虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)
432ページ
20149登録

虐殺器官の感想・レビュー(13944)

思考は言語に規定されないが、言語は思考を操作できる。卵と鶏の問題。人間の進化と適応。
★8 - コメント(0) - 3月22日

7 母の死、父の死、友人の死、殺戮、暗殺…冒頭からラストまで終始漂う死の匂い。独特な死生観を持った作家だと感じながら読んだが、解説をみて頷けた。伊藤氏は死の病に冒されながらもこの作品を10日余りで書き上げたとのこと。そのわずか三年後に亡くなっている。物語以上に壮絶な人生だ。ストーリーや描写は残虐そのものだが、それは伊藤氏の生きたいという思いの裏返しだったのか。
★25 - コメント(0) - 3月20日

映画公開を期に読了。ゼロ年代ベストSF1位になった作品と言うだけあり近未来のテクノロジーが多々登場するがSFが苦手な人でも楽しめる内容。人間は見たいものしか見ない。だが共同生活を営んで行く上で必要不可欠となる言葉に聞かないと言う選択肢は存在しない。耳にはまぶたがないのだから。それを利用し虐殺を行って行くジョンとそれを追うクラヴィス。独特の感性で語られる物語はとても壮大なのにどこかこの現実世界の行末を見ている感覚になってくる。最後の後味の悪さも秀逸。映画化で気になった方は是非原作を読んでもらいたい。
★14 - コメント(0) - 3月19日

久々のSF、めちゃ面白かった。SFは四大出てちょっと働きだしてから読んだほうが面白い。昔より受け止められるものが違う。再販版は伊藤計劃の壮絶な最期をかいた解説もよかった。仕事だからという理由で人を、自分をも殺してしまう。感情を、感覚をマスクして、殺す。殺す。殺す。結局、虐殺していたジョンが、自由意志の下"ちゃんと"殺していた。私も実際に人を殺めたりはしないけど、仕事だからって普通じゃ考えられないこと、できたりされたりするもんなあ。何のために生きて、自分は何をしているのか。日々に殺されないように
★11 - コメント(0) - 3月17日

闇の奥、カチアートを追跡して、を思い出す読後感。SFSFしたものすごいSFで目が滑りまくるのかって思い込んでいて、手に出来無かっただけに、もっと早く読めばよかったと臍を噛む。罪の意識が無いという自覚、しかもそれが人為的なもので、お仕事だからしゃーないって受け入れているみたいなあたりが、実にわかりやすく描写されていた。物語に鏤められた、蘊蓄、固有名詞、パロディ、わかる?わかるわかる?って、作者の得意げな姿が目に浮かぶよう。コメントへ続く。
★25 - コメント(1) - 3月17日

約6年ぶりに再読。「虐殺の文法」によってメディアや議論が語られることによって、人々の心の中の憎悪が掻き立てられてて、破滅的な結果に至る…、という筋立てには、フィクションでは片付けられないリアリティを感じた。 つくづく、筆者の伊藤計劃が若くして亡くなってしまったことを、残念に感じる。もし生きていたら、現代のテクノロジや情勢を踏まえて、どんな作品を書いていたのだろうと想像した。
★16 - コメント(0) - 3月16日

saf
社畜社畜&社畜でなかなか読み進められなかったけどようやく読了!表現仕方が独特で、美大出身だな〜って感じです。(という美大卒の感想です)
★11 - コメント(0) - 3月16日

再読。最初に読んだときはすごい才能に衝撃を受けたんだけど、改めて読むと物足りないところもちらほら。作者がまだ若いからなんだろうな。あと10年20年書き続けてくれたらどんな作品が読めたんだろう。屍者の帝国は本当はどう続いたんだろう?本当に残念。
★8 - コメント(0) - 3月15日

映画から。自由とは選択できることに共感。色々切なかったけど、とにかくハイテクでディテールが異様に細かかった!
★13 - コメント(0) - 3月15日

映画視聴後に読了。子供兵士を仔と自然に表記する場面に、あれほど懐疑的であるクラヴィスの中にある無意識な"虐殺の文法"を感じてぞっとした(書き手の癖かも知れないけれど、「仔」には、"人間以外の子供"の意味がある)。 このひとの描く近未来は、機械や都市にたんぱく質の臓器が与えられているのが興味深い。この世界において、個人は個人となることは出来ず、どこまで行ってもある一つの生き物の一部位一器官に過ぎないのだろう。
★1 - コメント(0) - 3月13日

A'
ようやく読了。なるほどー、というかんじ…。この作者さんのお話は、「屍者の帝国」のみ(あっちは半分以上は別作者で書かれてるけど)。好みによるのだろうけど、もうちょっと深く掘ってほしかったな、という点もありつつ。
★8 - コメント(0) - 3月13日

☆3.5近未来の米暗殺部隊を描いた物語。最後の衝撃的な事実ですら、衝撃的でなくす、この世界観。その世界観は緻密で深く決められた設定の上で哲学的に語られていく。目の前に次々とここまで画が想像できる本は、そうありません。1頁目の死体の描写から心を鷲掴みです。これはだいぶ面倒臭い本に出会った、と(笑)少し読みにくい分、しっかりと表現や設定が描かれています。テクノロジーの表現が特に秀逸で、これを感じた上で「金持ちの軍隊が貧乏な軍隊をタコ殴りにする」のフレーズはとても気持ち良かったです。
★17 - コメント(0) - 3月13日

近未来の米国特殊部隊に所属する主人公クラヴィスが、様々な地に虐殺の種を蒔くジョンポールという謎の男を追う物語。罪を背負い、罰せられることを心の底で望んでいることに気付く主人公の心情が複雑である。植物状態の母の、どこからどこまでが生きていて死んでいるのか。テクノロジーの発展に反比例し、その線引きは非常に曖昧になっていく。その判断を下す正しい倫理観が伴わないが故に主人公は懊悩するが、この問題に正否なんてないだろう。また言葉を器官と表したり、思いもよらぬ表現や発想が面白く、物語としても文章としても楽しめた。
★15 - コメント(0) - 3月13日

買ったのはかなり前ですが、劇場版を見るタイミングがなかったのでせめてDVDになってそれを見る前に虐殺器官とハーモニーを読もう!と思って読みました。言葉が内蔵などと同じく人間に組み込まれた1つの器官であるという設定はすごく興味深いものでした。決して読みやすい内容ではないとは思いますが引き込まれるのであっという間です。個人的には、虐殺の文法についてもう少し深く触れられていたら良かったなぁ、とは思います。続編というか延長線上にあるハーモニーをこれから読むので楽しみです。
★16 - コメント(0) - 3月12日

映画を観た後の読了。映画はアクションを中心にまとめられていたけど、小説版はまた別の視点があって面白い。ラストは映画では匂わせる程度だった落ちがあそこまで具体的に書かれていたのにはちょっとびっくり
★11 - コメント(0) - 3月12日

長らくの積読本。SF系はあんまり読まないから手付かずが長く。伊藤計劃は初だけど、こんな作品を書ける作家がいたのかという驚き。近未来(作品は10年も前なのに)描写の芸が細かい。それだけでもグッとくるが 言葉と文章が重く、ストーリーも、終盤まで謎。人に勧めるときは、ストーリーは一切言わず、取り敢えず読んでみろと勧めたい。ハーモニーは読書途中で購入済み。
★14 - コメント(0) - 3月11日

ムスコ
★3 - コメント(0) - 3月11日

古本屋にて今日購入した 最初のうち、前の持ち主がところどころ、朱の鉛筆で線を引いていたのが気になっていたが、途中からそんなことはもうどうでもよくなって、一気に読み進める そういえば、朱線も中盤からなくなっていた きっと、前の持ち主も線を引くことがもどかしくなったのだろう 進化は外的要因による選択の結果なのだと、わたしは思う
★11 - コメント(0) - 3月10日

再読。劇場版を見てから再度原作を読み返すと、伊藤計劃作品の特徴でもある「死の臭い」を強烈に感じる。劇場版はより大衆化するために丁寧にその臭いを抜いていたが、やはり「虐殺器官」といえばこちらだろう。
★25 - コメント(0) - 3月10日

凄まじい本だった。 ストーリー自体も面白いが、筆者の考え方に強く惹かれた。 社会問題のみならず、哲学、倫理にも踏み込む。責任とは?自由とは?…… 一回読んだだけではそれらを完璧には理解できない。何度も読み返したくなる。
★25 - コメント(0) - 3月9日

映画を見て読みました。ちょっと読みにくかったけど、とても面白い。人の心の底を見た気分。”すべての仕事は人の良心を麻痺させるために存在する”だよな・・・
★54 - コメント(0) - 3月7日

★★★☆☆ 米軍大尉クラヴィス・シェパードは、紛争の陰に見え隠れする謎の男、ジョン・ポールを追う。大量殺戮を引き起す原因とは・・・  言語は人類の進化の過程で得た、内臓や目、耳と同じひとつの器官であるという。なるほどそういうことか。
★21 - コメント(0) - 3月6日

映画を見たので一年半ぶりに三度目の再読。何度も読むことで色々と思うところも出てきて楽しい。『屍者の帝国』もまた再読したくなってきたな。
★10 - コメント(0) - 3月5日

KI
人間の本能に刻まれた虐殺。それは意思ではなく従順。僕らは恐怖する、未体験の死を突きつけられて。だから正義を行おう。
★1 - コメント(0) - 3月5日

911以後、世界で増え続ける内戦、大量虐殺の影に常に一人の男がいた…という近未来SF。真相や物語のオチが容赦なくて怖くなった。劇場アニメ化とともに作家の壮絶な生き様を知り読み始めましたが、作品もカラリと無骨で格好良いです。人間の深層心理、意識、言語、進化、社会、自由、正義。突きつけられると哀しくなることが多いけれども、こんな作品を遺した作家を誇りに思います。ディックを好きな人は好きなんではないかと。
★24 - コメント(0) - 3月4日

言葉は内蔵などと同様の器官であり、良心や自我は進化の過程で獲得した能力というのは新鮮。「ハーモニー」に通じるかも。脳が複数のモジュールから成り、どこまであれば自我があるのか、その不可逆性から知り得ないのは納得。マザコンゆえに女性に罰を求めるのは分かるけど、どうしてルツィアだったのだろう。ジョン・ポールの自国をテロから守るために、後進国で虐殺を播種するというのは、南北問題に通じる気がする。プライバシーと引き換えに、防犯性を高め自由を得るのは、防犯カメラに通じるかもしれないけど、作中ほどの制度はやめてほしい。
★16 - コメント(0) - 3月4日

ハーモニーにも続く、人間の意識に関しての著者の考えに感銘を受けた。また、主人公の母親に対する罪と罰の考えが物語の主軸になっており、冒頭とエピローグがとても印章に残った。ハーモニーを読んだときよりも、主人公の細かい心理描写が多いと感じ、読みやすいと感じた。しかし、ジョンポールの虐殺の文法の具体的な描写が少なく、あまり現実味がわかなかった。現代における、テロや情報社会をかなりあり得る形で表現しており、SF小説でも、とても良い内容だと感じた。傑作。
★14 - コメント(0) - 3月3日

一気読みとまではいかないが、なかなか面白かった。「フジワラトーフショップ」が出てきた時は、ちょっとツボったな。映画化されているようなので是非観たいと思います。
★13 - コメント(0) - 3月2日

再読
★3 - コメント(0) - 3月1日

数年も積んだままであったのを後悔した。
★6 - コメント(0) - 2月28日

人の命を奪う重みを感じた。無感情のままの方が幸せだったんだろうな。 完全な世界はなくて、誰かの犠牲に人がたつ構図は変わらなくて、その世界は循環しているんだなと感じる。
★9 - コメント(0) - 2月28日

後進国で内戦や大規模虐殺が急激に増加していた。 米軍大尉クラヴィス・シェパードは、その混乱の陰に常に存在が囁かれる謎の男、ジョン・ポールを追ってチェコへと向かう。 彼の目的とはいったいなにか? 伊藤さん初読み。知り合いに勧められて電子書籍にて読了。SF?でなかなか入り込めなかったけど、最後には驚きました。映像化されているので観て観たいなぁ。
★48 - コメント(0) - 2月28日

主人公が本当に傲慢でネチっこい。その癖人一倍感傷的で、無意識に自己中心的。なんだか自分の悪い部分でも見させられているかのような気分です。 が、それだけに留まらない。この主人公は兎に角、人を殺す。軽薄に残虐行為に及び、圧倒的に優位な状況で蹂躙する。それらは国家を背負う暗殺者故の矛盾なのかもしれません。 富み、満たされているが故に逃れられない袋小路に陥り内省するしかない。彼がアメリカの象徴なのではなく、アメリカこそが彼の象徴なのだと思います。 故に最後の利他行動も裏返せば単に利するべき自己が無くなっただけかも
★13 - コメント(0) - 2月27日

伊藤計劃初読み。サラエボが核で消し飛んだ近未来が舞台のSF。紛争地帯にチラつく謎のアメリカ人ジョン・ポールを追う米軍暗殺部隊のクラヴィス視点で描かれる物語。母親の延命装置を止めたこと、任務で少年兵を殺し続けることに対して罰と赦しを求める描写が多く登場しますが、これは著者が長い闘病生活で死と向き合い続けたのが影響してるのかなと思った。SFと言いつつテロや紛争、貧困、情報管理社会など現実の問題を織り交ぜ読者に問いかける骨太な構造で読む度に感想が変わりそう。時間を置いて再読したい。厨二要素も強いが大変面白かった
★58 - コメント(1) - 2月27日

身近な人を自殺で亡くした者の呪縛、脳死状態の身内の延命措置を終わらせる決断をした者の罪の意識、「仕事」として人を殺す者の心理など…日頃から「死」について考えている人の言葉だと思った。また、言語にまつわる思弁が面白い。思考は言語に規定されない、言語は実体をもっている、言語は腎臓や肝臓などと同じ器官である、そして虐殺に至る文法があるなど…。それに加えて、覇権国と小国の構造などは現実そのものだ。戦術のディテールもリアルだった。でも、とても憂鬱すぎる。ここに描かれていることは人間の極端な一面でしかないと思いたい
★26 - コメント(1) - 2月26日

僕らは誰もが脳に残虐性を秘めていて、言葉がそれを誘発する。見たいものしか見ないことはできるけれど、生きるためには聞きたくないことでも聞いてしまうから、それを利用する。そんな虐殺器官をくすぐる文法を巡る、言葉と思索の物語。自由は選択することだ。選ぶことは必ず何かを犠牲にするが、自由と責任は双子で、だからこそ犠牲にした罪を消化できる。選ばず与えられる選択に逃げた罪は、同じく与えられる罰を求めて彷徨うことになる。選べない主人公が最後に幾つかの選択をするよう突き動かしたのは、見ないようにしていた見たいもの。愛だ。
★31 - コメント(2) - 2月26日

数年後には実用化されていそうなデバイスが多くてワクワク。罪を背負うだの罰を求めているだの大層な心意気だが、結局のところ殺してきた人間の生をどう受け止めてきたかの違いでしかないような。ジェノサイダーの暗殺と、母親の生命維持装置停止と、そこにどれだけの差があるんだ??主人公に共感できなかったとは言え、かなり面白かった。
★12 - コメント(0) - 2月24日

映画に向けて、再読。以前読んだ時よりずっと読みやすく面白く感じた。主人公に共感できた覚えもないし、全体的にこむずかしい印象だった気がするけれど、今回は引き込まれたし、なるほどと納得してしまうような、唸ってしまうような。よく忘れられたねと自分に呆れるほど衝撃のラストで、読後感は重いが、でも決してバッドエンドではないと思う。もっと、これから時代が変わっていく中でどんなものを書いてくれたんだろう、追いかけていきたかったな、と思わせてくれる本だった。
★3 - コメント(0) - 2月23日

映画を見たらまた読みたくなったので、再読。映画では主人公のトラウマに関する部分が削られてしまっていて、そのためか地獄は頭のなかに…の台詞の印象が薄くなってしまったなと。それはそうと、何度読んでも「父を拭き取ったのは…」のくだりはざわざわする。
★13 - コメント(0) - 2月22日

計劃(Project)は止まらない
★6 - コメント(0) - 2月22日

虐殺器官の 評価:72 感想・レビュー:4194
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