熊と踊れ(下)(ハヤカワ・ミステリ文庫)

熊と踊れ(下)はこんな本です

熊と踊れ(下)の感想・レビュー(308)

父親はこういう風に関わってくるのか!愚かな単細胞で、不器用かつ間違った愛し方で家族を愛したイヴァン。すべての元凶であるイヴァンだが、家族を愛おしいという気持ちを持ち合わせている彼を憎みきれなかった。こんな風にイヴァンが育ってしまった彼の両親こそがすべての元凶なのではないか。そう思うと暴力の連鎖を断ち切ることがいかに難しいかを思い知らされる。レオの優秀さが他の方向に向けば、きっと連鎖は断ち切れたであろうに。現実には暴力の連鎖は断ち切られているであろうし、強盗に参加していな弟がいたというのも興味深い。
★10 - コメント(0) - 2月24日

下巻の途中から何度も読むのを中断した。早く読み終わりたくなかったからだ。後半はそれでも一気読み。
★10 - コメント(0) - 2月23日

「おれはな、暴力が嫌いだ。過剰な暴力が嫌いだ。」レオに対してヨンの放った言葉に涙した。「どうして暴力が嫌いか分かるか?その中で育ったからだよ」もし、三兄弟が暴力に暴力で解決せずに、暴力を憎んでいれば、熊とダンスする必要なんてなかったのに。親父に振り回された人生なんて送らずに学校に行けたのに。身内に犯罪者がいても、自分自身が犯罪者にならない方法だってあったのに。ヨン・ブロンクスという架空の人物を生み出したことが、作者の救いと思いやりの気持ちそのものだったのだと思う。あとがきも含めて素晴らしい傑作でした。
★22 - コメント(0) - 2月23日

破局に至る結末は予期した通りだったけれど、解説に驚愕。もとになった実話の犯人の一人が著作に関わっているとは。暴力は連鎖し、家族の絆は呪縛にもなる。
★12 - コメント(0) - 2月22日

銀行強盗と刑事との戦い。いわゆる警察ものかと思いきや全く違った。 現在と過去を行き来しながら兄弟と暴力的な父親との関係を綴っているけどこれがまたなんとも痛々しい。 最後には捕まってしまうのだろうな、と思うと読み進めていくのがだんだん苦痛になってくる。 それにしても著者の一人が主人公の(主犯の)弟とは驚いた。 どこが事実でどこまでが脚色なのかわからないけど、これは傑作。
★12 - コメント(0) - 2月20日

ラストの数十ページは一気読みでした…。ああ、レオ、レオ、レオおぉぉぉぉ(;;)!!!!!彼が逮捕されるシーンはほんとに読んでて苦しかったです…。イヴァンやアンネリーがしっかりしてれば、と思わずにはいられなかった。殴っちゃえばいいのに、とも。でもレオはそうしなかった(最後に父を撃とうとはしたけども)。それは相手が“家族”だったから。家族の絆は素晴らしいものではあるけれども、家族であるが故に縛られるのも事実。そんな、悲劇的な家族小説。でも傑作であることは間違いない。兄弟たちのその後を描いた作品も楽しみです。
★19 - コメント(0) - 2月20日

重い。ハリウッド映画でも家族の絆がテーマとなることが多いですが、そこまで重いのかな?という気がします。確かに自分でも冷血・薄情・恩知らずであることは認めますが、重すぎる絆は絶つ方が良いと思います。
★7 - コメント(0) - 2月19日

どうしても「なんでレオは、そんなに銀行強盗に固執するの?」ってことばかりが気になってしまった。レオ父はなんだかとんでもないやつで、あんなのが夫だったらそりゃ妻は逃げ出すわな。でも、レオがいじめっ子に殴られた時、仕返しをすすめたのは決してダメな事じゃないと思ってしまうんだよな。本の内容に関しては、途中からレオ父が加わった時点でなんだかよくわからなくなっちゃった。結局とんでもない父親がいると、その呪縛から息子はなかなか抜けられないのかな。そしてカリスマ的存在のレオから離れられないヤスペル君もちょっと気の毒。
★5 - コメント(0) - 2月19日

面白かったな♪ でも、もっとドキドキ感が味わえると思っていた! 喧嘩しても離ればなれになったとしても兄弟の絆は絶対なんだな‼
★7 - コメント(0) - 2月16日

感情移入しすぎた結果、どんどん破滅の道へと進んでいくのがすごく辛かった。あとがきにびっくりして、それでまた悲しくなった。こんなにあとがきにびっくりした本はないですね。
★9 - コメント(0) - 2月14日

暴力で家族を支配する父親の元でで育った兄弟が父を否定しながらも暴力で強盗を始める暴力の連鎖が恐ろしい。父親はいなくなっても結局は長男レオが暴力(実質)で兄弟を支配する構造は変わっていない。レオは父親との確執を払拭するため父親を支配しようとし、そのことで計画が失敗してしまう皮肉な結果となるが、最終的にはよかったのかなとも思う。同様な状況で育った刑事が事件を追うが、事件解決に寄与しておらず必然性が感じられないことと、工務店を経営している兄弟がなぜ犯罪に走ったのかが自分の読み方では分からなかった。
★5 - コメント(0) - 2月14日

怒涛の下巻だった。唾棄すべき犯罪であるはずなのに、読み進めていくうちに、犯人たちを心配したりはらはらしたりしている。暴力に支配された血の絆、兄弟・父子の関係性の変化が克明に描写され読み応えがあった。一番驚いたのはあとがき。強盗兄弟の心理描写とか、緻密な犯罪のディテールにこれほどまでにリアリティがあったのは、だからなのか、と納得。
★8 - コメント(0) - 2月13日

長男レオの策略は失敗し、また銀行を襲うことにしたがそれには弟たちが反対。結果、一度手を切ったヤスベルと親父イヴァンそしてアンネリーの4人で実行するが。物語が終焉になることを予想するように暗雲が。命という意味えは犠牲者を出さないが、熊と踊ることを教えた親父イヴァンは息子たちの結束を高められたのか。閉塞した社会を感じる。長い話だったが、さくっと読める。
★51 - コメント(0) - 2月12日

ストーリーもさることながら、解説に驚愕。
★4 - コメント(0) - 2月10日

面白かったです。順調に進んでいくかに見えた彼らの計画がポロポロと崩れていく様がドラマチック。何が原因だったのかと問われると家族以外の人間を仲間に入れた事、、に尽きるようだがヤスペルやアンネリーも必要な存在だった訳だし。家族と言えども心の奥底に燻り続ける感情が儚い絆を簡単に壊していく様は物凄く理解できるところでした。著者の1人が実際の犯人達の兄弟であったという事に驚きました。原題の熊とダンスよりも熊と踊れというタイトルが良いですね。
★5 - コメント(0) - 2月10日

亡くなった自分の親父は内弁慶で酒乱気味(笑)夕餉の茶の間で、なんかスイッチが入ると比喩ではなくちゃぶ台をひっくり返し、弾みで飛んだ食器で漆喰の壁に上弦の月のような傷を拵えた後、おふくろを一発引っ叩いて繁華街へ独り呑みに行っちゃうような奴だった。「今日は呑み会」なんて日の夜は、タクシーのドアが閉まる音がすると、果たして機嫌が良いのか悪いのか!?なんて、ほぼ丁半博打だったぞ。正直、若造の自分にとって唾棄すべき男だった。そんでも彼が素面の時にキャッチボールしたことはあって、だから今がある。なんてことをつらつら。
★37 - コメント(6) - 2月9日

前科の全くない若い兄弟と友人で連続銀行強盗を行うという北欧サスペンスミステリーの後半。前半の終わりくらいから来るぞ来るぞと感じていた破局へのプロセスがどのように進行していくのか、というのがメインのサスペンスポイントで、それだけでもかなり引き込まれた。加えて、兄弟たちをそのような行動に駆った暴力的な父親との心理的関係とその父親と兄弟たちの行動が収斂していくあたりの筆致はかなりのもの。重く、深いストーリー展開で読後は結構疲れた。後書きで作者の一人についてのあっと驚く事実が明かされるがそれは読んでのお楽しみ。
★6 - コメント(0) - 2月8日

今日は、日帰り出張だったので、上下巻1100P強一気読みしました。シンプルな内容の割には、スピード感もあって楽しめましたが、最期は少し失速かなぁ。本作は実際の事件を元にした小説とのことですが、『事実は小説よりも奇なり』ということかも知れません。日本では毛利元就の「三本の矢」という故事がありますが、スウェーデンの本作では「五本の棒」だったんですね。
★164 - コメント(0) - 2月6日

実話を元にした犯罪小説。3人の兄弟に父親や刑事ブロンクスがどのように関わっていくのか楽しみにして下巻を読みました。あんなに完璧に犯罪をこなしてきたのになぜ?と思いながら、スラスラ読めました。ただ他の方も書かれてるように後書きが一番面白かったかな
★6 - コメント(0) - 2月6日

家族、親子、兄弟、血、絆、に縛られた男たちの物語。ミステリとして読むと面白くないと思います。ある意味大河ドラマ的な本だなと思いました。あとがきを読んで他の作品も読みたくなりました。
★5 - コメント(0) - 2月5日

なるほど。「誰がドアを開けたか」この謎がいいよなあ。この謎のおかげでずっと読むことができたもの。すごい。上手い。でも、何だか結局後書きが一番グサッときた。作者はずっとこういう犯罪の前後について取材し、書き続けてきた人らしい。今回は暴力だけど、いろんな犯罪の本を書いている。私はこういう重い現実にまた直面してつらい思いをしたくないからなかなか読む気にならなさそう。弱虫だ。でもこれは面白かったし読んでよかったとは思う。
★15 - コメント(0) - 2月3日

後半になるにつれてヒリヒリする物語…物語と思いきやエピソードは実話なのだそう。 血、という関係にがんじがらめになった男たちの、犯罪小説の形をした家族小説だなと感じました。
★8 - コメント(0) - 2月1日

一糸乱れぬチームワークが徐々に歯車が狂う様は読んでいて胸が痛くなる。追う側と追われる側の家族がシンクロする。追う側の家族が崩壊しているのに対し、追われる側は微妙なバランスで成立している皮肉。結果的に忌み嫌っている父親に命を救われる皮肉。人生は儘ならない。あとがきは読後に。
★7 - コメント(0) - 1月30日

読んだ!という感じ(*^^*)。
★4 - コメント(0) - 1月25日

事実を基にしたフィクション。エスカレートしていく犯行。途中で止めておけば、見つからずにすんだのか。暴力をコントロールするなどできないのだという事を明確に書いてあると思う。加害者と被害者、被害者の心の傷。暴力の中で育ったレオとヨンの生き方。前に進むという事が印象に残る。家族思い、結束の強さ。暴力を嫌い憎み恐れていたレオがなぜ犯行に及んだのか。色々な憶測が浮かぶけれど、暴力の力、恐ろしさなのかもしれない。深く、読み応えがあった。
★19 - コメント(0) - 1月25日

いつも思うんですが、海外小説は、翻訳者によるなと思ってます。例え、原作が素晴らしくても翻訳がわかりづらいと面白さが半減すると思ってます。そういう意味では、この小説の訳者(ヘレンハルメ美穂さん)は、翻訳もうまいし、原作が持ってる表現をうまく訳してると思います。ヘレンハルメ美穂さんは、ミレニアムシリーズも翻訳しており、読みやすく翻訳がうまいと思います。小説自体も飽きることなく読めました。上下巻構成で、くじけそうでしたが、リアリティーがあり、おもしろかったです。
★8 - コメント(0) - 1月24日

DK
何よりあとがきの内容に一番驚いた。だからこそここまで兄弟の間にある心情にリアリティーを持たせられたんだなと思う。最後のクリスマスという世間的に幸福な日と、計画か破綻し落ちていくコントラストが印象的。
★6 - コメント(0) - 1月23日

最後の最後に知りましたが、実話が基になっているんですね。楽しく読ませてもらいました! ここに書いて良い内容か微妙ですが、通り魔も自分の住んでいない土地で、なおかつ、一度だけなら、まず捕まらないでしょう。 本書にも書いてありましたが、捜査範囲が大きくはずれているため、どうやっても引っかからないのが、現状だと思います。 裏切らないというのは、素晴らしいことだと思いますが、それも度を過ぎている場合は、何とも言えない気がします。 何故かって、他人に迷惑がかかるからです。
★7 - コメント(0) - 1月23日

「これはな・・・・熊のダンスだ、レオ」。幼少時に熊をたとえに父親から暴力を教え込まれたレオは、冷静沈着な頭脳で緻密な銀行強盗計画を次々と実行に移していく。レオは暴力的な父親を拒絶し、父親から受け継いだ暴力も完璧に使いこなしているように思えたが、度重なる成功は大胆な行動を生み出し、危険度を増していく。やがてレオが大切にしていた兄弟との絆にも亀裂が生じ、二人の弟もレオの下から離れてしまう。実話をベースにした作品だけあって、銀行強盗計画の一部始終や犯罪に手を染めたレオたちの精緻な描写力には脱帽だ。(続く)⇒
★13 - コメント(1) - 1月22日

本文中、家族は固く結束するものだからこそ、そこで起こる暴力はより鮮烈で残酷である。とあり、それを言うのが父親の死が元で家族から目を背けているヨン警部だというのが、暴力に抗うことで強まったドゥヴニヤック兄弟の絆を際立たせるようで印象深い。そして父と違う家族像を形作ろうとするレオが結局は兄弟と袂を分かってしまうのが哀しく。そこで暴力にのみ込まれ死という破滅へ向かうレオを引き戻したのが父親というのがなんとも。次作で事件のその後が描かれるようなので待ち遠しい。ヨン警部側のエピソードを掘り下げて描いて欲しい。
★16 - コメント(0) - 1月22日

ちょっと期待しすぎてしまった感あり。最後の方はハラハラしましたが…。実話であり著者が実の兄弟ということが良くも悪くも出てしまったかな。
★6 - コメント(0) - 1月21日

下巻になって、これはミステリですらなく、浪花節的人情ドラマだったのだとようやく気付かされる。乱射される銃弾よりも子どもの拳の一撃の方が迫力があるのはそういうわけだね。
★5 - コメント(0) - 1月19日

最後はいったいどうなるの??と、後半は読む手が止まらなくなった。そして、人間関係が微妙に破綻して行く様子がリアルで面白かった。ただ、他の人もかいてるけど、なぜあそこまで犯罪に執着したのかが分からないのと、後半の父親の心情が今ひとつ読み取れなかった。相変わらずゲスいままなのか、人並みに父親としてまっとうな愛情を持ち得たのか‥‥。
★8 - コメント(0) - 1月19日

兄弟で銀行を襲う。緊張感がみなぎりハラハラする読書だった。しかも後書きで語られるすごい真実。こういう人生もあろうとは!でもしかーし、いかんせん長過ぎると思う。ここまでひっぱらなくても充分過ぎるくらい重い驚くべき話なのだ。もう少しコンパクトにした方がいいかもしれないと思った。
★36 - コメント(0) - 1月18日

最後はやはり捕まってしまうのですが,どうしても弟思いのレオに感情移入してしまいました。破滅的な生き方しかできないキャラがたくさん出て来ます。
- コメント(0) - 1月17日

まさか著者が兄弟の一人とは。実話をもとにした「フィクション」だと思ったら、細部にかなり実話が含まれているという。兄弟の個性と血の繋がりの描き方がリアルで、読み手も次第に暴力に侵食されていってしまう。ピカレスクもののようにラストでスッキリすることはない、と最初からわかっていながら、いつ破綻がくるのかとハラハラし通しだった。
★12 - コメント(0) - 1月17日

3人の兄弟と友人のチーム「軍人ギャング」。緻密で鮮やかに痕跡を残さず繰り返す銀行強盗。実際にあった事件とその兄弟の一人が作者の一人である事。犯罪小説であると同時に家族の物語として成功している訳に頷く。兄弟と事件を追う刑事ヨンに共通する暴力の中で育った過去を絡めて対比させる描写が巧い。完璧だったチームの均衡が崩れる様と比例し冷静だったレオの感覚に影が差す。抗いたくても無視できない暴力と酒の匂いの父。ダンスのステップの足跡は雪が消してくれても、間違った染み着いた流儀と血の濃さは消せやしない。圧巻!
★51 - コメント(1) - 1月17日

家族は強い。だからこそ、その暴力は熾烈なものになる。内側に向かうからこそ、その暴力は取り返しのつかないものになる。
★7 - コメント(0) - 1月16日

3.0
★1 - コメント(0) - 1月15日

実話をもとにしているとはいえ、何故長男がこれほどまでに犯罪に固執するのかが最後までわからなかった。暴力装置のような父親を見返すため?見返しにもならない。狂ったスイッチがオンになっているからこそ、犯罪に生き甲斐を見出すのだろうけど。わてにはわからん。
★7 - コメント(0) - 1月15日

熊と踊れ(下)の 評価:86 感想・レビュー:152
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