それをお金で買いますか――市場主義の限界

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それをお金で買いますか――市場主義の限界の感想・レビュー(938)

テーマがとても明快。じっくりと考えながらの貴重な読書になった。言われてみれば、我々の社会では、何でも値段がついてしまうような市場主義が拡大してしまっていますね。違和感を覚えるような商品もあれば、深く考えずに市場化を受け入れてしまっていた商品もあり。これまで善意で行われていたことまで、値段がついてしまうと確かにしらけますね。善意の行動が、市場化によって、本質を失われないよう、市場化の拡大には注意が必要。
★1 - コメント(0) - 3月23日

あらゆるモノを売買する市場主義に疑義を呈している。空港のファストトラックや行列代行といった横入り。不妊手術や読書を奨励する金銭的インセンティブ。結婚式の挨拶の売買。バイアティカル(生命保険買取)やデスプール(死亡賭博)のような死の取引。スポーツチームの競技場命名権。学校内で広告を出す権利。市場で売買されると違和感を覚えるものがある。善(教育、健康、出産、スポーツなど)を市場の論理で売買すると腐敗が生じる。金で買えない善に値段を付ければ、善に誤った評価を下し低級に扱うことになる。すなわち善を堕落させている。
★7 - コメント(1) - 3月5日

どこまでもお金が関わる社会はどうなのか、著者が様々な事例を挙げながら再考を促す。ダフ行為、金銭のプレゼント、出産許可証、汚染許可証、成績にお金をかける、生命保険、死に対する賭博、血液を売る、命名権など、人によってそこに嫌悪を抱くか否か変わってくることが興味深い。もはや倫理の問題であるので、これらの行為を肯定する経済学の論理を覆す、合理的な説明は見いだせない。私は、著者の嫌悪が良く分かるし、これらの行動は経済学的には不効率かもしれないが、しっかり議論し、必要なら制限すべきと感じた。
★35 - コメント(2) - 2月14日

◆図書館本。◆チケットを買う為に行列に並んでもらうことにお金を払うか。◆医者にいつでも並ばず診療してもらう為に高額な契約料を払う。◆絶滅危惧種のサイを狩る権利を買う。◆野球場で超高額シートができる。◆被生命保険者が残りどれだけ生きるか賭ける。◆なんでもお金で買えると言っても過言ではない世の中だが、果たして本当にそうだろうか。不平等と腐敗の影はつきまとう。お金を払うことによって価値が下がるもの、買えないものもある。◆道徳的インセンティブが経済的なインセンティブに変容してしまう。
★14 - コメント(0) - 1月4日

臓器移植や国防など取引するべきかの議論がなされていないまま資本主義に飲み込まれてしまっていると警鐘をならしている。
★1 - コメント(0) - 2016年12月3日

現代に欠けてる考え方がぎゅっと詰まった本。手品みたいに、一見完璧に見えるものの、裏側を覗くと騙されていたことがわかるような、やっぱり目に見えないことが、大事だと改めて思わされる本。損得や効率の良さ、ただ単に利益があるから、それをすればプラスになるからというだけでは解決できない問題が山積みであることを痛感。考え方の奥が深く、これ、何次元?
★3 - コメント(0) - 2016年11月24日

絶滅危惧種のサイを撃ち殺す権利、牢屋の格上げ、代理母、コンシェルジュドクター、ホームレスを雇って行列に並ばせる、などなど。身近な所だとファストパスによる順番抜かし、かな。市場の幅が広がると、格差はさらに大きくなる。ギフトカードとか金券のプレゼントが近い将来現金になる?友達を買う?市場化される際に毀損される道徳的な価値をきちんと評価しなければならない、という話。
★9 - コメント(0) - 2016年11月17日

近頃、チケット転売について音楽ファンと経済学者とで話題になっておりました。その議論を傍目に見ていると、経済学者の方は論理的で根拠のしっかりした意見を述べられているのですが、そうでない方はどうも感情論ばかりで反対していて、説得力がないなあと感じていたのです。これを読むとそこがかなりスッキリしました!普段よく考える習慣がなくなんでも当たり前だと思ってる方に特にオススメです。お金で売買できるもの、売買できないもの、売買できるけどすべきでないものetc……改めて自分の頭で考えてみるきっかけになりました。
★4 - コメント(0) - 2016年11月12日

何かをお金で取引することで損なわれる価値観や道徳があるのではないか、という話。そんな場所にも経済が入り込んでいるのか、という多種多様な例も出てきて非常に面白かったです。科学もそうですが、経済もまた「短期的視点で見るとプラスだが長期的視点に立つと世界を歪ませていく」ところがあるのだなぁと感慨深く読みました。
★4 - コメント(0) - 2016年10月29日

今までお金のやり取りが無かったものに値段がつく。やる気や行列に値段がつくとき、人間の道徳が汚される。日本では夏休みの宿題代行サービス。何にでも値段がつくってことは払える人間と払えない人間との格差がどんどん大きくなる。思わぬものに値段がつくようになったとき警戒しなければならない。失うものは何かと。
★6 - コメント(0) - 2016年9月27日

市場の道徳的限界について豊富な事例で説明。道徳的限界は公正と腐敗の観点が密接に関係。3
★4 - コメント(0) - 2016年9月14日

☆☆☆☆☆ 誕生日のプレゼントに現金をもらった。アミューズメントパークで行列に並んでいたらファストパスで割り込まれた。二酸化炭素の放出量が国家間で売買されるというニュースを聞いた。こんな時に感じる違和感。その正体がわかる。なるほど、だから気持ちが悪かったんだな。
★7 - コメント(0) - 2016年8月31日

何か嫌だなと、思っていたこと。全く気にしなかったこと。 それが何なのかを整理してくれる。買う、売るという事を改めて考えさせられる。
★5 - コメント(0) - 2016年8月23日

本書は市場経済vs道徳・倫理観をテーマに、アメリカを中心に実際に行われている「そんな物にまで値段がついているの?」と驚くような経済活動を数多く紹介し、それに対する公共性や道徳観の問題提起をしている本である。 「お金で買えない物はない」と言わんばかりにありとあらゆるものに値段がつけられている現状を知ると、底知れぬ人間の強欲さ怖さを感じてしまう。 大切なのは個人が自分自身を貶めることなく、自らの倫理観を尊重して消費活動を行い、誤った形のサービスにははっきりとNOを突きつける意識が必要だろう。
★7 - コメント(0) - 2016年8月9日

世の中、お金で買えるものと買えないものがある。そのことをかのサンデルさんが329頁も費やして説得してかかっても、売ったり買ったりする人がいる。『経済学は価値判断をしない学問であり、道徳哲学とも無関係だという主張は、つねに疑問視されてきた。・・・市場はますます道徳的問題にかかわるようになるのだ。(p128)』非市場的領域に広がった市場関係は非市場的規範を浸食しながら、格差の社会で『懐の豊かな人とそうでない人がますますかけ離れた生活を送る(p284)』ようになると。我々はお金で買えないものを失っている。
★7 - コメント(0) - 2016年7月6日

何でも商品になりうる時代。何が善で、何が悪なのか?羅列される商売にこんな商売があるのかと驚いた。経済学者にとって視れば何でも商売になるし、数字の通り人間は動くものみる。しかし、一方一人間として感情的に納得できないこともある。そんな著者の葛藤が表れた作品のようだった。
★3 - コメント(0) - 2016年6月21日

自分には筆者の理論が難しく、結論が出ないので結局は自分で考えなさいという事なのでしょう。それにしても、ビジネスという観点で考えると、色々なアイデアがあるのだと感心します。
★3 - コメント(0) - 2016年6月15日

HM
★★☆☆☆非道徳的な経済的な行動の何がいけないのか、を説いた本。同じような例えが繰り返し出され、読了に至らず。
★3 - コメント(0) - 2016年6月11日

インセンティブが逆効果となる廃棄物処理受け入れの件、興味深い。でもなんとなく理解もできる。子供の迎えに遅刻したら罰金を課すようにした保育園の件、逆に後ろめたさがなくなって、罰金さえ払えば遅刻しても良いと思う人々。これも確かに。難しいけど考えさせられます。後はキーワードとしては、不公平と腐敗。
★6 - コメント(0) - 2016年5月4日

再読。サンデルは学部生の時代から市場と道徳の関係に関心を寄せていた。そういった意味ではサンデルが最も書きたかった本かもしれない。市場や経済を全否定するような浅薄なものではない。一見、自由という前提に基づく市場の原理は、道徳と切り離して説明されがちだ。実際は、道徳抜きに市場を論ずることは危うく、互いに影響を与えあっている。「これはなんとなくお金で買ってはいけないような気がする」。それは何故かを考えながら、この本を読み進めていくとよいだろう。
★5 - コメント(0) - 2016年4月30日

知らず知らずのうちにお金に操られている人間達。そんな商売もあるのかと驚く内容も多かったが、特に興味深かったのは「インセンティブ」に関する話。罰金イコール、それを払えばしてもよいという単なる代金、となってしまう人間の都合の良さ。身銭を切るということに、ある種の後ろめたさや罪悪感を帳消しにする効果があるのは、自分自身でも思い当たる。正直、お金なんか要らないと思える世界は、億万長者にでもなって初めて見えて来る境地ではないだろうか。節約のために無駄なお金をかける、そんな矛盾すら世の中に蔓延していそうでとても怖い。
★6 - コメント(0) - 2016年4月14日

zoe
お金では買えない体験を味わう旅の友として携帯。なんだか優越感。
★3 - コメント(0) - 2016年4月12日

お金を払えば何でもあり。それが資本主義。 でも市場主義に傾倒しすぎる怖さを感じた。
★5 - コメント(0) - 2016年4月10日

第1章のファストトラックでは飛行機に縁がないので、昔特急を使う際必ず指定席を購入していた事を思い出した。少し違うかなとも思うが。第3章の保育園の迎えの遅れは、「延滞料」が根付いたからこそ、罰金にしてしまうとお金と道徳心が入れ替わってしまうのだろうか?「公共サービスが国民の主要な仕事ではなくなり、国民が体ではなくお金によって奉仕するようになるや、国家の崩壊は遠くない将来に迫っている」は、何となく何でも民営化に対する警告のようにも思える。第4章の生命保険では、何故か昔あった子供に対する保険金殺人を思い出した。
★4 - コメント(0) - 2016年4月1日

市場主義が発展した時代においては形ある物に限らず、あらゆるものの取引きが可能になる。行列に割り込む権利、不妊、学習、健康、保護動物の狩猟権、血液、結婚式スピーチの原稿、生命保険、命名権、スターのサイン、あらゆる場所への広告権。著者は発展し過ぎた市場主義が人々の生活に及ぼす影響に警鐘を鳴らす。結論はこの1つ前に出た『これからの「正義」の話をしよう』の一部の焼き直しのような感じ。ただ色々な例を提示してくれるので、飽きずに楽しんで読めた。
★16 - コメント(0) - 2016年3月26日

お金で買えないものといえば、感情や時間など目に見えないもの。しかし、今やそんなものまでお金で買えてしまう。列の先頭に割り込める権利、自分の代わりに謝罪してくれる会社、成績を良くするために生徒に現金を支払う学校。かつての常識では考えられなかったものがお金で買えます。お金さえ払えば煩わしいことを解決してくれるというのは、なにかと忙しい現代人にとって便利に違いないけれど、それによって道徳心や倫理などを失ってしまっては元も子もないなと。利便性と道徳、どこで線引きするのがいいのでしょう。色々と考えます。
★64 - コメント(0) - 2016年3月6日

前作が良かったので今回も期待して。内容はタイトル通りなんだけど、相変わらずすごく考えさせられて読むのに時間がかかるけど、またその時間が楽しい。前作もだけど、この本で結論どうこうと言うよりこうやって考えていくことが大切なんだなーって改めて感じる。良書。
★39 - コメント(0) - 2016年2月28日

本質的に価値があると思う活動に携わっている人々に金銭の提供を申し出ると、彼らの内因的な関心や責任を「締め出す」ことによって、動機を弱めることになりかねないp177
★4 - コメント(0) - 2016年2月22日

kog
行動経済学については「ヤバい経済学」や「予想通りに不合理」で紹介される程度にしか知らない。知的興奮を刺激され面白いのだけど、経済学でこんなことまで解明できる、的なノリがどうも釈然とせず、説明できない不快感があった。この本では、そういう違和感に対して、正義の観点から理論立てて説明され、とてもストンと腹落ちした。行き過ぎた市場原理主義を支えるリバタリアニズムに対する警告でもある。自己責任論が蔓延する昨今の空気感に抗う指南書かもしれない。図書館で借りたから返してしまったが、是非もう一度読み直したい本。
★3 - コメント(0) - 2016年2月7日

★4 NHKで放送していた「ハーバード白熱教室」のマイケル・サンデル教授の本。市場原理が生活の様々な分野を侵食し道徳的価値観が徐々に壊されてゆく様子が実例を交え分かりやすく述べられている。 自治体が作ったスタジアムの命名権を企業に販売する、一見合理的に見えるけどその裏で失われるモラルがあることや、本を1冊読むごとに2ドルもらえるダラスの成績不振校のインセンティブの仕組みが、読書が興味や楽しみを得る手段からお金を得るための手段に変質するなどなど。 思考が深まるおすすめの一冊。
★35 - コメント(0) - 2016年1月24日

『これからの「正義」の話をしよう』に続いて読了。今回は経済にスポットを当て、お金で買えるけど買うべきでないものは何なのかという市場の道徳性について議論していて、大学の経済学の講義では学ばないような考え方に触れられて面白かった。また、自分が想像もしないようなものに市場的価値があると知って驚きの連続だった…。
★8 - コメント(0) - 2016年1月13日

なにより挙げられる事例に驚いた。大抵アメリカでの話だが、その貪欲さに良くも悪くも感心する。値段をつけることの意味を考えさせてくれる。面白いと思った指摘が、いわゆる『マネーボール』の手法によって野球のプレーが解析され、より効率的に選手が運用されるようになったが、それで野球は面白くなったのか?という問い。そもそも野球の「善」を増すことが目的ではないのか、と。『マネーボール』に対してそういう視点で考えたことがなかった。
★11 - コメント(0) - 2015年12月30日

コスパって言葉も流行りましたが、なんでもかんでも費用対効果で考えていたら、倫理や道徳なんて飛んでっちゃいますわな。そりゃ他人の生き死にも商売にできるってもんだ。
★5 - コメント(0) - 2015年12月27日

この人、書き方めちゃめちゃ上手いな。分かりやすい上におもしろい
★15 - コメント(0) - 2015年12月14日

人が死ぬ予測までデリバティブ商品になる市場主義経済が行き過ぎたアメリカ、サンデル教授は道徳的な立場から分析していく。成績不良校の生徒は本を一冊読むごとに2ドル渡すのは教育上、好ましいのかどうかとか。アメリカのいろんなお金の取り引きや商売がわかって面白い。
★7 - コメント(0) - 2015年12月1日

後半の生命保険を含むかけごとや命名権の話は平易で面白かった。アメリカの野球場での状況を考えると日本の野球場は一部のボックス席を除き民主的ですね。
★5 - コメント(0) - 2015年11月29日

道徳は売買の対象になり得るのか?
★5 - コメント(0) - 2015年11月26日

なんでもかんでもお金で手に入れる時代だからこそ読みたい本。Apple storeに一番に入れる権利は売るものなのかなあ。
★4 - コメント(0) - 2015年11月22日

市場主義の考え方が合理的なものとして浸透している社会を最大限具現化し続ける「アメリカ」の問題点を浮き彫りにしたもの。とにかく経済合理性やインセンティブ、制度設計についてだけ語られがちな「市場規範が社会規範を締め出す」社会の問題に、「公平さ」と「腐敗」という2つの観点から具体的事例を元に論じている。例示が多く重なる内容が多いので、ある程度具体例を概観したら、結論部分を読むのを繰り返す読み方が望ましい。具体的な事例をいつでも引っ張ってこれるように、ポストイットを貼って読んだ。
★4 - コメント(0) - 2015年11月21日

あらゆるものが、売買の対象となり、市場原理が導入されることは、正しいことなのか?ということを、さまざまな場面について検証している。もちろん反論もあろうが、今日のグローバル市場にしっかりとした理論をもって批判的に検証することの大切さを感じた。何度も読んで、深く考えたい
★6 - コメント(0) - 2015年11月20日

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