朝鮮王公族―帝国日本の準皇族 (中公新書)

朝鮮王公族―帝国日本の準皇族 (中公新書)
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朝鮮王公族―帝国日本の準皇族の感想・レビュー(71)

[「家」と「国」の間で]関心の置き所が絶妙といえる作品。王公族というあまり知られていない人々に焦点を当てることで、これまで明らかにされてこなかった事実だけでなく、当時の物の見方まで紹介してくれている点が素晴らしい。王公族の処遇や厚遇が、冊封体制と近代国家システムの奇妙な落とし子とも言えるのではないかと感じました。また、現在の韓国で王公族についてそれほど関心が高まらない理由を考察した箇所も興味深かったです。
- コメント(0) - 3月20日

テーマレポート(木)4 期末 参考文献として
- コメント(0) - 1月16日

タブー視されるか、「悲劇」のバイアスをかけてしか語られなかった「朝鮮王公族」に着目し、日本の皇族・華族制度の中でどんな位置づけをされたか、財政的な基盤、儀礼、「併合」当時の朝鮮の国内事情など、一次史料から綿密に考察している。李王垠と梨本宮方子女王との婚姻が政略結婚ではなく、実は李王家のステータスや財力を目当に梨本宮家から持ちかけた話だったことなどもはっきり書かれている。そういう点は評価できるが、主要人物の生没年が明記されず、年表もなく、簡単な系図のみなので非常にわかりにくい。
★7 - コメント(0) - 2016年5月18日

清の冊封国・朝鮮が日本から「冊立」され、西欧的な概念では保護国化したのが日韓併合。朝鮮王室は存続している訳で、日本の国内法的には「皇族≧王族>華族」という序列で扱ってきた歴史を分析する。2世代目になると「臣民」「日本国民」としての生活に同化していく。朝鮮半島が当時、累卵の危にあったのは分かるものの、歴史の評価としてどういう対処をするのが最善だったのか。王族の死に伴う国葬、宮廷費の問題、戦後の処遇などなど、考えることが多すぎる。ただ筆者の土台、テーマになる部分が著述がニッチな感じ。手法自体は緻密なのだけど。
★21 - コメント(1) - 2016年2月3日

 「王公族」の存在を作り、破格の歳費を支給する。「王」が付く「李王」の呼称を許す。李太王や李王の葬儀は国葬扱いとし、日本式と朝鮮式を組み合わせる。日韓が支配・被支配の関係にあったことは間違いないが、両者の駆け引きや日本側の工夫も窺い知れる。このような本書の論調については類書も少なく、自分には評価しがたいが、実証的かつ冷静に論じているだけに一読に値する。また大院君は李昰応、高宗は李㷩又は李太王、純宗は李坧又は李王、とも呼ばれていたことは初めて認識した。名称自体からも彼らの立場の複雑さが分かる。
- コメント(0) - 2015年10月12日

20150920ー20150927
- コメント(0) - 2015年9月27日

兼任同一領土。大和朝廷に対し国事行為は委任されていない。本書の対象も代理側の史実だが、注意が必須・必要だろう。所謂日帝36年=植民地時代の話には抵抗がある。李玖さんに関しては1975年以後に日本で出したまるっきりの贋物・別人である。図書館本。 120
- コメント(0) - 2015年8月17日

皇族と華族の間に位置する「王公族」として帝国日本に組み込まれた大韓帝国(朝鮮王朝)皇族たちの各人各様の生き方、日本側の思惑を冷静な筆致で語る。併合前から戦前に至る日本側と韓国皇族たちとの建て前と本音を巡る駆け引きはかなり生々しい。そして、日本で育った王公族第二世代以降のメンタリティと戦後の末路はやはり日本の旧宮家・旧華族そのままという印象を受けた。
★6 - コメント(0) - 2015年7月30日

併合以後の朝鮮の皇族(併合時は帝国だった)はどうなったのか?というニッチな内容を扱った本。日本と植民地朝鮮の関係は極端な二項対立の図式が幅を利かせることもしばしばなイメージだが、少なくとも朝鮮の元皇族のその後に限れば、日本の併合と支配をどう受け入れるかは、日朝両方に色々な打算があり、一言では割り切れないことに気付かされる。個人的な印象を言えば、国というより家族、自分自身の処遇への関心が中心にあり、周りの環境に随って生きた人たちだったように見える。良くも悪くも、過酷な歴史の実に人間臭い一面が見て取れる。
★1 - コメント(0) - 2015年7月25日

韓国併合が,韓国皇帝一族からみれば,統治権と引き換えに日本の準皇族としての身分保障を得,王称などの名分を残そうとしたのであり,日本側からみれば皇帝一族を厚遇することによって,韓国を懐柔しようとした。朝鮮王公族の始まりからして歪んだ構図は明らかであり,王公族の婚姻や葬儀などが本音と建前の交錯によって,歪み続けています。このような歪みを下地にした各王公族の人生は,まさに時代に翻弄され続けたとしか言いようがなく,哀れです。特殊な立場に置かれた人の生き様を描き出すことに成功していると言って良いと思います。
★2 - コメント(0) - 2015年7月5日

王公家創設の意図は「朝鮮王朝「儀軌」 百年の流転」で概要を知ったけど、王公族個人に焦点を当てた本は初めて読む。政略結婚の悲哀として有名な梨本宮方子女王について、巨額の歳費(11宮家の歳費合わせて80万に対して王公家3家で150万)に目を付けた伊都子妃の希望があったとか。同様に、徳恵翁主の相手は朝鮮貴族の中だと子爵以下しかいなかったとか、宗伯爵家も莫大な借金があったから受けたとか生生しい。李埈公妃金氏美人だなと思ったら当時の日本でも評判ということ。戦後の窮乏はやっぱり逃れられなかったのね。
★5 - コメント(0) - 2015年6月20日

帯の「帝国日本への歪んだ忠誠」が全てを物語ってる。日本への反発と保身のための日本の皇族との婚姻の訴求と、身を守ることが全てになっている。大韓帝国末期のグダグダぶりが終戦後の行動と二重写しになる。異文明の統合のために、名称や儀典のプロトコルについて苦労したというのは面白かった。
★3 - コメント(0) - 2015年6月16日

帝国に興味を持ったのは幼児の頃買って貰ったゾイドだったという若手研究者による、大韓帝国のラストエンペラー李一族の日韓併合後の物語。李王家は皇族の下、華族の上に位置する王公族と位置付けられ日本の貴族制度に取り込まれる。王太子・李垠は日本軍将校として活躍、また軍務中に広島で被爆した公族もいた。終戦後、彼らの住居は堤康次郎の手に渡り、猪瀬直樹が描いたプリンスホテルの物語へ繋がるだろう。冒頭描かれる2005年の李玖の死へ立ち戻る時、異国王朝に取り込まれた王家と彼らを巡る人々の胸の内に思いを致さずにいれなくなる。
★3 - コメント(0) - 2015年6月12日

特に興味を持たない人には退屈になるような内容無含めとても詳細に描かれている。はじめのころは韓国の方々の名前がどれも同じに感じられ、どれが誰だかわからなくなり読み込むのに時間を要したが、今まであまり注目されなかった分野に入り込んだ本書は、著者の思い入れが感じられる本だ。読みやすさを出す意味では、小説仕立てにするのも面白いのではないかと思った。
- コメント(0) - 2015年6月4日

「支配と抵抗」という図式「だけ」では植民地状況を語れない、ということは学界でも言われて久しいが、「わかりやすさ」と「正確さ」のバランスを取るのは難しい。礼遇されているがあくまでも「準」皇族として序列化された王公族という「微妙な」存在に焦点を当てる本書は読みやすい本だが、心地よくわかりやすい物語とは異なる読後感を残すだろう。李垠と方子妃周辺など帝国の中で・民族の間での葛藤の「痛ましさ」を扱う書籍はあるが、関わる人々(たとえば梨本宮家)の打算を容赦なく浮かび上がらせる点は本書の凄みと言えようか。
★3 - コメント(0) - 2015年5月30日

韓国併合後の高宗(李太王)や李垠・梨本宮方子女王夫妻など韓国皇室の軌跡を追う。元の韓国皇室は朝鮮王公族として準皇族としての扱いを受けていたとしているが、待遇も本人たちのメンタリティも皇族そのものという印象。戦後の末路も、いわゆる「旧皇族」と似たり寄ったりだなと。李垠と方子の婚約が李王家の家格と巨額の歳費に目を付けた梨本宮伊都子妃の方から申し出たものであったことなど、個別のエピソードも面白い。
★7 - コメント(0) - 2015年5月23日

朝鮮併合にあたり、大きな問題の一つとなったのは、朝鮮王家である李氏の扱いでした。本書によれば、議論の紛糾の末、皇族と貴族の中間で、皇族に準ずる扱いをするという結論に落ち着きました。 何とも微妙な位置付けとなった朝鮮王公族の人々は、近代日本の中で様々な運命をたどることになりましたが、そうした彼らの有り様は、同時期における帝国日本の朝鮮認識とも強く関わっていると思われます。何れにしても、朝鮮王公族という側面から当時の朝鮮を分析するというのは、非常に面白い方法だと個人的には感じました。
- コメント(0) - 2015年5月21日

韓国併合後の王族の行く末や処遇についてどれほどの人が知っているだろうか。意外なほど差別されず皇族に準じた扱いを受けていたこと、戦後に朝鮮に戻れたにもかかわらず、王公族自身がその身分に執着していたことと、本国人から歓迎されていなかったことから帰国をためらっていたことが良くわかった。
★1 - コメント(0) - 2015年5月21日

言われてみれば盲点だった所を突かれた好著。三・一運動が高宗の葬儀に際して起こった事件であることくらいは知っていたが、当時の朝鮮の人々の王室への思い、韓国併合後の王族の処遇について、色々と気付かされることばかりだった。今の韓国に王制復古の話題が出ない背景にも納得。
★3 - コメント(0) - 2015年5月13日

門には化の文字(to me)。
★1 - コメント(0) - 2015年4月23日

大日本帝国は韓国を厚遇していた。特に天皇家が韓国の皇族に対して特別な扱いをしていた。近代化していく中で、国と国の体裁を守って新たな関係を築き上げた。西欧と日本の帝国と植民地の在り方は全く違う。近代史をもっと見直してみたい。
★13 - コメント(0) - 2015年4月23日

CTC
李氏朝鮮は日清戦争を経て清朝の冊封体制から離れ、その後に大韓帝国となり、君主の号を皇帝に改めた、のだそうで。。そのような流れすら知らなかった私も、日韓併合後にかの国の王族が厚く遇されたことは知っていた。但し、華族に連なったと思っていたわけなのだ。本書は大韓帝国最後の皇帝やその一統が、併合に際し、王公族という、全く新しい身分として実質皇族同様に(皇族と華族の別すら余り考えた事なかったなぁ)遇されたこと、敗戦後の混乱までを含め、各王公族がどのような変遷を辿ったかが、平易な言葉で偏りなく記されている。
★4 - コメント(5) - 2015年4月22日

史料を精査して戦前の日本にあった「皇族」と「華族」の間の存在=旧朝鮮王朝の王家一族の実像を描いた興味深い研究。特に婚姻関係をめぐる駆け引きに興味を引かれた。
★3 - コメント(0) - 2015年4月19日

韓国併合によって帝国日本に編入された朝鮮の王族(皇族)たちのその後を追った著作。「王公族」という「華族以上皇族未満」と位置づけられた彼らの法的地位やメンタリティ、そして個々人の生涯がまとめられています。小田部雄次氏の『華族』(中公新書)で扱われた「朝鮮貴族」と合わせて読むと、併合後の朝鮮特権階級層が帝国日本でどのような立場にあったかがよくわかります。蛇足ですが、著者は歴史学プロパーではないとのこと。そこはかとなくバイアスを感じました。
★5 - コメント(0) - 2015年3月28日

大日本帝国化における朝鮮と日本の関係を、王公族という要素から理解することが出来る一冊。
★1 - コメント(0) - 2015年3月28日

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