黄昏に眠る秋 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

黄昏に眠る秋はこんな本です

黄昏に眠る秋の感想・レビュー(173)

静かで淡々とした雰囲気。派手な事が起こるわけでもなく、物語もゆっくり波間を漂うように進むので、読む方も何故かゆっくりになってしまった。舞台スウェーデンの南東、バルト海に浮かぶエーランド島。ここのステンヴィーク村で、5歳ののイェンスが行方不明に。20数年後今は高齢者施設にいる祖父イェロフの元にイェロフの物と思われる片方のサンダルが送られてくる。その知らせを聞き母ユリアが帰郷し、祖父と共にイェンスの事を調べ始める。今は寂れたような村とそれを囲む海の自然の描写が美しい。実にゆっくりゆっくり真相に迫ってきて、解決
★40 - コメント(1) - 3月20日

謎を解くのはほぼ80歳の元船長。その覚束ない足取りと同様、歩みはゆっくりとしているけれども、着実に犯人に迫る。とても味わい深い作品。シリーズ全作を網羅したい。
★3 - コメント(0) - 1月28日

老人の父親。なくした息子。離婚してひとりぼっちの主人公。仕事もずる休み…ギャー!!無理…恐ろしくてとても読んでいられない。なので、初めと終わりだけ読みました。スミマセン。
★15 - コメント(0) - 1月13日

ゆっくりと沈んでいくように物語が進んでいくミステリ。時折、暗い波が光るように事象と事象が結びつき、謎がほどけていく。時々起こるその瞬間にはっとさせられる。懐の深い物語だった。
★4 - コメント(0) - 2016年12月30日

スエーデンの低く暗い雲、寒くて、寂しい感じがずっと漂っていて、けれどそれが心地よいと感じるのは、なぜだろう。五歳の息子が突然行方不明になり自分の人生を見失ってしまったユリア。ステンヴィークの美しい景色と裏腹な殺人事件。最後までゆっくりと楽しめた。秋に読むのにぴったりの小説だった。
★9 - コメント(0) - 2016年11月29日

なんとも現実的な結末。奇麗事言ったって人間は弱く、汚い。
★12 - コメント(0) - 2016年11月11日

DEE
息子を失った母と、リウマチと合併症のシェーグレン症候群のその父親が、真犯人を追い詰めていく。ただ助言するだけかと思われた父親(祖父)が、終わってみれば全てを見ていた。作中の台詞にもあるように「老人には時間がある」から。春夏秋冬シリーズとは知らずに、ずいぶん前に冬から読んでしまったが、時系列としてはこれが最初みたいだ。次は春にいこう。
★8 - コメント(0) - 2016年10月29日

すごく北欧っぽい。スウェーデンの話だから当たり前なんだけど、イメージに合致する。雰囲気は寂しいけど暗くはない。3人の視点かつ過去と現在から物語が語られていくけど、読みやすい。過去の話は事件の真相とどうつながっていくのかな、と思いながら静かに話は進んでいって、最後の最後でおおっという感じ。雰囲気の良いじっくり味わえる作品。
★4 - コメント(0) - 2016年10月18日

うまくだまされたというか翻弄されたというか。登場人物の名前はきちんと頭に入れて読み進めたい作品。
★3 - コメント(0) - 2016年9月30日

最後までイェンスの生死がはっきりとせず、私もユリアと同じく一抹の希望を抱いて読んでしまったために真相の衝撃はきつかった。また、決して根っからの悪人ではなく、自分の感情を持て余し不器用な生き方しかできなかったニルス・カントに哀れみを感じてしまう。残り三作も文庫化されないかな。
★6 - コメント(0) - 2016年9月15日

長かったけど、思ったより読み易くて、ミステリとしても面白かったです。
★4 - コメント(0) - 2016年8月13日

図書館から。北欧ものは暗く重いけど、緻密に積み上げていくものが多いです。こちらもそう。古い時代と今とが交互に、少しずつ少しずつ話が進んでいって、ラストでビックリ!こんなラストがくるとは思いもしなかった。地味な話を地味に読み続けてよかった。時間はかかったけど面白かった。
★7 - コメント(0) - 2016年8月4日

息子、孫を失ったことで疎遠になっていたユリアとその父イェルロフ。20数年前、5歳で行方不明になった子の失踪当時のサンダルが送られてきたことから、過去が静かに動きだす。現在の母娘と祖父の話を横糸に、逃亡中の殺人犯のカントの話が縦糸となってストーリーが淡々と進む。カントが子供の失踪に関係しているであろうことは明白だが、彼がどう関わっているのかはずっと語られない。カントの話だけが過去から現代へと遡って語られる。だからどこかでその横糸と縦糸がクロスする瞬間がくる。ほんと、淡々としているのに、ドキドキする。
★16 - コメント(0) - 2016年7月23日

幼い少年の失踪から始まる本物語は なぜか切なく心が痛い。叙情的な北欧特有の 風景が目に浮かぶようで、哀しみを増幅させる。 それにしても、北欧のミステリーを読むと、 霧と湿地の感覚が拭えないのは 気のせいなのだろうか? 屍のように生きる母ユリア..そして 元船長の祖父イェルロフ.. 一つの犯罪が家族に及ぼす哀しみを著者は 執拗に描く。並行して語られるニルスの語りと イェルロフの捜査がクロスして..最後は 哀愁の結末だった。
★223 - コメント(0) - 2016年7月3日

600ページもの長編であるが、退屈させることなく、一気に読める。子供を失くした母親、その父親、殺人を犯して故郷から逃げた青年の3者の視点でストーリーが進んでいく。まず、母親の悲哀がひしひしと伝わり、読んでいて辛くなる。ラストはそこまで意外ではなかったが、金に目がくらんだ者たちと復讐に捕らわれた男が利害の一致から壮大な犯罪が繰り広げられる。ラストは北欧ミステリーらしく悲しい。
★8 - コメント(0) - 2016年6月1日

スウェーデンのエーランド島を舞台としたミステリー。とても静かにゆっくりと物語がすすむ。20年前に行方不明となった子供を思う母と祖父。祖父の元に届けられたサンダルから物語が動き出す。差し挟まれるニルス・カントの章で何が起こるのかと不安になり、祖父のイェルロフの老いに抗い思考する場面にはらはらし、母であり娘であるユリアにいらいらし、そしてラストはやりきれない。エーランド島という別荘地の悲哀や空気感が全編をおおっており、そこに暮らしている人々のやりきれなさと共に、島に対する愛が感じられます。素敵な物語です。
★61 - コメント(3) - 2016年5月24日

すべてが実在の町じゃないみたいだけど、Google Mapでこのへんかなーと思ったりしながら読んだ。エーランド島、行ってみたいような、行ってみたくないような。で、起伏のない風景に合わせたかのような淡々とした語りは盛り上がりには欠けるんだけど、じわじわくる。イェルロフ、長生きしてほしいな。
★16 - コメント(0) - 2016年4月23日

けっしてテンポのいいミステリーではないけれど、じわっときます、じわっと。年代を隔てたふたつの物語がゆっくりと交差点に向かっていく構成はうまいなあと思う。人物の造形や心象、風景の描写も丁寧で、どうしようもなく切れかかっている親子の絆もせつない。おじいちゃんががんばるミステリーは多いけれど、イェルロフおじいさんの頑固さとファイトには格別にぐっときますね。また会える日を楽しみに。
★18 - コメント(0) - 2016年4月17日

読書メーターで知った本。北欧の静かなミステリ。スウェーデンのエーランド島を舞台に、20年以上前の行方不明の少年の事件の謎を軸に過去と現在を交差させながら展開していく。自然描写や人々の描写が丁寧で(丁寧過ぎてまどるっこしい部分も)時折挿入される北欧独特な言い伝えや幽霊奇譚も独特の雰囲気を醸し出していて好ましかった。後半に明かされていく意外な真相に驚きながら、読了後の深い余韻を味わえた。ゆるやかな4部作ということで楽しみなシリーズを見つけた。
★12 - コメント(0) - 2016年3月31日

スウェーデンの美しい情景が浮かんでくるようなミステリで堪能。訳の語り口もいい。最初はメインの登場人物であるユリアに同情はするけど寄り添うことができなくて非常に読みづらかったんだけど、息子の死を受け入れ始めたあたりから、俄然面白くなった。父と息子の物語はわりとよく見かけるけど、これは父と娘の物語であるのもよかった。最後のどんでん返しもやり過ぎず、ピリっと効いていたと思う。残り3作も読んでみたい。
★6 - コメント(0) - 2016年3月30日

woo
何度も挫折しながら何度も挑戦し、164ページで敢え無く撃沈脱落
★11 - コメント(2) - 2016年3月19日

二十数年前、エーランド島で起きた少年の行方不明事件にまつわる物語。その少年の祖父イェルロフが時折思うようにならない老いた体を引きずるようにしながら、捜査を始める。少年の母でもありイェルロフの娘であるユリアも息子の事件から立ち直れないままだったが、やっと悲しみに向き合おうと決意する。長年わだかまりがあった父娘もお互いに向き合い、いたわりあえるようになってよかった。島の過疎化が進んでいる様子と、イェルロフの身体の調子が芳しくないところが物悲しさを誘うのだけど、そんなに悪くないなと思えるような結末だった。
★29 - コメント(0) - 2016年3月17日

エーランド島シリーズ一作目。第二、第三作を読了した上で再読してみると、初読では見えなかった景色が見えて来る。二十年という気が遠くなるような年月を、主人公の女性は屍のように生きている。その体内で悔恨、憎悪、諦観の念が生まれては消え、生まれては消える。その様は過去の事件に憑依されたかのようだ。そんな女の心の動きと眼差しに対比させるように登場する「過去の亡霊たち」。彼女が澱みを取り除く覚悟を決めた事で、止まっていた時間が動き出す。人物の心理と島全体を覆う濃霧、刻まれる時を巧みに連鎖させた秀作だと再認識した。
★68 - コメント(0) - 2016年3月16日

スェーデンのエーランド島を舞台にした切ないミステリー。5歳の時、突然行方不明になった息子の行方を知らせる手紙が、二十数年後に送られてくる。手紙には行方不明の息子の片方のサンダルが同封してあった。故郷を離れていた主人公は、手紙の真相を調べるために久しぶりに故郷へ帰る。果たして息子の真の失踪の理由は・・・。実際にあるスェーデンの島エーランドの風景描写が美しく、悲惨な事件に紗をかけている。ストーリーは親子の葛藤の群像劇という感じ。考えさせられるものが多い作品。
★57 - コメント(0) - 2016年3月13日

読んでいる間「どうしようもないこと」という言葉が何度も頭をよぎる。人の性質、生まれついた環境、起きてしまったこと。行方不明の少年の母と祖父が、その「どうしようもなさ」の網の中でもがきながら生き、真実に近づこうとするさまが、徹底して静かな筆致で語られる。 舞台となる島の、荒涼とした風景描写がとても印象的。重い雰囲気の物語の中にあって、時折出てくる熱いコーヒーや、平原の一軒家の灯りの描写に、とてもほっとさせられた。 探偵役の老人、イェルロフ氏の佇まいがとてもいい。作者の他の作品も読んでみたくなりました。
★9 - コメント(0) - 2016年3月7日

しんみりとした上質の北欧ミステリー。スウェーデンのエーランド島が物語りの舞台。ネットで検索すると広々とした草原に石灰石岩が点在する風景に心が癒される。読みながらその風景が常に頭から離れない。物語りはゆっくりとしたペースで語られてゆく。過去の出来事を挟み込みながら。それがラストで繋がるときすべての事実が明かされ、得も言われぬ余韻に浸ることができる。ジェットコースターミステリーと対極をなすとても好きな作風です。
★34 - コメント(0) - 2016年2月24日

静かに静かに核心に迫っていく、というような作りだった。
★3 - コメント(0) - 2015年10月30日

厚い~。過去と現在が交互に語られ、すべて結びついてきてラストに向かい、長いけど読み易かった。おじいさんが頑張って活躍するのも好ましい。
★3 - コメント(0) - 2015年10月8日

丁寧な描写でゆっくりとストーリーが展開してゆきます。海辺の街の寂れて鄙びた感じがとてもいい。。。(∩˘ω˘∩ )北欧の荒涼とした秋の情景が目に浮かび、登場人物達のかたわらで自分も同じ時を過ごしているかのよう。。。がっ!!終盤で加速度的に謎が解き明かされるこのスピード感‼次はどうなるの?!次は?!次は?!と、ページをめくる手を止められず、最後は一気に読了でした(*>ω<*)
★27 - コメント(0) - 2015年9月30日

結末を早く知りたいけど、読み終わるの寂しい。。 夏が終わるの寂しいって気持ちに似ています。
★3 - コメント(0) - 2015年9月7日

ヒロインより爺さんがよかった。
★4 - コメント(0) - 2015年9月1日

とりたてて、派手な登場人物も登場せず、事件一つ一つは、、特別でもないが、それぞれの人物の緻密な心理描写を、自然豊かなエーランド島の季節の移り変わが、いっそう掻き立てる。ユリアの息子イェンヌへ長年の苦悩と、極悪人ニルス・カントの数々の悪事に、ぐいぐい引き込まれた。北欧の独特の、地味ながらも、味わい深い作品。ミステリーとしても、面白かったが、ユリア親子愛の修復の物語ともいえる。次、第二作目「冬の灯台が語るとき」へ、期待高まる。北欧ミステリー、思ってたより、 ハマって行く予感・・・・・。
★22 - コメント(0) - 2015年7月31日

これだけじっくり丁寧に書いてるのにとってつけたように携帯電話を盗んだこと思い出したりするのちょっと笑った。
★4 - コメント(0) - 2015年7月3日

北欧の老人は寡黙にがんばるなぁ。北欧ミステリーの抑うつ感にさらされているとほんの少しの人のつながりでもほんわかしてしまう不思議。読んでるこっちも人恋しくなるような…。4部作のようなので、じっくり読み進めていくことにしよう。楽しみが増えた。
★18 - コメント(0) - 2015年5月31日

やられた。ミステリとしても堅実だがそれ以上に小説として。そもそも「首を絞めたのは事実だけど殺す気はなかった(仮)」としゃあしゃあと言ってのける現実の犯人に対するように私は、当然あのキャラに対しても不快感を覚えずにいられない。それなのにどうだ。そしてラストの、主人公の慙愧と苦悩があざやかに昇華する救済のシーンはどうだ。続編の文庫化はまだなのか…
★6 - コメント(0) - 2015年5月4日

図書館本。静かで淡々とした文章で描かれたスウェーデンのエーランド島の情景が、物語に独特の憂愁を感じさせます。ミステリーとしては地味かもしれませんが、親と子の物語として深い余韻の残る作品でした。なんだかやり切れないラストも、この物語の中では、これしかなかったんだろうなと納得です。
★9 - コメント(0) - 2015年3月11日

探偵役が息子を失った悲しみに沈んだままの中年女性にその父親の歩行も捗々しくない老人の二人ということ、それに加えて寒い国独特の空気の凍った感じ、なので、物語が非常にゆっくりに感じられる。かと思えば急に冷たいまま物語が疾走する。読み始めはなかなか呼吸が合わず、戸惑ったが、読み進めるうち引き込まれた。非常に悲しい話。みんなどうしようもないがそうするしかなかったのだ。失われたものの方が圧倒的に多い、が、最後にはやはり光が残っている。しかし北欧ミステリー結構読んだが読めば読むほど北欧行きたくなくなるな。面白いけど。
★6 - コメント(0) - 2015年2月18日

良作。失われた命は戻ってこないけど、爺さんの頑張りが光る。
★21 - コメント(0) - 2015年2月4日

すごくゆっくり進むかと思えば、最後のユリアとイェルロフの親子関係にハッとさせられる。ユリアに幸せになって欲しい。
★3 - コメント(0) - 2015年1月15日

冬の気配が忍び寄る晩秋。島に満ちるのは、過去から聴こえてくる悲しみの記憶。誰もが傷付き、後悔と慚愧が、癒えることのない痛みを、果てしなく胸に注ぎ込む。吹き荒ぶ寒風に身を委ねて、絶望に浸るのが、唯一許されることだと思うしかない。悪意は悲劇を呼び起こす。自らが選びとった道は波紋となり、因果律の中で災いをもたらす。これは、家族の物語。絆を求めて、迷い佇む身には、応える声は届かない。ただ、朽ち果てる生への渇望が、空しく棄てられているのを、淡々と認識するのみだ。答えは、今の自分と目を合わせることで見えてくる。
★32 - コメント(0) - 2015年1月15日

黄昏に眠る秋の 評価:84 感想・レビュー:68
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