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シズコさん

感想・レビュー
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芦屋和音
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母娘関係に悩む人へ。合評会で紹介してもらったエッセイ本。「人間的に嫌い」だった母を受け入れる(触れられる)ようになるまでの葛藤に、少しヒントを得た。『100万回生きたねこ』も再読してみよう。
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cafe_love
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凄まじい洋子さんのお母様。ここまで虐待されたらそりゃ嫌いになるよな!
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山姥
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作者佐野洋子さんの産まれてから独り立ちするまでの、母親に受けた理不尽な対応やそれに対するやるせない気持ちや不満などをつらつらと思い出しては書いている。 ただ、その決して好意的には思えない母親が認知症になり手に負えなくなって施設に入れる訳だが、その事がどうしても自分を許せなくなったり仕方ないと思ってみたり…。 施設に何度も足を運びながら、後悔の気持ちと当然の報いだと思う気持ちと、揺れ動く心をあっけらかんと書いてある。
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アネモネ
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母と娘の葛藤、家族のこと。佐野洋子さんがこんな生い立ちを背負っていたことに驚いた。ずっと母親から母親らしい愛情をもらってきていなかったのに、母親が呆けて「お母さんごめんなさい」と涙を流して許しを乞うたことに心を打たれた。許すということは一方的では無い、許されることと一対なのだろうか。「100万回生きたねこ」を大人になって初めて読んだときに感じた、雄々しさ、哀しさ、暖かさ、虚しさ、安堵を佐野さんの生涯にも感じる。
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さくら咲く
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著名な絵本作家である佐野さんが母親に対する苦悩を抱え生きて来た事を綴っている。正直に自分の心と向かい合いながら書いたものだと察する。晩年ホームに入居させた折「母をお金で捨てた」と我が身を責めているがそんな事は無いと言ってあげたかった。共倒れを防ぐにはそれしか無いのだから。呆けてしまった母とのやりとりの中で、それまでの母を許し、自分の心も解放出来た事にやっと安らぎを見た。
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巻々
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ネタバレ終盤、涙の波が押し寄せてきてあやうく号泣しそうになった。わたしもいつか呆けた母と一緒に寝ながら、母に謝って許されたい。シズコさんと洋子さんのように…。そして洋子さんへ、大丈夫。この本を読んだ人は、利一さんのこと、兄さん、タダシさん、シズコさん、洋子さんのことを忘れないから。きっと洋子さんはこの本を書きたかったんだと思う。本当におつかれさまでした。そしてありがとう。
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ポンコツ
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ネタバレ100万回生きた猫の佐野洋子の文庫本だったので、ほんのり暖かい物語を想定して手に取った。 想定外の、母との確執ストーリーが、ボレロ如く、つらつら、ねちねちと、ひたすら、書き綴られている。 今後、100万回生きた猫を前と同じ気持ちでは読めなくなったかな。
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モルク
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洋子は4才の時、母と手をつなごうとして振り払われた記憶が鮮明に残っている。母に愛された記憶もなく、母に甘えたり愛することができずにいた。中国から子供を連れて引き揚げてきた母、7人も子供を産んだが3人を亡くした母、おしゃれできれいな人…だけどごめんとありがとうを言わない母。何度も「母が嫌いだった」という言葉が出てくるし、辛辣な言葉も多い。それでも母を施設に入れたことへの後ろめたさ、呆けて少女のようになっていく母にやっと寄り添えるようになる。ご自身も乳癌転移で余命宣告されるなか、大切なひとときだったに違いない
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atsuko
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ネタバレ母を愛したかったんだという思いが、行間からほとばしる。認知症という人生の終末も悪いことばかりではないということか。
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登志子
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4才ころの記憶は鮮烈だ。母から手を払われた記憶が作者の脳裏にいつもよみがえり、母に甘えることができない作者。 時はすぎ、母が認知症になる。義務てきに、金銭的にしか世話をできなかったが、ある日ふとしたきっかきから。 私のなかで、やっと「百万回生きた猫」とつながった。
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岬
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すごく良かった。もう呆けて何もわからなくなってしまったお母さんとの最後の日々。今までの記憶。へとへとになってもどこかで自分を責め続けた佐野洋子さんは本当に素敵だ。とても良い読み物だった。
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ともりん
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2008年。雑誌『波』2006年1月号~2007年12月号連載、書籍化。佐野さんが、実母のシズコさんを介護していた時代と自身の幼少期から青年期を絡めて紡ぎ出す24のエッセイ。母に疎まれ、手を出され、こき使われたのは父に似ていたという嫉妬だった。家事万能で綺麗で、もてなし上手。7人産み、3人亡くし、未亡人になっても4人を育てあげたが、家族への愛情はない。呆けて老人ホームへ入れてしまった贖罪と溢れる敬愛。佐野さんは、がんを患い、人生の終着駅が近づき、シズコさんを客観的に描くことにより救われたのかもしれない。
ともりん

『あっちのヨーコこっちのヨーコ』にて、恨みつらみしかないから、もっとどぎつく真っ黒にしてと、本の帯に対して言われたと装丁の丹羽朋子さん。

07/13 16:12
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Takako
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「四歳位の時、手をつなごうと思って母さんの手に入れた瞬間、チッと舌打ちして私の手をふりはらった。」母親が亡くなるまでの家族の歴史を、佐野洋子さんが綴る。「家族とは、非情な集団である。他人を家族のように知りすぎたら、友人も知人も消滅するだろう。私はずっと母を嫌いだった。ずっと、ずっと嫌いだった。」息を呑むほど生々しい家族の姿と、愛と憎しみ。最後の最後にこの母娘に訪れたものに、一旦本を閉じて号泣しました。家族、肉親への思いは、簡単な愛で語れるものではありませんね。圧巻の1冊でした。
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いゆは
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ネタバレおかあさんが大好きでしょうがない佐野洋子さん。4歳で振り払われた手の行き場は気も遠くなるような年月を経て、初めてそっと繋がれた。おかあさんが佐野洋子さんに嫉妬してたのではなく、自分以外に優しいおかあさんに佐野洋子さんが嫉妬してたのかもね。ワカラナイケドモ。
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HIMEば~ば
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個性的なお母さん、私でも嫌いになるシズコさん。でも最後はきちんとお世話したのね~感心したわ。
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北山 悠真
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あの100万回生きた猫の作者ということで手に取って読んでみたら驚いた。柔らかな文体から放たれるおどろおどろしい愛憎に溢れた作品であった。家族は多かれ少なかれ呪いでしかないかもしれませんね。
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aru0901
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私も母が 苦手だから どのように気持ちの溝を埋めていくのか とても興味深くよみすすめることができた
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ochatomo
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初出は新潮社PR誌「波」2006~2007年 おしゃれでたくましく家事と社交上手だった母との確執や身内のことを赤裸々に綴る24本の重みある連作エッセイ 呆けた母との和解の場面はこちらも涙がこぼれそうだった 2008刊 文庫化2010年
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アナクマ
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【文庫版で読了】著者にとって身の回りのことを書くことにはどういう意味があったのだろう(飯のタネ、以外で)。見たまま感じたまま、時空のスケールは自由自在で、長尺の映画を短編に編集しきる達観傍観した作風に惚れる。◉誰の人生でも、このような時間圧縮濃厚エレジーを2、3篇は紡げるものだと思う。自分で書きたくなる日もあるが、読むと書くとは大違い(こんな乾いた内省ができるだろうか?)。ゆえにヒトは本に手を伸ばす。◉連書、介護民俗学、沢野ひとし、西原理恵子、ナショナルストーリープロジェクト
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いおい     秋までに◎キロやせる
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佐野さんは苦手。言葉が乱暴で粗暴でいつまでたっても慣れない。それでも信頼している友人が絶賛するので時々手にする。これも途中でやめそうになったが、我が母もかなり様子がおかしくなってきていたので、重ねながら読んだ。激しい言葉の奥には熱い心があるのがよくわかる。良い本だった。
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ユカ
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老いていく母を見るのは辛いので、あまり直視しないように(それについて向き合わないように)している。というか本能レベルで避けている。が、この本は逆にがっぷり四つ。お母さんであるシズコさんの人生、自分との関係、取りこぼしなく直視している。お母さんが嫌いなことに罪悪感を抱き、嫌いなのに呆けた後も面倒をみる。佐野さんは死ぬのが怖くないと言っていたが、お母さんが先で待っているということも理由のひとつではなかったか。
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こほみん
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なんとも心苦しく読み進めたが、最後はホッとできた。洋子さんの小さい頃から最期までの母への想いを書き残すというか吐き出しきろう、という気迫を最後に近づくにつれて強く感じた。 以前、他の本で佐野さんが妹さんをとても可愛がっていたが、妹さんにはそんな記憶が無かった、とあった。お母さんは洋子さんはじめこどもたちにどんな想いがあったのだろう。
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honyomuhito
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母親と娘の話というのは、怪談話に似ている。お互いは自らを映す合わせ鏡のようであり、親子であることはそれから目をそらすことを許さない。異性であれば可愛さに変わることも、同性の場合は憎さに変わることもある。認知症でそれまでの灰汁がすべて抜けたような母親と向き合い、著者は初めて生きていてよかったんだと自分を許し、母親のことも許せるようになる。著者の幼い頃からの思いを想像すると、余人が軽々にわかるなどとは言えないものがある。https://chirakattahondana.com/シズコさん/
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MOTO
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作中に何度も登場する言葉、「私は母が嫌いでした。」 おそらく多くの共感は得られないであろう思いをはっきり言葉にし、何故?に至った尖ったエピソードをざくざく張り付け、洋子さんはそう考えてしまう自身を砕きたかったんじゃないかな。そうまでして本当は母を尊敬し、大好きである自分と心底向き合いたかった様な気がした。 あれ、である。あの、罪を神様に懺悔して許されたい気持ち。 一緒に泣いてあげられる読者はまじで、神に近いのかも知れないな。
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め
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母親と娘、特に長女との関係というのは、けっこう難しいものなのかもしれない。同じ女として、娘の良い資質を喜び愛せるならば問題は無い。しかし先に目に付いたところが嫌な部分だったら?自分の嫌な面が娘の中にも受け継がれているのを見てしまったら?自分には無い能力が娘にはあることに嫉妬してしまったら?シズコさんと洋子さんの内面の激しさ強さは、似た者同士だ。近親憎悪というのだろうか。(お互い干渉したり依存し合ったりが過ぎると、これはこれで精神的な問題なのだが。)晩年、やっと許し許された母娘。良かったけど、切ない。
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びわ
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私はあまりいい娘じゃないかも?という気持ちがあるもんで、母親のことが書かれているというこれは、手が出づらかった。けど!読んで良かった。嫌いとずーっと思っていて、老人ホームに金で捨てたと思っていた母親だけど、最後の最後には優しい気持ちになれるのか。別に母娘、上手くいかないのはどこも同じかとか安心したわけじゃないけど、いろんな関係があるんだということを見れて安心したわけでもないけど。平和な気持ちで読み終えることが出来た。
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木漏れ日の下
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ネタバレ絵本や児童書以外の佐野洋子さんの本を読みたいと思っていて、「金曜日の本屋さん」で名取佐和子さんがあとがきで本書に触れていたので借りてきた。料理上手で裁縫も整頓、お花もやられる完璧な主婦の一面と我が子の手を舌打ちと共に振り払い足蹴にしたり、血の繋がった実の兄弟に対する無情なまでの冷淡さ。そんな母親への憎しみと執着と後悔の念などの想いを赤裸々に綴られていた。余裕の無さから無意識に子供に生涯残るような仕打ちをしてはいないか怖くなった。亡き父への介護の時を思い出し後悔が再び襲ってきた。家族は大事、家族は重い。
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myaown
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天使のときに続き佐野洋子3冊め。こちらを先に読む方が「天使のとき」が生まれた理由がわかる気がする。著者は母親の死後これを書かずにいられなかったんだろうなと感じつつ読了。読み始めは母が嫌いと言いつつもそれだけ母が恋しい裏返しの様に想えてならなかった。親を見送ると誰でも自分を責めてしまうものなのだろうか?母が嫌いと書く事がまるで贖罪の様にも思えた。がラストは違う。親がどんな姿になろうともサイゴまで子どもは何事かを教わる。死んでしまった後でさえそう想う。しみじみ自分の母親との日々を振返ってしまう1冊。
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まちゃ
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私も母と手を繋いだ記憶がない。 いつも父の手を握って眠り、父と手を繋いで出かけた。 洋子さんと違って過保護なほど世話は焼いてもらったが… 今はほとんと寝たきりの母。 遠くに嫁いでしまったので、顔を合わせる機会は年に一度か二度。 遠い親戚と話すかのごとく、1時間ほど会話をすると帰路に着く。 さほど仲が悪い訳ではないが、洋子さんのように母を愛おしく思える時期が来るかは疑問だ。
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え
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文庫で読了していたが、手元にないので図書館本で再読。何度読んでも泣く。
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やまおじさん
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ネタバレ著者自身の幼少期からの母親への愛憎を綴った心あたたまる作品。若い頃憎んでいた母親が老人ホームにはいり、やがて痴呆症になってからというもの<私は「こころ」というものがあるなら、母さんに対してそれを麻糸でぐるぐる巻きに固く固く何十年もしばり込んでいた様な気がする。その糸がバラバラにほどけて、楽に息が出来て生き返ったような気がする>という心境になった。読んでいてほっとした。また、こうも言う。<よく人が「呆けたが勝ちよね、本人はわかんないんだから」と云うが私はカッとする。呆けた事もないのに生意気云うな>と。
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ぱくすい
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つらくて読み進めるのに時間がかかってしまった。私自身、若い頃は「合わない」と反発し・苦手だった父と、父が認知症になってからとても親密になれたので、他人事と思えない。シズコさんへの反発心は、洋子さんの創作の源泉の一つであったのだろうけど、長く心の底でわだかまる課題でもあったのだろう。シズコさんを好きになれて、洋子さん良かったね★★★★☆  追記 谷川俊太郎氏のことを「日本語を自分だけのものと思っているのか」と評す下りには笑ってしまった
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あっちゃん
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ここまで赤裸々に書かれると、安堵感がある。母と娘、年を重ねて立場が逆転し 互いの記憶は噛み合わず 苛立ちだけが空回り、でも一所懸命だった母も憶えてる。子から親になり、義務感だけが引き継がれてしまったら悲しいけど…。
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みぽ
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2017-1 実家に帰省し、年明け1番に手にした本だ。自身の親子関係に応じて、読感は変わると思う。こんな重たい内容なんて読みたくないという人もいれば、苦しんでいたのは自分だけではないと救われる人もいるだろう。私は後者だった。例え血の繋がった親子でも、合わない人とは合わないのだ。けれど、どんなに嫌でも切っても切れないのが家族。本当は愛しているのに、お互いに受け入れられなくて、でもそれが罪悪感となり、それぞれが苦しむ。よくもここまで正直に、公に告白した佐野さんに感謝したい。救われました。ありがとう。
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to boy
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手も繋いでくれず、遊びや勉強よりも家事、子守を優先されてきた娘。毎晩のように起きる夫婦喧嘩。呆けて施設に入っている今の様子と決して許すことの出来ない過去が交互の語られていきます。母が呆けていくに従い料理の上手だった母、子供服を上手に縫ってくれた母、いろんな資格をとって生徒まで取るようになった母、少しずつ母シズコさんを誉める語る口が増えていくような気がします。自分が同じく呆けていく時、すべてを許し、許されていくラストが素敵な一冊でした。
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c
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胸糞悪いが名著だろう。少し前佐野洋子を取り上げたラジオを偶然聴いたのだが、番組にゲストとして招かれた彼女の息子(母親と同じく絵本作家)の母を語るときの突き放した態度が気になって、この本を読んでみると案の定。女の嫌な部分を煮染めたような本で、読んでいてかなりしんどかった。しかし露悪に堕ちることなく自身の暗部を見詰める視線は厳然としていて、もう少し文章に気を遣えば純文学としても行ける内容だ。表現者としての凄味を感じる半面、こんな女性が母親というのは相当きついだろうと思う。ただ女であればまだマシかも知れない。
c

佐野洋子が実際そうしたように、同性である母親を憎むことは容易いはずだ。だが男の場合はそうは行かない。父親と違い、ある年齢を超えると腕力では絶対に自分の方が勝ってしまう。女であるがゆえに持つその絶対的な「弱さ」こそが、逆説的に母の支配を決定付ける。男の子供が、父親には抱かないが母親に対してだけ抱く慕情の正体がこれである。男の俺には到底信じられないというか、全くの他人事ながら怒りすら覚えたのが、「手紙にある『母より』という文字が気持ち悪い」と吐き捨てる件。

09/09 20:13
c

そこで語られているのは母に対する嫌悪ではなく、本当は自らの母性に対する違和感なのだろう。佐野は「母は私に嫉妬していた」と確信はしても、「私が母に嫉妬していた」とは考えない人である。母との確執は結局のところ、「自己を見ない自己嫌悪」に過ぎない。おめでたいと思うが、同時にこのエゴの在り方こそが佐野を表現者たらしめている。しかしそのご都合主義は他の誰でもない、自分の子には見透かされていた。佐野の母親の名誉のために全く根拠なく断言するが、彼女が子供の手を振り払った回数よりも、手を繋いでやった回数の方が絶対に多い。

09/09 20:52
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ひろ
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民主主義は忍耐も従順も奪った。 今の民主主義は日本人のお口に合わない様な気がする。
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   みねたか
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娘と母の記録。娘の手も握らず,ありがとうもごめんなさいも言わない母。母を愛せないという葛藤を抱えてきた娘。その負い目故,最上級の老人ホームを選び,さらに母を捨てたという負い目を背負った娘が,痴呆の進行で一切の毒をなくした母からの「わたしの方こそごめんなさい」との言葉で解放される。男には理解の及ばない部分もあるが,赤裸々な告白は壮絶で強い情にあふれている。3人の夭折した男兄弟への思いを含め,最後の,「生まれてこない子供はいるが、死なない人はいない」というくだりはとても印象深い。
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nozomu
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4歳で手を振り払われ、9歳から虐待され母から負った傷に苦しんできた佐野さんが、母シズコさんについて愛情のある辛辣さで書き連ねる。多彩な家庭料理、手作りの洋服などシズコさんは家族への愛情はあったのかもしれないが、佐野さんはシズコさんに自分の為だけの愛情や承認を求めていたのかもしれない。年老いたシズコさんを老人ホームに入れ、優しくできなかった事に罪悪感を持つ佐野さんとシズコさんの愛情表現の不器用さは似ている。嫌いなら距離を置けばいいのに逃げずに向き合い続けた佐野さんだから、最後はシズコさんを愛せたのだと思う。
nozomu

コメントありがとうございます。佐野さんの母子関係は作品の原点になっていると強く感じる一冊でした。

01/13 18:11
   みねたか

nozomuさん。「わたしの息子はサルだった」に続いて、感想に惹かれ読みました。強烈な読書体験になりました。ありがとうございます。今後も好奇心をくすぐる感想楽しみにしてます。

03/01 21:35
3件のコメントを全て見る
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umetyazuke
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認知症の母との葛藤が印象的でした。百万回生きた猫と同じように愛を求め続けた人だとかんじた。
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