晴子情歌 上

晴子情歌 上
あらすじ・内容
母という名の壮大な海。高村薫の五年間はこのために費やされた!

北洋漁船に乗り組む青年のもとに、青森の母から届き始めた大量の手紙。母の半生を告白するその手紙の中には、彼の見知らぬ母の姿があり、近代日本が忘れ去ろうとしている履歴がつづられていた。しかし母はいったい何を息子に告げようとしているのか。母とは一体、何者なのか。大作長編1300枚。

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晴子情歌 上の感想・レビュー(250)

初版で購入後、旧字体・旧仮名遣いの文章に何度も挫折した15年の積読本。読み始めてみれば、大正から昭和初期にかけての東京(本郷)、青森(筒木坂)、北海道(泊、初山別)の生活が、10代だった母の目で生き生きと語られる物語に魅了される。風景や色彩の描写が秀逸で、眼前にその光景が広がるようだ。東京育ちでありながら、農村・漁村の生活に溶け込みつつ、どこかでそれを『アンナ・カレーニナ』に準えて観察する目を持つ若き母・晴子。英語教師の道を捨てて肉体労働に晩年を費やした父と同じような道を歩む息子をどう見るのか。下巻へ。
- コメント(0) - 2月12日

福澤彰之その1。手紙の部分が旧字で読みにくい・・・。改行が少ないのでさらに読みにくい・・・。下巻に続く。
★94 - コメント(0) - 2016年1月9日

メインキャラに女性が登場する、高村薫作品としては珍しい一冊。主人公2人それぞれの語りと旧漢字の仮名遣いに慣れてくると一気に引き込まれます。やはり高村薫は高村薫。こんなに素晴らしい作家、今後100年以上でてこないんじゃないの?
★1 - コメント(0) - 2015年12月10日

高村さんと真宗の僧との対談を聞いた縁で、高村薫の本をいちど読んでみようと挑戦した。この本は高村薫の中では異色なのかな?でも面白かった。淡々と晴子は生きている。賢く、めげず。運命の中で、インテリの父がインテリをやめて無理な漁師になって死んでしまうと、やがて、政治家一族のお手伝いさんとして住み込み、そして、美人の晴子は、そこの御曹司の子を不義によりやどし、しかし晴子は別のおとこ(御曹司の弟だ)の妻となる。この弟は晴子の父を思わせる生活の力のない男であった。晴子の産んだ子供は東大を出るが漁師になる。そして僧にな
★2 - コメント(0) - 2015年8月13日

晴子が洋上の息子・彰之へ宛てた手紙に述懐する過去と、遠洋漁船員の彰之がそれを咀嚼し反芻する1975年とがディテールの緻密さと重厚さと陰性の情念を伴って交互に織り上げる大河小説。特に上巻の時点では戦前の晴子と早逝した彼女の母、富子の少女時代に比重が置かれているぶん、旧仮名遣いも相俟ってさながら戦前期の少女小説としての性格も見受けられ、母の死後に移住した筒木坂の父の生家に奉公へ来ていたツネちゃんとの一幕や麻谷での千代子との約束あたりに勝手に百合の文脈を見出して高村薫の百合…最強…できる作家高村薫二期の収穫。
★2 - コメント(0) - 2015年7月9日

★★★☆☆
★1 - コメント(0) - 2015年6月6日

晴子さんの記憶力と筆まめっぷりがやばい。
- コメント(0) - 2015年5月2日

★★★★
- コメント(0) - 2015年2月13日

旧字体で、読みにくいため、途中何度かリタイアしようと思いましたが、筆者が何を訴えたいのか知りたくて、上巻を読み切りました。しかし、何を訴えたいのかはまだ分かりません。引き続き、下巻を読みます。
★2 - コメント(0) - 2015年1月17日

母からの手紙、と言うには密度の濃い自伝のような手紙。こんな手紙もらったらたまらんなあ。と思うが、主人公は粛々と受け止めようとしてるのか、思索を続ける。変わった親子とおもいながら後半へ。
★2 - コメント(0) - 2014年9月19日

晴子の手紙部分は面白かった。彰之パートは頭の悪い私には難しすぎる事だらけだった。榮と晴子の間にもっと情のような物が色々あるのかと思ったらなんだかあっさりしすぎで拍子抜けした。私のような俗物には難しい本でした。
★2 - コメント(0) - 2013年11月22日

文京区立真砂図書館で借りました。
★3 - コメント(0) - 2013年9月6日

難解な旧字体。哲学みたいな精神世界。たぶん半分も理解していない俺。 ダメダメな読者であるが、高村作品は読み終えた後、必ず何かを得られている。だから下巻も頑張る。 うん、ぼく、ガンバる!
★9 - コメント(2) - 2013年7月16日

昨日は子の通院に付き添うため午後休みを取りました。電車の中、MRI検査の間などたっぷり読めて、停滞していた上巻、一気に進みました。   屹立した自意識を持ち、身体を存分に使って労働に勤しみ、刻々と変わりゆく自身の心と身体に目を見張り。 少女から女性へと脱皮してゆく晴子の姿は、生きる喜びに溢れて瑞々しい。  昭和初期の厳しい東北・北海道の自然や荒々しい海に生きる人々の描写が圧倒的。一方で人々の心の動きには情感が溢れ、雄大で豊かな小説世界です。 下巻に突入。
★15 - コメント(2) - 2013年5月17日

いくつかの高村作品に馴染んだ頭には?と云う展開。だが、やはり、純文学の騎手、頷かせる匂いをかげる。 時代は明治大正昭和と各時代を呼吸してきた人々の日々と逡巡。耳かじりで聴いた祖母、母、兄姉の微風が脳裏をかすめる(身の回りでの男の世界は余り、聴けなかった為) とは言え、そこは小説。これほどに、まして息子に想いを伝えるおんながいるだろうか、そして受け止める度量の息子がいるだろうかとの嫌悪感すら感じ始める。 ゆっくりと時間が流れたかの時代、今は3年ひと昔。横並びでないと語れない「時の想い」が余りに多過ぎて
★10 - コメント(2) - 2013年5月9日

随分、読むのに時間が掛かってしまいましたが、「太陽を~」先に読んでしまい、3→1→2と言う、妙な順番で読まざるを得ません。母と息子と其の家族の長大な歴史と言えますが、母の手紙、息子の現況、と言う2構成で進んで行きます。手紙の部分では旧仮名遣ひで読み難さはある物の、慣れて来ますし、日本語の美しさと言う点も見逃せないなと思います。 高村氏の小説はほぼ全て読む気なので、下巻を読んだら、「新リア王」に挑戦ですが、ちょっと間に挟みたいな。素晴らしい作家さんなのは言うまでもありませんし、取材等の時間の
★3 - コメント(1) - 2013年4月27日

初めて読みました、高村薫作品。三浦しをんさんのエッセイで登場していたので読んでみましたが、なんというか濃厚な描写ですね。頑張って引き続き下巻読みます。
★7 - コメント(0) - 2013年4月15日

「太陽を曳く馬」、「新リア王」と逆読みでようやく本書に辿り着く。字体等はともかく、他シリーズ程難解ではなく比較的容易に読めた。晴子の物語も興味を惹くが彰之の内面描写が多いのも他シリーズに無いところ。
★7 - コメント(0) - 2013年3月25日

私は東京在だが、実家が五所川原なので、隣町の木造も屏風山の砂丘も車力村も十三湖も知っているのだが、舞台となった筒木坂は、この本で初めて知った。一年の半分近い、青森の長い長い冬は、当地の人々の想像力を否応なく発達させただろうことは想像に難くない。晴子の想像力も翼をはやし、過去の過ぎ去った青春の日々に、しばし遊んだのだろう。幼少のころ私も北海道の海沿いで過ごしたのだが、母が鰊をトロ箱で買い、身欠き鰊にするため縄にぶら下げて干していた往時のことが思い出されて懐かしかった。
★3 - コメント(0) - 2013年3月19日

青木繁の絵が表紙が印象的です。内容は、重量感で溢れております!母(晴子)から息子への過去を回想する「手紙」による物語です。晴子の父が妻を病気で失い実家の青森に子供を連れて帰り北海道のニシン漁の雑役夫になっていく過程が描かれ、晴子の息子(彰之)も漁船員となり漁の合間に晴子からの手紙を読む展開です。晴子の内面の告白が旧仮名、旧漢字で綴られ、緻密にニシン漁の描写がなされる等の「リアルなものの克明描写」は、相変わらずで圧巻です。読み応えがあるのですぐに(下)に移ります!
★18 - コメント(2) - 2012年11月7日

【図書館】やっと上巻が読み終わった…。東北弁と旧仮名遣いが読みづらい。でも面白い。晴子の巌に対する恋心にきゅんきゅんした。
★2 - コメント(0) - 2012年8月12日

遠洋航海中,老いた母から届く長い手紙の内容に心を乱される青年。息子の現在までの生き方と母の若き日々が交互に語られとても先が気になった。大きな時代のうねりの中でそれぞれがどのように生きてきたか,物語から大きな問いかけをされているような感じを受けた。
★4 - コメント(0) - 2012年7月22日

自炊して、SonyRederにて読了。持って歩けたので読み切れました。旧仮名使いと東北弁が読むのを難しくしていますね。感想は下巻ににて。
★4 - コメント(0) - 2012年6月24日

イイっ!  ハード・ボイルドを期待されるファンには、まるで支持されない作品かもしれないけれど、心の在り様その他の精緻な描写にグっときてしまう向きにはお勧めです。 これから下巻、、愉しみデス♪
★4 - コメント(0) - 2012年6月16日

高村さん大好き。生きることの厳しさ、根っこ、内面を生々しく描く話は本当に面白い。母晴子の手紙に書かれる父親の鰊漁、息子彰之のスケソウダラ漁の場面は見事です。北海道初山別の鰊の群来、見たかったなあ(一度キャンプで訪ねた事があるが、僅かな家ときれいに整備されたオートキャンプ場にはニシン漁で栄えた時代があったことも想像出来なかった)。これからどんなふうに話が展開していくのか楽しみ!
★14 - コメント(0) - 2012年4月12日

とてつもなく膨大な時間をかけて読了。つまらないのではなく、場面場面を想像しながら言葉を噛みしめながら読んでいたらかなりの時間を費やしてた。読み応えは抜群。ミステリーではない高村作品は初めてだけど漁の描写などの精緻さは変わらず。
★5 - コメント(0) - 2012年3月25日

★★★★☆ 刑事もの以外の高村薫は初めて。でもやっぱり濃密で重厚な描写は変わらず。なぜ母親が実の息子に、自分の半生を何通にも分けて手紙を書かなくてはならないのだろうか。死ぬ前に、というわけでもなさそう(晴子が55才だったという場面もある。)だし、初潮や父親以外の男性との恋愛について男の息子に語るだろうか。下巻で分かるのだろうか。というか、この物語はどこへいくのか。とにかく家系図を作成しながらでなくては読み進められない。(図)
★13 - コメント(0) - 2012年2月4日

抽象画のような風景の描写と、非凡なようで平凡なような生活と、晴子のなんともかわいらしい少女らしい手紙と、寒く厳しい北の海。淡々と、ずっしりと物語はゆっくり進んで、わたしもまるで、一緒に縫い物をしていたり、漁を目の当たりに感じていたり、海風の匂いにつつまれてるような気分!下巻も楽しみです^^!
★4 - コメント(0) - 2011年10月5日

戦前の昭和と冷めきった昭和を細密に描いた長編小説。先に「新リア王」を読んでほぼ同じ構成でそれほどの驚愕は味わわなかったが、じっくりと読ませる重い文体は取り込まれるような世界感を作り引き込まれる。静かな夜更けにひっそりと読むのに最も適している。しかし母親からここまでアケスケな手紙もらったら引くわーw
★2 - コメント(0) - 2011年8月31日

手紙のやり取り、読むのが辛い・・・。重いし暗い。
★2 - コメント(0) - 2011年6月26日

母から息子への手紙を挟みながら、昭和の時代が語られていく。重厚さがいい。
★3 - コメント(0) - 2011年5月8日

今日の午後は強風が吹いていたのだが、少女とは程遠くなったわたしの感性はこの風をなんと言い表すだろうかとぼうっと想いを巡らせた。しかしそれは上巻を読了した感慨に邪魔されて形にはならなかったようだ。これ以前と以後では書くものが変わったということを聞いていたので、読もうかずいぶん迷ったが、晴子の綴る手紙の分量や旧かな遣いがその時代を厳しいだろうに不思議と豊かにおもわせるので手にとって良かった。ゆえに時間はかかったが眼が突っ掛かることは少なく、存外読みやすい作品なのかもしれない。
★15 - コメント(0) - 2011年2月18日

読んでいて、今の作家さんにはない重厚感を感じますが、決して不快ではないです。重いけど引きこまれてどんどん読んじゃう。旧字体だったりミステリーじゃなかったりで今まで読まなかったんですが、高村薫ワールドは健在。今までと同じ匂いです。下巻も楽しみ。
★4 - コメント(0) - 2011年2月6日

「日の名残」に続き、時空と心の流れを逍遥する小説が続いている。この頃まともに長編小説を読んでなかったので、もしかすると小説はこんなもんなのかもしれない。生まれた土地に根付き、自然の恵みを糧として、自然も運命もありのまま受け入れつつ、親から子へと命を継いでいく、動物とすれば当たり前の命の有様を象徴する晴子と彰之の人生の起伏がたんたんと描かれています。この多少触れ幅の広い人生を生きた主人公の生き様を追っていきながら私は何を感じて行くのだろうという事を背景もろくに知らぬまま手に取ったこの本に惹かれています。
★5 - コメント(0) - 2010年12月14日

読了までに何ヶ月もかかってしまったが、面白くなかったからではなく、むしろこの物語の世界に呑み込まれた感じでした。下巻にも期待が募ります。
★2 - コメント(0) - 2010年8月14日

この旧字体の心地良さは何だろう。単に用法を古くしただけではない、この独特の読字感もまた著者の技量ゆえだろう。にしても高村薫の本作における展開は物凄い。今はまだミステリーの流行作家というイメージが強いため十分には注目されないが、本格小説の書き手としての評価が今後定まるに従って、『晴子情歌』に高村が賭けたものの大きさが次第に認識されてゆくはずだ。
★4 - コメント(0) - 2010年6月1日

(謝辞)筒木坂 土場・江差 初山別(鰊漁) 野辺地 八戸 北転船(スケトウダラ漁) サケ・マス漁 イカ漁 遠洋マグロ漁 地誌全般 (地図) 北海道北部 青森北部・北海道南端 第1章 筒木坂 1. 晴子はこの300日、インド洋にいた息子の彰之に宛てて100通もの手紙を書き送り、息子の方はそれらを何十回も読み返して、もうほとんど文面を諳んじていた。意識の回りにガスのような暗黒が・・・。2009.11.24 赤道。モンスーンの仕組。野口の家。弟たちに、ジュール・ヴェルヌの火星旅行の話。
★21 - コメント(59) - 2010年5月1日

晴子情歌 上の 評価:68 感想・レビュー:64
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