長距離走者の孤独 (新潮文庫)

長距離走者の孤独 (新潮文庫)
あらすじ・内容
優勝を目前にしながら走ることをやめ、感化院長らの期待にみごとに反抗を示した非行少年の孤独と怒りを描く表題作等8編を収録。

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長距離走者の孤独はこんな本です

長距離走者の孤独の感想・レビュー(564)

走ることが好きな関係から読んだ本ですが、読んでよかった。表題作の「長距離走者の孤独」だけでなく、全編を通してアラン・シリトーという作家の世界に触れることができた。それは、その時代の空気を多分に含んだものであった。貧しさと時代の中での苦しさに揉まれる中年や、貧しいながらも時代を生きる少年。どんな時代や社会の中であれ、結局日常を生きるしかなく、その日常こそ波乱に溢れている。他の作品も読みたい。
★23 - コメント(0) - 3月22日

体制に抗う精神がカッコいい。ただ読みにくい。
★3 - コメント(0) - 3月8日

映画原作 ゴール前でギブアップする姿がかっこよかった
★20 - コメント(0) - 2月25日

表題作のロック感、何か兎にも角にも勢いだけの反骨心が爽快。長距離走で優勝すれば悪くない将来を約束されてたはずのチンピラ少年が、ゴール手前で「テメーら体制側の言いなりになってたまっかよ」と立ち止まって自らのプライドを貫き通すという筋書き。あと5年もしないうちにメチャ多感な時期を過ごし始めるであろう甥っ子とか、もし子供ができた時とか、バリバリの反抗期に読ませて、盛大にヤンチャしてほしい。カッケーけれども三十路にもなれば体制側の気苦労も分からんワケではなく、どちらの言い分にも与したくなり複雑w
★20 - コメント(1) - 2月7日

-i
「漁船の絵」がとても好きでした。二人が離れてからのお互いの孤独の埋め方が不器用で、その距離はとても遠くにも思えますし、触れられるほど近くにも感じられました。ただ重なることがないのは、もう二人は過去の二人への残滓だけを懐かしんでいただけなのかな、とふと思いました。
★6 - コメント(0) - 1月25日

忘れていたような幼い頃の反抗心を思い出させてくれる小説だ。 だけど、その反抗心は他人に対してではなく自分に対して向けていきたいなぁ。 「なにやってんだ、しっかりしろよ、お前。なびいてんじゃねぇよ」ってね。 (^^)
★3 - コメント(0) - 1月9日

期待を裏切る感化院の少年が抱える孤独がぐっときた。全体的にトゲトゲして、背景には暗いものがあるが、それを補ってあまりあるエネルギーを感じる。最後のフランキー・ブラーの没落も、決して古びたりしない話だ。ちょっとした変わり者の少年は、意外と仲間のなかで慕われていたりする。でも、少年は社会によって短所と表裏一体のユニークさを奪われてしまう。
★11 - コメント(0) - 2016年12月6日

表題作は訳の拙さであまり楽しめなかった。アーネストおじさん、漁船の絵と、良いと感じた作品はいずれも丸谷才一さんが訳しているもの。訳って大事だなぁと思いました。
★26 - コメント(0) - 2016年11月29日

NAO
盗みを働き感化院に入れられたスミスに、「誠実であれ」という院長。だが、全英長距離クロスカントリー競技の選手に選ばれたとき、スミスは院長の心の奥に潜む偽善に気づいてしまう。院長の期待に反抗し、トップで独走していながら、最終的にはわざと後から来たランナーに追い抜かれることで権威に抵抗するスミスの孤独と怒り。誠実とは何だろうと真剣に考えすぎる彼は、若すぎるのか。
★63 - コメント(1) - 2016年11月25日

「長距離走者の孤独」「アーネストおじさん」「レイナー先生」「漁船の絵」「土曜の午後」「試合」「ジム・スカーフィデイルの屈辱」「フランキー・ブラーの没落」以上8編を収録。表題作より最後の「フランキー…」の方が面白かった。古いイギリス文学だがなかなか楽しめました。訳者って大変ですね。
★6 - コメント(0) - 2016年11月10日

短編集。どれもいいが表題作が中でもいい。行動自体は等身大のささやかな反抗だが、心の中では自分が自分であることを全世界から守り抜くための戦いであるかのような崇高さがある。そのためか登場人物がとてもいきいきとしているように感じた。解説を読んでから階級社会イギリスのプロレタリア文学だったのかと気付く。そんなことはどうでもいいと思うくらい語りが上手かった。切ない「漁船の絵」も最後の「フランキー」もよかった。
★11 - コメント(0) - 2016年11月6日

とてもよかった
- コメント(0) - 2016年10月18日

kuu
階級社会を考えるイギリス作品を続けて読んだ。 どうにも抜け出せない生活のクラス。しかし、主人公は、それをやっかむでもなく、その世界で完結しようとしている。どちらかというとネガティブな内容なのに読後落ち込まないのは、そのせいかと思う。 表題作品以外では、『漁船の絵』の切なさが好きだ。
★5 - コメント(0) - 2016年9月30日

わからない。
★5 - コメント(0) - 2016年9月19日

地に足ついた労働者としての実感と、現実はそうはいっても…という夢想が入り交じったとても素晴らしい短編集だと思いました。訳者の力もあるんでしょうが、ひとつひとつの物語が生き生きと想像力をかき立ててくれました。
★5 - コメント(0) - 2016年9月19日

感想は読書会終わった後に(^_^)a
★3 - コメント(0) - 2016年9月5日

2001年読了。
- コメント(0) - 2016年8月29日

★5: 8話の短編どれをとっても完成度高い!いわゆる”厭ミス”なのか。後味あまりよろしくないが、いかにも現実にありそうな結末に納得。とくに印象深かったのは、収録作『漁船の絵』に描かれる、読書家の夫と読書をまったくしない妻の話。たしかに読書に興味ない人からしたら、本の世界に没頭する人との暮らしって、時にたまらなく孤独なことかもしれない。だってたとえ傍に寄り添ってたとしても、相手の心はいつだって、どこかここにあらずなのだから。でも読書する人だからこそ醸し出せる”空気”があり、心地よい距離感を理解するのだけど。
★12 - コメント(0) - 2016年8月9日

★2 - コメント(0) - 2016年8月6日

★学生時代、プロレタリア文学の一つと言われ読んだ覚えがあるが、私の階級闘争はもっぱら雀荘の中にあった。何十年の時を経ての再読だが、もはや遅すぎた(最早遅い?漢字で書くと意味不明だ)。社会主義は瓦解したし、私の青い感性は過去に置いてきてしまった。そして今の私は院長側にある。年月は確実に人を変えるよ。★主題を階級間格差に置くのではなく、大人(社会)の価値観と青年(個)の価値観の相克として読んだほうが面白い。
★44 - コメント(0) - 2016年7月23日

私は長距離走ったりはしないけど、早朝のジョギングの清々しさが伝わってきた。なんたって「世界に生み落とされる最初の人間」みたいに思えるのだから。「誠実」さのところは、なんか中学生くらいの頃の気持ちを思い出してすごくよくわかる。そしてこのろくでなしに同調して最後はスカッとした。この短編集はどれも気分よく読み終えた。好き。
★14 - コメント(0) - 2016年7月16日

『土曜の午後』。シリトー好きかも。
★6 - コメント(5) - 2016年5月16日

うーーーん★☆☆☆☆
★1 - コメント(0) - 2016年4月28日

アラン・シリトーは大人の目線でなく子どもの、しかも完全な子どもでなく、ちょうど思春期を迎えたような特殊な世代目線で生き生きと描いている。彼らは大人ほど世界を広く見渡せないかもしれない。でも彼らは自分たちが見ている世界を「これが全世界だ!」と感じ、その少し狭い世界を全力で生きている。彼らは大人の言葉が下劣極まりないものだと錯覚する。大人の知らないコミュニティを形成する。時には大人から見ても残酷なものの見方考え方をする。そんな大人でも子どもでもない、一種独特な生物の視線で描いている作品だなあと思った。
★8 - コメント(0) - 2016年4月22日

全8篇の短編集。昔は特に、社会への不満を小説にすると、読者から反響があったんでしょうか?感化院とは日本で言う少年院のこと、無言の抵抗が美学の方程式は共感します。映画、「スリーパーズ」を思い出す。ただし、訳がいまいちでした。「せ○○○」はもうちょっと別の表現が出来たはず。デリカシーなさすぎ!そして、漁船の絵はジーンときます。これはオーヘンリレベルです。
★17 - コメント(4) - 2016年4月22日

○表題作よりも、「漁船の絵」の方が好みだった。自分にはまだまだハリーとキャスィーの繋がり方を理解できないけど、二人がとてもいい関係なんだということはわかる。ある意味、愛を超えた、理想の男女の関係なのかもしれない。
★22 - コメント(0) - 2016年3月10日

rb
解説に書いてあるように、労働者的な作品と沈んだ語り口の作品に分けることができそうだが、個人的には後者の『アーネストおじさん』『漁船の絵』が好み。後にも先にも空虚な日々を見出すばかりの孤独なアーネストおじさんは、心にささやかな灯をともすが、……。『漁船の絵』の主人公は、「おれの生活には目的ってものがなかった、という気がしだした。それに、もう、信仰のほうへ向うのも、大酒飲みになるのも、手おくれになっている。なんのために生きてきたのか?そう思った。おれには判らない。いったい何が目的だったろう?」と振り返る。
★63 - コメント(0) - 2016年3月2日

「権威に抵抗する青年の反抗心を描いた傑作」を中年になって初めて手にした。全編通して労働者や貧しい子供達が主人公となり、その底辺の生活ぶりが描かれ、陰鬱な気配が漂うが飽きることなく読了。やはり表題作は秀逸だ。権威への迎合を嫌い自分のポリシーを貫いて、長距離走の大会である行動を起こすスミス。斜めを向いた反骨心が若者らしく瑞々しい。『漁船の絵』は郵便配達人の夫と別れた妻の話。夫の元妻に対する献身的な行為に心打たれ、こんな割り切れない愛の形もあるのだとしみじみと余韻に浸った一編。装丁も印象的な名作。
★80 - コメント(0) - 2016年2月21日

始めのうちは読みにくかったが、読み進むにつれてのめりこんでしまい、暗く貧しいこの街が居心地よく感じられてくる。表題作の「長距離走者の孤独」は終盤ワクワクしながら読んだ。「よくやった!」と快哉。
★13 - コメント(0) - 2016年2月21日

表題作は痛快、フランキー・ブラーの没落もスタンド・バイ・ミーみたいな切ない気持ちになる。 でも一番はやっぱり漁船の絵か。自分のあげた絵を元妻に質屋に売られても、それでも金を貸し続けて、結局それが自分のしてやれた唯一のことだった主人公。話の最後の「おれたちは二人とも愛のためになにもしなかった。だから、いけなかったんです」という言葉が印象的だった。
★8 - コメント(0) - 2016年1月29日

好きなミュージシャンの愛読書ときいていたので以前から気になっていたものの、やはり翻訳物はキツかった。チョピリ斜め読み。「土曜の午後」「ジム・スカーフィデイルの屈辱」「フランキー・ブラーの没落」が面白かった。そんで、3編飛ばした(邪道だわ) 現代日本語での言いまわしだときっとすごくかっこいいと思う。(それも邪道で既に違う作品だな)
★4 - コメント(0) - 2016年1月22日

mm
自伝的感じのものと創作的なもの8編。いずれも貧しい労働者階級のドラマ。どちらか言えば、社会からドロップアウトした人達が登場人物だが、彼らの持つ自意識がブレていないので、歪曲していてもカッコよさがある。「俺の信じる誠実さは、あいつのいう誠実さとは違うってこと、説明したってわかんないだろうし、教えてやるつもりもない。だけど、俺は俺の誠実さを曲げるつもりもないし、キッチリ見せてやるから文句があるなら勝手にほざいてな。」みたいな感じの長距離走者の孤独の主人公の自意識に共感しないけど、強烈な存在感を感じる。
★18 - コメント(2) - 2016年1月22日

図書館本。『土曜の夜と日曜の朝』で独自の世界観を味あわせてくれたシリトーの8つからなる短編集。お気に入りは①表題作「長距離走者の孤独」。②「漁船の絵」。③「フランキー・ブラーの没落」といったところ。①では非行少年スミスの社会に対する反撥がとてもアナーキーに描かれている。Sex Pistols「Anarchy in the UK」が脳内にリフレインするかの内容。②はこの短編集の中で珠玉ではないだろうか!?とても切ない物語。③は著者の貧しかった幼年期をフランキーの姿に重ね合わせた自伝的な物語になるのかな。
★108 - コメント(3) - 2016年1月5日

漁船の絵が良かった。切ない。
★7 - コメント(0) - 2016年1月2日

タイトルは有名だけど読んだ事が無い人が多いかも。シリトーの世界観がとても良く分かる(短編集なので特に)とにかく世に反発したい人、世になじまない人々の様相。表題の作品なんて下手すりゃただのへそ曲がりの子供にも見えなくない。と、思ってたら「漁船の絵」みたいに少し切ない話もあったりする。「俺たちは愛の為にはなにもしなかった」ってセリフが沁みたね。これはお薦めです。しかしこの本読んでるとエゲレス国の若者が溜まってるフラストレーションを音楽に昇華させてパンクが生まれたってのは分かる気がします。
★6 - コメント(0) - 2015年12月22日

よく考えたら、若者特有の独りよがりの思考であり、蜂の一刺し程度の反抗でしかないのだが、主人公がヒロイックに思えてくる「長距離走者の孤独」、たとえ世間が少女との仲を引き裂かなくても、もともと少女は単なる金づるとしかみてなかったわけで、どのみち悲惨なラストが待ってたであろう「アーネストおじさん」、あと一歩を踏み出さなかったばかりに本当に必要なものを永遠になくしてしまった「漁船の絵」などなど、この短編集は読後さまざまな感情を私に呼び起こす。共感や哀切、それに触れられたくないものを抉られたようなおだやかな衝撃。
★20 - コメント(0) - 2015年11月17日

巨大権力の理不尽さに、嫌気がさしたランナーの一本筋の通った態度に、読書は痛快な気分になる。考えながら走っている臨場感が、学生時代、部活動でマラソンをしているときの気持ちを思い出させてくれた。誰もが通る大人への通過点、アナーキーなのに何故か共感できる主人公の気持ちは、皆んなが体験する道だと思う。
★29 - コメント(0) - 2015年11月10日

mt
労働者階級の貧しい出のシリトー、「長距離走者の孤独」や「土曜の午後」が有名だが、どの短編もシリトーにしか書けない真実がある。更正を勧める訳でもなく、無理やり道徳心を植え付けようともしない。やり場のない苛立ちが全編を支配する。きれいごとを書くつもりなんてさらさらなく、ありのままの実体験だけを読まされている気分が味わえるところがとても良い。最後の短編「フランキー・ブラーの没落」は自伝的作品で、貧しい幼年期から文人として成功した主人公アラン(=シリトー)が複雑な思いで短編集中の物語を懐古しているようだ。
★38 - コメント(0) - 2015年10月7日

『漁船の絵』が一番よかった。『漁船の絵』みたいなちょっと複雑な愛の形が見えてくる作品は好き。複雑な愛と言えばカルヴィーノの『難しい愛』の中にもすれ違いの中でもお互いの愛を不思議な形で確かめあう労働者階級の夫婦の話があったことを思い出した。この短編集については、反骨精神溢れる人たちが社会に向けて無言の絶叫を繰り返すみたいな話が多かった印象。戦後作家は共に戦禍を潜り抜けた同時代人に強く語りかけるタイプが多い気がする。現代を生きている私にはそこら辺がほとんど共感できない事が残念なような喜ばしいような。
★9 - コメント(0) - 2015年8月31日

青年の怒り、壮年の孤独。ヤニが染みついたような彼らの心情に、どうにも気持ちが寄り添わない。「シケた暮らし」というか「滋味のない人生」というか、それらに共鳴する素養が今の私にはないようだ。おかしいな、昔読んだときは「カッコいい」と感じた気がするのだけれど。
★6 - コメント(0) - 2015年8月26日

長距離走者の孤独の 評価:90 感想・レビュー:165
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