いが、嬉しさ・哀しさ・優しさ・辛さ・卑怯…恋愛での様々な感情や模様は篤く交わり、その中でラストの真実はどれも素晴らしかった。 表題作である『恋文』は終始辛くて好みでは無かったものの、他4作品はどれも良く、特に『紅き唇』と『ピエロ』は凄く余韻が残って本当に素敵だった。 
★33 - コメント(3) - 2016年7月3日

「ピエロ」が良かった。「俺なら、いいよ」ちょっとした行き違いやちょっとした思い込みがずれた歯車となって思いもしない方へと向かってしまう。皮肉なものだと思う。相手を想うが故の嘘をつく。小柄だけど度量の大きい男とは。「恋文」は、私が愛してやまない渡部篤郎の「えっちゃーん(低め)」といういかにもダメな男の発する甘えた声が耳について離れない。
★18 - コメント(0) - 2016年6月21日

265冊目 5年ぶりの再読。古い映画のような話だった。亡くなった人を慕う気持ちと、男女の機微と、義理と人情と……。静かなんだけど感情豊かな作品だった。また歳を重ねてからもう一度読みたい。
★7 - コメント(0) - 2016年6月11日

美しく、繊細な文章にうっとりする。テレサテンの曲と相性が、合いそう。
★30 - コメント(5) - 2016年6月7日

初読みさん。短編5つ。図書館で書庫から出してもらった昭和な本なんだけど、これ素晴らしかった。恋愛メインちらっと家族で、ひとつひとつの話に仕掛けがあり、軽いどんでんが。ありそうな話で共感を誘い、最後まで読ませる。脳はしびれ、胸はビリビリし、涙腺は刺激され、なんかすごく疲れた笑。…と思って今見たら「直木賞」!さすがです。やられました。
★52 - コメント(2) - 2016年6月5日

「愛が本当に、将一の言うように、相手に一番やりたいことをやらせる勇気なら、自分との鎖を断って相手に完全な自由を与える優しさなら、確かにそれは一通のラヴレターだった」こんな考えもあるんだと思った。個人的にはピエロが好き。
★12 - コメント(0) - 2016年6月2日

昭和の古き良きとまでは言わないが、いい具合にセピア調になった時代の話五編。演歌というよりは歌謡曲が聴こえてきそう。作者があとがきで述べているように、登場人物一人ひとりがふと身近な人と重なって見え、断片的に自分の思い出が蘇る。一番好きなのは表題作「恋文」。以前ドラマで観た時に「複雑な女の心理を浮彫りにする絶妙な設定だなあ」と思いながら主人公・郷子に同調して何度も泣いた覚えがあるが、連城さんの小説が原作だったと初めて知った。淡い想いを温めるのにはメールやラインがない方が良かった、と月並みながら思ってしまった。
★40 - コメント(4) - 2016年5月30日

陳腐な言い方でお恥ずかしいが本当に字が涙で滲んで読めなくなった。切ない。どうしようもなく切ない。紅き唇と十三年目の子守唄。そして私の叔父さん。主人公達に似た境遇を重ね自分の人生を振り返る。それを共感と呼ぶのならばこれほどに共感出来る小説を私は始めて読んだ気がする。あとの二編は夫の生き方考え方が私とはあまりに違うため共感は出来なかった。だがきっと読み手により一番にも成り得る素晴らしい作品。ありふれた男女の日常を切り取りながらしかししっかりミステリーとして存在するこの一冊はまさに直木賞に相応しい傑作だと思う。
★156 - コメント(47) - 2016年5月22日

ええ短編集やこれは……。5編とも、男女の恋模様を抒情的な文で描いており、深いところで心を揺さぶってくれました。そして全編に渡って、自然にため息がもれてくるような技巧が遺憾なく発揮されていましたね。真相の解明と共に物語の構図が鮮やかに反転し、なにげない行動や言葉が色づきだす様などはまさに連城作品の真骨頂。特に、40ページ足らずの短編でありながら、登場人物全員の心の機微をミステリの文法を利用しつつ見事に描ききってる「十三年目の子守唄」などは驚異的です。どの短編も語りたくて仕方ないんですけど、文字数が(ry
★15 - コメント(0) - 2016年5月18日

「僕に小さな小さな名場面や名台詞をくれた素人のしたたかな名優さんたちへの、これは、表題通り、僕の“恋文”です」と著者はあとがきで語っている。 昭和の大人たちの物語。昭和の大人たちって、何でこんなに大人なんだろう。 平成の我々は40代になってもなんか、良くも悪くも「現場」なんだよな。 この物語の人たち、同じ年代や少し下の世代とは思えない。
★7 - コメント(0) - 2016年5月12日

味わいのある短編集です。色々な恋の形が描かれていて、その色彩とともに感情も変化していました。全体的にはあたたかくて切なくてしんみりする感じ。恋愛小説とはいっても謎解きの要素もあり、単なる恋愛におさめていないのが面白かったです。若い時には気づけない感情のひだを少しずつ紡いでいくように描かれる恋と人の美しさが印象に残りました。
★96 - コメント(0) - 2016年4月6日

さまざまな恋愛のかたち。イライラしたりウルウルしたり忙しかった。身勝手でずるいやつを好きになり、尽くしてしまうお人好し。振り回されても傷つけられても、変わらぬ想いと思いやり。悪いやつは痛い目に遭えばいいのに、ろくでなしはろくでなしを好きにはならないからな~。人を見る目だけは良いのよね。そういう私もろくでなしです。そんな私でもしんみりしてしまう切ない短編集でした。「紅き唇」の不器用な義母と、「ピエロ」の髪結いの亭主がお気に入り。
★71 - コメント(0) - 2016年4月6日

これ、すごーく好きです!少し切なく、余韻の残る物語がたまらなあです。どなたか、同じような感じの作品ご存知ですか?紹介してください!
★7 - コメント(0) - 2016年4月3日

恋文の 評価:100 感想・レビュー:264
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