反知性主義: アメリカが生んだ「熱病」の正体 (新潮選書)

反知性主義: アメリカが生んだ「熱病」の正体 (新潮選書)
あらすじ・内容
なぜ米国は反インテリの風潮が強いのか。なぜ宗教がビジネスと化し、政治が道徳主義に偏り、大衆が自己啓発に熱中するのか。その答えは、米国のキリスト教が生んだ反知性主義にある。その数奇な歴史を辿りながら、反知性主義の恐るべきパワーと意外な効用を描く。

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反知性主義: アメリカが生んだ「熱病」の正体はこんな本です

反知性主義: アメリカが生んだ「熱病」の正体の感想・レビュー(436)

「反知性」主義とは、こういうことだったのか。そのまま「反インテリ」、または「反特権階級」「反エリート」と言われた方が納得する。この本では、その反知性主義の成り立ちが、アメリカのキリスト教史的なことから説明されているけれど、個人的にはエピローグだけ読めば十分だった。私の知りたかったことは、その記述のみ。ただ、後半にあったトクヴィル視点のアメリカ記述は面白かったが。 先の大統領選で、ラストベルトの労働者たちがトランプを支持した理由、というのが、この類のイデオロギーと重なると喧伝されているのかな。
★2 - コメント(0) - 3月5日

橋下徹がテレビで北大のインテリ(学者)をけちょんけちょんにやっつけた場面を素晴らしいと感じる日本人は多いだろう。日本人が官僚バッシングが大好きなのも、権力に近いインテリを"御用"などと中傷するのも、同じメンタリティだろう。朝日の慰安婦誤報だって、朝日的な上から目線のインテリに対する反発がいくらかあると思われる。反知性主義者がたくさん生まれて、お役御免でたくさん死んでいく社会は、単にインテリが牛耳る社会よりも良い。日本のインテリの反知性主義批判は、自分達の知性に疑問符がつけられることへの反発か。
★2 - コメント(0) - 3月2日

反知性主義は単なる知性への軽蔑と同義ではない。それは、知性が権威と結びつくことに対する反発であり 、何事も自分自身で判断し直すことを求める態度である。その時に大衆は実証的態度ではなく好き嫌いで選びがち。結果、反知性主義の候補が反知性主義の市民に選ばれるという結果が今回の選挙とも言える。因みに、今ニューヨークで大人気のミュージカルは「民主政治ではなく貴族政治こそがアメリカにふさわしい」という信念を持っていたアレグザンダー・ハミルトン(初代ワシントン大統領の右腕)が主人公。
★3 - コメント(0) - 2月26日

本書は、アメリカ宗教史を軸に反知性主義とはなにか、という問題に答える。まず、反知性主義とは知性と権力の野合への反発だと著者は言う。反知性主義の母胎となったリバイバリズムは、ピューリタニズム=知性主義に対する反発として生まれ、信仰の自由や民主主義的平等といったアメリカン・デモクラシーの理念と結合し、さらにはビジネス化することで大衆動員力を備えるに至った。▼著者は知性が権力化することを批判する反知性主義を一定程度評価している。が、これが「熱病」として猛威を振るっていることは、よしとすべきではない。
★2 - コメント(0) - 2月25日

トランプ大統領の誕生で気になってきた反知性主義のアメリカにおける歴史を紐解いた1冊。現代の反知性主義についてのものではなく、その原点と発展の歴史の話。アメリカにおけるキリスト教の歴史と重なっているようで、知らなかったアメリカ史を知る事ができて面白かった。これに加えて現代の反知性主義に関する本も読みたいですね。
★4 - コメント(0) - 2月9日

I agree that it is difficult to understand anti-intellectualism in USA because it is based on Protestantism. However, it is too risky to judge that Trump phenomenon is caused by it. Author had to give historical analyses for role of mass media, then talk.
★8 - コメント(0) - 2月6日

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反知性主義とは「知性が権威と結びつくことに対する反発であり、何事も自分自身で判断し直すことを求める態度」なんだそうだ。字面だけで勘違いしていた。トランプが当選したことや進化論の扱いに関して感じていた疑問が少し解消した。歴史的に見れば必然なんだろうが、アメリカとあの国のキリスト教との関係はなんとも奇妙だ。
★4 - コメント(0) - 2月3日

今までぼんやりとイメージしていた、反知性主義とは全く違う由来が解説されています。「宗教的に基礎づけられたラディカルな平等意識である」P264
★11 - コメント(0) - 2月1日

5時間12分。音声デイジー。日本ライトハウス情報文化センターと音訳者さんに感謝。リチャード・ホーフスタッター「アメリカの反知性主義」を読んだほうがいいいのだが、これがかなり厄介な本なので(私も音訳されていなかれば、最後までいけなかっただろう)、こっちを先に読んでおけば理解しやすいかも。日本では、反知性主義=バカ のようになっているけれど(内田樹さんのアメリカ陰謀史観の影響?)、基本的なところを押さえておかないと、差別語・ヘイトスピーチみたいになってしまうので、気をつけたい。
★6 - コメント(0) - 1月22日

c
一昔前の女性作家のような筆名に内田樹的な媚びを感じて読む前からイラッとしたが、いざ読んでみるとこれは名著。難しいテーマを平易ながら力強い文体で語っていて、非常に判り易い。やはり売れるだけのことはある。反知性主義という側面から幾つかの映画に言及しているから、映画好きには更に判り易いだろう。本で紹介された映画だけでなく、他のアメリカ産ポップカルチャーに改めて反知性主義というキーワードを当て嵌めれば、これまでと違った理解も可能なはずだ。俺の場合、ドラマ「トゥルーディテクティヴ」のファーストシーズンが特にそうだ。
★3 - コメント(2) - 1月18日

・中日、毎日、日経、読売、産経 書評掲載 『「反知性」の意味も、単に知の働き一般に対する反感や蔑視ではない。知性が知らぬ間に越権行為を働いていないか。自分の権威を不当に拡大使用していないか。反知性主義は、知性と権力の固定的な結びつきに対する反感である。知的な特権階級が存在することに対する反感である。微妙な違いではあるが、ハーバード・イェール・プリンストンへの反感ではなく、「ハーバード主義・イェール主義・プリンストン主義」への反感である。日本なら、ここに「東京大学」などと代入すれば分りやすい。』
★2 - コメント(0) - 1月15日

現代の現象が知りたいのに歴史の話ばかりでしかも現代に至る前で終わっていて少しがっかりした。記述に関しては緻密でところどころ興味深いエピソードもあって、普通の本では言及されないアメリカの姿を見ることができて悪くない本だったと思う。ただ、現代のこと、特にトランプの現象を読み解くには直接的には殆ど役立たないと思われるのに帯でトランプを大々的に持ち出して煽るのはどうなのだろう。トランプに関する記述は特にないので読者が勝手に想像して解釈するしかなく、不親切だと思う。
★6 - コメント(0) - 1月14日

アメリカの歴史と宗教を辿りながら、反知性主義について考察する本です。いわゆる知識エリートを否定するイデオロギーですが、その考え方を生み出した土壌はどのようなものでしょう。それを知るには、アメリカで亜種化したキリスト教について知る必要がありました。キリスト教の「リバイバル」についての紹介が、興味深かったです。元々キリスト教が広まった地域において、中途半端だった信仰が熱病のごとく強まり、集団ヒステリーのように広まっていく現象。メソポタミア、の下りでは、笑えるような、呆れるような気持ちになりました。
★13 - コメント(0) - 1月13日

馬鹿馬鹿しい政策を打ち出していたトランプさんがなぜ大統領になれたのかがすこし理解できたように思います。反知性主義がもつ特性のひとつである、徹底した平等主義(≒アメリカンドリーム)が完全に断たれたと感じる人々(主に田舎の人々)の最後の綱がトランプさんだったのではないかと考えました。不動産王トランプの強烈なキャラクター性も、本書で紹介されている伝道者たちが時代を追うごとに言動が過激になってゆくと同時に、商業主義と密接になっていったと知ると、けっして突飛ではないとわかります。
★5 - コメント(0) - 1月3日

アメリカの宗教観はよくわからないな~と思っていたが、欧州とはかなり違う環境だと言うことが判った。元の環境に加えて、社会的政治的な平等を求めるベクトル、さらには宗教・学問と権力の一体構造に対するアンチテーゼが加わり、キリスト今日の大衆化が起きたという流れが「反知性主義」とのこと。日本で言えば「庶民感覚」に近いが、日本の場合は主に知識層・左派の理念的な流れなのに対し、契約的で功利主義的なのは正反対に見える。堅い支持があるのはそのためか?
★2 - コメント(0) - 1月2日

ヨドバシカメラに行ったら南北戦争の歌を放歌してしまうこと必定。
★2 - コメント(0) - 2016年12月23日

読むの大変だったぁ~自分の知能や知識では半分も理解できてないかもしれない。 何となく分かったのは、反知性主義とは知性を持つ人間たちが時の権力と結びついて権利や自由を侵害してきた時に、それと向き合って戦えるだけの知恵や知識を持つ人たちのあり方だということ。らしい…あってる? アメリカの反知性主義がどのようなものか人物と歴史を辿って教えてくれます 本書で紹介されている人物は総じて、大衆の不満や不安を敏感に感じ取り、それを煽り熱狂させるという手法を使うと紹介されているのですが…それって…トランプまんまやん!
★3 - コメント(0) - 2016年12月21日

以前2ちゃんねるの心と宗教板キリスト教質問箱で行われていた議論を思い出しました。その議論とは、いわゆる単立教会の福音派と日本キリスト教団所属の教会員とのやり取りです。  日本の状況で近いと感じたのが、選挙でいわゆる「台所感覚」等の訴えでしょうね。本書でも述べていますが、この感覚は長続きしないとのことでした。某首長さんもこの分類に入るのでしょうか?
★3 - コメント(0) - 2016年12月11日

知識が豊富でなくとも成り上がれる。わかりやすいのが一番。楽天的で豪快で知性的で過激な指導者日本には。。。。いないネ
★4 - コメント(0) - 2016年12月10日

ra7
めっちゃ面白かった。この本を読んで、アメリカという国のみかた、キリスト教との関わりをようやく理解できるようになったかもしれない。「反知性」とは単に知の働き一般に対する反感や蔑視ではなく、知性のふりかえりが欠如している。
★2 - コメント(0) - 2016年12月10日

(借) 単純に反知性とは知性に対する侮蔑を表しているのかと思いきや、知性が権力と結びつくことに対する反発であり、アメリカで独特に変容したキリスト教と結びついた思想だった。内容的には「アメリカの」キリスト教史といった感じでわりと面白かったが、どうせなら現代にももう少し言及しても良かったんじゃないかと思う。
★3 - コメント(0) - 2016年12月8日

トランプ大統領の選出に伴って話題になっていた本。アメリカが宗教の自由、思想の自由を実現しようとする過程も描かれている。これらの自由を勝ち取った結果、大学などの権威を権威として見ない人々が現れていったということらしい。分かりやすく布教しなければ支持を得られないので布教方法が洗練されていく。布教の成果は信者の数で測られるので布教は効率化され、ビジネス化していく。今でも自己啓発が盛んなのはその名残だという。ジャクソンが大統領に選ばれる描写はトランプに似ている。
★2 - コメント(0) - 2016年12月5日

アメリカの歴史も反知性主義の意味も、自分はよく知らなかったんだということに気づきました。読んでいる途中に大草原の小さな家での牧師さんや食事のときのお祈りが頭に浮かんだのですが、こんな背景があったのか..と。
★4 - コメント(0) - 2016年11月29日

キリスト教からアメリカを分析。とはいえ、人物伝になってしまった感あり
- コメント(0) - 2016年11月20日

アメリカにおける反知性主義を、建国以前のキリスト教のあり方まで遡り、主に宗教復興運動という文脈によせてそれが生じた機制と論理とを論じる。大統領ジャクソンや復興運動の伝道師たちは、いずれも既存の権威の正当性に疑義を投げかける形で民衆の支持を得たという見立ては腑に落ちる。そうした反権威的なスタイルとしての反知性主義のポジティブともいえる機能を指摘している点に本書のおもしろさはあるのかもしれないなーと。
★8 - コメント(0) - 2016年10月17日

アメリカの歴史をたどる事が出来た。特殊な社会構造である。
★1 - コメント(0) - 2016年10月17日

入植時からのアメリカにおけるキリスト教や教育の歩みを、反知性主義の観点から概説した本。現代に関する記述は多くないが、私たちには奇妙に思えるアメリカの一部の思想について示唆を与えてくれる。他の権威に依らず自分で考え、信念を曲げない態度が道を誤ると、結果として反知性的に映るということか。
★5 - コメント(0) - 2016年10月13日

反知性主義のルーツ。日本に真の反知性主義が生まれるのはいつなのか?
★2 - コメント(0) - 2016年10月11日

反知性主義=反権威主義=フーテンの寅さんという例えが面白かった。アメリカの自由と平等の精神はこういう所から来ているのだと感じた。
★1 - コメント(0) - 2016年10月6日

なぜ大統領選挙でトランプやブッシュが勝ち上がってくるのか、その理由が知りたくて手に取りました。アメリカでのキリスト教の歴史や反エリート主義、権威と知性の結びつきを嫌う理由までがとてもよくわかります。よって、反知性主義=トランプではないこともわかりました。アメリカ社会を知る良い手がかりになります。
★2 - コメント(0) - 2016年10月2日

「コスモポリタニズムは、知識人の間では評判が良くても、素朴な愛国心には訴えないものである」p.159
- コメント(0) - 2016年9月27日

古い国々からやってきた人びとが作った国なのになぜあんなにも若々しいのか、民主的で合理的で実利的に見えるのになぜあれほど宗教活動に熱心なのか、なぜ短期間でこれほど影響力のある強大な国家になったのか。折に触れて考えてみるとなんだか妙な国だなあ、と思っていたが、この本を読んでその理由がわかった気がする。第二次大戦以降のアメリカについてほとんど書かれていないのが残念。続編ないのかな。A。
★13 - コメント(0) - 2016年9月26日

大変面白かった。何となく無知を恥じない事というのがイメージだけれど本来のキリスト教における反知性主義を紹介している。知のヒエラルヒー・権威に寄らず、自分自身の頭で考えること、それが反知性主義だ。それ故、自分自身の回心を重視するリバイバリズムが盛んになる時代には、奴隷解放や男女平等などの動きも盛んになるのだ。その他、「知性」と「知能」の違いや、最近再読したモンゴメリー作品で、なぜ語り手一家は長老派で雇い人はメソジストなのか、など本題と離れての発見も多かった。
★14 - コメント(1) - 2016年9月23日

高等教育史、キリスト教史、アメリカ思想史の参考図書に最適。チャーチとは何か、という、私のようなキリスト教者ならざるものには見え難い知識も得られるし、語り口は平易で読みやすい。
★3 - コメント(0) - 2016年9月21日

アメリカ社会とキリスト教の伝道の本だった。最近書店で見たオビにもあったように、だからちょこちょこトランプみたいなのが出てくるんだと思った。アメリカ社会の構造が透けて見える一書。そういう意味で、しめしめ。
★7 - コメント(0) - 2016年9月4日

あとがきが熱い
★1 - コメント(0) - 2016年8月26日

「ここからもわかるように、反知性主義は単なる知性への軽蔑と同義ではない。それは、知性が権威と結びつくことに対する反発であり、何事も自分自身で判断し直すことを求める態度である。」「反知性主義の原点にあるのは、この徹底した平等主義である。」「つまり反知性主義とは、知性と権力の固定的な結びつきに対する反感である。」池内恵や山形浩生が評価し、佐藤優が「読むな」と言った本(笑)。勉強になりました。ホフスタッターの本も読もうと思う。
★5 - コメント(1) - 2016年8月19日

ザ・シンプソンズなど見ていてなんでアメリカ人はあんなに集会したがるんだろうと思っていたが、これでアメリカ大衆文化への理解がすこし進んだ気がする。本書の半分以上はホーフスタッターの『アメリカの反知性主義』のダイジェストのような構成なので、そのへんは切り詰めた結果何がいいたいのかやや曖昧になっている気がする。あちらはあちらで少し長いんだけど。
★1 - コメント(0) - 2016年8月14日

題名の言葉は日本のと米国のでは意味合いがかなり違う。米国キリスト教は建国から独自の歴史があり、その結果の社会変化を描く。個人の自立心と神の前では誰もが平等であり、既存の学歴や知識などは判断の基準にはならない考えが生まれた。貴族的な知識人よりも学はなくても人当たりや口が巧い人間を好むようになったのだった。帯の文は売らんがためのまさに煽り文。本文でそんなニュアンスはどこにもない。建国からテレビ説教師と似たようなのはいたのねと驚く。全然関係ないが、この著者は名前から勝手に女性と思っていたので写真をみて驚いた。
★54 - コメント(4) - 2016年8月9日

ドナルド・トランプの主な支持層である反知性主義者について論じた本かと思ったら、内容は歴史寄りの学術本だった。その意味では題名に偽りありだな。それでも、ドナルド・トランプが支持されている理由である、誰でも理解できるように意図的に難しい語彙を廃した演説はアメリカの建国時代から培われていたこととか、演説が人の心を掴んでいく様子とか、勉強になったことはいくつかあった。それにしても何も考えていない人ってのは失うものがないだけに恐るべき存在だな、といわざるを得ない。
★1 - コメント(0) - 2016年7月12日

反知性主義: アメリカが生んだ「熱病」の正体の 評価:74 感想・レビュー:162
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