クロニスタ 戦争人類学者 (ハヤカワ文庫JA)

クロニスタ 戦争人類学者 (ハヤカワ文庫JA)
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クロニスタ 戦争人類学者はこんな本です

クロニスタ 戦争人類学者の感想・レビュー(169)

思っていた以上に面白かった。わりと同一作家の作品を読む事が多いので、初めての作家の作品は新鮮だった。ただ、マクロス・プラスともう一つの作品のミックスの様な部分が少し気になった。でも、十分楽しめた。
★1 - コメント(0) - 3月15日

自己相と殺意の設定は面白いが、中盤がどこかで読んだ感じの展開でちょっとつらい。
- コメント(0) - 2月5日

多読の方ではないものの、ポスト伊藤計劃と評するに値する作品だと感じている。伊藤計劃作品はエンタメ性との高次元な両立も特徴であり、その点において劣る部分はあるものの、最終的にあの結末となった虐殺器官、ハーモニーの少し先を見られる力作である。例えば新海誠が秒速5センチメートルから君の名は。で、主人公達がすれ違ったままから会うことに変化したように、ハーモニーの先が見てみたいと思っていた自分には遠く聞こえて来た鐘の音のような作品であった。
- コメント(0) - 1月5日

伊藤計劃だこれ!と読んでまず思いました。自己相というアイデアはとても面白い。個人の認識や感情、知識といったものを即座に引き出し、共有できる。夢のようなアカシックレコードを身体に埋め込んだ"正しい人たち"と、自己相の均一化によって、民族や文化、個性を失うことを恐れ、拒む"難民"たち。そしてそれらに対し武力以外の平和的自己相導入を助ける軍属の文化技官(クロニスタ)である、シズマと、アンデスで出会った不思議な少女のお話。これほど自分勝手に生きる主人公もなかなか珍しいと思いました。ラストのタイマンはアツい。
★1 - コメント(0) - 2016年12月24日

伊藤計劃トリビュートから生まれた作品であり、事実上「ハーモニー」の続編。▼悪意や殺意は抱いた瞬間に全人類の無意識へ散らされて本人には影響を与えない、という自己相の設定は見事。そのような社会がやがて朽ちて果てるのも自明といえる。煮え立つ感情を己のものとして握りしめ制御することこそ、人間が人間として成長するカギなのだから▼にしても壮大なSF調なのにラストがタイマンバトルとか、復元した村の設定とか、風呂敷のたたみ方は賛否両論あると思う。あと表紙はどうにかならなかったのか
★2 - コメント(0) - 2016年11月30日

『ハーモニー』と『あなたのための物語』を足しで2で割った感覚だなぁ、と思ってたら伊藤計劃トリビュートそのものだったんですね。意識のあり方から人類の存在意義を問う、みたいなSFは大好きです。と、同時に意識の平準化だの均質化だのの類が出た瞬間、まーた碌なことにならないなって思うようになりました。対して多用性と説くあたりは面白かったですけど、そのキーワードとしてのジズマの日本人プッシュは上滑りしてる感あります。(コメントに続きます)
★4 - コメント(1) - 2016年11月23日

『虐殺器官』より『ハーモニー』寄り? 共有意識が抑圧した憎悪が飽和すると、個人の意識と無関係に非共有クラスタへの殺意として発動する、というアイディアはかなりリアリティを感じた。効率と整合性のために非合理性や矛盾を織り込めない管理システムの限界をうまく可視化していて、現実の状況との類似性に慄然させられるのでした。ただ構成が冗長で似たようなシチュエーションと会話で同じ展開が3回も繰り返されるとさすがにちょっと。。。
★8 - コメント(0) - 2016年11月22日

これ、喧嘩稼業読んでおくと笑えるんじゃありませんかね、という言いがかりを。クロニスタを読んだ俺「喧嘩稼業の佐川兄が言ってる毒の水を集合的無意識にぶち撒けてる!」。
★2 - コメント(0) - 2016年11月17日

自己相という設定ありきで作った作品なんだろう。主人公は自分勝手にしすぎだと思う。美少女は出したかったのか出さざるを得なかったのかわからないがいないほうが話はすっきりしたんじゃないか。
- コメント(0) - 2016年10月10日

所々で伊藤計劃氏の面影を感じる作品。やはり彼がSFに与えた影響の凄さを感じながらも、ネアンデルタール人の話などの部分で筆者の色みたいなものが見えて面白かった。ヒロインのヒユラミールは個人的には好きな感じでした。けど、表紙はもうちょっとどうにかなりませんでしたかね…?
- コメント(0) - 2016年10月1日

現世人類の根源にある感情を、脳内通信網により繋がり共有することがもたらした福音とそこに人知れずはらまれた危険、決定的な破局を回避するための手段とは?ストーリーをいろどるガジェットはSFだけど、問われているのは人間とは何かということだと感じた。前作よりも読みやすい文体と展開なのがうれしい。
★8 - コメント(1) - 2016年9月27日

虐殺器官の影響を騙らずして書評は不可能だろう。伊藤計劃はまだ生きている。
- コメント(0) - 2016年9月22日

伊藤計劃が『虐殺器官』『ハーモニー』で描いた世界――意識が消失し、すべての状況における最適解が自明に選び取られる世界――に対するアンチテーゼとして、①感情の平準化が、模倣子の多様性を著しく狭めることを指摘し、また②すべてが自明に選び取られる世界が行き着く先は『幸福な自殺』であるとしている。これらを防ぐためにも『未知』に対する想像力の矛先を排除ではなく寛容へと向けなければならない。そのために物語が必要なのだとしている。この作品のメッセージは『ハーモニー』に呪われてしまっている人の解呪に役立ちそうな感じだ。
★13 - コメント(0) - 2016年9月9日

評価:B貰った本ということで読みました。普段あまり手を出さない感じだったので読むのに時間がかかりました。だけど終盤は話が大きくなってきて一気に読みました。感想としては納得いかない部分がちょこちょこあって気になるなと。次作は気が向いたら読みます
- コメント(0) - 2016年9月9日

終盤、男二人の対決の描写に痺れた。そこまで描いてきた物語を二人に収斂させ、アクションと心情を的確で短いセンテンスで畳み込んでいく。圧縮したリズムの間に挟まれる意味のある緩やかな描写。対決の行方。美しい文体。完璧だ。ポスト伊藤計劃と囚われてしまうのは仕方ないが、作者のフィールドの中でしっかりと希望と可能性を示したラストは、私は好きだ。あえてこの手触りの作風の中で、「彼」とは異なった人の在り方の可能性を描こうとした意志は力強い。表紙のイラストはいただけない。表紙への個人的感想は最悪だ。
★8 - コメント(0) - 2016年9月9日

アンサーソングではないが、リアルタイムでこういうSFの潮流味わえるのは幸せだ
★1 - コメント(0) - 2016年8月10日

ニルヤの島の時と比べると、ずいぶんとエンタメに振ってきたなと思う。そして、これでもかというくらい、いわゆる「伊藤計劃風」。その中でもよくできた方のお話だと思う。こういうの流行ったよなぁと、あと10年くらいしたら思うんだろうか。
★2 - コメント(0) - 2016年8月9日

実に10年代らしい作品だった。空気感を共有しているから楽しめる部分もあれば、ちょっと飽きてしまう部分もある。ホモ・サピエンスとネアンデルタールにおける意識の差の設定から、人類の総体的なあり方を語るくだりは嫌いじゃなかった。
★2 - コメント(0) - 2016年7月31日

伊藤計劃っぽいって事で購入。「自己相」や殺意に関する部分など、確かにポスト伊藤計劃とでも言うべき作品で、「意識」のあり方など、伊藤計劃氏とはまた違った著者独自の考察が反映されていて興味深かった。主要キャラが大体死んじゃったり、「虐殺器官」や「ハーモニー」ほど怖い結末ではなかったりとしたけど、なかなか希望の持てる終わり方で個人的には好き。
★2 - コメント(0) - 2016年7月29日

所用で、途中で止まっていましたが、中盤から一気に面白くなる。多様性有利のアイデアや古代人類などのガジェットの使い方も面白かった。後半のアクションバトルもGOOD!です。僕は「ニルヤの島」よりも、こっちの方が好きかな。
★4 - コメント(0) - 2016年7月21日

所謂「伊藤計劃以降」の集大成の様な作品。人類やその意識に深く切り込む内容は正に虐殺器官、そしてハーモニーを継承しているのは明らかだけど、それを伊藤作品に対する真摯な回答と捉えるか、いつまでも伊藤計劃の幻影を追いかけていると捉えるかで評価は分かれそうですね。民族学とか人類学のガジェットを上手く使ってるのは作者の色が出ていてよかったと思います。欲を言えば、伊藤作品が提示した未来をひっくり返すような終わり方をしてくれればもっと良かった。
★17 - コメント(1) - 2016年7月16日

脳が接続されたような近未来 いろいろ手あかのついた設定からネアンデルタール人の生き残りとかでうおうとなったが…途中からひょっとしてこうだったら最悪だなあという想像の通りのそれだった もうちょっとねれば面白くなりそうだと思ったけどねることよりも書きたい筋やシーンありきのような気もして…
★3 - コメント(0) - 2016年7月4日

虐殺器官を思い出すながら拝読しました。貴重な書き手で、今後の活躍に期待します。
★1 - コメント(0) - 2016年6月29日

虐殺器官とハーモニーを時間的に圧縮したかのような……と思いきや。予想(期待?)よりは穏当なところに着地した感が
★1 - コメント(0) - 2016年6月18日

人類が様々なものを共有するようになった近未来。それが孕んでいる危険性とそれに対しての選択という設定は、伊藤計劃のミームを感じさせる。協調が重んじられる今日だからこそこの本を手に取り、我々の未知なる未来を想像していただきたい。
★2 - コメント(0) - 2016年6月11日

「自己相」という、他者との価値観の相違を統合、平準化し、争いを無くすシステムを 大半の人類が頭に埋め込んでいる遠い未来。「民族」という概念も消えかかるなか、文化人類学者でありながら、軍に属する主人公は、いまだ自己相を受け入れない辺境の集落を巡るうち、自己相に統合されない、多様な文化、思想に憧れ、次第に自己相をもつ人々の社会から逸脱していきます。同一化された一つの価値観は、人類に本当に平和をもたらすのか、哲学的思考を積み重ねながら、物語は夥しい血にまみれ、結末を迎えます (続く)
★5 - コメント(1) - 2016年6月6日

『ハーモニー』後の世界で『虐殺器官』か「The Indifference Engine」をやるような感じの話。自己相の設定は露骨に『ハーモニー』が下敷きなんだけど、どうも設定と描写が一致してない気がして落ち着かない読書になった。認知や感情がクラウド化されて個人が均質化された世界って感じが読んでてもあんまりしないのよねえ。しかし伊藤計劃トリビュート作なんだから伊藤計劃の焼き直しっぽいのは当然でそれに文句を言っても始まらないんだけど、それにしても伊藤計劃の焼き直しすぎる気はしないでもない。
★4 - コメント(0) - 2016年6月5日

生体通信によって個々人の認知や感情を人類全体で共有できる技術“自己相"が普及した未来社会。『虐殺器官』や『ハーモニー』を彷彿とさせるというコメントが多いが、個人的には『The Indifference Engine』から着想を得たように感じた。個人の意思は、総体としての自己という水瓶から汲まれた一滴であり、個人の意識は文明と文化の中に生まれるという。未来への認知の不確実性が人間らしさを形成するのならそれを克服することは正義か。「今よ、未だ知られざる今よ、そこに至るものは運命などではなく」
★15 - コメント(0) - 2016年6月4日

面白かった。 はじめは用語がよくわからなくて読むのが大変だった上、最後の方はごちゃごちゃしてたけど、幸せの追求という話の筋が興味深い。戦争をなくすために動いているはずなのにどうしてこうなった。『虐殺器官』の続きの世界との話もあるが、それをぬきにしても面白かった。
★4 - コメント(0) - 2016年5月28日

ポスト伊藤計劃で話題の作品。構成はハーモニーと虐殺器官を連想させるが、作中言及されている画一的な社会に潜む脆弱性などは、最近読んだ作品の中では、PSYCHO-PASS GENESISのほうが雰囲気的に近いと思う。ヒロインのヒユラミールはDTBの銀ちゃんを武闘派にした様なイメージがあり大変可愛かった。最後のバトルシーンと理由が私はあまり好きではないのと、アメリカ共和国の成立経緯が、ぼかされてた点が残念。他は面白かった。 ニルヤの島も読んでみたい。
★4 - コメント(0) - 2016年5月24日

軍属の文化人類学者シズマが出逢った少女の秘密。『伊藤計劃トリビュート』の短篇既読、短篇では自己相に接続する/しない者に二分される世界の話と思ったが、違う方向に行った。小松左京『継ぐのは誰か?』を連想。スペイン記録者によるインカ史や、ダーウィンの南米調査記が好きな私には割とツボ。表紙がラノベっぽいが、ラストの戦闘がラノベっぽかったので、表紙は正しい。短篇で死んだ人が生きていて混乱。陸軍がそこまで少女を殺したいのはよくわからない。自己相の欠陥や准将はホラー。エピローグ、これ何らかの対策になっているのだろうか。
★4 - コメント(1) - 2016年5月21日

ハーモニーを思い出すひとが多いと思う。人格が平均化されるシステム。肌の色、人種、国家で差別されない世界。しかしそれは、その枠からはみ出した人々を無視する。さらに飽和した殺意が爆発してしまうという欠陥。それは結局人類が個人ずつでしか存在できないからなのか。平均化されたのに性格が違うのは、個性を残したかったんだろうなという想像をする。ネアンデルタール人の設定が面白い。
★3 - コメント(0) - 2016年5月20日

割とまっすぐな時系列で物語は進み、個人的には展開の速度にちとイライラした。前作とは真逆な構成。テーマは王道、文学的。後半はうって変わってばしゃばしゃで、スリルや余韻が2割減、か? 書き下ろしとの事だけど、1章の既読感が非道くて多分自己相が融着しているのだと一人悦に入る。
★1 - コメント(0) - 2016年5月15日

「伊藤計劃トリビュート」に収録されていた「南十字星」から始まる長編。元々「南十字星」が長編の一部だとはあったが、あの静かな雰囲気のお話がここまでのバトルアクションになるとは!って思ってトリビュートの方を開いたら、南十字星の途中に栞挟まってた。物理的に重いから読み終わってなかったんだなw 内容としては、凄く乱暴に言ってしまうと、虐殺器官とハーモニーと屍者の帝国を足して割って、民俗学をテーマに焼き直した感じ。その上に金髪美少女を連れた2人旅と言う萌え要素も含まれるので、なかなかの読み応えである。(コメントへ続
★5 - コメント(1) - 2016年5月9日

ネアンデルタール人への思い入れが、やや過剰か。途中は、面白く読めたのだが、どうも陸軍と統合軍の確執とやらでグチャグチャしてきたエンディングが腑に落ちない。何を言いたかったんだろうね。
★5 - コメント(0) - 2016年5月9日

若干ハーモニーを思わせるような。科学技術で価値観や様々なものを認識できるようになった人類、そしてそれを受け入れない人々は人と見なされない世界。また危惧する人々はわかるけどネアンデルタール人に夢見すぎじゃないかなーと。容量大きくなったところで相手の電位変化読めるようになるには根本的な感覚器官の違いがなきゃあれなんじゃね?とか、混血は当然起こってるはずだろうから優位なのは読めるかつ殺意をもつモノになるんじゃないとか。とはいえ今後も期待。別件、潮流なんだろうけど最近のハヤカワの表紙はちょっと。。
★8 - コメント(0) - 2016年5月8日

価値観・認識・経験値をクラウド化して共有できるようになった未来(脳内ウェブ)、それを受け入れた人々と拒否する人々との内戦話。□テーマ的にはすごく好みだが、発想飛びすぎ感あり。政府が後押しするような価値観共有なら、感情共有はセーブがかからなきゃおかしい(治安上)。ネアンデルタール人の脳容量が大きいからって超能力者とは限らない。未来が見えたって殺意はなくならないだろう。□認識が共有されることで感情が共有されるのはアリだと思う。ネアンデルタール人が滅んだのって、脳容量に比して運動能(入出力)が弱かったのかも。
★13 - コメント(0) - 2016年5月5日

設定は伊藤計劃を思わせるが、だいぶナイーヴで浪漫主義的。70年代日本SFに近い読み心地。ネアンデルタール人にロマンを託しすぎなんじゃないかと思う。
★4 - コメント(0) - 2016年5月4日

個々人の認知や感情を共有し、安定化・平準化させる技術「自己相」が広く普及した未来。その「自己相」を未だ受け入れざる難民たちと関わる軍属の文化人類学者である主人公は、謎の少女と出会う。身体の完全な管理を通して実現したかにみえた理想社会とその綻び、そして人類を救う希望としての「ネアンデルタール人の生き残り」。感情の統制をもってしても消え去ることのない殺意によって人類は滅びるとしても、「未知」なる可能性に身を委ね、未来のために柳田国男の遺志を継ぐことを選びとるラストが非常によかった。
★8 - コメント(0) - 2016年5月3日

クロニスタ 戦争人類学者の 評価:82 感想・レビュー:68
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