ソーネチカ (新潮クレスト・ブックス)

ソーネチカ (新潮クレスト・ブックス)
あらすじ・内容
神の恩寵に包まれた女性の、静謐な一生。幸福な感動をのこす愛の物語。

本の虫で容貌のぱっとしないソーネチカは、一九三〇年代にフランスから帰国した反体制的な芸術家ロベルトと結婚し、当局の監視の下で流刑地を移動しながら、貧しくも幸せな生活を送る。一人娘が連れてきた美少女ヤーシャがあらわれるまでは。最愛の夫の秘密を知って彼女は……。温かい感情が湧きあがるロシアの中篇小説。

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ソーネチカの感想・レビュー(496)

本好きの女性の人生が静かに描かれる。幸福感に満ちたシーンが素敵だった。幸せなことばかりではないけれど、温かい物語だった。
★2 - コメント(0) - 3月23日

ソーネチカは神様みたいに物事を凄く達観して見てる。常に幸せに感謝して、どんな不幸も受け入れる。普通に考えると、夫は若い女と浮気し娘は身勝手って悲しい人生だが、ソーネチカは不幸な女にはならない。神様みたいに全てを受け入れて「幸せ」の中で生きている。信仰がそうさせるのか、本に熱中して自分を守っているのか…ソーネチカの生き方は読者を戸惑わせるかもしれないが、決して違和感は抱かせない筆者の力量が凄い。ソーネチカみたいな生き方は出来ないけど、ソーネチカはある意味夫や娘とは別の高みにいて聖人レベル。
★3 - コメント(0) - 3月15日

本の世界と現実の区別がつかないほど文学を愛するソーネチカに自分の姿を重ね合わせたが、その後の人生ー夫と愛人との三角関係ーを通じて、一切のエゴのない献身的な彼女には、同じ名前ということで「罪と罰」のソーニャを思い出す。文学でも夫でも、とにかく自分の愛するものと一体になって完全に愛することのできる彼女の姿は、自分には絶対に出来ない生き方だと分かるだけに、ひたすらに眩しく、また歯がゆくもあった。自分の愛する世界があるだけで、彼女のように「なんて幸せ」と思って生きられるのかなぁ…そう思いながら今日も本を読む。
★6 - コメント(0) - 3月4日

夫と娘にために骨身を削って生活を支えるソーネチカの物語。ソーネチカの不器用な生き方にしみじみとさせられる。誰かを幸せにするために自分を犠牲にする人生。しかも、自分が犠牲になっていることすら意識せずに尽くす生き方というのは一種の凄みを感じさせる。それが聖性なのか、無私なのか、あるいは愚鈍なのか考えさせられるが、彼女の人生は満ち足りていたのだと思う。こういう人生を送りたいとは微塵も感じないが、そうでありながらこういう人生は素晴らしいと感じさせるところにウリツカヤの筆致の力があるのだろう。
★18 - コメント(0) - 2月28日

すてきな本らしいのに、どうしてもよさがわからない。
★5 - コメント(0) - 2月26日

ソーネチカは、本当に幸せだったんだろうか? 読み進めていたときも、読み終わった時もそう思ってしまった。夫ロベルトとの生活、娘のターニャの成長・・。そして、美少女ヤーシャとの奇妙で信じがたい三角関係でも?「幸せ」ってなんだろう? 人生って、平凡とか非凡とかで括れないもの。思いもかけない読後感だった。
★9 - コメント(0) - 2月7日

他の作品も読みたいくらい、よかった。反体制気質の男と結婚したソーネチカ。それも、第2次世界大戦中のことだ。夫は才能に恵まれているものも、目が出ず、おまけに時代のならず者。貧しい生活を強いられるも、ソーネチカには、幼い頃から青春時代をも読書に身をゆだねてきて培った、澄んだ精神を持ち合わせていた。のちに、娘の親友と夫が通じるようになっても、静かに本を開き、研ぎ澄まされた言葉や気品あふれる表現に触れ、心を落ち着かせてきた。この作品、なんともいえず、よかった。
★5 - コメント(0) - 2月2日

ソーネチカはもう聖人君子の領域に入っている。家族を愛し、幸せに感謝し…。ロベルトに不倫されても裏切りと思わず、芸術家の夫に訪れた幸運だと感じ、ヤーシャを娘のように大切にする。いやーーー、理解出来ないわ。私のような小さい人間はこの物語の深みに気付けないのかも。でも無理。
★10 - コメント(0) - 1月13日

今月参加する読書会の課題本。夫の秘密を知ったソーネチカの、ショックを受けるも、その帰り道で気持ちを切り替え、次の瞬間には夫と相手の幸せまで願えてしまえるという精神には、神々しさをかんじた反面、何と無くすっと入ってきたから、ちょっとびっくりした。ソーネチカの愛に対する感じ方・考え方は、賛否両論あると思うけれど、彼女は、執着せず楽観的な性格で、自分自身を苦しめない(楽にする)生き方を熟知している女性のように感じられた。
★41 - コメント(2) - 1月12日

受け入れることが幸せの一歩なのか。夫が娘の友人とできてしまっても二人を許したソーネチカ。スキャンダラスな状況にあっても、彼女には温かさをずっと感じていた。この慈愛に満ちた女性の名はソーネチカ。彼女の行動を是と取るか、非と取るか。幸せの価値観は人それぞれだから。
★7 - コメント(1) - 1月10日

現実感がないというか、現実逃避にも思える。まるで全て他人事のような、本の中の世界と捉えているような。あまりソーネチカという人物が見えなかった。掴み所がない。
★2 - コメント(0) - 1月5日

本の虫であるソーネチカは、反体制的な男と結婚し、子供を産み、幸せな生活を送る。だがある日、夫の不貞が発覚し……。話の筋だけみると、なんてことのない話なのだが、この満足感はなんだろう。淡々とした語り口か、各人の描写か、はたまた、そうする人はあまりいないであろう、不貞発覚後のソーネチカの態度故か。いずれにしろ、あとがきにもあるように、平凡でありながらも非凡な物語であることは間違いない。絶賛するか否かは、ソーネチカの選択を受け入れることができるかどうか、という気もするが。
★15 - コメント(0) - 2016年12月26日

~人との距離は自由選択。孤独と幸福は同居する。
★3 - コメント(0) - 2016年12月24日

再読。ソーネチカの人生は決して恵まれた幸せがあったわけではないけど、自ら穏やかに受け入れ心の平穏を保つことができることで幸せに生きられる人。それは本を読み続けてきたことで培われた能力なのかもしれないけど、こういう考え方で生きていける人がどんな状況にあっても1番強いのだろうと思う。
★11 - コメント(2) - 2016年12月19日

不細工で本好きの女の子ソーネチカは、収容所帰りのアーティストと結婚する。地道に生活を積み重ねる彼女はいつも幸福の終わりを予感して…何一つ面白い筋書きはないし、ソーネチカは凡人なのだけど、ひたすらに「この世界」と繋がらなさを感じさせる。昼メロみたいなエピソードでも「なんかこんな気がしてたわ」みたいな遠さ。いろんな意味て世界の虚構性にハマりこんで生きる人なんだろう。第二次世界大戦中から戦後にかけてのソ連で生きることを戯画化してる部分もあるのかな。夫や娘、ヤーシャも無理やり飲み込んでいく、これがロシア的母の愛か
★6 - コメント(0) - 2016年12月7日

こんな人の好いヒロインは初めてだ。文学を愛し、その世界に浸ることを学んだから、ここまで全てを受け入れることができたんだろうか。ソ連時代の物語とは思えない程、静かな小説。ソーネチカは夫も娘も夫の愛人も愛したけれど、最も彼女を支え、必要としたのは本の世界なのかな。
★92 - コメント(0) - 2016年12月3日

鬱屈とした気分になっちゃった。けど、それは自分が人の幸せを評価するような態度を取ってるのではないか、とも思えた。納得はできなくても、理解しようとせずに否定することはしたくないという思いが残りました。
★1 - コメント(0) - 2016年11月17日

ソーネチカの思考についていけないところも多々あったけれど、理解できないことを理由に否定したくないと感じたし、ソーネチカの心の在り方を理解できるようになりたいと思った。
★3 - コメント(0) - 2016年11月5日

幸せ過ぎて怖くなること、いつ失うかもしれないと覚悟すること、愛に満たされた女はその想いで男に尽くすものだ。ソーネチカはこう考えていたと思う。誰かの落とし物(彼)をたまたま預かったのだから、落とし主が名乗り出たら引き渡そう…。彼から十分に愛されていたと、実感していたソーネチカ。その事実さえあれば、それ以上の幸福は望みようがなかったのではないかと思う。
★44 - コメント(0) - 2016年10月30日

それでも、問題なく生きて行ける、力強さを感じます。
★6 - コメント(2) - 2016年10月7日

ソーネチカは”都合の良い女”なのか”神の恩寵を受けた人”なのか…感じ方によって分かれてしまう。私も現代に生きている人間なので「なぜそこで怒らない??」と思うことはあったし、称賛は出来ない。しかし、自分の考える幸せと他人が考える幸せって全然違うということ、だから比べたってしかたない、という至極当たり前のことをソーネチカの姿から教えてもらった(その幸福の形そのものが社会や周囲からの押しつけられた価値観ならNO!と言いたいけど)。文章は結構好きです。最後の三行がお気に入り。
★7 - コメント(0) - 2016年9月27日

淡々とした感じ、大仰で理屈がちな文体が回りくどく情景が捉え難く感じた。比喩によく文学作品が用いられているので、好きな人ならより豊かな色彩を読みとると思う/これを生身の女性の物語として読むと、家族は甘えるだけで身勝手だし主人公も個人の意志がなく卑屈にすぎて何処が幸福なのか分からない。ソーネチカ(神の叡智)は人々の幸福を祝福し、本に安らぐ。
★2 - コメント(0) - 2016年9月4日

神の恩寵はうちに宿るもの。羨む要素は何もないけど、ソーネチカは幸福の形。
★25 - コメント(0) - 2016年8月6日

ロシアの中篇小説。ノスタルジーという言葉が浮かびました。海外の話かつ昔の話であるにもかかわらず、人の営みの普遍さを感じます。感動的と銘打っていますが私にはソーネチカの心の動きに共感できずモヤモヤでした。
★9 - コメント(0) - 2016年7月23日

ロベルト・ヴィクトロヴィチが「幸せ」以外のナニモノでもない。
★2 - コメント(0) - 2016年7月14日

幸福とは何か、どういう心の状態のことを幸せと言うかが少し分かったような気がします。この作品はリアリズム小説といえそうですが、むしろ美しい昔話のような感じがします。
★5 - コメント(0) - 2016年7月10日

貧しくても、裏切られても、不当な扱いを受けても、その不幸に囚われる事なく、残された幸せに目を向けて地道に生きていくロシア女性の一生のお話。若い頃なら運命にただ流されるようなソーネチカに苛立ったり、あり得ないと思ったかもしれない。もちろん私は聖人君子ではないので、同じようにはとても生きられないけれど、ソーネチカは幸せな人だなぁと素直に思えた。どんな状況でも人間は幸せに生きることができる。人間の素晴らしい面を教えてくれる本でした。
★5 - コメント(0) - 2016年7月7日

ソーネチカは、どこにでもいるような孤独な老女に見える。立派な人生だったねと誰に言われることなく、生涯を終えるに違いない。しかし、ソーネチカは他人に推し測れないような体験をし、誇り高く生きてきた女性なのだ。ロシア版「本を読む女」である。ラストの余韻は、個人的に「ねずみ女房」を彷彿とさせた。ということは、ソーネチカも私の胸のどこかに、これからも居続けるのだろう…。
★21 - コメント(0) - 2016年6月29日

読んでいる間はそれほどでもなかったのに、読後余韻が次々と溢れだし、深い感動を感じる自分に驚いた。物語は平凡な女性ソーネチカが芸術家の男性と結婚をし、抑圧されたソ連社会で子を育て、夫との試練を経験し生きていく話が淡々と進む。特に大きな展開があるわけではないが、そこには終始、何事にも感謝をするソーネチカの姿が描かれており(なんてこと、こんなに幸せでいいのかしら!)、平凡な人生が特別な輝きに満ちたものに見えてくるのだ。そんな彼女の精神に触れ、真の幸せは心の中にあることを思い出させてもらった。胸に染み入る良作。
★83 - コメント(0) - 2016年6月17日

こういう人を都合のいい女というのでは?と思ってしまった。紹介されているような感動は感じることができなかった。こういうとき、自分はどこかおかしいのかなと思ってしまう。もやもやしかちゃん。
★6 - コメント(3) - 2016年5月27日

すごく良かったです。訳者あとがきに書かれているように、「お人好しでたいした取り得もないように見えたソーネチカの精神世界が他のだれのより輝いていること、虚構と現実の区別もつかないほど文学を愛するソーネチカが、みずからの一生を舞台として見事に主役を演じ、美しく非凡な物語を織りあげたこと」に、静かで美しい余韻に打たれました。美しい。
★17 - コメント(3) - 2016年5月15日

kei
本の虫のソーネチカ。流されるままに人生を送っているようにもみえるけど、その境遇の中、泣き言を言わず芯が強い。その強さは昔の日本の女性にも共通するところのようにも思えます。人生の最後に読書に没頭することができる人生は羨ましいですが、夫や子供、愛情をかけた孤児からのソーネチカの扱われ方は散々で、その中で幸せを感じて過ごすソーネチカは強い人だなぁ。。
★22 - コメント(0) - 2016年5月3日

隣人の幸せのなかに自分の幸せを見出すこと。
★5 - コメント(0) - 2016年4月29日

図書館本。ロシア的言い回し、ソ連体制下の事情とかユダヤ教、とにかくわからないことが多くて「子供時代」みたいに注釈があれば良かったな。ソーネチカはちょっとズレてるの?沢山の本を読んでいたのに、こんな人格形成なら読書の甲斐がないような・・。私には「神の恩寵に包まれた静謐な物語」には思えなかった。とても散漫な感じ。でも人生ってそんなものかもしれない。「ソフィア」の愛称が「ソーネチカ」でそれがさらに「ソーニャ」になるなんて面倒な・・。なんとかならないの?ロシア人の名前。やっぱりロシア文学合わないかも。
★7 - コメント(0) - 2016年4月28日

ソーネチカはレアに似ても似つかないと思う。
★1 - コメント(0) - 2016年4月24日

ソーネチカは男性にとっては非常に都合のよい女だと思った。決して奢らず高ぶらずどんな小さなことも幸福だと受け取り、夫の愛人の存在も「彼が愛した人だから」とあっさり受け入れる。「レアとラケルのようだ…。知らなかった、これほどレアが美しいなんて」という言葉にあるように、男性にとっては究極の「理想の妻」なんだろうと思う。最初から全て諦めている彼女は、最初から全てを手に入れているのと同じなのかもしれない。その潔さを、美しいと評さないこともまたできない。
★3 - コメント(0) - 2016年4月23日

静かな高揚感を覚えながら読了。読書好きな主人公・ソーネチカが年頃になり、ある芸術家に見初められて結婚するが、どんな時でも愚痴をこぼさず、自分の身に余る幸福を感じながら生活していく。そして、娘の友達で同居人の女性(ヤーシャ)と夫の不倫を認め協力を惜しまない。夫の機嫌をとるというより、事の成り行きを見守って静かに受け止める、その徹底した慎ましさがいじらしかった。物語には特別な山場もなく全体的に穏やかな印象だが、いつでも敬虔な気持ちでいられるソーネチカが心から羨ましく、圧倒的な母性を感じる良作だった。
★83 - コメント(0) - 2016年4月21日

この本の紹介文に違和感。物語はソーネチカという女性のどちらかといえば報われない人生が記録されている。それは彼女が人間らしい強かさで作り出した「彼女のもの」であってそれを他人が神とか愛とか恩寵とか祝福だなんて表面的な言葉で装飾して語るのは違うと思う。彼女の心の中にはなにがあるのか誰にも分からないじゃない?少なくとも彼女は神の恩寵なんて、それを期待して生きているわけじゃないと思うし、もしも誰かに私の人生について「あなたは神様に愛されているからいいよね」とか言われたら多分ぶっ飛ばす。
★5 - コメント(0) - 2016年3月26日

ストンと染み込む 細やかで豊富な表現が素晴らしい。ソーネチカの無私無欲な人生が、歯痒くもあり 鑑でもある。[内側から光輝いている女性]を見初めたロベルトを称えるべきか 蹴飛ばすべきか…もっと本を読まなくちゃ!
★16 - コメント(0) - 2016年3月25日

本の虫だったソーネチカ。読書で震え続けた心が編む哲学で自身の人生を読み解き、困難や傷心に隠された幸せを探り当てる。与えるものでも与えられるものでもないところの愛の本質を貫いた彼女の物語は美しい。様々な役割を静かに果たして、またひとり本の世界へ帰っていくエピローグに、祝福のため息が漏れた。
★11 - コメント(0) - 2016年3月17日

ソーネチカの 評価:100 感想・レビュー:224
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