昭和16年夏の敗戦 (中公文庫)

昭和16年夏の敗戦 (中公文庫)
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昭和16年夏の敗戦はこんな本です

昭和16年夏の敗戦の感想・レビュー(864)

当時の総力戦研究所の物語です。 既定路線の結論有りきではない、冷静な立場による判断が如何に重要であるか、痛感しました。 昭和初期の当時、そこまでコンピュータが発達していない時代でも、シミュレーションでここまで現実に即した結果が出せるものなんですね。 過去に観たドキュメンタリーで、マスコミが開戦ムードを煽り、当時の世論は開戦ムードだったと知りました。 私のイメージとして、開戦は「空気」で決まってしまった感があります。 「空気」に流されない人は凄い人だって思いますし、そうでありたいと切に自分に問いかけたい。
★1 - コメント(0) - 3月7日

DAI
勝てないと分かっている人が少なからず居たはずなのに、開戦に追い込まれ、そのまま突き進んで行った日本…。次は東条英機について読んでみたい。
- コメント(0) - 3月4日

総力戦研究所の模擬内閣がシュミレートした日米戦必敗という結論と開戦までのプロセスを対比しているが、当時の日本の体制からすれば当然の結果となってしまった。総力戦研究所の詳細は分からないが、本書の内容からすると創設の意義などからも開戦可否の検討が本来の目的ではないのでシュミレート結果の扱いも規定路線だったのでしょう。開戦後も敗戦するとわかっている人々が軍、政府に多数いたにも関わらず最後までいってしまったことが恐ろしい。ノンフィクションとしてのできはあまり良くないと思う。
- コメント(0) - 2月26日

小説、物語としては面白い。 物語の主題は、「なぜ、勝てる確率が低そうなアメリカと戦争したか?」 で、答えを一言で言うと、 『上層部にはしがらみがあったので、勝率が低くても戦争するしかなかった。 人間関係や空気で、合理的な結論を優先できなかった』という結論。 今でも大企業で、勝率が悪いビジネスに投資して大失敗するのはよくあるので、納得度はある。
★60 - コメント(3) - 2月20日

各界から優秀な若手を集めて太平洋戦争開戦前2詳細なシュミレーションが行われた。結果は、緒戦は勝利できても、補給が続かず敗戦。結果を聞いた東條首相は、戦争では思いがけない力が働くものだ、として封印を命じる。現実には、政府が机上で都合の良い石油等の補給見通しを作り上げて戦争に突入。日本の舵取り役の連中もひどいものだが、アメリカも日本を戦争に追い込むべく石油の輸出をストップしており、仕掛けられた戦争でもあった。トランプ政権が何をもたらすか心配になる。
★2 - コメント(0) - 1月27日

昭和16年4月、各省をはじめ民間企業、新聞社などから30代半ばの精鋭35人が集められ、もし米国と戦争になったらどうなるかを3か月かけて議論し「日米戦必敗」の結論を導き出していた。本書はその「総力戦研究所」の各所員のその夏の行動、シミュレーションの進捗と実際の日米開戦に突き進む当時の統帥部(大本営)と政府側の議論を相互に論じることで、開戦へのプロセスを詳細に描き出している。東条英機は開戦を避けようとしていたことは教科書に載っていない驚きの事実だった。敗けを承知で戦争に突入した日本政府の意思決定が虚しい。
★4 - コメント(0) - 1月21日

猪瀬さんは優秀な政治家、才能溢れるファイターです。
★1 - コメント(0) - 1月20日

総力戦研究所の存在や東京裁判の経緯がわかるのはよいとして、とにかく読みにくかった。構成がしっかりしていないから同じことを繰り返すし、やたら細かいところに入り込んだり。素材はいいが、料理が下手、という感じ。
★2 - コメント(1) - 1月18日

読み進めるのに時間を要した。私自身の理解力が主因だと思うが、一方で主語と時間軸がバラバラの記述であることも要因かもしれない。 ともあれ総力戦研究所の概要は理解できたので目的は達成できた。
- コメント(0) - 1月14日

総力戦研究所はもちろん, 並行して描かれる首脳部の様子がかなり詳しくて面白かった
★1 - コメント(0) - 1月10日

もっと早く読むべきだった。特に東条英機に対する見方が全く変わったのは収穫でした。楽観的な結論ありきで冷静な判断、損切りが出来ない点は今も昔も全く同じ。軍も官僚組織なんだなあと改めて思い知らされました。しかしこんな素晴らしい作品を書いていた作者が今は・・・と思うと、歳月の流れは恐ろしいものです。
★2 - コメント(0) - 1月4日

総力戦研究所を知らなかったので、勉強になった。星2
★1 - コメント(0) - 2016年12月29日

総力戦研究所の存在をこの本で知った。総力戦研究所の綿密なシミュレーションで開戦すれば必敗とされ、時の内閣も天皇も戦争を望んでいないのに、結論ありきの数字の構築と、場の空気に流されるように戦争に向かっていった当時の日本。そういうところは、現在もそれほど変わっていないと思い知らされる。
★3 - コメント(0) - 2016年11月30日

昭和16年は統制経済に入りつつあり金があっても物が買えない、消費は価格ではなく配給に左右される時代。貿易についても物々交換、貨幣ではなく物資の戦い。とりわけ日本は石油がない。ルーズベルト大統領はそれを承知で「日本をbabyする時期は終わった」と対日石油禁輸し開戦に仕向けた。当時の模擬内閣は、日米戦日本必敗と結論付けていた。南方に石油を取りに行ったとて輸送手段がない。しかしそれでも日本は開戦に向かっていく。
★10 - コメント(0) - 2016年11月18日

メインである総力戦研究所の話とともに、軍部がどのように動いていたのかよくか書かれている。日本がどのような状態で、どのように戦争へ向かったのかの流れがよくわかったが、それゆえに読後感はなんとも複雑な気分である。
★1 - コメント(0) - 2016年11月10日

再読。対米戦争で誰しもが必敗を見立てる中、戦争を行うことを前提に戦争遂行が可能であるかのような会議資料が作られたりと空気の中で意思決定がされてゆく。 猪瀬さんはこの題材を見つけて取材した着眼点にあっぱれ。
★2 - コメント(0) - 2016年11月8日

図書館本。猪瀬さんの若かりし頃のノンフィクション。 各組織、機関の30代の若手を集めた「総力戦研究所」。昭和16年の夏に 日米が開戦すれば日本が必敗することを報告していた。 最後のソ連参戦まで予想が的中している。 東條の首相就任から日米開戦までの苦悩も書かれている。 天皇はできる限り戦争を避けたかったし、首相としての東條も 天皇の御心に沿うようにしたかったが、 もはやこの時点ではどうしようもなかったんだろう。 軍艦や兵士の質なんか関係ない。総力戦となれば、 「国力」で敗けることは明らかだった。
★5 - コメント(0) - 2016年11月1日

- コメント(0) - 2016年10月29日

あとがきの対談に「行政にも制御できない執行機関」という言葉が出てくるが、なるほどと思った。なぜ日本人はあの戦争を始めたのかに非常に興味がある。「選択した」人がどれだけいただろう。
★1 - コメント(0) - 2016年10月24日

日米開戦直前、各政府機関や民間企業の優秀な若手を集めて総力戦研究所が創設される。そして研究の過程で模擬内閣が作られ、対米開戦日本必敗との結論を出す…。強引に戦争を推し進めた統帥部と、冷静に考え抜いて敗戦の結論を出した模擬内閣、どちらがより真摯に国のことを考えていたといえるだろう。模擬内閣は各機関(特に陸軍と海軍)の垣根を超えて情報収集を行い、しがらみにとらわれずに議論ができた当時唯一の集団ではないだろうか。こうした模擬内閣の存在を結局は軽視し、日本必敗の結論も一顧だにしなかった上層部の責任は重い。
- コメント(0) - 2016年10月10日

総力戦研究所についての記述が少なく、当時の状況説明ばかりで目新しさが感じられない。
- コメント(0) - 2016年10月5日

若手エリート達がしがらみなく、数字と議論を重ね、シュミレーションして出した結論は「日本必敗」。敗戦までの過程を戦後、事実と照らし合わせるとシュミレーションとほぼ同じであった。教官が「大和魂」という資源を考慮に入れていないと怒るのには失笑してしまった。日中戦争の十万の英霊に申し訳が立たないからといって三百万の犠牲を出す戦争に突入した浅はかさが情けない。日米開戦は緻密な計算のもとに始められた訳ではなく、なんとなくできた流れに誰も逆らえずに始めたという事がよく分かった。
★2 - コメント(0) - 2016年9月25日

まさに『シンゴジラ』。
- コメント(0) - 2016年9月6日

東條内閣のもと、太平洋戦争開戦という破滅への道程が踏みしめられつつある中、もう一つの「窪田内閣」が日米戦争は必ず敗北する、という結論を出す。各省庁や民間、軍から30歳代前半の有能な人材が集められ仮想の閣議決定を行ったのだった。組織のしがらみや「英霊に申し訳が立たない」等の束縛なく弾き出された結論はその後の日本が辿る道を正確に予測していたが、東條がその見解を容れることはなかった…。開戦後の燃料供給予測を提出した鈴木企画院総裁の証言はこの本の白眉。予め合意された決定に合せ数字を作ってしまう日本組織の弊は不滅。
★4 - コメント(0) - 2016年9月3日

教訓。1.脳筋バカを意思決定に参加させてはいけない。脳筋バカの主張は非常に高い確率で会議を通ってしまう。2.事実と根拠が最も重要。根拠として過去事例を示す場合は、その根拠と現在の状況の類似点と相違点を示すこと。3.意思決定システムに不具合があれば、すぐに修正しなければならない。4.自分達の力だけでコントロールできないリソースを信用しない。
★2 - コメント(0) - 2016年8月9日

克明な筆致で戦争に至る過程が描かれていた。個人としては物事を数字に落とし込んで考える思考を欠かさず、論理的に判断を下せるようになりたいと思った。日本全体では、組織体質の透明性を確保する事が大切だとおもった。
★3 - コメント(0) - 2016年8月2日

若手エリートが集う総力戦研究所の日米開戦日本必敗というシミレーションにもかかわらず日本は開戦に突っ走てしまった。どうしてか?誰にも止められなかったのか?松岡の日独伊三国同盟が道をあやまったのか?日中戦争か?それとも日本人の国民性か?意思決定力か?歴史は様々なことを教えてくれるが、それを教訓として生かして行きたい。後日再読したい。⭐️4
★9 - コメント(0) - 2016年7月28日

この季節になると、先の戦争について、思いを巡らせたくなります。昭和16年夏に、全国から選抜された優秀な研究生により実施されたシミュレーションによって、対米戦での必敗が予測されていたという事実に驚きました。止められなかった戦争。なぜ戦争をすることになったのか、その真因を改めて考えさせられました。
★4 - コメント(0) - 2016年7月24日

一般的イメージと異なる「律義な忠臣東條」が描かれている。対英米開戦に異を唱える天皇の下、主戦論者といわれる東條に首相の命が下った理由を少し理解できたと思う。木戸の東條推挙の上奏に対し、「虎穴にいらずんば虎子を得ずだね」の天皇の返答に真意が凝縮されているようで哀しかった。自決に失敗、軍事裁判の被告となり、天皇が戦犯とならないよう心を尽くした東條の、哀衷察するに余りある。◇若手エリートを集めた総力戦研究所。データは各自の役所や会社から集めた。その摸擬内閣のシミュレーションが正確なのは当然とも言えよう。
★21 - コメント(0) - 2016年7月11日

あの映画見て書いたな この人には物書きが似合っている ★☆☆☆☆
- コメント(0) - 2016年6月6日

こんなに正確なシュミレーションができる人たちがいたなんて驚いた。いまこの模擬内閣がもし実現したらどうなるだろう…と想像していた。あとこの頃の日本人の意思決定システムや責任の所在を曖昧にすること、空気や感情だけで物事を推し進める点などは現在の日本では変えられているのかと考えながら読んでいた。また個人的に細かい分析をすることとその積み重ねをもとに先を見ることが足りてないので反省した。
★4 - コメント(0) - 2016年5月22日

こんな集団がいたこと知らなかったわ…敗戦必至っていうシュミレーションは出ていたけど、誰も止められないっていう風潮みたいなのが、今も昔も変わっていないような気がするなあ
★4 - コメント(0) - 2016年4月8日

日本の歴史の表舞台には決して出てくることのない「総力戦研究所」、もちろん私も初耳だった。軍・官・民の選りすぐりの精鋭達で構成されたこの集団が早々に導きだした結論が「日本必敗」。さすがに先見の明があると言わざるを得ない。ただ時の政権の要請によって組織されたにもかかわらず、彼らの出した結論がある意味全く無視されてしまったのは、皮肉と言う他ない。彼らのシミュレーションが重視されていれば、日本の行く末も違うものになっていただろうに。また東條英機の描写もこれまでのイメージとはやや異なっていて、その点も興味深かった。
★2 - コメント(0) - 2016年3月24日

対米開戦より前に組織された総力戦研究所は、後の史実通りの敗戦結果・過程を(原爆投下を除いて)正確に予想したものの、時の日本政府がこれを容れなかったと言う点が特に注目されている本書。ただ、その件のみを以て、当時の政府・軍部が浅薄だったと結論づけてしまうのも、過去の歴史に対する検証を矮小化する危険があると思う。「何が間違っていたのか、どこで引き返すべきだったのか、そもそも本当に引き返しえたのか」を考えるには、そこに至るまでの政治の流れ、相手国の思惑、当時の統帥権の在り方等々をも踏まえる必要があると思うので。
★2 - コメント(0) - 2016年2月28日

昭和16年12月8日の日米開戦、その直前の夏、総力戦研究所の若手エリート達がシミュレーションを重ねて出した戦争の結末は、実際と違わぬ『日米戦争日本必敗』だった…
★2 - コメント(0) - 2016年2月21日

止められない開戦、分かっていた敗北。「総力戦研究所」という無名の組織を主人公に日米開戦の決定にいたるまでのドキュメントを描いたのは、思いもしない視点から日本を考察する著者ならでは。結論ありきで客観的データが作られることや政治ではなく事務として決まっていく戦略の危険性は現代の組織論でも生かされる。政府と統帥部の関係は日本史の授業できっちり取り上げてほしい部分。
★2 - コメント(0) - 2016年2月18日

東條内閣はどのような経緯で日米開戦に至ったのか紐解いていく。昭和16年の一連の会議はもはや日米開戦を全員が納得するためのつじつま合わせでしか無く、”政治”というよりは開戦という結論ありきの”事務”であった。ここには非人間的な独裁者としてではなく、生真面目で制度に忠実な典型的日本人としての東条英機が描かれている。
★4 - コメント(0) - 2016年1月31日

結果論だが敗戦のシュミレーションの過程でなぜここまで正確にできたのか。そのあたりの掘り下げがあったらより面白かった。松岡外相が独断的だったとの描写がありますが、内閣の総意ではなかったのかなど松岡外相の反論もきいてみたい。
★2 - コメント(0) - 2016年1月25日

日米開戦直前、各省や民間の若手エリートが招集された総力戦研究所に着目し、開戦までのプロセスを辿る。研究所のシミュレーションにおいて、様々なデータを用いて導き出された結論は日本に勝ち目はない、ということ。そのシミュレーション結果が実際の政治と接点を持つ瞬間もあったが、大きな流れに逆らえず開戦へと向かってしまう。日米開戦は最早既定路線であり、東條英機もまたそれを押し留めようとして果たせなかった人間なのだ、というふうな評価を下している点が本書の新しさだろうか。
★5 - コメント(0) - 2015年11月28日

昭和16年、開戦に先駆けて官民の実務家が集結し日米戦争のシミュレーションを極秘裏に進めた。真珠湾攻撃と原爆以外はほぼ想定どおりだったという。?? 本書の言いたいことは何か。東條内閣とこの「総力戦研究所」がまみえ議論した。東條は一蹴したという。猪瀬は勝ち目のない戦争をおっ始めた馬鹿な政治家と糾弾したいのだろう。結果からは何でも言える。弱き物資力、経済力の行き着く先は内閣にだって分かっている。だから、早期停戦を目論んだのに。左っ気のある石破が国会で本書を紹介したが、南京虐殺を肯定する猪瀬と波長が合うのだろう。
★7 - コメント(0) - 2015年10月26日

昭和16年夏の敗戦の 評価:66 感想・レビュー:280
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