鳥と雲と薬草袋

鳥と雲と薬草袋
あらすじ・内容
鳥のように、雲のように、その土地を辿る。ゆかしい地名に心惹かれる――。

作家の胸奥の「ものがたり」がはぐくまれる場所に、滋養を与える旅の記憶。49の土地の来歴を綴り重ねた葉篇随筆。読む者の心も、はるばると時を超える。旅に持ち歩く「薬草袋」のなかの、いい匂いのハーブのブーケや、愛着のある思い出のメモの切れ端のような……日常を生きるときの常備薬ともなり、魂を活性化する、軽やかな愛蔵本。

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夜行
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鳥と雲と薬草袋の感想・レビュー(479)

鳥と雲と、薬草袋に例えた「土地の名前」をテーマにした葉篇随筆集。私も、気になる地名があると、その名の字面や音、歴史などを思い浮かべ、由来を勝手に想像してみる。それはとても楽しく、その土地と結びついたような心持ちになる。梨木さんの文章は、一見静かな調べのようでいて、力強い静謐さと呼んだらいいのか、そんなしなやかさを感じました。
★5 - コメント(0) - 2月13日

【図書館】同じような意味を持っていても、地域によって呼び名が異なったり、使う漢字が違っている。同じ漢字を使っていても地域が違えば呼び方が違う。当たり前に思えることでも、それは私が住んでいる地域独特の個性のようなものなのかも、と思えてくる。日本は狭いようで広いんだなぁと風習の違いなども再確認できたし、地名というものに対する愛着も改めて湧いてきた。特に、西日本新聞で掲載されていたということで九州地方が良く登場してくるのが嬉しい。行ったことがある、地元だ、知っていると小さな喜びを何度も感じながら読めました。
★72 - コメント(0) - 2月11日

地名について考えているうちに一日が過ぎる、と梨木さん本人も書いているが、この本を読む方もずっと縁のある地名に想い馳せしていたくなってしまう。地名は、人がその地に相対する姿勢であり、何が息づいているかを示し、時に畏敬や祈りが籠る。逆にとても簡素に場所を表現するのも、よい。武生の名が消えたことを惜しみ、戸畑が海峡の端を表すことに得心し、…ああずっと、こうして本の旅をしていたい。惜しむらくは、己が西日本、特に九州の地に明るくないこと。現地に、行ってみたい。
★6 - コメント(0) - 2月11日

市町村合併で古くからの土地の名称が消える。愛着が減りそうだし、忘れ去られるのはもったいないと漠然と感じてました。梨木さんは地名から万葉集の歌を浮かべたり、その土地との縁、経験や見聞きしたことを豊かに繋げます。。地名には理由、歴史があり、そこから探れるロマンもあるんだなぁ
★48 - コメント(0) - 2月4日

Y
有名な地はほとんど出てこない。著者の地名への個人的な気持ちがつまった作品だ。だけどひとつの地名を知るごとに、新しい気持ちで日本列島の面白さに向き合えた。私も個人的なつながりを持つ地名をいくつも持ちたいと思った。著者はあちこちを車でまわっていて、行動力があってかっこいいなと思った。印象に残っているのは「日向」。思いやりのこもった仕事をされる方との出会いに、その場に居合わせた気持ちで心も温まった。「樫野崎」はかの有名なエルトゥールル号事件のあった場所だとは知らなかった。樫野崎の水仙を私も見てみたい。
★37 - コメント(0) - 2月3日

著者が嘗て訪れた土地の地名に纏わるエッセイ。司馬遼太郎氏の名著「街道をゆく」をコンパクトにした感じだ。僕も地名の由来についてはいつも気になる質なので、この本は非常に興味深かった。古来伝えられた地名には、人々の想いが込められていると思う。自治体の統合で安直に新地名を付ける事には著者同様大きに反対である。地名の由来を辿る事は日本語の根源を辿る事だろう。漢字は飽くまで後つけ。その音を分解してみれば、自ずと由来が見えて来る。これぞ地名探索の醍醐味。著者の歯切れよく端麗な文章に暫し日本を漫遊した気分になれた。
★44 - コメント(0) - 1月13日

言葉だけで綴られる土地、風景。さき、よ、ばる、はるなど地名によく使われる言葉に日本語の源があると思うと、旅の楽しみが増します! あと、梨木さんも石好きとわかってうれしい♩。桜石!ぜひ京都で見てみたい!
★11 - コメント(0) - 2016年10月8日

著者の知っている、縁のある地名や場所にまつわるエッセイメインのエッセイ集。さらさら、ほっこりと読む。知ってる地名が出ると、にこにこしちゃうよね。題名、書いてある内容の由来についても、きちんとまえがき・あとがきで触れてあります。薬草袋ってのは、著者の造語ね。旅先等につい持って行く袋のことですって。
- コメント(0) - 2016年9月16日

手芸の本に梨木さんの薬草袋のことが書かれていて勝手に植物についての本と思っていた。開いてみれば土地の名前をテーマにした新聞掲載のコラム。地図もついていてどの辺りか見ながら読むことが出来た。棚田は見てみたい風景の一つ。言葉の意味や音で次つぎ連想し、「らしい」や「だろう」も多い。なんでもかんでも調べないで不思議に思っているままいるのも、またのちにひょんなことから縁があったりするのも良いなぁと思った。あとがきにて薬草袋に込められた意味を読み、いつかまた出会いがと夢想したりする。
★14 - コメント(0) - 2016年9月8日

梨木香歩の静かで、でも確かな重みを感じる文章が好き
★1 - コメント(0) - 2016年9月8日

実際の出来事や地形などから「地名」について深く掘り下げている葉篇随筆。西日本新聞で連載されていたものだそうで、そのせいか西エリアの話が多い。地理は疎いので知らない地名ばかりだったが、その来歴や共に綴られる著者の思い出話を堪能しながら、まだ見ぬ土地に思いを馳せるのもいいもの。
★22 - コメント(0) - 2016年8月22日

地名に纏わるエッセイ。その中の一編、取材の車の旅で幹線道路をはずれた道が情緒ある道で、そのまま進むと峠を2つ越える。二之瀬越という山道に魅入られた筆者の気持ちがわかるような、山の空気を感じるような葉編です。各地の無くなりつつある地名に思いをはせるエッセイになっています。東北の地名が取り上げられていないので、さみしいと思っていたら、東北の地名を取り上げると過去のものになりそうで、はずしたという筆者の気持ちがうれしかったです。
★14 - コメント(0) - 2016年7月18日

淡々としたエッセイ集だが、タイトルにある「薬草袋」の一語が非常に印象的。薬草袋…欲しい…作ろうかな…。
★2 - コメント(0) - 2016年7月11日

著者がコウノトリにあいにエストニアを訪れた本を読んだ事がありますが、北海道や諏訪など様々な所を訪れ、峠越え、カヤック下りと精力的にアウトドアを満喫されていたのだと知りました。著作を読んでいると、アクティブというよりは、自然の中で静かに佇んでいるといった印象を受けるので意外です。昔からの由緒ある地名が無くなるのは悲しいですね。八峰町、日向の章が心に残りました。
★61 - コメント(0) - 2016年7月4日

こんな形式の紀行文があるのだなあ。しかも地名には薬効があると梨木さんの言う!2004年から2006年には見るも無残な平成の大合併によって万葉の昔からの地名が根こそぎはぎとられ、もはやこの秋津洲のどこにも無くなってしまったそれらを慈しむように古い薬草袋から取り出してくださってありがとう。特に日向の葉編。ああ梨木さんにはお子さんがいた、プライベートな事柄を慎む著者においてなお、書かねばならなかったその温かみと感謝が地名と重なって木霊します。
★14 - コメント(0) - 2016年6月19日

のんびりした気分で読めました。それから、お気に入りの地名も見つけられました♪こういう癒されるような本も良いですね。
★3 - コメント(0) - 2016年6月9日

M
地名にまつわる由来や著者自身のエピソードを綴る地方新聞連載の書籍化。連載紙の関係上九州が多めだが関東・関西の私にもやや馴染み深い地名もちらほら。タイトルにある薬草袋の薬効と良い香りがこちらにも漂ってくるような作者ならではの丁寧な語り口。読んだ翌日にたまたま載っていたのと同じ由来を感じさせる地名に遭遇し、嬉しく思い出すことができた。
★5 - コメント(0) - 2016年5月2日

地名にまつわるエッセイ集。おおよそなんでも擬人化する日本人だが、昔からその傾向はあったらしい。峠には太郎、沢には次郎、風に三郎、岳に五郎……。なるほどそういった地名が確かにある。地名は端的にその土地が昔なんであったのか、そこでなにが起こったのか、誰のものであったのか、ということを教えてくれる。しかしその昔日の名残を現代に伝えてくれる地名も、近年の市町村の大合併などで消えてゆき、土地の来歴を追う術も消えて行く。昔ながらの地名、それは必ずしも良い意味のものばかりではないだろうが、できるだけ残してほしいと思う。
★10 - コメント(0) - 2016年4月3日

梨木香歩さんらしい素敵な本。著者がこれまで旅した、縁ある土地の名にまつわる葉篇随筆。葉篇と表記されるように、そっと葉が降り積もるような、とても優しい随筆で、一日一篇で読み進めてとのお願いがあるほど。東京生まれ東京育ちで田舎もなく、東京を離れることも数えるほどしかないので、知ってる土地は僅かばかりであった。だからこそ、各地の匂い立つ旅の風景は、憧れの気持ちを呼び起こしたし、そっと足を踏み入れた感が心地良く寄り添う。地名は、そこで息づく人たちの、生活風景が反映されている記憶。名の由来なるものを思うと感慨深い。
★66 - コメント(0) - 2016年3月22日

梨木さんの地名にまつわる葉篇随筆。葉篇というだけある短さなので、病院の待ち時間に分断されずに1篇を読み終えることができて良かった。知らぬ土地に思いを馳せながら日本地図を見直した。
★18 - コメント(4) - 2016年3月15日

地名にまつわるエッセイ。知っている地名もいくつか出てきたので、興味深く読みました。大分県の「熊」という地名が何ともかわいい。
★4 - コメント(0) - 2016年2月18日

梨木さんが旅したり住んだ場所など、梨木さんにゆかりのある地の名前にまつわるエッセイです。正しく読めない地名が多い中、平仮名に変えて話は膨らんでいきます。土地の名前にも意味はある。その意味に加え梨木さん独特の言葉が続く。「少雀」「姶良」「長者原」地名なのにとても可愛らしく感じる。そして、私はお気に入りのハーブを、家の中のあちらこちらに置いたり、時には食するけれど、梨木さんのように乾燥させて持ち歩くのもいいかなぁ~とも思う。
★19 - コメント(0) - 2016年2月16日

土地の名前をテーマに、2011年から2012年にかけて西日本新聞で連載されたもの。地名から、自然と人間との歴史にあれこれ思いを馳せるのは面白い。訪れたことのある土地なら思い出もあるので尚更。こんなに詳しい方でさえ、「不思議に思いつつ、結局知らないままで一生を過ごすのだろうと思うことが多い」。それはそれでいいなあと、ゆるく楽しく読んだ。(図書館本)
★8 - コメント(0) - 2016年2月11日

50日かけて、とはいかなかったが、ちまちま時間をかけて読み進めた。そういう意味では、もう少し多くても良かった。というか、続編ほしい。日本全国、旅行に行きたいなあ。地名は歴史。地名は暮らし。そういう目線を持ちたいもの。
★4 - コメント(0) - 2016年1月13日

図書館で目にとまったので、読んでみました。自分も、海沿いの町に嫁いで、住んでいます。海の近くの地名の話や、島の名前についての話を読みながら、自分の生まれ育った田畑や、藪や、山の中の風景と、今、住んでいる場所との空とか、風とか、緑の風景の感じの違いを何となく思い浮かべたりしています。特段、国語が得意、好きというわけでもなかったから、今になって自分の感覚や、うっすらとしかない記憶でも、読んだ言葉で呼び覚まされるというか、思い返したりできるのが不思議でした。
★26 - コメント(0) - 2015年12月28日

最初の日本地図を見ながら、少しずつ少しずつ読んだ。わたしにも縁があったり難しい漢字なのに読めたりすると、何だか嬉しかった。梨木さんの本の世界は、静かな湖のような静かな森のようなイメージがする。ページを開いたときから、その世界へ足を踏み入れてゆく感じが心地よい。こういう独特の空気感は、ありそうでない。短くてシンプルなエッセイ やっぱり12月のせわしない雰囲気の中で読むとなかなかいい。この静けさを味わいたくて彼女の本を開くのかもしれない。
★16 - コメント(0) - 2015年12月15日

著者が「これまでの生涯で縁のあった土地の名を重ねていく連載にしようと」2011年から2012年にかけて西日本新聞に連載されたコラムエッセイ。いつか行かれた土地の名とそれにまつわる物語やて鳥や雲(気象)などについてあれこれ自由に短く綴られた49掌編。ご自身は掌編よりはかなげな意味合いとして葉編集とおっしゃっている。著者のキャリアを知らないのだが、かくも多数の土地、町をよく訪ねられたものだ。地名にはその地理や来歴や人々の暮らしの痕跡なども込まれていたはずだが、平成の大合併などでの乱暴な改変にはア然となる。
★27 - コメント(0) - 2015年12月12日

着眼点が「海うそ」の著者の作品だなあと思った。私は関東出身なので、この本に出てきた中でなじみのある地名はほとんどないけれど、「新しく生まれた地名」は興味深く読んだ。合併により土地の歴史を引き継がない地名に変えるのは、イメージの押しつけの気がしてさびしい。
★6 - コメント(0) - 2015年12月5日

梨木さん、いろいろな土地に行ってるんだなぁ。 自分の知っている土地の名前の由来を知るのは興味深い。
★19 - コメント(0) - 2015年12月3日

地名にまつわる話が集められていて地図好きにはうれしい一冊だった。平成の大合併で失われた地名を惜しみ味気ない新市名を批判しているのには全く同感。
★15 - コメント(0) - 2015年11月4日

地名にまつわるエッセイ。ちょっと雰囲気が丸くなった?いつもの梨木節も好きだが、これも読みやすい。
★3 - コメント(0) - 2015年9月6日

地名のテーマ一つでここまで膨らんでいくのかと感嘆するばかり。見知らぬ土地を由来や響きから追っていく事で、ホワリと浮かんでくる想像上の土地が楽しくて心地よい。知識の量が足りないけれど、気になる地名や名称は調べてみるのも面白いのかもしれない。遊び方を発見できた。 「姶良」「善知鳥」が妙に残ってお気に入り。装丁の鳥は丹生都比売と一緒かな?相変わらず可愛い。
★8 - コメント(0) - 2015年8月20日

地名をテーマに自然のこと鳥のこと地形のこと等を綴ったエッセイ。私の住む横浜に子雀町なんて素敵な町があるなんて!子雀乗合バス、子雀小学校、子雀公園、まるで雀のお宿♡隣の区だから探しに行ってみたい^ ^地名は過去から未来に受け渡す文化と思うので、併合とかで消滅してしまうのは勿体無い気がしますね☆しかし九州の地名の読み方は難しい。。北海道の向こうを張れるんじゃないの^^;
★107 - コメント(23) - 2015年8月14日

地名に関する梨木さんのエッセイ。新聞で連載されていたものなので、一つ一つの話が短くて読みやすいです。本当は、一日1テーマで読み進めるのが良いだろうなあと思いつつ、気がついたら読み終わっていました。 わたしは、あまり地名に心惹かれることはないですが、こういう楽しみ方もあるんだなあと。
★6 - コメント(0) - 2015年8月13日

 日本の地名をテーマに、著者の記憶や想いが綴られた随筆集。  知らない土地がほとんどだったけれど、地名に目を向けるだけで、その土地が持つ歴史や風景が、こんなにも味わい深く思い浮かんでくるとは・・・心で旅をするとは、こういうことか。日々の雑事をしばし忘れたい時にはうってつけ。  ごく短い一篇の中に、豊かな広がりを感じさせる著者の筆力に唸らされる。
★10 - コメント(0) - 2015年7月19日

様々な地名の小さな文章たち。 こんな地名があるだなんてと、知らないところがたくさんでわくわくする。 オオワシを見てみたい。
★4 - コメント(0) - 2015年6月20日

作者の琴線に触れた地名にまつわる葉篇随筆。私の住む土地とは離れているが日本中同じ地形はあるのでなるほどと思いつつ読んだ。タイトルにもあるように鳥のエピソードも多い。地図は鳥瞰で読むからだろうか。日向の章が温かい。
★9 - コメント(0) - 2015年6月18日

私の生まれ育った土地やその近辺のお話があったりして、その部分はしみじみと読みましたが、馴染みのない土地についてはまったくピンとこず。どうやら私は他の方の視線を通して知らない場所に思いを馳せるということは苦手なようで。印象に残ったお話は、馴染みの場所以外では一話だけ。車寄せの灯りの前でぽつんと立って待っていてくれるお医者さんのお話。心があたたかくなりました。
★7 - コメント(0) - 2015年4月1日

初出は「西日本新聞」という九州管内への連載。掌編よりも優しい葉編という言葉で説明されているように、土地の名と風景とその歴史と成り立ちを重ね合わせて、それを葉っぱが降り積むように重ねた作品集。旅をした事のある土地の名が「薬効」のようなものを与えてくれる事があるから、ささやかな「薬草袋」。残念ながら私自身が訪ねた事のある土地とは地図はほとんど重ならず「薬効」は体現できなかったのですが。いつかふとその土地を訪れた際、あぁここが、と思えたら素敵だと思いました。
★8 - コメント(0) - 2015年2月20日

梨木さんが新聞に連載されたものを集めたものです。ご自分の関係した土地の名前についての随筆で、特に掲載新聞の関係から関東以西の地区49(海外も1地区含めます)についての話で2ページにひとつの話でさらっと読めてしまうのですが、また読みたい気持ちを起こしてくれます。
★74 - コメント(0) - 2015年2月17日

鳥と雲と薬草袋の 評価:96 感想・レビュー:209
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