素数たちの孤独(ハヤカワepiブック・プラネット)

素数たちの孤独はこんな本です

素数たちの孤独の感想・レビュー(219)

良かった。ひたすら良かったー。映画も観たいけど、ちょっとこれは原作のイメージを大切にしたい。ムムー?!っと思ったのが、理系の人間が表面的には無機質な感じの印象を持たれているように描かれるのは万国共通かということ。自分が数学科に進もうか悩んだ人間なだけに、ムムー?!(笑)と思ってしまう。そんな人間ばかりでもないのは作品からも、作者からも分かるのだけれど(笑)
★1 - コメント(1) - 2016年9月18日

ストレーガ賞受賞作。素粒子物理学出身ならではの情景描写がとても新鮮だった。だからと言って,おかたい表現ではなく,登場人物の繊細な心の動きはとてもしなやかに描かれていた。些細なすれ違いでの結末は少し悲しい。ただ,素敵な表現が多く散りばめられた作品だ。物語前半あたりで2人を双子素数に例えるところも,結末を匂わせている,美しい表現のひとつ。
★4 - コメント(0) - 2016年9月16日

お互いがお互いの心の中にいるのに、お互いの居場所はそこにはないのだ。どうすることもできない、救われることもない「孤独」に涙して、けれど希望が歩き始めたことにまた涙した。
- コメント(0) - 2016年7月12日

素数と孤独の組み合わせに惹かれて読む。小学生の時の出来事で一生続く重荷を担った2人。高校生のマッティアが、ふと10桁以上の数字を考えて、〈これは素数かも。これより2つ大きい数字は双子素数で、それはアリーチェだ。〉と思いに耽る場面が印象深い。自己を素数と見る感覚に共鳴するが、私はせいぜい3~5桁。マッティアの深い孤独感を物語る。自分の気持ちに気づけた二人がまた再会すると良いんだけどな。そして、事情があったにせよ、マッティアは幼少期、双子の妹のサポート以外の時間をもらえてたら。彼も愛情を必要としていたと思う。
★1 - コメント(0) - 2016年7月3日

★★★★★ ふるえた。イタリアの現代文学を舐めてたってのが本音。作家として、物語を描く上では必須とされる一定の客観性。けれど、その冷ややかさから垣間見える、冷酷に徹する作者としての立場の根底にある『登場人物の生みの親』としての人情。癒えぬ傷を負ったマッティア、アリーチェが救われて欲しい、と願う作者の懊悩に、思わず心打たれた。
★4 - コメント(1) - 2016年5月10日

あまりにも違う妹に「妹にちょっとの間だけ、いなくなって欲しい」と願い、それが叶ってしまったために「孤独」という罰を自らに与え続けるマッティーア。足を不自由にした父親を一生、責め続けるアリーチェ。あまりにも不器用だったために時々、人々の気持ちに鈍感だったがために残酷だった二人に、周囲の孤独や侘しさ、悔恨、それでも人と繋がりたかった希望が絡み合う。孤独な素数たちは誰しも心の中に潜んでいる。そして二人の人生はあまりにも報われず、不毛に思われるかもしれない。しかし、孤独を受け入れた時からいつまでも始まりはあるのだ
★82 - コメント(0) - 2016年5月3日

孤独を抱えた少年と少女の話。前半には思春期の彼らに起こる残酷な出来事が生々しく描かれ、その描写には心を抉られるものがあった。作者が物理学者であるためかその目線は鋭く、あくまで淡々としている。登場人物の心の機微が奥深くまで繊細に映し出されていて、共感できる部分も多い。二人は誰にも言えないような悩みを抱えて常に孤独だったからこそ、惹かれあった。その関係性が双子素数のようなものならば、切なく思える結末も必然であったのかもしれない。安易に結びつくのではなく、孤独のまま生きていくというのが良かった。タイトルが秀逸。
★16 - コメント(0) - 2016年3月12日

あるのは、夜空に輝く無数の星たちと同じ種類の孤独。寄る辺ない切なさに立ち竦む、すべての人の物語。
★2 - コメント(0) - 2015年11月1日

読者の希望に応えて幸せな物語にするのではなく、ちゃんと双子素数の定めを守ったからこそ良い物語になっている。作中のティーンエイジャーの生々しさは、イタリアで生活していた人にはとてもリアルに感じられると思う。
★3 - コメント(0) - 2015年9月6日

スキーの事故で片足が不自由となった女と妹を置き去りにして死なせた男の何年かにわたる物語。タイトルに惹かれたのだけどなんつーかそこまでじゃなかった。特に後半が若干うやむやというか。アリーチェ側よりマッティア側の方がすげー不器用なんだけど大人への変化があってよかったかな。アリーチェも結婚したりなのに痛々しかった。人間は何歳になってもモラトリアムだと思うので、これはこれで良かった気もする。素数の孤独は素数同士では埋められないって感じの話だった。互いに「1」か「それ以外」を求めていく未来なのかもと。
★6 - コメント(1) - 2015年8月12日

、2008年度ストレーガ賞(イタリアの散文小説を対象にした国内では最高峰の文学賞、過去にはウンベルト・エーコの『薔薇の名前』も獲っている)受賞作、とは言いつつも、個人的には割とフツーの読後感、映画化もされ、イザベラ・ロッセリーニらが出演している、ただし映画祭にて披露されただけで、日本では未公開、身体にハンデのあるイケてない女子と、ある罪悪感に苛まれ続ける天才数学男子、暗い過去をもったふたりがくっつきそうになるけど、それはしょせん共依存に過ぎないのであいまいにして切なくシメるという
★98 - コメント(1) - 2015年5月11日

ナイーブで痛々しい恋愛物語。思いをストレートに表現できない2人の選択は? 肉体と感情の狭間でもがき自傷することでさらに自らを追い込む。成長し自立することを問う著者の眼差しはどこまでもふたりに寄り添っている。とても新鮮で特異な小説。技ありの一本。
★6 - コメント(0) - 2015年4月4日

mm
2008年のイタリアのベストセラー。トリノ大の院生で素粒子物理を専攻する方が、数々の文学賞に輝いたらしいから、綿谷りささんより目立ったかも。この世の中から何か決定的に隔たっているという感覚を持つもの同士が、1回チューニングがあったような体験をすれば、これは決定的な恋なんだろうな。 その後その恋を上手く進めていくことができなくても、とらわれてしまうのかな。恋に囚われているのは、しんどいながらもどこか甘美。痛みの中にもどこか甘美。孤独をキリキリと感じることがあってもどこか甘美。 小説にしてしまえば甘美。
★17 - コメント(0) - 2015年3月9日

5時間37分(早川財団・日本点字図書館に感謝) 僕はずっと孤独に打ちひしがれて生きてきたこともあって、この本にはかなり強烈なインパクトを受け、シンパシーを感じた。器用に生きられず、意思も薄弱で、他人や自分を傷つけ続けた日々は、今ではあまり振り返りたくないものだ。だが、この作品を読みながら、自分の来し方を考えてみることで、自分なりの生き方を見つけるきっかけ(過去の清算と将来への意思)をつかめたようにも感じた。まあ、人生はそんなに楽なものじゃないことはわかっているけれど、こういう本を読むのはいいことだ。
★8 - コメント(0) - 2015年2月8日

双子素数にも例えられる過去の亡霊に苦しみもがく孤独な男女の物語。他の多くない登場人物たちも癒されない傷を抱え、その20年以上を追った物語は抜け出せない閉塞感で息苦しささえ感じる。結末も決してハッピーエンドとは言えないが、まさしく2人の決意と今後への余韻がが素数、双子素数の性質と重なりストンと腑に落ちた気がした。
★9 - コメント(3) - 2015年1月27日

読了
- コメント(0) - 2015年1月17日

う~ん
- コメント(0) - 2014年10月2日

〈鏡に映ったものは見た目よりも近くにあります〉時が止まってしまったマッティアとアリーチェの不器用な悲しみ、双子素数は交わる事が出来なかったけど、始まりが終わった。ストロベリーキャンディーを吐き出したくて、一気に読んだ。
★13 - コメント(0) - 2014年5月29日

『兵士たちの肉体』のナイーブさの原点はこのデビュー作にあった。時にこのナイーブさというものにはイライラさせられるのだが、マッティアとアリーチェの抱える不器用さには共感出来る人が多いのでは?人生は選択とその結果を引き受けることの繰り返しだ。そして、いつも正しい選択が出来るとは限らない。あの時こうしていれば、こう言っていればという後悔や苦い記憶は誰にでもある。最後に二人は再び選択をする。それが正しかったのか間違っていたのか、それは想像するしかない。でもそれは二人にとって先に進む為に必要な選択だったのだと思う。
★15 - コメント(0) - 2014年4月22日

至高の孤独小説。
★2 - コメント(0) - 2014年3月2日

おもしろかった! 切なくしみわたる物語。理数系の、もうひとつの世界観は昔ながらの人間の感情の世界をうつしだしている。そういう時代になってきたんだとも思う。作者が物理学のひとならば、もうひとつ違う小道を見たかったけれど、これはこれでとてもおもしろかった。
★4 - コメント(0) - 2014年2月22日

素数は孤独な数字だ。ただ、時としてお互いが歩み寄り一時の温もりを共有する時がある。その二つは決して隣り合ったり交わりすることはない。けれども、素数そのものがそうであるように彼らはその間隔を次第に広げながらも決してお互いを忘れ去ることは無く歩み続けていく。 本書がグッドエンドなのかバッドエンドなのかは意見が分かれそうではあるけど、私としては、きっとまたいつかお互いの一時のほのかな暖かさを求めて寄りそおうとするんだろうなと思った。 一言でいえば双子素数の話、なのかな。
★10 - コメント(0) - 2014年2月14日

2013.10.17-11.11:マッティアとアリーチェ。体と心に傷を負った二人の愛とも友情とも言えない深い繋がりを描いた物語。コミュニケーション能力に欠陥がある人間の生き様を描きつつ、それでも人は希望や愛情を抱いて歩んでいけるのだ、という気にさせてくれる爽やかな終わり方。この二人はとても極端なキャラですが、私の中にも非社交的な瞬間というのは時々あるし、特にマッティアと似たところが少しあるので、彼の感じ方に私の細胞はすごく共鳴振動しました。時々社交的、時々素数的であるのが私の本質なのだと思います。
★12 - コメント(0) - 2013年11月11日

すごくすごく面白かったです。こんなにのめりこんだのは久しぶりなほどに。それぞれが深く傷つき、孤独のうちに閉じこもる二人の主人公の二十数年の半生を描く物語。二人が出会い、指先で触れ合うようにしつつ、けれども決して近づかないその距離、そして現れては立ち去っていくさまざまな登場人物たち、そのなかにぽつんと残されていく主人公たちの姿がとてもいいです。ふとタイトルが目について、「そういえば聞いたことある本だな」と何気なく手に取ったものですが、これは本当に読めてよかった。
★8 - コメント(0) - 2013年11月1日

UK
1と自分自身でしか割り切れない。タイトルから想像する通りの雰囲気。幼少期に身体と心に傷を負った二人のしんと緊迫した乾いた恋を描く。好みのテーマとは思わなかったのだけど、イタリアのベストセラーと聞いてのお試しだったが、案外に気に入ってしまった。読後の余韻もとても長い。
★5 - コメント(0) - 2013年10月3日

はじめからさいごまで一気読み。素数のように、他者と共通項を持たず孤独に生きざるを得なかった主人公たちのやるせなさに心うたれます。
★4 - コメント(0) - 2013年9月16日

痛々しくて、本当はこういった話しはあまり好きでない。だけど淡々と進んでいく二人の時間が知りたくて、読み進めた。なんだろう、読まずにはいられなかった感じ。
★7 - コメント(1) - 2013年8月11日

単行本で読んだ段階では何故コレがベストセラーになるのか理解出来なかった。村上春樹の様な文体で淡々と進み,さりとて思わせ振りに外国文学の作家や作品名,クラシック音楽の作曲家や曲名が出てこない,他愛ない男女の話程度にしか思わなかった。
★15 - コメント(0) - 2013年7月10日

幼くして心身に傷を負ってしまった孤独な魂たちのありようが、なかなかにナイーブというか、ちょっとこそばゆかったかな。なるほど素数になぞらえ語られるだけあって、自己完結しているその哀しみには読者の共感を寄せつけないようなところがある。ともあれ、物語自体はとてもリーダビリティが高く面白い。ときに喜劇めいたエピソードを織り交ぜつつ、時間をぽんぽん跳んでいくスピーディーな展開には、ページをぐいぐいとめくらされてしまった。
★8 - コメント(1) - 2013年5月25日

決して楽しくないし、むしろ苦しい。それなのに読まずはいられないし、読み終わった後も忘れられない。繊細で痛々しくて、内向的で鬱っぽい。孤独は淋しいこととは違う。自分だけで完結した、自分だけのもの。深さも哀しさも、誰にもわからない。だから、孤独を破れるかどうかは、自分次第。近づきたいと思えるかどうか。自分で終わらせるよりも、そっちを選べるかどうか。
★2 - コメント(0) - 2013年4月3日

なんて繊細な物語なんだろう。登場人物全員が、他者の反応を恐れてびくびくしている。
★4 - コメント(0) - 2012年11月25日

おもてなし課を読んで元気になったが、次にこれを読み始めたら沈みました。でも大学以降は要するに一つの人生だと思いました。親の視点から読みました。
★4 - コメント(0) - 2012年6月9日

自傷行為に走る女性の自叙伝で、手首を切った後の気持ちについてこう、言っていた。『 長いこと止めていた息を思いっきり吐き出したような、からからに乾いた喉に冷たい水をいっきに流しこんだような感じ。 』直前に溜まっていた堪えきれない感情が一瞬にして流れ去る心地良さが自傷行為にはあった。でも、時間が立てばまた喉は乾く。ほっておけばまた息は詰まる。一期一会の機会に癒やしてはまたたまらなく欲しくなって繰り返す。そしてそれは孤独も同じなのだと思う。作り過ぎた孤独は徐々に閾を下げていく。そこが甘く痛かった。
★8 - コメント(0) - 2012年4月4日

すごく好み! というわけではなかったし、ところどころ、イヤだなと思う場面もあったけれど、比較的するっと最後まで読めた。
★3 - コメント(0) - 2012年4月3日

題名から期待できるものはどこにあったのだろうか。不思議と暗いというイメージがあるイタリア文学。理解するのも難しい。今回も、その例にもれず。主人公二人がいつまでも思春期の傷を背負っているのが痛々しい。そこからの再生を描きたかったのだと思うが、その再生の仕方がまた読んでいて辛かった。この話は私としては残念な終わり方だが、小さな事にうちのめされないで、思い切って一歩を踏み出す強さ、本当に欲しいものをあきらめない強さを二人には今後持って欲しいと願う。
★13 - コメント(0) - 2012年2月13日

幼い頃の傷。一人は身体に、一人は心に。そんな二人が思春期に知り合ったのだから、助けあい、お互いの傷を癒し、自分の場所を見つけだせると思うだろう。家族や周囲に溶け込めないとわかった時の孤独感は、誰かと分かち合うことはできない。孤独な人生の切なさと、上手に表現することが出来ない、不毛な愛。陽気で、眩しい太陽のイタリアのイメージからは、想像できない繊細な物語だった。
★8 - コメント(0) - 2012年1月7日

トリノの高校で出会った同い年の少年マッティアと少女アリーチェ。どちらも幼い頃の出来事で心に深い傷を負い、マッティアは罪の意識を、アリーチェは劣等感を抱えながら生きてきた。二人はお互いに相手の中に自分と同じ苦しみと孤独を見出す
★5 - コメント(0) - 2011年5月19日

素数たちの孤独の 評価:82 感想・レビュー:86
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