熊と踊れ(下)(ハヤカワ・ミステリ文庫)

熊と踊れ(下)はこんな本です

熊と踊れ(下)の感想・レビュー(359)

あとがきでこの物語が実際にあった事件を基に書かれたこと、かなり事実に近い内容であることを知り何ともやるせない気持ちになった。レオは家庭を崩壊させた父を心から憎んではいなかったのかな。悲しいお話でした。
★4 - コメント(0) - 3月24日

家族の団結に縛られ、父親の暴力的な父性に影響された兄弟たち。実際にあった犯罪の中にある心理描写にはらはら、いらいらさせられる。で血の濃さを感じるわけであるが犯罪に参加しなかった作者は他にしたいことがあって・・全員一致ではないところが現実なのかな。ここに女兄弟がいるとまた違う家族になっていたかもしれない。
★8 - コメント(0) - 3月22日

スウェーデンで実際に起こった連続強盗事件をもとにした犯罪小説。手口があまりに鮮やかでかえって現実感がないが、全て実際にやっていたというのだから驚きだ。しかしそれよりも本作を魅力づけているのは、やはり「家族」の存在であろう。父の「過剰な暴力」の下で育った三兄弟。とりわけ「熊のダンス」を仕込まれたレオは、父の持つ「家族に対する哲学」を濃密に受け継いでいる。本人は父と同じ轍は踏むまいと振舞うのに、結局は同じように繋がりへの固執から綻びを生じていく。1000ページと膨大だが、時間をかけてでも読む価値ありだと思う。
★9 - コメント(0) - 3月22日

下巻を読了。濃厚な読書体験でした。あまりにも濃い血の繋がりを感じて、息苦しくなるほど。大作ですね。 父親、兄弟、そして母親、その家族にはなれない幼馴染の友人、長男の恋人。。事件を起こし、それぞれが否応無く巻き込まれて、丹念にその過程の人物描写を重ねていきます。おっと、この事件を担当する刑事の物語でもある。分厚い上下巻の文庫で読み応えばっちりでした。
★18 - コメント(2) - 3月20日

北欧には同様のモチーフに関するドメスティック・ミステリの傑作が多いと思いますが、これはちょっと違った視点から「家族」というテーマが描かれていて熱かったです。
★9 - コメント(0) - 3月20日

【CNC-犯罪小説クラブ】苦しかった、くるしかったよ、レオ。下巻を読むのは本当に苦しかった。あぁ、こんなにもボロボロになっても、続けるしかなかったのか。臨場感溢れる犯行描写に引き込まれるのは勿論のこと、父と息子、兄弟の関係、家族の団結の描かれ方に胸が締め付けられ、苦しくて切なくてたまらなかった。そして暴力という圧倒的な力の前では母親はなんて無力なんだろう..。女としては無力感を覚えるだけだ。あとがきを読んで涙が頬を伝い、少しは救われた。この犯罪小説は真の人間ドラマだ。素晴らしかった。
★58 - コメント(8) - 3月18日

文句なしに楽しめます。読みやすく、人間描写も丁寧です。こういった共著パターンが日本でも広がるかもしれません。
★9 - コメント(0) - 3月18日

最後は破綻してしまう。やっぱりそうなるわなぁという感想。忘れようとしても変えようとしても連鎖はきれない。間違った父性の示し方にどこまでも引きずられる様は読んでいて辛い。そのあげくに今更、言われても。言われる側はたまったもんじゃない。最後まで親子と家族の確執を描いていたように思う。描く材料が暴力と犯罪いうのが読んでて辛く、重い。あとがきと解説に救いはあるのだけれども。
★9 - コメント(0) - 3月18日

映画みたいで面白かった。北欧サスペンスは今注目されている。他にも良作があるかもしれない。警察を甘く見ているといいう軍隊経験者ならではの発想かもしれない。どんなに頭がいい犯人でも失敗する時は失敗するものだ。でも、殺人は起こしていないし、起こすつもりがないというのは、ただ単にそういう機会がなかっただけで、運が良かっただけなのだろう。素晴らしい作品だった。
★15 - コメント(0) - 3月17日

最後あとがきで、“レオ”の「これが自分の家族ではなく、べつの家族に起こったことならよかったのに、と思った」という言葉に胸が締め付けられます。 暴力と結び付いた愛情は、幸せにはなれないんだと思いました。
★13 - コメント(0) - 3月13日

読みやすくて、面白かった。些細な綻びを放っておくと、後はそのまま袂を分かつしかなかった。レオの責任感と家族への想いはとても強く、結末に近づくに連れて、切ない気持ちになった。レオと父親の関係も、もっと違う形で作ることは出来なかったのかな?と思ってしまう。家族が歪に作られると、狂ってしまう流れが悲しかった。ブロンクスさんの結末は少し残念だった。設定が色々と多く感じたが、見事な幕引きだった。
★16 - コメント(0) - 3月12日

これは「訳者あとがき」までが一つの物語だ。そして、これはミステリではなく、一つの家族形態の崩壊と変容を暴力という形をとって描き出しているある意味、ノンフィクションなのかも。何れにしても「三秒間の死角」のようなラストの痛快さはなく、とにかく重い。ただ、繰り返しになるけれど「訳者あとがき」のエピソードによって救われた感もある。読んでよかった。
★14 - コメント(0) - 3月11日

噂通りの大作でした!計画が段々崩壊していく下巻のほうが面白かった。
★7 - コメント(0) - 3月10日

実話に基づく銀行強盗の話。犯行を重ねるごとに仲間内に亀裂が入り、結果的に破綻するわけだが、しっかり伏線がはられているため、大体次の予想ができる。主人公が追いつめられる心理的恐怖感の描写もやや淡泊で、本格ミステリとは言えないかもしれないが、主人公の父親、彼らを1年越しで追いかける刑事等、脇役が物語に厚みをもたらす。スウェーデンという俺にとって馴染みのない土地が舞台であり、読み物として十分楽しめた。
★7 - コメント(0) - 3月8日

だいたい結末が予想できるにも関わらず,重厚感に溢れた作品でした。海外物は読むまで抵抗あるのですが,一旦読み始めると止まらなくなってしまいます。良い作品でした。
★7 - コメント(0) - 3月6日

読み終えていろんなキーワードが思い浮かぶ。家族。絆。孤独。暴力。愛情。生きることと死ぬこと。どれも一部しか言い当てていない。もっと時間がたたないとうまく言葉にできないな。小説としては、最終盤の表現が心にリアルに迫ってきて、ああ、これを書くためにそれまでの長い長い文章があったのか、と感じました。
★26 - コメント(0) - 3月4日

暴力とは何か?生き物として誰にでもインプットされているものだと思う。縄張りを守ったり食べ物を得たりしなければならないからだ。訳者の後書きによると“レオ”のモデルとなった長兄は、「自分やまわりの人たちをどんな狂気にさらしていたか、これで理解できた」と感想を述べている。追い詰められたときに、どう自己コントロールするかが問われる。さて、最後の銀行襲撃は、ハラハラドキドキしながら読んだ。
★32 - コメント(0) - 3月4日

誤った子供たちへの愛を持って暴力で父性を示そうとした父、上巻では父と決別したレオも、下巻にて弟たちが離れてまた父に結びつき、憑かれたように銀行強盗を繰り返す。結局父の呪縛と銃をぶっ放すなどの行動により暴力に酔いしれていく。実話に基づく話としたら、かなり恐ろしい。話としては面白かったが、あまり好きにはなれませんでした。
★10 - コメント(0) - 3月3日

事実に基づいているからか、とても自然な結末であったように思います。上巻では次々と鮮やかな手口で銀行強盗を成功させたものの下巻に入ってからは、なんだかポロポロと綻びが見え隠れして結末を予感させていました。人間のする事に完璧はない。暴力で支配する父親に育てられたレオは反発しながらもいつの間にか、自分自身も暴力で事を成していく。ただそうであっても親子の絆は切れる事がない。連続銀行強盗犯の一家であっても、家族愛を感じながらの読了でした。ただ、読み終えるのに少し時間がかかりました。
★12 - コメント(0) - 3月2日

S
兄弟たちは次第に追い詰められていく。小さなミスが続き、仲間を信じられなくなり、弟二人は兄のレオから離れ強盗をやめることに。それでもレオの暴走は止まらず、自ら切り離したはずの父とヤスペルを仲間に引き入れ、アンネリーもグループに参加する。しかし、弟たちを失ったレオは運を使い果たし、窮地へ陥ってしまう。熊と踊ることに疲れ、力尽きてしまったのだ。一方、レオの逮捕までこぎつけたヨンもまた、途方もない疲労を感じてしまう。恐らくレオもヨンも、似たものを抱えている。それは本当の身内としか分かり合えないものなのだろう。
★41 - コメント(0) - 2月27日

★★★(スリースター)この本は、実際にスエーデンで発生した9件の銀行強盗と2件の現金輸送車を襲撃いたという凶悪犯をモチーフに作成されています。後半戦に想定通りにチームワークや行動が取れなくなってくる、そういうもどかしさのなかでどう判断したののか。やはり、「熊と踊った」のか。。。この辺りが興味深いと思います。このミステリーがスゴイ2017年番の第1と位作品です。
★8 - コメント(0) - 2月25日

「自分は父親とは違う」そう思っていたレオだったが次第に暴走し始め弟達が離れてしまう。上巻の結束が崩壊、やがて破滅に向かう下巻。
★25 - コメント(0) - 2月25日

父親はこういう風に関わってくるのか!愚かな単細胞で、不器用かつ間違った愛し方で家族を愛したイヴァン。すべての元凶であるイヴァンだが、家族を愛おしいという気持ちを持ち合わせている彼を憎みきれなかった。こんな風にイヴァンが育ってしまった彼の両親こそがすべての元凶なのではないか。そう思うと暴力の連鎖を断ち切ることがいかに難しいかを思い知らされる。レオの優秀さが他の方向に向けば、きっと連鎖は断ち切れたであろうに。現実には暴力の連鎖は断ち切られているであろうし、強盗に参加していな弟がいたというのも興味深い。
★13 - コメント(0) - 2月24日

下巻の途中から何度も読むのを中断した。早く読み終わりたくなかったからだ。後半はそれでも一気読み。
★13 - コメント(0) - 2月23日

「おれはな、暴力が嫌いだ。過剰な暴力が嫌いだ。」レオに対してヨンの放った言葉に涙した。「どうして暴力が嫌いか分かるか?その中で育ったからだよ」もし、三兄弟が暴力に暴力で解決せずに、暴力を憎んでいれば、熊とダンスする必要なんてなかったのに。親父に振り回された人生なんて送らずに学校に行けたのに。身内に犯罪者がいても、自分自身が犯罪者にならない方法だってあったのに。ヨン・ブロンクスという架空の人物を生み出したことが、作者の救いと思いやりの気持ちそのものだったのだと思う。あとがきも含めて素晴らしい傑作でした。
★26 - コメント(0) - 2月23日

破局に至る結末は予期した通りだったけれど、解説に驚愕。もとになった実話の犯人の一人が著作に関わっているとは。暴力は連鎖し、家族の絆は呪縛にもなる。
★15 - コメント(0) - 2月22日

銀行強盗と刑事との戦い。いわゆる警察ものかと思いきや全く違った。 現在と過去を行き来しながら兄弟と暴力的な父親との関係を綴っているけどこれがまたなんとも痛々しい。 最後には捕まってしまうのだろうな、と思うと読み進めていくのがだんだん苦痛になってくる。 それにしても著者の一人が主人公の(主犯の)弟とは驚いた。 どこが事実でどこまでが脚色なのかわからないけど、これは傑作。
★14 - コメント(0) - 2月20日

ラストの数十ページは一気読みでした…。ああ、レオ、レオ、レオおぉぉぉぉ(;;)!!!!!彼が逮捕されるシーンはほんとに読んでて苦しかったです…。イヴァンやアンネリーがしっかりしてれば、と思わずにはいられなかった。殴っちゃえばいいのに、とも。でもレオはそうしなかった(最後に父を撃とうとはしたけども)。それは相手が“家族”だったから。家族の絆は素晴らしいものではあるけれども、家族であるが故に縛られるのも事実。そんな、悲劇的な家族小説。でも傑作であることは間違いない。兄弟たちのその後を描いた作品も楽しみです。
★29 - コメント(0) - 2月20日

重い。ハリウッド映画でも家族の絆がテーマとなることが多いですが、そこまで重いのかな?という気がします。確かに自分でも冷血・薄情・恩知らずであることは認めますが、重すぎる絆は絶つ方が良いと思います。
★8 - コメント(0) - 2月19日

どうしても「なんでレオは、そんなに銀行強盗に固執するの?」ってことばかりが気になってしまった。レオ父はなんだかとんでもないやつで、あんなのが夫だったらそりゃ妻は逃げ出すわな。でも、レオがいじめっ子に殴られた時、仕返しをすすめたのは決してダメな事じゃないと思ってしまうんだよな。本の内容に関しては、途中からレオ父が加わった時点でなんだかよくわからなくなっちゃった。結局とんでもない父親がいると、その呪縛から息子はなかなか抜けられないのかな。そしてカリスマ的存在のレオから離れられないヤスペル君もちょっと気の毒。
★7 - コメント(0) - 2月19日

面白かったな♪ でも、もっとドキドキ感が味わえると思っていた! 喧嘩しても離ればなれになったとしても兄弟の絆は絶対なんだな‼
★8 - コメント(0) - 2月16日

感情移入しすぎた結果、どんどん破滅の道へと進んでいくのがすごく辛かった。あとがきにびっくりして、それでまた悲しくなった。こんなにあとがきにびっくりした本はないですね。
★13 - コメント(0) - 2月14日

暴力で家族を支配する父親の元でで育った兄弟が父を否定しながらも暴力で強盗を始める暴力の連鎖が恐ろしい。父親はいなくなっても結局は長男レオが暴力(実質)で兄弟を支配する構造は変わっていない。レオは父親との確執を払拭するため父親を支配しようとし、そのことで計画が失敗してしまう皮肉な結果となるが、最終的にはよかったのかなとも思う。同様な状況で育った刑事が事件を追うが、事件解決に寄与しておらず必然性が感じられないことと、工務店を経営している兄弟がなぜ犯罪に走ったのかが自分の読み方では分からなかった。
★7 - コメント(0) - 2月14日

怒涛の下巻だった。唾棄すべき犯罪であるはずなのに、読み進めていくうちに、犯人たちを心配したりはらはらしたりしている。暴力に支配された血の絆、兄弟・父子の関係性の変化が克明に描写され読み応えがあった。一番驚いたのはあとがき。強盗兄弟の心理描写とか、緻密な犯罪のディテールにこれほどまでにリアリティがあったのは、だからなのか、と納得。
★11 - コメント(0) - 2月13日

長男レオの策略は失敗し、また銀行を襲うことにしたがそれには弟たちが反対。結果、一度手を切ったヤスベルと親父イヴァンそしてアンネリーの4人で実行するが。物語が終焉になることを予想するように暗雲が。命という意味えは犠牲者を出さないが、熊と踊ることを教えた親父イヴァンは息子たちの結束を高められたのか。閉塞した社会を感じる。長い話だったが、さくっと読める。
★53 - コメント(0) - 2月12日

ストーリーもさることながら、解説に驚愕。
★5 - コメント(0) - 2月10日

面白かったです。順調に進んでいくかに見えた彼らの計画がポロポロと崩れていく様がドラマチック。何が原因だったのかと問われると家族以外の人間を仲間に入れた事、、に尽きるようだがヤスペルやアンネリーも必要な存在だった訳だし。家族と言えども心の奥底に燻り続ける感情が儚い絆を簡単に壊していく様は物凄く理解できるところでした。著者の1人が実際の犯人達の兄弟であったという事に驚きました。原題の熊とダンスよりも熊と踊れというタイトルが良いですね。
★7 - コメント(0) - 2月10日

亡くなった自分の親父は内弁慶で酒乱気味(笑)夕餉の茶の間で、なんかスイッチが入ると比喩ではなくちゃぶ台をひっくり返し、弾みで飛んだ食器で漆喰の壁に上弦の月のような傷を拵えた後、おふくろを一発引っ叩いて繁華街へ独り呑みに行っちゃうような奴だった。「今日は呑み会」なんて日の夜は、タクシーのドアが閉まる音がすると、果たして機嫌が良いのか悪いのか!?なんて、ほぼ丁半博打だったぞ。正直、若造の自分にとって唾棄すべき男だった。そんでも彼が素面の時にキャッチボールしたことはあって、だから今がある。なんてことをつらつら。
★38 - コメント(6) - 2月9日

前科の全くない若い兄弟と友人で連続銀行強盗を行うという北欧サスペンスミステリーの後半。前半の終わりくらいから来るぞ来るぞと感じていた破局へのプロセスがどのように進行していくのか、というのがメインのサスペンスポイントで、それだけでもかなり引き込まれた。加えて、兄弟たちをそのような行動に駆った暴力的な父親との心理的関係とその父親と兄弟たちの行動が収斂していくあたりの筆致はかなりのもの。重く、深いストーリー展開で読後は結構疲れた。後書きで作者の一人についてのあっと驚く事実が明かされるがそれは読んでのお楽しみ。
★8 - コメント(0) - 2月8日

今日は、日帰り出張だったので、上下巻1100P強一気読みしました。シンプルな内容の割には、スピード感もあって楽しめましたが、最期は少し失速かなぁ。本作は実際の事件を元にした小説とのことですが、『事実は小説よりも奇なり』ということかも知れません。日本では毛利元就の「三本の矢」という故事がありますが、スウェーデンの本作では「五本の棒」だったんですね。
★173 - コメント(0) - 2月6日

熊と踊れ(下)の 評価:86 感想・レビュー:174
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