ポー詩集 (新潮文庫)

ポー詩集 (新潮文庫)
あらすじ・内容
彼が偉大なる先駆者であることは疑へないところです。――芥川龍之介(「ポーの片影」)。現代文学に大きな影響を与えた代表的詩作を一挙収録!

詩人として、小説家として、19世紀アメリカ文学の中で特異な光を放つエドガー・アラン・ポー。彼の詩は悲哀と憂愁と幻想に彩られ、ボードレールのフランス語訳によってフランス象徴主義の詩人たちに深い影響を与えたことはよく知られている。本書には、ポー自身が『詩の原理』の中で創作過程を明かしたことで著名な「大鴉」のほか「ヘレンに」「アナベル・リイ」などの代表作を収める。

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ポー詩集はこんな本です

ポー詩集の感想・レビュー(260)

黒々とうねるような闇が広がっていて、希望はほとんど感じられない、そんな印象を受けた詩集。「大鴉」「勝利のうじ虫」が特にいい。
★4 - コメント(0) - 1月29日

海のほとりの王国に人影は最早無く、壮麗な宮殿は崩れ始めている。指のあいだをこぼれ落ちていく美しいもの、愛おしいものたちをみな、ここに埋めよう。ここは愛しいものたちの奥津城。やがて冷たい土の中で腐り、蛆に集られ、朽ち果てていくだろう。喪われたものを歌うように悼む言葉は、繰り返されるたびに幻想や悲哀、狂気を深め、読むものをいざなう、夢の中へと、海の底へと。こちらの訳もいいけれど、岩波の対訳と併せて読むとなお良し。原文を声に出してみると(意味がわからなくても発音が下手でも関係なく)さらに良し。
★13 - コメント(0) - 1月21日

2017年14冊目。The Ravenを読んだ後の邦訳『大鴉』として、こちらの阿部保氏訳を選んだ。同氏は、昭和10年頃にポーの『詩の原理』を訳していたらしい。同作には傑作『大鴉』の製作過程及び繰り返されるNevermoreの重要性も書かれているため、少し期待していたのだが…この点については日夏氏のそれを参考にしたらしく「またとない」となっていたのが残念だった。やはり詩の翻訳は、あくまでその詩の世界観をつかむためのもの、と割り切る必要がある。その点においては、同著はかなり成功しているのではないかと思う。
★97 - コメント(5) - 1月12日

大鴉が1番好きでした。
★1 - コメント(0) - 2016年10月28日

ポーの詩を読むのは初めてだ。北大のHPによれば、訳者は美学を専攻され「ポーなどの美的理念について深く探求を重ねるとともに,詩人と世界観の問題についても深く考察するところがあり」「詩集などは流麗な訳を与えた」とある。韻を踏んだ訳文は読んでいて、知らないうちにポーの世界に入ってしまう。アナベル・リイ、鈴の歌が印象に残る。「詩の真の目的」に《今迄は我々は只抽象について語るごとく詩の話をしてきた。それ故、それが色々の様式に応用されるということは明白である。感情は発展して彫刻や、絵画、音楽などになる》の一文も。
★1 - コメント(0) - 2016年9月21日

ネクロフィリアですか。なるほど。やはり「大鴉」にいちばん魅かれました。
★6 - コメント(0) - 2016年6月28日

退廃の美学。幽玄の世界観。陶酔の筆華。それにしても、読めない字の多いこと。。。(笑)
★8 - コメント(0) - 2016年6月26日

再読。読むという表現は適当ではないかもしれないが。この詩集の中で(ポーの詩集全体でも同じ答えになる)大鴉だ。何を言っても繰り返されるネバーモア。二度とないと訳されるそれは字面以上の不吉さを読む者に与えるのだ。
★4 - コメント(0) - 2016年4月20日

ナボコフの小説『ロリータ』の元ネタになった「アナベル・リイ」のみ。▼やはり外国の詩は苦手。意味がわからない。ネットで調べたら、もっとわかりやすい翻訳や解説がたくさん見つかった。▼カバーイラストが不気味。ただでさえポーの顔って怖いのに。
★26 - コメント(1) - 2016年2月13日

詩を読むのはひさしぶりでした。もう一度じっくり読みたいです。大鴉は何だかリズムを感じました。
★1 - コメント(0) - 2016年2月7日

名探偵デュパンが活躍する"モルグ街の殺人"やゴシック小説を代表する"アッシャー家の崩壊"で知られるEdgar Allan Poeは詩人としても有名です。本書には、"大鴉"、"幽霊宮殿"や"アナベル・リー"など代表的な詩作を収録しています。けっこう難解なのですが、ゴシックな雰囲気を味わいたいのであれば、ポーの詩は最適です。詩集"悪の華"を書いたボードレールらフランスの詩人にも大きな影響を与えたといいます。できれば、"構成の原理"などの詩論と一緒に読むと理解が深くなるかと思います。
★24 - コメント(0) - 2015年11月13日

詩は、というか言葉は、あるいは声は音楽なんだろうなあ。陽気というと見当違いだろうけど(無教養)、鼻歌のようなディキンソン、朗らかなポー、だと。
★1 - コメント(0) - 2015年11月8日

幻想、狂気、死…鬱々とした雰囲気が哀しくも、とても美しい詩集でした。まえがきで訳者がこの詩集がいかに暗いか力説してしまっているため、読み始める時には既にその前提が脳内にあることが少し残念。まえがき飛ばして、予備知識なしで読んだ時にこの世界観をどう感じるのか興味が湧きました。
★11 - コメント(0) - 2015年10月15日

「大鴉」。幽玄なる来訪者の如く厳かに表れ哀しみにくれる若い男の前にただ声を鳴らす一羽の鴉。鴉は言葉の意味を、男にとって言葉が何の意味をもたらすのか理解もしていないだろう。しかしその繰り返される言葉の無機質な律動…韻に揺さぶられ狂気にも似た哀しみに打ちのめされる男に憐憫と愚かさすら感じてしまう。詩を読むときに詠んだ人間の背景を慮って想像を巡らせてしまうのだが、間違いなくポーの詩も彼の不遇、大切な人との別れ、喪失…がこの美しい律動に音楽をもたらす。鈴の音や鴉の声、狂人や蛆虫すらも麗しく拍子をとり始めるのだ。
★26 - コメント(1) - 2015年9月19日

ポーの詩集は数あれど、この表紙に一目惚れした。羽根ペンになったポーの、含みのあるこの表情。18篇の詩が収められたミニマルさと、冒頭に『大鴉』を配する親切さ。けれど、そんな独りよがりな親しみをはね返すように暗闇からさざめき響き渡る遠雷のような声。愛した美しいひとは永遠の深い眠りによこたわり、夜更けの墓地には震える百合の涙がひとしずく滴り落つる。覗くことさえ困難な帳のむこうに、ひんやり立ちこめるのは、音楽のような、と誰かが云った澱みないゴシック美。ボードレールを、マラルメを、そして芥川をも魅了した麗しい幻想。
★132 - コメント(1) - 2015年9月3日

不気味で暗く冷たい、それでいて美しさや言葉の繊細さも兼ね備えた洗練された文章。時間をかけて研究したい詩が多くあった。
★2 - コメント(0) - 2015年2月28日

ユラリウム、勝利のうじ虫、ヘレンに
- コメント(0) - 2015年1月10日

森晶麿『黒猫の~』シリーズをより深く理解したく購入。詩の持つ意味を全て理解出来た訳ではないが、詩の持つ雰囲気は味わうことが出来た。詩は韻律などが大事にされているので、いつか原文で理解出来るといいな。
★7 - コメント(0) - 2014年11月26日

ポー、というとモルグ街の殺人が浮かんで、詩人としての側面を知ったのはこの本を見つけてからです。しかし、私が詩というのをほとんど読まないし感性が乏しいのか……難しい(^^;; 私の読んだのは旧字体で書かれていたので辞書片手に奮闘していました。難しくて、何を書いているのか……なんてなりましたが、アナベル・リイは好きな作品です。全体的にどんよりとした感じだなと思いました。ポーに関する予備知識とか身につけてから読み直します。
★2 - コメント(0) - 2014年8月11日

【エドガー・アラン・ポーによる名詩選】『新約聖書』/ドイツ語訳原典との比較対訳を把握すると厳密にはドイツ語起源でもあるポー詩集、つまり古典主義的価値観をゲーテの起源説にも求められるのだろうか。英訳立場における論集を「エドガー・アラン・ポー」と定義したとしてもラヴクラフト到来を無意識予期していた痕跡も確認可能、従ってラヴクラフトの起源説をゲルマン起源に置き換えていくことも再形成に出来る。シェイクスピア英文学幻想美をオリエントに転換、つまり答は「オリエント起源現代文学としてのゲルマン文明史論統治」と仮呼称に。
★25 - コメント(0) - 2014年8月3日

ポーの代表作「大鴉」、『ロリータ』の元とも言える「アナベル・リイ」、美への渇望と仮の埋め合わせ、美の創造を追求するものとしての「詩の真の目的」などを収録。訳が古くなっていて少し読みにくいものの、読めないわけでもない。
★9 - コメント(0) - 2014年7月5日

まず読みづらいってのが一番の感想。やっぱり訳しちゃうと日本語の言い回しが難しくなったりしちゃうんですね。詩自体、普段あまり読まないというのもあるかもしれないですけど。でも不安の谷間とか印象に残った詩はありました。
★1 - コメント(0) - 2014年6月5日

翻訳による影響がどれほどのものか分からないが、あまり私好みではなかった。 有名なアナベル・リイも収録されている。これは中では好きなほうだった。
- コメント(0) - 2014年5月6日

外国詩を理解するのは難しい。ギリシア・ローマ神話などのヨーロッパ的下地が完全に抜け落ちているのに加え、訳文だとどうしても難しい表現に頼らざるを得ないと思うからである。けれども理解したい分野。それにしても、ボードレールを読んだ時と似た感覚に陥ったわけで(ボードレールとポーは詩を紡ぐにあたって、まるで悪魔と契約したのではないかと疑いたくなるような、聖堂の彫刻として備え付けられているガーゴイルの顔を熱心に観察しているようなよくわからない感覚)解説を読むと、どうやらボードレール自身もポーと己を重ねていたらしい。
★12 - コメント(0) - 2014年2月3日

訳者の「前に出ちゃうぜ」感がなんとなくうーんって感じですかね。あとがきとか。ぬぬ、って思った。「幽鬼の宮」が個人的に印象深かった。
- コメント(0) - 2014年1月27日

ポーのお誕生日に寄せて。「大鴉」の暗唱を心のなかで絶叫中。
★13 - コメント(3) - 2014年1月19日

旧字体や読み仮名にだいぶ難儀した。表紙が違うから、現在の版とは違うのかな。構成がやはり凄くて、でもそれゆえ頭に入りづらいというか読み下すのが難しかったように思う。いくつか小説中の詩という形態も面白いけど、本書中では「ユラリウム」が一等面白かった。ポーの小説のようであった。ポーの詩はポーの小説っぽい、というか詩でもポーはポーで、「大鴉」なんてその典型のように思えた。他の訳でも読んでみたい
★3 - コメント(0) - 2014年1月18日

幻想的、計算された美、これらの表現がこれほどまでに当てはまる作品はないだろう。読めば読むほど夢の中に誘われ、はっきりとみえる白昼夢のようだった。 ポーの小説と同様に人間の狂気、夜の暗闇、幻想的な情景がありありと表現されている。
★4 - コメント(0) - 2013年9月15日

普段詩集を読まないせいもあって、あまり理解できませんでした…修行不足。でも率直に言うなら、巨大な鉄の彫刻のような印象。冷たさと熱と、重苦しさ、拒絶する性質を持ち、それでいて綺麗だけど悲しくなる。文体は、いかにも詩!というより、ちょっと不思議なかんじでした。もっと読む力をつけてからまたチャレンジしたい。
★3 - コメント(0) - 2013年7月11日

『大鴉』『夢の夢』『ヘレンに』『海中の都市』『死美人』『レノア』『不安の谷間』『円形戯場』『ヅァンテ島の歌』『幽鬼の宮』『勝利のうじ虫』『幻の郷』『ユウラリイ』『ユラリウム』『ヘレンに贈る』『黄金郷』『アナベル・リイ』『鈴の歌』『詩の真の目的』収録の詩集。『大鴉』が読みたくて、読んでみたけれど不可解で、でもなんだか胸にのしかかってくるような詩でした。思ったよりも失った愛する人にささげる美しくて狂おしい詩が多くて驚いたり。
★13 - コメント(1) - 2013年4月30日

ルドン展で興味をもって購入。うーん、小説はおもしろいんだけどな。詩は今ひとつぴんとこなかった。平和でのんきな自分にはちと難しいらしい。
★5 - コメント(0) - 2013年4月22日

一度で理解するのは難しい。が、噛めば噛むほど味が出る言葉の深淵。とても整った詩だという印象。言葉選びが甘やかで、音楽的。好きな作風だ。『大鴉』はやはり貫禄がある。訳文の押韻が心地よかった。「またとない」のリズム。バビロンをテーマにした『海中の都市』が、この詩集の中では一番気に入った。「見よ!死の神は王座をしつらえた」という一文目の引力で一気に引き込まれる。「地獄は一千の王座から立ち上がり この都に敬禮(いや)を拂え」の絶対感。堂々たる暴君らしさが、いかにもバビロン。
★5 - コメント(0) - 2013年4月5日

大きな活字で読みやすかったです。
★1 - コメント(0) - 2013年3月13日

難しい。でもつまらないわけではなく、言語世界の魅力は感じた。これほど薄い本ならどうせなら原文も載せてほしかった。隣に原文があると訳者からすればプレッシャーだろうけど。最も好きだった詩は「ユラリウム Ulalume」。「この詩は肉と霊との対話の形の物語詩」とのこと。「ウイア」や「オウバア」の造語の地名やギリシャ神話に登場する美少女サイキィなどから『指輪物語』のようなファンタジーな世界を想像する。冒険をしたくなる土地。
★3 - コメント(8) - 2012年12月31日

物を形容する言葉がすごく好み。 ポーのなのか、訳者の方のなのかわからないけど。 幸福を表す物と対比して寂寥感とか喪失感を引き立てるありがちな手法だけど、言葉の一つ一つに想像する余地があって、うっとりする位とても綺麗。繊細で繊細過ぎて痛い位に綺麗。
★5 - コメント(0) - 2012年11月18日

詩はあまり読んだことないのでよく分からないですが、物語性が強くて読みやすい気がします。
★4 - コメント(0) - 2012年10月21日

ポー詩集の 評価:66 感想・レビュー:65
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