春になったら莓を摘みに

春になったら莓を摘みに
あらすじ・内容
忘れないでいて。かけがえのない場所、かけがえのない人のことを。今、読みたい一冊。

児童文学者の著者が英国で二十代の学生時代を過ごした下宿の女主人ウェスト夫人や様々な人種の住人たちとの騒動だらけだがとびきりの日々。夫人の「理解はできないが受け容れる」徹底した博愛精神と時代に左右されない手仕事や暮らしぶりは、生きる上で大事なことをそっと心に落としてくれる。この時代に静かな共感を呼ぶ九章。

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春になったら莓を摘みにの感想・レビュー(399)

去年、著者の「エストニア紀行」をとても興味深く読んだので、ちょっと惹かれる題名と綺麗な表紙に釣られて、この本も読むことに。旅先で起きる様々な出来事が、時には力強く時には含蓄のある文章で表現されていて、大変読み応えがありました。俳句や短歌の世界には、旅先で句や歌を詠む吟行というイベントがありますが、著者の紀行文もそれに近い感じで、現実の世界にインスパイアされた創作作品の趣があります。全部で九つの章に分けられていますが、この中だと「ボヴァリー婦人は誰?」が最も好みでした。
★18 - コメント(0) - 1月5日

著者が学生時代に過ごした、イギリスの下宿先の大家さんとの体験談。素直な実感が語られていて、楽しめた。ニューヨーク空港での狼狽え振りは中々でした。
★1 - コメント(0) - 2016年12月3日

ウェスト夫人。師であり友であり、夫人の妹が言うには家族。。梨木さんがちょっと離れた位置で夫人を語る感じなのもいい、親愛・・。他人をまるっと尊重する感じがとにかくすごい。村田エフェンディ滞士録を読んだあとなので、あぁ夫人!と思ったりして。。。また、カバー写真が星野道夫さんなのも素敵。じわじわしました。
★40 - コメント(0) - 2016年11月8日

“もうそれに存在の全てをかけていると言ってもいい。”って言葉がすごく印象に残る本だった。タイトルが可愛らしいから…と思って読み進めていったらすごいエッセイだった。
- コメント(0) - 2016年7月31日

今まで読んだ梨木さんの物語でいちばん好きな『村田エフェンディ滞土録』。その世界そのままのエッセイでした。ウェスト夫人を通して触れたクウェーカーの思想。人種や宗教、生い立ちにこだわらない受容の精神。元夫のナニーに接する態度にも頭が下がりました。『それぞれの戦争』『夜行列車』が特に印象的。言い負かすのではなく、想像し分かって欲しいという気持ち。小さくてもこの気持ちを知っている。それを他人に当てはめるとなるととたんに難しく強い心が要ります。最近読んだ戦後処理の話、アンブックスとの符合も多く今読めて良かったです。
★18 - コメント(0) - 2016年7月1日

梨木さんのエッセイ『不思議な羅針盤』がよかったので、気になっていたこちらのエッセイも読んでみました。梨木さん、とても行動力のある方で驚きました。何度も海外で暮らし、人との繋がりを大切に紡ぐ。ウェスト夫人と梨木さんの関係は本当に素敵で人生でこんなにお互いを思いやる人に出逢えるということも素晴らしいことだと思うのです。文章がとても美しく梨木さんの感じたこと、周りの人々の物語よりも驚く事実は小説を読んでいるように引き込まれました。世界を見る目を持っているウェスト夫人が偉大に思えてなりません。深い心を感じました。
★18 - コメント(0) - 2016年6月8日

作者が二十代の日々を過ごした英国での人々や出来事をつづったエッセイ。人種の違いや習慣の違い、ほんの些細なことでぶつかったりすれ違ってしまう時、こんなふうに考えて行動できたらどんなに素晴らしいだろうと思ったのでした。
★4 - コメント(0) - 2016年5月31日

Kが 学生時代下宿していた女主人のウェスト夫人は、「理解はできなくとも 受け容れる」という考えの持ち主。宗教、人種、国を越えて人々を受け入れる強靱な博愛精神と、時代に左右されない生き方に強い影響を受けました。梨木さんのプロフィールに ベティモーガンボーエンに師事と書かれてあったのですが、この方が ウェスト夫人だったんですね!
★29 - コメント(4) - 2016年5月21日

みずみずしい文章。英国留学時に世話になった人たちとの交流。静かで優しいやりとり。
- コメント(0) - 2016年4月11日

春になったら苺を摘みに.そうやって毎年毎年私たちは年を重ねてきた.そしてこれからも,そうあるように努力と,祈りをこめて.そのためにも,わからないからといって排除しない.敵対しない.そこにあるものとして,共存していく.…タイトルで,春に読みたい本と思っていましたが,タイトルに騙されました.非常に考えさせられました. このエッセイの経験が20代だからなのか,梨木さんの惑うところ,ぶつかる観点など,書かれていて新鮮でした.この経験を経て,いまの梨木さんの作品群があるのですね.
★31 - コメント(0) - 2016年4月4日

自分固有の体内の熱に浮かされることなく、それを静かに持続するエネルギーに変容してゆくこと。梨木さんの本を読むと自然と背筋が伸びるけれど、そのストイックさは、時々ちょっと落ち着かない。昔とは違うふうに感じるようになったのかもしれない。かと思えば励まされるような言葉もあったりで、いそがしいのだけれど。with desperate effort(激しく希求する心)を幾つになっても持ち続けている人。
★1 - コメント(0) - 2016年3月15日

http://booklog.jp/users/beta-carotene/archives/1/4104299022
★4 - コメント(0) - 2016年2月25日

分かり合えないということは案外大事なのかもしれないね。にいろいろ思うところがあった。
★2 - コメント(0) - 2016年2月11日

誰もが「理解はできないが受け容れる」を徹底できれば、もう少し平和な世の中になるような気がします。難しいからそうなっていないのだろうけれど。 出てくる人が外国人ばかりだったので正直誰が誰だか…。ウェスト夫人くらいしかまともに把握していないかも。
★3 - コメント(0) - 2016年2月8日

作者が海外で生活していた時のことを基にして書かれた随筆。人種、宗教、歴史や障害等、その人を形成する様々な要素が自身とは違う人々との交流の中で作者が見聞きしたことが繊細に書かれている。とても考えさせられるとともに自身の人生経験の無さや見識の狭さが恥ずかしくなるそんな一冊。
★7 - コメント(0) - 2015年11月17日

とても雰囲気を持った本だという印象。著者の聡明さが滲み出る文章と登場する魅力的な人々、エピソードに惹かれて一気読み。ウエスト夫人は私自身のロンドン下宿時代のLandladyと所属していた自然保護活動のNGOを立ち上げた米国人女性を彷彿とさせる人物像で、読みながら懐かしく自分自身の英国時代を思い出していた。海外で暮らした人なら大なり小なり経験する差別的な言動や先の戦争についての議論も興味深かった。梨木氏の著作は初めてだったけど、ぜひ他のものも読んでみたいと思っている。
★37 - コメント(1) - 2015年11月15日

・王様になったアダ ・それぞれの戦争 ・夜行列車 ・クリスマス ・トロントのリス ・分かり合えないことはわかっている ・アイ ラブ ユー
- コメント(0) - 2015年11月10日

- コメント(0) - 2015年11月3日

梨木香歩が好き、という人に会って、そういえば今まで「梨木香歩が好きだ」と言っていた女性たちは個人的に好感を持った方が多かったので購入。うんと昔に何冊か読んだことがあったんだけど、改めて手にとったら驚くほど彼女の文が好きで驚いた。 電車で乗り合わせた、戦争中アメリカで過ごした日本人の老人との会話に、たまらなく胸打たれました。ーーもうすぐ電車は海の上を通過しますよ。
★12 - コメント(0) - 2015年10月23日

uka
到底ウエスト婦人のようにはなれないかもしれないけど。様々な価値観と出会い、分かり合えないこともあり、分かり合えた人もいる。見える範囲で完結しがちである自分の世界は狭いなあと思い知らされるから、こういうエッセイはとても好きです。
★2 - コメント(0) - 2015年9月10日

色々と考えさせられました。自分の生きている範囲外のいろんな人がいるんだなぁ。当たり前なのですが、平和すぎる日常を過ごしていると、本当にいろんなことに麻痺しちゃってます。あまり関係ないですが、中に出てきた蕎麦を啜って食べた日本人って林望先生か?とか勝手に推測してしまいました。
★43 - コメント(0) - 2015年5月22日

Rrr
作者の海外での体験、外国人との交流を書いたエッセイです。ウェスト夫人の底なしの優しさにびっくり。主にイギリスが舞台です。月並みな表現ですが、異国の地での経験というのはやっぱり視野を広げてくれるんだろうなと思いました。でもまずは言葉が喋れないとね、、
★8 - コメント(0) - 2015年4月24日

素敵なタイトルに惹かれて手に取った一冊。「ウェスト夫人の強靭な博愛精神」に圧倒されました。尊大なナイジェリアンなど他の下宿から敬遠されるような人たちをも受け入れ,迷惑を被り愚痴をこぼすこともありながら,その姿勢を貫く姿に,どうしてそこまでという思いと,尊敬の念を持ちました。直接出会えていたら,大きな影響を受け自分がぐらつくほどの衝撃を受けたと思います。これから何度も読み返したいと思わされた本でした。
★17 - コメント(0) - 2015年4月13日

ああ、シュタイナーのキーワード。なるほど、私が梨木香歩に惹かれる理由が腑に落ちた。英国の印象が変容して行く。ナイジェリアのディディの蕎麦の件、相手の文化を尊重する凛とした態度。アダと少年の肌の色の会話。実直さと素直な好奇心の対話は美しく微笑ましい。多くの文豪の作品と知識に触れる。ふと「小さいおうち」女中タキを思い出す。6年前から積んでいた本。読むべきだったあの頃に。111pの美意識と率先して歩む。ここは今の私にしか実感出来ない。相反するベクトル。豊かな調和。I Know
★25 - コメント(0) - 2015年3月13日

【図書館本】「理解はできないが、受け入れる」今とても大切なことだと思います。
★5 - コメント(0) - 2015年2月7日

小説のようなエッセイでした。どうしても理解できない事に目を瞑ったり拒否したりする私なので読んで良かった。「分かり合えない、っていうのは案外大事な事かもしれないねぇ。」 そうかもなぁ、とも思います。 経験の積み重ねが 心を作るんですね。
★9 - コメント(0) - 2015年1月28日

「本書に収められたエッセイはすべて書き下ろしです」この文章を何度も確かめた。事実は小説より奇なり??学生時代の下宿先のウェスト夫人をめぐる色々。イングランド、プリンスエドワード島、ニューヨーク。どれも憧れる。
★16 - コメント(0) - 2015年1月17日

~できること、できないこと。・・・
- コメント(0) - 2014年11月21日

梨木さんの著作、読むの初めてと思っていたら、西の魔女が死んだ、の作家さんだと途中で気づきました。著者の繊細な感受性に触れて、自分の中のそういう部分を刺激されたように感じ、全編になんとなく漂う物悲しい雰囲気も今の季節にピッタリで、とてもよい読書体験になりました。神を信じるか?という問に、神の定義による、と応えたり、隠遁先を真剣に探すべきか悩んであきれられたりするところでは、作者の人柄を感じると同時に、そんなに全部頭で考えて、疲れないのかな?と思ったりしました。そこが、自分の図々しいところかもしれません(笑)
★25 - コメント(2) - 2014年9月28日

なんと素敵なんだ!読むうち、ウェスト夫人をマリラ・クスバート並びにレイチェル・リンドと同じくらい好きになった。優しくて愚かでかわいくてマメで正直で。愛すべき人だ!
★3 - コメント(0) - 2014年8月11日

梨木さんがイギリスで下宿していた先のウエスト夫人はまさに「村田エフェンディ」のディクソン夫人そのものだ。考え方も違えば無礼ともいえる行動に出る人たちに対しこれだけ公平にできるだけのことをしてあげられる人はまずいない。そこに梨木さんがたどり着いたのはやはり同じ人間性同じ磁場を持っているからだろう。林望と同じルーシー・ボストンさんの家に滞在したことがあるというのも驚いた反面、なぜか納得。単なる美しい景色ではなくイギリスの荒野と沼地に惹かれるその精神が飾らない文体に表れている。
★19 - コメント(1) - 2014年8月8日

外国の人々との交流が、描写力豊かに綴られていて、惹き込まれてしまう。時に時制が過去の経験へひきもどされ、その挿入されたエピソードが絶妙で、それまでの流れをより引き立てる。「クリスマス」の章が好き。「不思議なことだが、動物でも人種の違いはわかるようなのだ。昔スコットランド高地の、雲が低く目の前を流れていく荒涼としてヒースも生えないような丘の上を歩いていたとき、黒い顔の羊からいかにも『なんじゃこりゃ』という顔をしてまじまじと見つめられたことがある」たとえば、こんな記述ににんまりしてしまう。
★9 - コメント(0) - 2014年7月11日

イギリスで学生時代に下宿していた大家さんのウェスト夫人を軸に広がって行く人々とのつながりを描いた小説のようなエッセイ。文章の美しさと風景描写が合間って梨木さんの感性の豊かさが垣間見れる。出てくる方々も魅力的だが、軍を抜いているのがウェスト夫人。このような交流がベースとなり素敵な作品が産まれてきたのだと感じました。さまざまな異文化交流のなかで「理解できなくても受け容れる」なんと奥の深い言葉か、これから何度も読み返して行くであろう一冊。
★52 - コメント(2) - 2014年4月14日

【つぶやきです】いやあ梨木さんに完全にはまってしまいました。でも過度の熱狂は梨木さん自身も、<夢中になって我を忘れてしまう性急さ>(「ぐるりのこと」)と戒めているところですので、少しずつ<深く、ひたひたと>(同)読んでいきたいと思っています。読友さんのお誘いも「梨木香歩強化年間」であって、月間ではありませんから。ところでこの本、2005年に読んでいるんですね。美しい装丁と色活字で。しかし文庫で1章追加になっている(家守綺譚もそうでした)。高村薫や柄谷行人さんみたいな全面書き換えはないみたいですが、↓
★23 - コメント(3) - 2014年2月9日

途中何度も、「あれ?エッセイだったよね?」と確認してしまった。個性的すぎる様々な登場人物。衝撃的なエピソードが多いだけに、人々の温かく真っ直ぐな人柄が印象に残った。「春になったら苺を摘みに」そこに込められた平和を願う切実な想いを知り、改めて素敵なタイトルだなぁと感じた。
★12 - コメント(0) - 2014年1月10日

この人のエッセイを読むたびに、自分はどう生きたいんだ?と内容と関係なく頭が勝手に一人歩きをしてしまう。どうも良くも悪くも頭が冴えてしまって落ち着かない。今後は気をつけて元気な時に読むことにしよう。
★12 - コメント(0) - 2014年1月5日

「夜行列車」のなかで、(赤毛のアン)の作者について・・やっぱり。私もアンシリーズの最後の方になると、あまりに頑なな印象をうけて、読むのが辛かったもの。 英語圏での様々な人々との交わりに、今までの外国生活のエッセイとは違った、町の生活、人々の普段のありように、新鮮な思いを味わうことができました。
★22 - コメント(0) - 2013年12月20日

『春になったら莓を摘みに』この素敵なタイトルに惹かれ手にとった.. イギリスが舞台かぁ、名前覚えられるかな? んっ、連作短篇かな? 紅茶でも飲みたいなぁ、と呑気に頁をめくるも手だけは止まらない、ふと巻末を覗いてみた〈本書に収められたエッセイは..〉えっ、エッセイぃぃい?? もう半分近く読んでるよぉ >_< すっかり小説だと.. この激しいエピソードも実話カョ?!と二重の驚き。著者が学生時代に英国留学した下宿でのさまざまな人との出会い、その下宿の女主人ウェスト夫人との心の交流を綴った珠玉のエッセイ。▶続く▶
★20 - コメント(1) - 2013年11月28日

梨木さんが海外で暮らしていた時のことを綴ったエッセイ集。静かな印象を受ける半面、梨木さんの強さや、人種差別、価値観の違いによるぶつかりなど厳しい面も。
★7 - コメント(0) - 2013年9月23日

再読)題名の意味を最後に知る。と、共に今回はその重さも以前よりも更に実感を伴って解る。。日常を日常のまま普通に過ごしていかれることの意味。日常ではない状態を超えて初めて気付くことができるなんて、、私はとことん鈍感だなと、思う。そして、「理解はできないが受け容れる」本当にそうだな。そうありたいな、と思わせるものでもあった。優しさ、やわらかさの中に厳しさ、激しさの見え隠れするエッセイ集。
★28 - コメント(0) - 2013年9月15日

春になったら莓を摘みにの 評価:74 感想・レビュー:93
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