デミアン (新潮文庫)

デミアン (新潮文庫)
あらすじ・内容
自我の探求、恋の挫折、悪への憧れ――。全世界の若者に衝撃を与えた青春小説の傑作。

ラテン語学校に通う10歳の私、シンクレールは、不良少年ににらまれまいとして言った心にもない嘘によって、不幸な事件を招いてしまう。私をその苦境から救ってくれた友人のデミアンは、明るく正しい父母の世界とは別の、私自身が漠然と憧れていた第二の暗い世界をより印象づけた。主人公シンクレールが、明暗二つの世界を揺れ動きながら、真の自己を求めていく過程を描く。

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デミアンの感想・レビュー(2258)

何とも随分高みまで引き上げさせられた物語だった。不可視のカインの印を持つ者の長い長い孤独と、比例する深い思索。詩的であり哲学的であり人間臭い。たかが一読しただけでは私の頭では消化しきれない。きっと何度も再読し、その度に新しい発見があろう。とても胸に響いた。
★17 - コメント(0) - 3月25日

シンクレールのこころのなか。純粋な少年から悩み多き青年に。自分を導く親友デミアン。はじまりはちいさなうそ。明るい世界と暗い世界。許可と禁止。思春期独特の葛藤や思考。神であり悪魔であるアプラクサス、誰の頭の中にもいるよきっと。自分が自分であることを誇りに思い認めよ、自分自身を最も理解し変えられるのはやはり自分自身、ってことかな。なんだかどこまでも孤独で寂しく感じる。現代を生きるわたしにも凄く刺さるし惹かれる物語でした。
★5 - コメント(0) - 3月22日

デミアンは本当に小説の登場人物なのか。シンクレールの一側面ではないのか。その疑問に対する答えは見つからなかったが、読み終えた今でもそうとしか思えない。ただの思い込みだったら恥ずかしいのですが。中学・高校時代にでも読んでいれば(途中で投げた可能性も大いにあるが)、自分の価値観に影響を与えていただろう。それでも今読めて良かったと思う。本書にある自己探求や精神世界の話は、ヘッセ後期の作品でより深く語られるようなのでそちらも是非とも読んでみたい。
★17 - コメント(1) - 3月1日

シンクレールが自己を見つけていく話。解説を読んでヘッセが改名して戦時中に書いたとというから驚き…。この本を寝る前に読んだらシンクレールになったみたいに不思議な絵の夢を見た。終盤の戦争になった話はリアリティがある。そして、この本を学生の頃に読んでおけば何か生きるヒントがわかったかもしれない。ただ、ページを捲るごとに内容が難しくなっていくから置いてけぼりな感じになる。いつか時間がある時にもう一度読み返そうと思う。
★7 - コメント(0) - 2月28日

ヘッセはこれで5作目。『春の嵐』『郷愁』『シッダールタ』のように小説として面白いわけでなく、『車輪の下』のように描きたいものを描いた作品。この話は、主人公がニーチェでいうところの超人になろうとする過程を描いている。 これまで読んできたヘッセ作品とは毛色が違い、自己と向き合う場面が多く、人とのかかわりを好む人には合わないかも。 個人的には3章までの主人公の苦悩とカルチャーショックを受けるところが好き。実際に体験していたとしても、これだけ緻密に描くのは相当大変だと思う。
★10 - コメント(0) - 2月26日

凄いなぁ、ヘッセの割に明るいしぜひ色んな人に若いうちに読んで欲しい本。ただ、バリバリの日本人にはやっぱ理解し難い概念がたくさんあるなぁと思います。逆に本や映画やらで触れるしか無いしどんどんそこから知るべきなのかもしれない!兎に角、相変わらずの、良い子だけれど少し闇のある少年と彼を救う決まって達観した別の男の子。ヘッセ先生の描くこの構図、それから少年の少年らしい感情の動きがもうほんとに好きです。
★11 - コメント(0) - 2月24日

ヘッセ二作目。自己探求のお話。明暗の二つの道を揺れ動く心理描写は圧巻。きっとこれはヘッセの思考を追体験する小説なんだろう。デミアンももちろん好きだけれど、ピストリーウスも好き。「誰かを憎んだり、恨んだりするのは、自分の中にある悪が、仮装として他者に現れている」といったセリフや、シンクレールが当意即妙に発した言葉によって別れの審判が下された場面は、ドキっとした。車輪の下よりこっちのが好きです。よかった。
★10 - コメント(0) - 2月22日

価値観の中で揺れ動く感じ。
★5 - コメント(0) - 2月21日

再読。今になって共感できる場面が増えた。シンクレールの葛藤は私の葛藤でもある。私になることはとても困難な道。それが人間の宿命だということだ。救われる。エヴァ夫人以降の話はまだわからないことが多い。後半になるにつれて難解。
★9 - コメント(0) - 2月15日

ちゃんと内容理解しようとすると後半がむずい。自分のなりたい未来をイメージして真剣に思い描き取り組む。でも、残念ながらそこに到達しても、目指すべきゴールはその時々の情勢で変わってくるみたいな感じ?それにしても、いろいろ激動の時代に備えていたデミアンが軍人になって戦争で死んでしまったかのような結末はどういうことなんだろ?私の読解力がなさすぎ??★★★
★1 - コメント(0) - 2月12日

ヘッセでは、読みやすい方に入るのか…。面白かった。
★4 - コメント(0) - 2月10日

公認された光の世界と無視された影の世界の間で揺れ動く多感な少年シンクレールが、自分自身として生きるために、二つの世界を共に認める思想を構築していく物語。終盤になるほど難解でわからない点も多くありましたが、示唆に富む言葉が数多く見受けられました。
★21 - コメント(1) - 2月9日

かれこれ、1年かけてちまちま読んでた気がする。
★3 - コメント(0) - 2月4日

松岡正剛によると、デミアンとは「デーモン」つまり悪魔の意らしい。悪魔に導かれ最後は悪夢の母=自然に辿り着く。ある意味、本作は「ファウスト」のパロディだ。ところで、個人的に好きな場面がある。禁オナに絶望して自殺を試みる友人に、性欲を押さえるものがそうでないひとより清浄だという理由がわからないね、と主人公が看破するシーン。これを読んで僕は自慰を再開しました。
★4 - コメント(0) - 2月2日

不良グループに入れてもらった、でも実はいい子ちゃんな男の子が、善悪の狭間で苦しむ物語。国語の教科書に載っていた『少年の日の思い出』もそうでしたが、少年の罪悪感と、それを隠そうとする心理を絶妙な筆致で描きますよね。少し大袈裟でくどいんですが、そこがまたいかにも少年らしいです。子供時代特有の恐れを思い出します。ああ、大人になって良かった。
★8 - コメント(0) - 2月1日

以前『荒野のおおかみ』を読んだときもそうだったが、よくわかんないけど今回のヘッセは難しいんだよなぁ〜 ってのがあったりなかったりする理由が解説に載っててしっくりきた。 ヘッセと言えば、過去に事由を求めて光を(必ずしも明るいとは限らないが)見出す作品と個人的に思ってそれが好きだったが、『デミアン』は解説の受け売り通りに言えば、前半の少年時代がそれにあたる。 後半は、「夢」を最も原始的な自分の過去(の産物)として捉えて、展開して行ってたのかな? と私は考えました。
★8 - コメント(1) - 1月29日

宗教的な話も多く、かなり難しかった。でも、少年シンクレールが、明暗二つの世界をさまよい、自己と向き合っていく様子は面白かった。ただ、自分には外国物は合わないと感じた。
★7 - コメント(0) - 1月28日

20代の時にこの小説に感銘を受けたことを思い出し再読してみました。非現実的なシーンがたくさん出てきますが、ヘッセにとっては自分自身を探求する過程において、これらが全て真実だったのではないかと感じました。自己を生き抜きぬくということ、それを意識する重要性を教えてくれる一書です。世界対戦時のヨーロッパの情勢と聖書に対する知識が豊富であればより深く読み取れたものがあったと思います。
★8 - コメント(0) - 1月26日

少年が成長していき、内面の世界へ向かっていくさまが不思議な友人デミアンとの関わりを軸に描かれている。結末の解釈はふた通りあるようだが、私は、彼が脱皮したかのように新しい姿で生きていくのだろうと思った。
★23 - コメント(0) - 1月9日

とりあえす最後までページをめくって字をなぞっただけに終わった感じでした。何の事なのか理解出来る様な代物では無いなあと思った。また数年後に読んでみようかな。
★6 - コメント(2) - 1月4日

いろいろ共感し、勘弁してくれ〜となりました。
★5 - コメント(0) - 2016年12月29日

★★★★☆ 漠然とした深層心理を追求する物語。後半の夢の語りに至っては途中で一体何の話をしてるのかよくわからなくなった。性を罪だと感じたことはないので苦悶する様子が理解し難かった。自己啓発的な臭いもあって退けかけたが胸に迫るラストだったので読破して良かった。カインと死刑囚とアプラクサスの解釈が印象的で聖書の綺麗事以外の解釈について興味を持った。デミアンは死んでシンクレールは生きたと思ったが結局生死は重要なことじゃない気もする。キリスト教の知識があればもっときちんと理解できたんだろうと思うと残念。
★5 - コメント(0) - 2016年12月11日

ヘッセって皆が好きな作家だからこそ避けていた部分があった。しかし『シッダールタ』『デミアン』と読んでみて、人気である理由がわかった以上に、自己を、時に追い込み、時に享楽に身を任せ、あらゆる方法で追い求めるその作風に完全に虜になってしまった。この感想で挙げた氏の著書は、死ぬまでに読まなければならない本の中に入る。
★5 - コメント(0) - 2016年12月10日

独得な雰囲気の友人デミアンとの出会いによって、内的に感化されていくシンクレールの物語。前半は読みやすく、明暗の世界の話がすんなりと自分の中に入ってくる感覚が気持ち良かった。が、後半からの現実と空想の入り混じる描写には、ついていくのが精一杯になってしまった。シンクレールは、自分が常に誰かしらを精神的支柱や指導者として心の内に持っていなければならぬことを理解していて、暖かい家庭や、デミアンや、ピストーリウスや、エヴァ夫人にそれらを見出していく。そして最後は自己を確立させたのだろうか。難しいけれど面白かった。
★7 - コメント(0) - 2016年12月6日

時間がかかったけどようやく読了。共感する部分は正直ひとつもなかったけれど、読めてよかったなぁと思う。多分何度読んでも全てを理解することは不可能だけど、自分の今後の人生どうしようなーなんて漠然と考える要素にはなった。
★22 - コメント(0) - 2016年11月29日

学生の時以来、15-6年ぶりに再読。なんで、当時に、もっとこの作品に向かい合っていなかったのかな。それとも、今だから、こんなに感動できるのかな。 実存主義についても、勉強したくなった。
★5 - コメント(0) - 2016年11月27日

いろいろ考えちゃってるよね… シンクレールくん。意外と楽しんで読んだがものすごく共感した、というわけではない。
★2 - コメント(0) - 2016年11月22日

SY
小学生の頃、初めて体験した「ムヅカシイけれどなんだか面白かった小説」アレゴリーなんて知らない頃だからしようがないけれど、「車輪の下」を「楽勝」で読んだ後だから驚いた。しかし、あの卵を破って飛翔するイメージへの関心から、純文学への道が開けたのでした。
★5 - コメント(0) - 2016年11月20日

現実と幻想の間を行きつ戻りつし、目まいがするようでした。一読しただけで何事か言うことは、どうにも躊躇われます。ただ、全体像に対して強く感じたのは、すべてを受け入れるような最後の言葉に辿りつくために、公平な観察者を、そして愛すべき世界を作り上げたような、そんな印象。言い換えれば、はじめと終わりでは違う物語に触れているかのようです。まったぐ見事に、緻密に、溶け合っている。――いろいろなことを感じはするけれど、それは即座に形を成すべきではなく、自分の中で醸成すべきものでしょう。美しい本でした。
★7 - コメント(0) - 2016年11月19日

清く明るい善良な世界と、暴力がうずまく邪悪な世界。対極的なふたつの世界にひきさかれて彷徨する少年の魂に語りかける本書は、学校や社会の束縛に反発しながらも、暴力的な反抗にいそしむ不良の流儀にもなじめなかった中学のころ、第三の道をさししめしてくれるバイブルのような存在だった。いかにして自らの内なる悪と対峙しうるのか、という問いへと誘惑するデミアンは、当時どれほど魅惑的にみえただろう。善と悪と、その彼岸という三つ巴の世界でゆれる葛藤を描いたこの作品は、いまも初心へと立ち返らせてくれる大切な小説であり続けている。
★3 - コメント(0) - 2016年11月16日

『利口なおしゃべりなんかまったく無価値だ。自分自身から離れるだけだ。自分自身から離れるのは罪だ。』 『音楽は、いたって道徳的でないから、ぼくにとって非常に好ましいのだと思うのです。ほかのものはすべて道徳的です。』 『大多数の人々は、外部の物象を現実的と考え、内部の自己独得の世界をぜんぜん発言させないから、きわめて非現実的に生きている。それでも幸福ではありうる。しかし1度そうでない世界を知ったら、大多数の人々の道を進む気にはもうなれない。シンクレール、大多数の人々の道はらくで、ぼくたちの道は苦しい。
★7 - コメント(1) - 2016年11月8日

ウテナで引用されていたので読みました。今の時代に生きる僕らが読むと、すべての葛藤を乗り越えた先にある絶対的な聖なるものへの憧憬がむしろ強く意識されてくるのではないでしょうか。僕は読みながら、デミアンとその母という存在達に善の理想形のようなものを感じていました。そういったものは現代における多くの支配的世界観で否定されてしまっているけれども、日常性の中での生き方として模範にできたらどれだけ美しいのだろうか、と思います。
★3 - コメント(0) - 2016年11月4日

『しかし、実行したり、十分に強く欲したりすることのできるのは、その願いが完全にぼく自身のうちにある場合、実際にぼくというものが完全にその願いに満たされている場合に限るのだ』――せやねん。自己を欺きくるしめる努力は惰性的な努力にすぎなく、無駄な骨折りにひとしい事柄。内的からでない贋作の努力によって自我は乏しくなり、やがて自己を見失うことになる。見るものすべてが灰色に霞み、愛せなくなる。そうならない為にも、自分を自分自身に導く道をみつけなくてはいけない。そこに落ち着き、生き残るにたる人物にならなくてはならない
★7 - コメント(0) - 2016年10月21日

初読の筈。でも子供の頃からハイタカの下りだけが記憶に残っていて どこから得た記憶なのか不明だったけど この本だったのかーと妙な再会に感動した。自分自身が一番自分を知っている筈なのに自分がわからないと思う時があるのは社会含め外部で作られたルール等に影響を受け、それに意識的・無意識的にでも沿おうとするあまり本来の自己欲求・進む道が見えなくなってしまうからなのかな。大衆に寄せるのは無難かもしれないけど、たとえそこから逸脱したとしても自分の心が望む道へ進めれればやっぱり本人は幸福で後悔も減るだろうなぁ。面白かった
★9 - コメント(0) - 2016年10月21日

何度読んでもこの本を理解しきれなかった。解説を読んで、やっとわかったような気がする。「すべての人間の生活は、自己自身への道である」。自分自身になろうとすること。私の自分自身とはどういうものなのだろう。少なくとも、今の状態は絶対に嫌だ。すべての生活。毎日いかに生きるか、ということか。だとしたら、この言葉ほど今の自分を叱り、激励してくれる言葉はないかもしれない。毎日毎日、今日も駄目だった…となっている今の私の生活。今から変えていこう。歯を食いしばって、自分自身になろう。自分自身を思い描きながら。
★16 - コメント(0) - 2016年10月5日

車輪の下はあまり好きではなかったが、これは好き。
★3 - コメント(0) - 2016年10月4日

おぉ、なんと重厚で痛みを伴った書だ。古き良きキリスト教の、暖かい家庭で育ったシンクレール少年が、成長するにつれて、自分の内なる信仰?哲学?を思い悩みながら、親友との交流を通して獲得していく話。キリスト教に馴染みのない自分はカインとアベルの逸話ですら、一旦本を閉じて調べてまた本に戻って、最初は手探り状態で読み進めたけれど、後半は怒涛のように読み進め、シンクレールの内なる熱い暗い思い、鳥が卵の殻を割って今まさに世界に出ようとする様を目の当たりにした。
★14 - コメント(0) - 2016年10月2日

後から思い返せば出会うべくして出会った年上の友人デミアン。それはまだ十歳の時であったが、デミアンの影響で今までの家庭内の平和で道徳的な世界から一歩踏み出す。文中で印象深いのは「鳥は卵の中から抜け出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するのものは、一つの世界を破壊しなければならない。鳥は神に向かって飛ぶ。神の名はアプラクサスという」という言葉。このあと、現実と妄想が交錯しぞくぞくっとする不思議な思想にはまっていく。若い時に読んだら新興宗教に興味もちそうで危なかったかも!?
★13 - コメント(0) - 2016年10月2日

デミアンの 評価:68 感想・レビュー:527
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