この日をつかめ (新潮文庫)

この日をつかめの感想・レビュー(54)

ノーベル文学賞を受賞したベローの代表作。44歳のウィルヘルムの人生は行き詰っていた。お金と仕事はなく、妻とは離婚し、一緒にホテルに住んでいる父親は金銭的な援助をしてくれない。タムキンと言う怪しげな男にだまされて、投資につぎ込んだ700ドルも全損になる。そのような苦境の中で、ウィルムヘルムは「その日をつかめ」という人生の哲学に目覚めて、この世の人々との人間的な繋がりを実感するのだ。他人の葬式に彼が紛れ込んでしまい、彼が泣き出す最後の場面が素晴らしい。滑稽で痛切で、生きることの哀しみが胸に迫ってくる。
★110 - コメント(0) - 2月24日

途中が怠い。登場人物には共感できず、特に意外性のある展開が有るわけでもない、(作者とは関係ない話だが)それ必要なの?と首をかしげるような訳注とあわせてテンポが悪いと感じた。人生の不条理と生きる意味を語るのに主人公に全く同情も共感もできないのは致命的な気がする。読みながらある程度予想していた通りのオチだったけれど、この最後の4ページがすごく良かった。参列者のピントのずれた会話がすごくアイロニカルで面白い。人生の格言に使えそうな言葉がどんどん出てくるのでそういうのが好きだったならもっと楽しめたかもしれない。
★3 - コメント(0) - 2016年6月16日

自分の存立の基礎としていた親や、仕事、家庭といったものに突き放されたときどう生きればよいのか。一つ一つの要素が剥がされていく。だが、今の視点から見ると結末も劇的なものではないし、この題名の表すところも目立ったものでもない。うーん。
★4 - コメント(2) - 2016年5月8日

...
この日をつかむには、とりあえず目の前の人に、精一杯尽くしてみよう。 実に面白かった。古いニューヨークの喧騒が聴こえた気がした、どんな音なのかは知らないけれど。
★1 - コメント(0) - 2016年1月12日

失業、父や妻との確執、空しい人間関係…と窮地に立つ主人公の一日。怪しい心理学者に唆され投資に手を出したり、主人公のダメっぷりがなんともいえない。登場人物の心理や互いを理解する難しさがよく伝わってくる。孤立無援の状況で主人公がいきなり人間愛に目覚める結末にびっくりした。天の啓示?よくわからないながら、この強さがあればなんとか生きのびるだろうと思えた。「この日をつかめ」というホラティウスからの引用が印象に残った。
★5 - コメント(0) - 2014年12月21日

感情の表出
- コメント(0) - 2014年10月14日

再読 当時のアメリカがわかっていたらもっと理解できるのだろうか。テーマ自体はわかりやすく、意外とさくさく読める。戯曲や詩などから引用も多く、これをきっかけに読んだ本も少なくありません。
- コメント(0) - 2014年1月13日

名前だけ知っていた作家。古くさい。今じゃ読む人も少ないのも当然。ナボコフが酷評していたそうだがさもありなん。ナボコフは今でも読まれているがこの作家は忘れられている。しかも新しさがないだけじゃない。主人公に魅力がない。描写が美しいわけでもない。そんな小説だが、嫌いじゃない。たまにはこんな小説もいいじゃないか。愚痴っぽくて明るくないアメリカになぜか親近感を感じるのだ。それと現代文学らしい難解なしかけがないから、気楽に小説を楽しめる。リアルな人間が描けていてそこがよい。
- コメント(0) - 2013年11月30日

正直に言ってしまうと、まだ自分には早かったのでしょう。話が理解できないということではなく、この境地に至るまでには人生を踏み込んでいないと言う感じです。10年後にもう一度読み直したい一冊。
- コメント(0) - 2012年7月11日

今なら感情移入できるかなと思い読んでみた。ダメだった・・・この主人公悲劇的とは思ったが、全て自分の蒔いた種なんだよなあ。
- コメント(0) - 2012年4月13日

窮極の状況に追い込まれた主人公が絶望の中で転げ回る物語は、あまりにも悲劇的であるがゆえ、喜劇を思わせる。そして、そこで問われる人間存在であるからこそ、強烈に胸を打たれるのだ。「いま・ここ」を生きよ、「この日をつかめ」という言葉がとても切実に響いた。ノーベル賞作家ソール・ベローの素晴らしい作品たちが復刊され、再び広く読み継がれていくことを切に願う。
★6 - コメント(0) - 2011年6月25日

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主人公が人間的に甘い。俳優になる夢を追いかけて諦めてなし崩しで生きて…といった具合。読者に感情移入をさせないようにときおり三人称になる。最後の方の畳みかけるような展開がいい。
★2 - コメント(0) - 2010年9月28日

小説を読むと頭の中に映像が浮かんでくるものだが、私には44歳相応のトミー・ウィルヘルムを想像することはできなかった。作者は本文中でウィルヘルムに対し直接的に評価は下していないものの、読者はウィルヘルムの自分を省みないダメっぷりに呆れざるをえないし、時には身をつまされる気分となる。それゆえにラストの皮肉なユーモアをどうとらえるかが問題となる。私は、あとがきにある捉え方とは正反対の意見です。
★9 - コメント(0) - 2009年7月19日

忘れ去られた名作(地味だけど)。私も内容をすっかり忘れていたし、ノーベル賞作家なのに絶版になって久しい。「マーブルアーチの風」にこの作品の名前が出てきたので、今読まなきゃ二度と思い出さないぞと思って学生時代の蔵書から引張り出す。妻子には逃げられ、金はないのに株取引に手を出し、父親にも見放されたダメダメな中年男ウィルヘルム44歳の一日の物語。ダメな方向にどんどん流れる弱々しい姿はやはり私自身と重なる。誰もが自らの重荷を背負い「いま・ここ」を生き、この日をつかむしかないのだ。
★10 - コメント(0) - 2009年4月16日

なんでこの人の作品は最後に人類愛に向かうんだろう。
- コメント(0) - 2006年1月6日

実家にあった本(たぶん父の)。 何故、父がこの本を選んだか興味がある。 ノーベル賞取ったからかなぁ?およそ父のイメージに合わない内容だ。 むしろ、娘の私が耳が痛い内容だった。
★2 - コメント(0) - --/--

学生時代に
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