ジェイクをさがして (ハヤカワ文庫SF)

ジェイクをさがしてはこんな本です

ジェイクをさがしての感想・レビュー(342)

ミエヴィルの第一短編集です。ジャンルはホラーかな。どの作品暗く薄気味悪い雰囲気ですが、あからさまにショッキングなシーンなどなく、エンディングも落ちがなく読者は宙ぶらりんのまま放置されます。と言うことで僕の苦手な作品ばかりでした。ホラーでも怪異の原因を探っていくような作品は好きなんですけど、この本では超常現象に言いようにやられっぱなしなので、辛かったです。近いのはラブクラフトのクトゥルーものなんかでしょうか。でも流石に現代の作家なのでとてもスマートでスタイリッシュです。長編もこうだとイヤだなぁ。
- コメント(0) - 2月25日

静かな終末、消えた友人さがし続ける青年。建物に話しかけ、話しかけられる男。子供たちの部屋に潜むもの。全く違う景色を映し出す窓。異形の人間たちのためにロンドンを駆ける義賊。――ここではないいつかのどこかを描く全14篇。確かなイマジネーションが短篇ひとつひとつに、それぞれ違った形で発揮されています。特殊な語彙を用いることなく、語りのみによって世界を構築し展開しており、気取り過ぎないで格好良く、読み心地の良い文体も実に魅力的。奇想を短く切り取りあとの結末は読み手に委ねる、と云う作品が多いものの、(→)
★51 - コメント(1) - 2016年12月15日

SF文庫から出ているものの、中身はホラー寄りの幻想不条理文学系。やはり中編の「鏡」が一番良かったけど、「ロンドンにおける“ある出来事”の報告」や「仲介者」「もうひとつの空」なども好き。多くがオープンエンドなのも特徴。
★1 - コメント(0) - 2016年12月4日

著者のいう「ニュー・ウィアード」な感覚が堪能できます。幽霊や魔物が出る筋書きだけを見るとポーやラヴクラフトの昔から代わり映えないんですが、映画やコミックなどの現代メディアのエッセンスを取り入れた雰囲気に、まさしく刷新された怪奇、現代のエンターテイメントを感じました。結末や背景を詳しく書かないのも、文学的判断というより、ファンが想像して楽しむ余地を残すという現代風娯楽センスだなあと。この雰囲気にぴったりなロンドンっていい町だなあ。「ロンドンにおける“ある出来事”の報告」みたいな都市伝説的雰囲気は大好き。
★7 - コメント(0) - 2016年12月2日

とても「ロンドン」な一冊だった。「ボールルーム」のシンプルなホラーに引き込まれ、「あの季節がやってくる」のTMマークに笑い、「ジャック」のいかれたスチームパンクな世界観に魅了された。けど、全体的にはちょっともやもや。短編じゃ物足りないのかなー?
★3 - コメント(0) - 2016年3月26日

表題作がかなり好みだったので期待したのだけれど、個人的にはそれを上回るものはなかった。ただ、全体的に一貫した雰囲気はあるので、相性が良ければ楽しむことができるかと。著者のものは『都市と都市』がけっこう好きだったので、自分には割と合うのかもしれない。
★2 - コメント(0) - 2016年3月13日

全編を通して不可知への恐怖を煽ってくる怪奇幻想、人命のわずかにこびり付いた廃都として次第に滅びゆくロンドンの終末風景と結末の濁った後味とが心地いいウィアード短編集でした…著者はラブクラフトはじめクトゥルフ神話の影響も大きいとのことでまさしく『ティンダロスの猟犬』にも似た『細部に宿るもの』などそういった前提を踏まえて読み直すとまた味わいが深まりそうな作品が豊かな一方、他の長編作品とも世界観を同じくする作品群、とりわけ『ジャック』なども面白くて今後ミエヴィル作品を読むのを一層楽しみにさせてくれる一冊でした…!
- コメント(0) - 2016年1月15日

わりとどれもホラー、前半特に古い街の黴と石のにおいが強い。使い魔、今までに見た魔法使いのお供動物として最恐の禍々しさで、魔法少女の連れてる可愛いやつらを見る目まで変わりそう…。飢餓の終わり、ナウみとイタみ。あの季節がやってきた、ちょっと未来社会SF、そしてこの季節に読んだのグッドタイミングだった。ジャック、悲しき仮面ライダー或いは人造ハーレクィン。短いけどこれ好き。
★4 - コメント(0) - 2015年12月4日

初チャイナ ミエヴィル。面白かったー。頭の中を撹拌されて鍛えられる感じ。他の作品も読んでみよう。
- コメント(0) - 2015年8月16日

図書館本。14の短編集。SF界の巨匠クラーク、ハインライン、ブラッドベリの作品とはかなり異なる作風で個性のある作家さんですね。宇宙が舞台となる物語はなくIFのロンドンをメインとする作品が多い。表題の『ジェイクをさがして』から独自の世界観に引き込まれる。『基礎』におけるアメリカ陸軍がイラク兵を生き埋めにした件は史実に基づいたもの。中篇『鏡』は本作のメインディッシュか!?シュールという人物の謎、イマーゴと呼ばれる化け物のような存在に脅かされるロンドンの街。読み応えバッチリ!SF界に新たな新星が現れました!!
★99 - コメント(1) - 2015年7月12日

「前線へ向かう道」が好み
- コメント(0) - 2015年5月11日

得体の知れない何者(物)かが迫る様子はSFと言うよりホラー感がどの作品にも漂っている。予定調和を嫌うミエヴィルに読者はラストで放っておかれ、その不気味さを胸の底に収める…。ミエヴィルの長編『都市と都市』が大好きなんだけど、短編集で多くの物語世界に放っておかれた私は、読後も鏡の中や地中の霊や水中で大きくなる魔物を、頭の中に飼ったまま途方に暮れる。面白い…。
★7 - コメント(0) - 2015年3月11日

非日常への感覚。何処と無く不気味な。「都市と都市」で知った作者だから手に取った本。ロンドンという都市を、奇妙に切り取って新しい断面をさらけ出すように。都市観というか、都市の要素へのこだわり。知覚と感覚の描写がユニークで味わい深い。「ボールルーム」がシンプルにホラーで印象的だった。
★2 - コメント(0) - 2015年2月24日

『都市と都市』はSFと言えなくもなくもない気もしないでもなかったが 短編集のこちらが本来の持ち味か 本来ってあちらが別物でもないだろうけれど 怪異な事件が起こるわけではなく どれも視点人物から幻想覗くような都市舞台のファンタジー 文化の背景を説明したりせずに 土台前提とした結構なので こちらに果たしてどれだけわかれているか手の届かない感じ 日本でいえば昭和郷愁みたいなもので 国外文化向けでない作品
★1 - コメント(0) - 2015年1月8日

長編のプロトタイプみたいのが多い クラーケンとかペルディードとか あとだいたいゆるホラー アイディアがすごい ロンドンが好きなんだな!
★2 - コメント(0) - 2014年12月7日

Lu
何が出てくるか全くわからないびっくり箱のような短編集。目のつけどころがマニアックというか、面白いなと思った。著書の遊び心を感じられる短編集でなんか好きです。
★3 - コメント(0) - 2014年11月23日

うーん、今一つわからない。「鏡」がよかった。
- コメント(0) - 2014年9月17日

細部に宿るものと鏡が特に良かった。あと訳者あとがきもなんか良い。《バス=ラグ》シリーズのペルディード・ストリート・ステーションに続くTheScarとIronCounsilの日本語訳が早く発刊されることを願う。
★1 - コメント(0) - 2014年8月20日

「細部に宿るもの」がよかった。
- コメント(0) - 2014年8月7日

Kom
インパクトがあったのは現実社会とリンクしている感のある「基礎」と「飢餓の終わり」。特に「基礎」は、現実は小説を越えてる、ってのを実感させられた。
★1 - コメント(0) - 2014年5月25日

表紙買い。明日が今日の延長線上にあると思うなよ・・・という内なるメッセージをひしひしと感じる短編集。極端な表現ですがマイナスの意味ではなく、何かとりかえしのつかないことになったとき、後で後悔しないように生きなさい的な意味合いを感じます。結末が明かされていないのは作品の世界がいつまでも続いていくということでしょうか。個人的には入り込みづらく、正直なところあまり好みではないのですがこういう表現は色々と解釈ができて面白いと思いました。「ボールルーム」と「もうひとつの空」が良かったかなと。
★7 - コメント(0) - 2014年5月9日

「仲介者」で読書会を開催。テロ、ニューレフト、ぽすともだんのオタク等について。「他の短篇の方が良かった」という意見も。
- コメント(0) - 2014年4月11日

面白かったです。明日も今日の続きだと疑ってなかったのに気がついたらすごく遠いとこに来ちゃったなーっていう話が多かった印象。「鏡」の人はなんで触られなかったんだろうね。なんか切ない。クトゥルーっぽい話あり、ホラーありだけどなんか滑稽だった「使い魔」とか好きです。表題作は「世界が終わるわけではなく」を思い出しました。
★1 - コメント(0) - 2014年4月5日

殆どの作品が鬱々として落ちがなくて最高だった。でも『あの季節がやってきた』みたいな楽しくて狂想的なお話も良いね。
★3 - コメント(0) - 2014年2月12日

Z
作者は長編小説家だと思う。設定が小説全体を世界観として覆わないので。アクション主体になっている感がある。ミエヴィルは長編がいい。
★1 - コメント(0) - 2014年1月24日

「仲介者」「あの季節がやってきた」がいい。マルクスにサンタ帽かぶせたプラカード、という小ネタに笑う
★1 - コメント(0) - 2014年1月10日

オチがないのに慣れてくると、楽しくなる。
★3 - コメント(0) - 2014年1月6日

ちょっとブラッドベリを思わせるようなダークファンタジーや、SF、ホラーなどいろんな要素が詰まった短編集。 好きな作品は「ロンドンにおけるある出来事の報告」と「あの季節がやってきた」かなあ。でもどれも面白かった。
★3 - コメント(0) - 2013年11月6日

『ボールルーム』と『細部に宿るもの』は展開と最後で受ける印象が対照的な作品でした。とクリスマス狂騒曲である『あの季節がやってきた』、正体不明の若者である敵に追撃される老人の妄想とも現実とも言える悪夢を描いた『もうひとつの空』、慈善団体に嘲笑を浴びせた者への報復が人知れず、恐ろしい『飢餓の終わり』が印象的でした。最後の劇画で展開される兵士達と兵士の謎を突き止めようとする男の話はもしかしたら関与したかもしれないのに感知できないまま、終わってしまったラストは『となりまち戦争』の反転劇のようでした。
★57 - コメント(0) - 2013年11月1日

kei
タイトルに惹かれて読んでみた作家 なんだけど、短編集なのに明確なオチをちゃんと用意しない作風のおかげで、一つの話を読んだ後にさぁ、次の話を読もう、ってならない上に似たような世界観の作品が多いから話が脳内で混ざる なんとも不思議な読書体験 文体や、言い回しに独特なものを感じるから長編の方を読んでみたい
★2 - コメント(0) - 2013年10月18日

独特なセンスがある、建物とかにこだわりあるのかな?
★2 - コメント(0) - 2013年10月9日

表題作で魂を撃ちぬかれました。ズキューン!!!!ミエヴィルさん神だわ……
★3 - コメント(0) - 2013年9月22日

SF・ファンタジー・ミステリ・ホラーどれとも言い難い、ジャンルに囚われない短篇集。「鏡」にもボルヘスが引用されていたが、「著者に届いた手紙」「医学書からの引用」のような一風変わった形式から面白さを引き出してくる所はボルヘス風だと思った。加えて何が起こっているのか分かりにくい気味の悪さもあるが、それでいてストーリーがしっかりしている短編もあって楽しめた。実際のロンドンを知っているとより楽しめたと思うけど、東京を舞台にこういうものを書く人がいないかしら。
★4 - コメント(0) - 2013年8月3日

陰鬱なのに読後感すっきりで不思議。ボールルームの視察に来たえらいさんはすごい。ソーシャルスキルじゃなくてソルシェールスキルか。 基礎はぐさっときた。
★2 - コメント(0) - 2013年6月10日

K
ミエヴィルはあまりSFではないので入れるか非常に迷ったけれど、どうしても入れたくて「あの季節がやってきた」がSFに見えたので入れました。 表題作は雰囲気小説として最強。「ロンドンにおける"ある出来事"の報告」はミエヴィルの都市感、生きている都市、ふしぎの都市、知ったようで未知の都市、というのが前面にあらわれていてよい。「ボールルーム」はホラー枠かな? ミエヴィルは異質なものを描くのがすごくうまくて、隣人の薄気味悪さ、逆に異形への共感が面白い。理解できなくともともにあることの絶妙な描写。
★2 - コメント(0) - 2013年5月31日

何が起こったのか明記されない、ぼんやりと漂う気味悪さが目立つ短編集でした。/誤配された手紙から、自律性を持った街路とその調査団の存在を知る「ロンドンにおける“ある出来事”の報告」、口真似で伝染する奇病について記された「ある医学百科事典の一項目」、完全商業化されたクリスマスTMの日の街路「あの季節がやってきた」が気に入った。連体語がついた題をわざと拾ったのではないよ。
★5 - コメント(0) - 2013年5月31日

036
ミエヴィルは取っつきにくいけど、一度ハマったら抜け出せないなー
★2 - コメント(0) - 2013年5月15日

表題作のみ再読。21世紀に入ってからは、ロンドンプランによって都市再開発が進み、都市は大きく変貌を遂げたのだが、今なおアクチュアリティを失わないというか、時間が経ったからこそ頷ける部分も多い。エントロピーの比喩によって、都市の活動を人をエネルギー源とした生命活動とみなし、そこで失われていく人々の姿の延長線上に、都市論的な死としての終末が待っているといった感じのヴィジョンは現代都市の生んだ怪奇小説と呼ぶにふさわしい形式とアトモスフィアを備えている。「これはひどく曖昧な”アポカリプス”なんだ」(同作より引用)
★4 - コメント(0) - 2013年5月14日

ジェイクをさがしての 評価:94 感想・レビュー:139
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